最新の観てきた!クチコミ一覧

1-20件 / 181133件中
こどもの一生

こどもの一生

あるいはエナメルの目をもつ乙女

王子小劇場(東京都)

2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演版では無いですが見た記憶がありまして、その時もよくわからないままに終わってしまった気がします。当時はなんだったんだろうと思い悩んだ気がしますが、年齢を重ねた今は「面白かった!」で済ませられます。
セットも衣装も素敵でした。

デカローグ5・6

デカローグ5・6

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/06/02 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

今回もさりげなく贅沢な公演。前回に引き続き、亀田氏が無駄づかい気味に配役されるし、舞台上の建物が休憩の間に増築されるとは。
今回の2編は殺人と愛がテーマになっているようだが、いずれも短い場面が次々と並べられて進行する中で孤独な心の歪みを覗き見るような印象。ストーリーの大きな起伏はそれほどないが(殺人場面は突然だが)、あまり見かけないタイプの舞台作品で、不思議な味わいがある短・中編の佳作。オリジナルの映画のほうも観てみたい。

探偵物語

探偵物語

株式会社DAYDREAM

俳優座劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★★

二日目のせいか、私の観劇が2回目のせいか、はたまた座席が良かったからか、昨日よりも良かったです。多分時代にのっとたのであろうこなれないセリフが、昨日は鬱陶しかったのですが今日はそうでもありませんでした。私が慣れてきたのか、それとも実は微妙に違っていたのかは分かりませんが。
警察署の一室での満月の夜の物語がスリリングに展開していました。

ネタバレBOX

ほとんどやけになって窃盗犯に立ち向かって行ったと思われたジムですが、メアリーに去られては生きていけない気持ちになってしまったのが今日はよく分かりました。そんなに彼女を愛しているのに彼女の過去が許せない、強すぎる正義感や生真面目さはまるで父親の呪いのようで私はジムに思い切り同情したのでした。
予習にと1951年のアメリカ映画「探偵物語」をDVDで見ましたが、字幕ではセリフが結構端折られているのか、舞台で見て納得できたところがいくつかありました。
探偵が1人も出てこないのに「探偵物語」なのは公開時に「detective」を「探偵」と直訳したことによるものであり、誤訳の一種と言えるとウィキペディアにありました。邦題を決める前に映画を見なかったんかい!?後から見たら間違いだったと気づいたのにタイトル変えなかったんかい!?と突っ込みたかったです。
あしたはてんきにしておくれ

あしたはてんきにしておくれ

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
少しネタバレするが、或る男(作家)の魂の彷徨と嘆き 叫び。自分の生き様を俯瞰することで見えてくる人生模様や人間模様。そして、改めて周りの人々の優しさ温かさに気づく。そんな幸福(感)は、一夜遅れて実感する、といった比喩であろうか。

帰り際、観客が「好かった」「良かった」と口々に言っているのを久々に聞いた。公演は、声なき声の慟哭が描かれており、本来ならば涙腺が緩むところだが、何故か 逆に口元が綻んでしまう。敢えて、その状況に現実味を持たせないようにして、人の気持を暗く追い込まない。逆に 伝えようとする気持は生き活きとしており、明日を見据えている。そぅ ”あしたはてんきにしておくれ” なのだ.。見応え十分。
(上演時間1時間45分) 追記予定

デカローグ5・6

デカローグ5・6

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/06/02 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

C ⑤  演出:小川絵梨子
『ある殺人に関する物語』
これは『殺人に関する短いフィルム』のタイトルで長尺に再編集されて映画としても公開された。『デカローグ』の中で一番評価の高いエピソード。

孤独な青年(福崎那由他氏)が強盗殺人事件を犯す。被害者となったのは偶然居合わせたカフェで見かけたタクシー運転手(寺十吾氏)。更に死刑制度廃止を訴える、理想に燃える新米弁護士(渋谷謙人氏)も偶然そのカフェに居合わせた。

