
なんかの味
ムシラセ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「向き合えない家族の真実」
小津安二郎が1962年に発表した最後の監督作『秋刀魚の味』をモチーフに、保坂萌が書き下ろした会話劇である。

四月大歌舞伎
松竹
歌舞伎座(東京都)
2025/04/03 (木) ~ 2025/04/25 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「充実の三本立て」
四月の歌舞伎座夜の部は義太夫狂言の「毛谷村」と舞踊「鏡獅子」、そして神田松鯉の講談を歌舞伎化した新作「無筆の出世」の三本立てである。

人の気も知らないで
CTプロデュース with K
雑遊(東京都)
2025/03/27 (木) ~ 2025/03/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/03/28 (金)
同僚の披露宴の余興の打ち合わせで集まった3人の会話劇。
気の知れた仲ゆえの遠慮のない物言いで「喧嘩売ってるの?」「そっちこそ」的な部分にハラハラさせたりもするやり取りがリアルで、シリアスというか重ためというかな部分も経てゆるやかな着地に向かうのが巧み。
また、当日パンフレットにあるように「リアルなチーム栄と演劇的なチーム美」と異なる演出だったので続けて観てその違いも楽しめた。(チーム栄にあったドリンクバーの装置がなく板付きで始まるチーム美とか)
なお、オリジナルの iaku をはじめとして複数の団体で上演された作品とのことだが個人的には今回が初見。

目を向けて、背を向ける。
TOKYOハンバーグ
「劇」小劇場(東京都)
2025/04/06 (日) ~ 2025/04/13 (日)公演終了

なんかの味
ムシラセ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
一見どこにでもありそうな親子関係でありながら、どこにもいないであろう唯一無二の親子が織りなす珠玉の「バンドやろうぜ」ストーリー。
テンポの良い会話に笑いが絶えない脚本、流れるような展開で90分間引き込まれ続ける演出、癖ツヨな登場人物の魅力を最大限に引き出すキャストの演技、観劇後の爽快感で何度も観たくなること請け合い。
個人的には物販の箸も大好きだ。

月曜日の教師たち
Cucumber
ザ・スズナリ(東京都)
2025/04/03 (木) ~ 2025/04/15 (火)公演終了
実演鑑賞
俳優出演も多い劇作家たちに俳優の荒澤守が加わったプロジェクトの公演。作・出演の劇作家の人たちは大御所から中堅で、今更シバイを「あだ花」(劇団名らしい)と照れずとも実力もよく知られている人たちである。真面目に言えば、この作家たちが共同で一つの作品を作っても、たまに息抜きに遊びでやるのはいいが、誰が見てもまとまって一つのいい作品が出来るとは思えない。まぁその通りの出来で、作家たちも舞台慣れしているのでボロは出さないが、かといって俳優よりも面白くもない。まぁ、年末隠し芸大会よりはまし、と言ったところである。こちらも承知で見ているから腹は立たないが、これなら皆さん面白く書ける実力ある作家なんだから、いい本書いてよ。

咲きそこね、そして散りそびれ
東京ストーリーテラー
萬劇場(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/07 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/04/03 (木)
ある事件をきっかけに、幼馴染の神楽と楓太、年金暮らしの常盤さんがチームを組み、
数十年ぶりに帰郷した昭和歌謡歌手の明美ちゃんの後押しをすることに。作曲家と
いちファンの女性、マネージャーも巻き込み、再ブレイクに見事成功‥で話は終わら
ない。ネットでの心無い反応に、歌によって怒涛の反撃を見せる明美ちゃんは痛快の
一言。謎だった2人の男性の正体が明らかになるくだりでは、思わず泣き笑い状態に
陥ってしまった程、ストーリーも素晴らしかった。
歌あり、笑いあり、涙あり、心から楽しめる良い作品だった。【Bチーム鑑賞】

kaguya
まぼろしのくに
ザ・ポケット(東京都)
2025/04/03 (木) ~ 2025/04/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
お初の団体さん、アングラ系!?と耳にしてちょっと心配でしたが、そんな心配微塵も感じさせないスピード感溢れるセリフ回し、考えさせるシナリオ…生の迫力!!で、あっという間の100分でした。
ノゾムのマザコンや引きこもり、という世界観だと考えることで自分の中での筋が通りました(2回拝見しました!)
お気に入りの方の出演は、イメージをぶっ壊す役でしたが表情豊かに楽しそうに演じられてたのが印象的でした。
次回作も気になる団体さんです。

