あるアルル 公演情報 やみ・あがりシアター「あるアルル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    誰かを深く愛するということは、その人だけの"あるある"を一つ二つと見つけていく行為なのかもしれない。そしてそれは私やあなたが思うより遠く永く続いていく。生まれくる人を祝し、去りゆく人を弔う。この後の人生、幾度となくこの演劇を思い出すと思う。
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    ネタバレBOX

    感想を書き進めるごとに胸が詰まる。落ち着くために入ったカフェで断続的に涙を流し続ける情緒が大変な人になってしまっている。もう会えない大好きな人を今はすごく近くに感じてここをはなれられない。大切な人みんなと分かち合いたい演劇ここにいる間ここにいなかったんじゃないかと思うくらい遠くに、そしてあの人の近くにいた気がする。風に舞う黄色いポストイットをいくつも追いかけていた。

    重い腰をあげてそのカフェを出る時になってお話してみたかった方々が同じお店にいたことに気づき、少しだけ話せた。

    全部全部忘れたくないな。昨日から心を占拠されてしまった。演劇は勿論それぞれの好みに尽きるのだけど、それでも観てほしい人の顔が次々浮かんだ。私はこれを人生の弔いと祝福の物語と受け取りました。

    普段こういう言い方はしないようにしてるんだけど、先日のはえぎわに心打たれた人には観てみてほしいと思ったりもしました。お話も演出も全然似てないしどちらも独自の個性を追求した演劇だけど、なんというか観終わった時の景色の見え方に通じるものがあって、この作品もあの時みたいに空席が次々埋まるようなことが起きていい作品だとも思った。演劇は情報が少ないし、タイパやコスパが決していいとは言えないし勇気がいると思うから少しでも情報の足しになるといいなと思い書いてみました。ちょっと普段言わないことを言ってでもおすすめしたいと思った作品でした。

    大切な誰かを失ったことのある人とこの作品について話したい。

    私はそう思った。

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    2025/07/01 00:00

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