凄い好きな作品。やはり寺十吾氏が出ているとただのお芝居では済まさないな。性格のひん曲がった嫌なタクシー運転手、でもそこに息をして地に立って暮らしている。女学生を冷やかし、野良犬を可愛がり、客をからかい嘲笑い、でもたまに子供達に歩行者優先で道を譲ってあげる。「たまには良いこともしとかないと、だろ」。今平の『復讐するは我にあり』なんだよな。生きて在る者をそのままありのままに。肯定も否定もなく、ただそこにあったままを。だからこの嘘話(虚構)が突き刺さる。

C ⑥  演出:上村聡史
『ある愛に関する物語』
これも同じく『愛に関する短いフィルム』のタイトルで長尺に再編集されて映画として公開。ラストを変えていて好みは分かれる。

郵便局で働く孤独な青年(田中亨氏)は女流画家(仙名彩世さん)のストーカー。アパートの中を望遠鏡で覗き、無言電話を掛け、郵便物を盗む。到頭、それがばれる時が来るのだが。

発達障害っぽくもある田中亨氏がまた好演。
仙名彩世さんは小林麻美風で雰囲気がある。
田中亨氏はシリアに行った友人の家に居候しているのだが、友人の母である名越志保さんが重要な役どころ。

観るのならばこの2作がお薦めだろう。
寺十吾氏、内田健介氏なんか脇を固めているだけで豪華。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

⑤何か凄く好き。選択した全てが悪い方悪い方に流れていく無力感。何もかもどうでもよくなってしまい犯罪を犯す。運の悪い弱者が被害者だ、誰だってよかった。どうなったって構わない、死んだっていい。その言葉の通り、吊るされるラスト、恐怖で泣き喚く。どこかで違う選択肢を選べたのだろうか?また別の生き方があり得たのだろうか?
弁護士の設定がペラペラに薄いのが難点だが、妹のエピソードなんかは文学だ。ドフトエフスキー。

⑥ストーカー青年を部屋に連れ込んで誘惑する女。脱ぐ前に射精してしまう青年に宣告する。「これが貴方の言う“愛”の正体よ!」ショックを受けた青年は部屋を飛び出て逃げ帰る。

この辺がぼんやりしてしまっている。女の思惑が曖昧なので何とも消化し辛い。「後は原作の映画やTVドラマで御確認下さい」みたいな。この芝居の中で作家として明確なものがないんじゃないか?何か二次作品を観せられているもやもや感が残る。作家としてこの作品で何を伝えたいのか、作品内で表明して欲しい。「キェシロフスキ、俺ならこうする」みたいな奴が観たかった。凄く語り口が面白かっただけに不満も残る。
さかさまのテミス

さかさまのテミス

友池創作プロジェクト

駅前劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度

価格5,100円

学生演劇な感じ。
面会制限(パンフ買わなきゃダメ)あったけど、みんな早々に帰ってたわけだし、終わったら出てきて挨拶した方がいい。
元カレ設定してるのは笑えるのだろうか?

物語ほどうまくはいかない物語

物語ほどうまくはいかない物語

wag.

小劇場 楽園(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★

良い空気感のある舞台だった、という感触が残っている。具体的に舞台風景を思い出すと、主人公の小説家志望を演った井上みなみの佇まいだったな、と思う。
結果仲良くなる女子同士の通い合いが、泣ける。その立役者に、どうしようもない男と自認する父が、なっている。
成功者の物語ではなく私たちの物語と思えた事が素直に嬉しかった、観客代表の弁。
役者としての功労者はKAKUTAの森崎健康。編集畑から営業畑に部署替えとなったとの別れがラストに来るが、中々な編集者振りを発揮していた事から、「あり得る事」とは言え「何故?」と追及したくはなった。(ドラマの都合上、である事は分かるが。)
ネタバレになるが小説家の「二人三脚」の設定の背景が解かれて部分は、風景が開け、人間模様を眺める旅であるドラマの醍醐味があり、うまいなと思う。
制約ある「楽園」の使い方もうまかった。

リンカク

リンカク

下北澤姉妹社

ザ・スズナリ(東京都)