熱風
Nana Produce
サンモールスタジオ(東京都)
2025/04/04 (金) ~ 2025/04/08 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
らしい脚本、らしい演出で、なんかムカムカするし、怒号とかちょっと引いちゃうんだけど、秘密を持つこと、それがあらわになることってそうだよなぁと妙に納得してしまう感覚が不思議だった。
意味深なラストがあの関係性のその後を暗示しているかのようで、なんか怖い。

kaguya
まぼろしのくに
ザ・ポケット(東京都)
2025/04/03 (木) ~ 2025/04/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
初見団体。にもかかわらず既視感…というか野田地図感。
それ故かはさておき、悔しいかな、物語がほぼほぼ理解できなかった。
他団体でお見かけした役者さん多く、その熱演はとても良かった。

なんかの味
ムシラセ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
またまた家族のお話。二組の親子が実は一つの…というのがなんか面白い。親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ちにすれ違いあれど最後はなんか一つになれる、そんななんかベタだけどなんかじんとくる話がなんか小気味良いテンポで進み、なんかあっという間の1時間半。

或る、かぎり
HIGHcolors
駅前劇場(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
家族の在り方、逃げることの是非、現実を受け入れることの難しさ等など、ぎっしり詰まった良い作品だった。
ハッとする台詞に胸を抉られ、自分の生き方を顧みた。
ラスト、コーヒーを啜るシーンでこちらも鼻水啜る…

wowの熱
南極
新宿シアタートップス(東京都)
2025/03/26 (水) ~ 2025/03/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
楽日に観劇
平熱に戻った。
序盤の不思議な世界が線として中盤へ繋がり、虚なのか実なのか曖昧さを感じつつもグイグイ惹き込まれる展開、終盤の実?で熱い生を感じさせる起源の物語、脚本が良いね。
自分で何言ってるか分からんが、泣いた。
そして端さんの力強さ、存分に楽しんだ。

悲円 -pi-yen-
ぺぺぺの会
ギャラリー南製作所(東京都)
2025/03/26 (水) ~ 2025/03/31 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かった!廃工場?倉庫?のような会場自体が物語の舞台として使われ、照明やギターの生演奏をバックに役者さんの特徴的な演技が独特の世界観を演出。途中でホッと笑えるダンスタイムを交えながらも、容易に価値観を見失ってしまう悲しき現代の金融至上主義的沼に引き込まれました。まさにぴえん

フルナルの森の船大工
タテヨコ企画
シアター風姿花伝(東京都)
2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了
実演鑑賞
タテヨコ企画の新作はなんとファンタジー風味。115分。3月23日までシアター風姿花伝。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/04/post-b94ee0.html

ここは住むとこではありません
TEAM FLY FLAT
雑遊(東京都)
2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了
実演鑑賞
役者の大石ヨウコと、つついきえによるユニットの旗揚げ。屋代秀樹の作演で100分。3月23日まで雑遊。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/04/post-07def2.html

電磁装甲兵ルルルルルルル’25
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
2014年初演作を改訂再演。80分ほど。3月16日まで駅前劇場。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/04/post-bce147.html

なんかの味
ムシラセ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
家族 だからこそ
些細な一言にも 傷つき
家族 だからこそ
ちょっとした 変化に すぐ気づき
自身のこと以上に 胸を痛める。。。
登場人物それぞれの想いを 自身に重ねて
懐かしく 切なく 胸温かく…
心に 染み込んだ 95分🎶

見上げんな!
万能グローブ ガラパゴスダイナモス
福岡市民ホール 中ホール(福岡県)
2025/04/04 (金) ~ 2025/04/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
鑑賞日2025/04/06 (日) 12:30
座席1階K列1番
価格5,500円
須崎公園に新しく建設された福岡市民ホール・中ホールの杮落とし公演。主催は福岡で結成20年を迎える万能グローブガラパゴスダイナモス&ゴジゲン。ヨーロッパ企画もちょこっと絡んでいる。
大看板を背負わされて気負ったわけでもないだろうが、やりたいことを詰め込みすぎて、雑然とした舞台になってしまった印象。群像劇をやりたいのは分かるが、元アイドルとその家族の話は正直余計。中年バンド・ボイジャーズの再結成の物語だけで通した方がスッキリしたと思う。
どっちつかずの物語がごちゃごちゃと展開されるせいで、前半は殆ど話が進まなかった。観客も明らかに退屈していて、中には溜息をついたりアクビをしたりってのがチラホラ。笑いも今ひとつ散発的。脚本が上がった時点で前半カットしようよって突っ込む役者かスタッフはいなかったのだろうか。
福岡のお客さんはスタンディング・オベーションが大好きだが、福岡千秋楽にも関わらず、立ち上がる人は皆無だった。お客さんの満足度、以て知るべしだろう。
元アイドルがバンドメンバーたちの新しい絆になる、それは問題ない。ただ、その背景になるドラマは最小限に抑えるべきだろう。『フラガール』みたいにさ、グループをまとめ上げるキャラは設定だけがあれば充分なのだ。
元アイドルとマネージャーのやり取りを延々と見せたり、認知症の始まった父ちゃんとの交流を描いたりさ、本筋に大して絡んでこないよね? そんなことに時間を割くんじゃなくて、さっさとボイジャーズの面々のいざこざの渦中に彼女を放り込んだ方が、芝居のテンポがどれだけ上がったことか。
今回も脚本はガラパの川口大樹だが、毎回、やりたいことを詰め込みすぎて失敗してしまう悪い癖が抜けない。ガラパの弱さは、川口大樹以外に脚本を書ける人材がいないことで、結果、どんなに脚本に違和感を覚えても、誰も異を唱えようとはしない。唯々諾々と従うしかないのだろう。
舞台を宇宙にまで広げながら、ベースにある人間関係は、男子校のバンドOBというミニマムなものだ。このギャップが、一般観客の感情移入を阻害してしまっている。「大濠高校」って実名を出して、しかも男子校(注:現在は共学)の悲哀なんてものを語られても、そんな個人的な動機で共感を得ようとするのはどうなんだろうと首を傾げるしかない。
彼らがグループのボーカル兼作曲家の柳に「新しい風景」を見せようと、宇宙飛行の旅に応募、見事当選するのだが、正直、ご都合主義的展開である上に、どうして宇宙にまで行かないと曲が作れんのよと白けてしまう。
終劇後、ロビーで、お年寄りの夫婦がやっぱりため息をつきながら「若い人には面白いんだろうけどねえ」と呟いていたのを小耳に挟んだ。
作品というものに賛否はつきものだが、地元劇団で20年頑張ってきたガラパに対しては、地元民はどうしても贔屓しがちだ。しかし本音ではもうちょっと面白くできるはずだがなあと残念に感じている観客も多いはずである。毎回、水準の作品を作ってはいるんだよ。でも悪く言えばいつも「そこそこ」。それが一般客の本音だ。
そういう一般観客の声に耳を傾けられれば、今後の進歩も見込めないではない、と思う。
ガラパが福岡を代表する劇団の一つであることを否定しようとは思わない。しかし今のまま「そこそこ」で終わるのか、褒め殺しにあって「ぐだぐだ」になっていくか、自覚がなければそのどちらかに陥るだろう。
結成20年を区切りに、奮起を期待したいものなのだが。

なんかの味
ムシラセ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても楽しく拝見しました。これぞムシラセ。
お話はもちろんのこと、演技もすばらしく、90分とはとても思えない濃い時間、そして90分とは思えないテンポの良さがありました。
ムシラセを観たことがない方はもちろん、ご無沙汰の方にも強くおすすめできる作品でした。
まさに必見。