2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

書きかけては中断する事いく度かで延び延びとなったが、その都度書き始めの文言、というか視野が変わっている。実際この芝居はシンプルではなく、時間を経て繋がって来るものもあるんだろう。
曰くありの設定の家族の物語が綴られる。その中心に立つ「本妻」(松岡洋子)は世間的には理不尽な境遇にあるが、彼女特有の感性が終盤でクリアに顕現して溜飲を下げる。この本筋の幹に、ここに絡む周辺の人物らの感性がまた光る。YouTube動画を上げて視聴数を稼いでる長男の打算の産物のように見えた「こだわり」に、共鳴を吐露した女性は、舞踏を踊る人物(今回登場の無かった明樹女史の振付か)。人に見てもらう事を目的としない踊りとは一体何であるか。場から立ち上るもの、人の生きた痕跡が凝縮するその場所で自分は踊りたい、と彼女は言う。自分の生の意味は月や樹木や自然の声を聞く事のためにある、と「あん」のお婆さんは言ったが、踊る事が即ち生の告白であり証明だと言うように踊る彼女の呼吸に、主人公の夫の愛人の娘である大学の後輩は共鳴し共振して行く。一度身投げを考えた主人公をたまたま助ける事となったホームレス女性が、「輪郭とは現実には存在しない」と弁舌を繰る。「それ」は人の想念の中にしか存在しない・・。
作者西山水木は現世界の表層を形作るものの裏側から、言葉を投げる。世界に亀裂が入る。世界が今「そのようにしかあり得ないもの」ではない事に気づかせる幾つもの言葉があった。書き溜めたかったが今は記憶に留まってはいない。しかし作者が周到に水面下から転覆せぬよう浮力を与えて断面を人の眼前に出現させようとした「世界の秘密」に、少なからず触れた気がした。それは希望を掴み取ろうとする一つの形。
多様なイメージを駆使した作劇。満を持してのスズナリ公演を寿ぎたい。

最初の二十面相

最初の二十面相

劇団身体ゲンゴロウ

北千住BUoY(東京都)

2024/05/23 (木) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

やはり、そうか。

ネタバレBOX

かつての学生運動の内ゲバをおもわせるとのがあると感じた。
作者は浅間山荘事件をモチーフにしたと聞き、得心。

前回いい、今回といい、50年くらい前の若者が作ったような劇だと感じました。
さかさまのテミス

さかさまのテミス

友池創作プロジェクト

駅前劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしかったです。脚本が最高。過去と現在がいい感じで交差していていい。脚本と演出がしっかりしているからストーリーがしっかり頭に入ってくる。良質の舞台。お世辞抜きでこれはおすすめです。あと、いうまでもないですが、どの役者さんの演技も抜群。観て損はないです。

去りゆくあなたへ

去りゆくあなたへ

劇団BLUESTAXI

ザ・ポケット(東京都)

2024/05/21 (火) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★

 板上は下手に葬儀場の控え室。ホリゾントの手前にお茶のセットが置かれ、六畳の畳敷の休憩室にはテーブル、座布団が見える。正面奥の障子を通して落ち着いた雰囲気が醸し出されている。出捌けはこの休憩室の手前の側壁2か所に設けられた袖から。尺は約120分。

ネタバレBOX

 物語は2つの葬儀(通夜の模様)をほぼ交互に演じ分けることで進行してゆくが、互いの挿話に因縁が無い為因果の生ずる必然性が生ずることは無い。その為、全体としてはドラマの迫真性を欠く。折角、舞台で演ずるのだから、話をどちらか1本に絞って更に掘り下げた作品にした方が良いように思う。映画なら、例えば葬儀場そのものをテーマとして脚本は無論変わるものの同じセットでもカメラを通した目で撮影し、フィルムを編集して様々にタイプの異なる葬式や通夜の内輪を描くことで別のテーゼ(例えば人間の儚さをテーマとした作品)を提示しテーマを統一することが可能であっただろうが、今回の表現法では演劇の醍醐味である登場人物相互の葛藤が作品全体に及ばす、生の人間が観客の目の前で苦しみ、哀しみ、悲嘆に暮れ或いは歓喜に我を忘れる様をダイレクトに共有する演劇独自の熱狂を共有することが出来ない為、全体としての遡及力が弱くなってしまった。この点が残念である。
団地ング・ヒーロー

団地ング・ヒーロー

コケズンバ

サンモールスタジオ(東京都)

2024/05/21 (火) ~ 2024/05/26 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

笑いの渦、その笑劇の中で衝撃な告白。それがフライヤーにある「ヒーローになんて なるもんじゃない。失うものが多すぎる」だ。多くの笑いの中だけに、その悲哀は強い印象を与える。

2日目(22日)も渡辺シヴヲ氏の代役として飯島タク氏が演じた。急遽ということもあり、始めはスマホ(台本)を見ながらだったが、いつの間にか開き直って読みだした。主宰で作・演出の穴吹一朗氏との掛け合いは、台本なのかアドリブなのか分からない、そんな笑わせ方である。コメディ作品の中に、違った感覚(要素)の笑いネタが挿入されたようで面白可笑しさが倍加したみたいだ。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、小立花団地内の集会室といった所。上手に座敷--座布団、ミニテーブル、扇風機。中央奥の壁際--折り畳んだ横長テーブル、公衆(赤)電話。下手--横長テーブルに椅子2脚。それ以外にホワイトボードや掃除道具、消火器が整然と置かれている。

主人公 若宮慎太郎(魚建サン)は、若い頃に山で遭難した人を助け、ひょんなことからヒーローになる そんな選択をした。しかし、ヒーローらしい特別な力を発揮することもなく、今では団地の管理人をしている。そこへ1人の女子大生 砂川愛美(空みれいサン)が訪ねて来て力を貸してほしいと…。一方、最近 団地へ引っ越してきた女性 丸山奈々(横山胡桃サン)と、住人・主婦 藤田美里(北原芽依サン)が友人のようだが 様子が変。この2つの話を交錯しながら展開していく。最後の3女優による修羅場は圧巻だ。

若宮のヒーロー<スーパー・グレイト・フラッシュ>に係る話は、誰も信じない。そもそもヒーローなんてTVドラマの中だけの存在、冒頭 そんなことを彼自身が自虐的に話している。それでも人の役に立ちたい、そんな願望が生き甲斐になっている。オジサンいや老人になってもロマンが…公演は、そんな儚い?思いを綴っているようだ。
ちなみに、当日パンフに「コケズンバ」は、「『虎穴に入らずんば虎子を得ず』から拝借し、意味は『危険を冒さなければ、大きな成功は得られない』のたとえ」で命名したと。

2人の女性の関係は、学生時代の苛めが絡む復讐。その負の連鎖を断ち切りたいが、若宮にはそんな<力>はない。もともとヒーローの存在など信じていない団地の住人達--小関直樹(迫田圭司サン・小説家)・川俣修(穴吹一朗サン・アルバイト)・宇佐美達郎(飯島タク サン・長距離ドライバー)が面白可笑しく たきつける。繰り返し行う変身シーンが、笑いと哀切を感じさせる。
衣裳替えによって時間の経過を表す。照明の効果的な印象付け、優しい音楽で雰囲気を盛り上げる。

ヒーロー=特別な能力があることを知られてはならない、そのためには一人でひっそりと暮らすこと。だから独身である。ダンシング・ヒーローならぬ団地ングヒーロー、しかし本当は地団駄ヒーローといった心境かもしれない。
次回公演も楽しみにしております。
去りゆくあなたへ

去りゆくあなたへ

劇団BLUESTAXI

ザ・ポケット(東京都)

2024/05/21 (火) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良くできた面白い作品でした。春に身内を亡くして葬儀を行ったこともあり、とっても心に入ってくるのと、よくわかってるというか寄り添ったいいお話でした。役者の皆さんの演技は素晴らしく、涙も自然で本当によかったです。2時間もあっという間した。優しい時間ありがとうございました。

あしたはてんきにしておくれ

あしたはてんきにしておくれ

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日夜拝見。大好きな団体さんの一つで、今回も面白かったです。いつもながら伏線回収も含めてよくまとまった内容でした。高橋さん前田さん他いつもの皆さんの演技も申し分なくあっという間の1時間45分でした。楽しい時間ありがとうございました。

LALL HOSTEL

LALL HOSTEL

おぶちゃ

MsmileBOX 渋谷(東京都)

2024/05/15 (水) ~ 2024/05/26 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

後悔先に立たず といった句があるが、恋愛に関してお互い素直になれないために別れてしまうことがある。そんなカップルを何とか手助けして、恋を成就させたいと奮闘するゲストハウス・LALL HOSTELのオーナー筑紫健司と周りの人々。その心温まる物語だが…。
物語の展開は分かり易いが、結末が早い段階でわかってしまうので 物足りない(予定調和か)。

登場するカップルは、数年前に交際していた恋人・水瀬ひまり と 綿貫勇人。この二人が初めて旅行した思い出の宿での すれ違いや勘違いを面白可笑しく描いた青春純情物語。一方 恋愛教訓として、オーナーが別れた女性と再会した時の話がリアルでグッとくる。少しお節介のような人々、しかしコロナ禍を経て不寛容になった今、こうした人間味・人情味ある物語は好感度が高いと思う。

少しネタバレするが、物語は説明にある「同宿していた ある職業の宿泊客」の素性が肝。登場人物たちの憎めない滑稽な振る舞いや、自分に都合の良い思い込みが騒動を大きくしていく。それが観客の笑顔を誘い、いつの間にか会場全体が大きな笑いの渦に巻き込まれて、優しく温かい気持になっていく。
なお、本公演は おぶちゃ の全国行脚第一弾!すでに福岡公演が決まっているらしい。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術は、上手にLALL HOSTELの受付カウンター、中央に雑貨・小物が収納された棚、下手にソファとローテーブル、そして玄関。会場の構造を相まって、全体的にアットホームな感じ。

物語は、以前 宿泊したカップルのプロポーズ・結婚を心待ちにしているオーナー。しかし何故か別れてしまったとの報告が…。その原因が、両家(親)の顔合わせの時に勇人が来られなかったこと。その理由が曖昧で ひまり は承服していない。何とか仲直りさせたいオーナー達。そんな時、偶然にも結婚コーディネーターを名乗る男 坂間誠一が宿泊しようとするが、どうも怪しい素振り。この男の正体とカップルが仲直りするか否かが見所。

今時こんな優しいオーナーがいるのか?コロナ禍によって 人との距離を隔てざるを得なくなったが、それは物理的なことだけではないような。不自由な暮らしや不寛容な気持が、人の優しさを奪ったような。物語の中で カップルがお互いの良い面をフリップに書くが、<真面目>とか<優しい>といった有り触れた言葉。少し こそばゆいがホッとする。

自称 結婚コーディネーターのウンチク・アドバイスを受けながら、上手く仲直りできそうな雰囲気だが、最後まで勇人が真実を打ち明けない。この理由が、物語を最後まで引っ張る肝。早い段階で明かされる「母が救急車で運ばれた」が、それは何故?他愛もない笑い話のようだが、それによってカップル解消、別れてしまうという本末転倒。

オーナーが付き合っていた彼女に再会したが、既に結婚し子供も生まれていた。その時、改めて別れたことを後悔したと。好きだったことを認識するのは、その人が居なくなって実感するのだと力説する。このシーンが結構リアルで、多くの人に共感と納得が得られるのではないだろうか。

主役のカップルの恋愛に並行して、他の人物の恋バナが面白可笑しく描かれる。勘違い思い込みといった独りよがりの恋、当人にとっては真剣そのものだが、傍目には滑稽な喜劇。それをキャストが実に面白 楽しく演じている。冒頭とラストに出てくるマスコットが愛らしく印象的だ。
次回公演も楽しみにしております。
団地ング・ヒーロー

団地ング・ヒーロー

コケズンバ

サンモールスタジオ(東京都)

2024/05/21 (火) ~ 2024/05/26 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

見応え十分の作品。説明過多とも言えるが、丁寧で分かりやすい。基本はコメディだけど、かなり深刻なテーマも含んでいて、考えさせられますね。やっぱりいじめは犯罪です。

デカローグ5・6

デカローグ5・6

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/06/02 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★

デカローグ十話の中盤5と6の公演を見ても、最初に感じたこの企画への疑問は消えない。このシリーズの原作は旧ソ連崩壊時に、僅かに連帯を生んだポーランドのテレビのシリーズドラマである。
この中盤の二話は原作者もこのテレビシリーズの中心的作品としてきたという。テレビにとって視聴者の地域性は重要であり、この作品でも大いに意識されている。
他国のテレビ作品から感銘を受けることは、テレビを見ていれば経験するとおり、なくはないが、それはほとんどが二次的な感銘である。演劇のように、言葉も肉体も地域に生きる人間たちで作るもので、この地域を越える翻訳作業で成功することは、僅かな古典的な作品を除くと極めて少ない。演劇作品からテレビを作ることは成功することもあるが、逆は非常に難しい。
ことに非常に地域性の強いポーランドの近過去の作品をあえて多額の公金をかけて国立劇場が上演する理由か解らない。
偶然、私は80年代に、東ヨーロッパの旧社会主義衛星国家の幾つかと壁の崩壊前と直後の時期に仕事のためしばしば往復した。80年代にはそれらの地域は、社会的に崩壊の寸前であり、人々はほとんど自らの社会にいろいろな意味で絶望し投げやりになっていた。それは日々の希望があるとか、ないとかのレベル(例えば、現在の日本の困った状況などと比べものにならないレベル)を超えていた。そういう絶望社会に生きた人間たちのドラマを、どう化粧しても、現代の日本人のドラマとして表現できない。
5と6がメインテーマだという作者の言葉はそういう背景があってこそ生きる言葉で、それが我が国で現在頻発している気まぐれ殺人や、思春期に引き寄せて現代世界の共通性である、と理解するのはあまりにも浅薄、無分別だと思う。
今回の公演は、動機のない殺人劇、青春期の異性への関心、というところに絞ってまとめているが、5は、ただおどろおどろしいだけ、6は若干コミカルな味付けもして青春劇になっているがよくある思春期劇で、原作とは遠く離れた世界が描かれている。企画の発想の安易さの見るも無惨な結末である。あまり手に入りやすくはないが、観客がこの作品を翻案理解するためには、まず、映画作品を日本語字幕で見てみることが第一歩だろう。
(原作が理解されなければ、5でも6でも僅かに描かれている宗教の場面の重要な役割や、脇の人物たちの重要性(裁判官になる若い学生や、下宿のおばさん)が理解できないだろう)
ただ、いつもの主催公演は半分も入らないこの劇場の公演が、公演開始後すぐだったとは言え、今回は老人主体だが、7割近く入っていた。このような作品でもシリーズとなれば、役者に華が欲しい。


遠く吠えて花火をあげる

遠く吠えて花火をあげる

SUPER NOVA

王子小劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/06/02 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/05/22 (水) 19:00

【空組】を観劇。観るの3度目のユニット。2023年上演の作品の再演。ちょっとぼんやりしたファンタジー。(2分押し)124分。
 自殺志願者8人が住むシェアハウスでの出来事。既視感のある題材で、展開も読みやすいのだが、一種のファンタジーと思えば観やすい。8人のキャラクターが特に際立つところまで描き切れていないところは惜しいし、シリアスな場面でいかにも演技というセリフ回しの役者がいるあたりは、役者の力量というより演出かなぁとも思う。

団地ング・ヒーロー

団地ング・ヒーロー

コケズンバ

サンモールスタジオ(東京都)

2024/05/21 (火) ~ 2024/05/26 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白い内容でした。女優さん3名の演技がとても素晴らしく、見ごたえがありました。
内容も深いもので、非常にすばらしい作品でした。

団地ング・ヒーロー

団地ング・ヒーロー

コケズンバ

サンモールスタジオ(東京都)

2024/05/21 (火) ~ 2024/05/26 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

昨日に続いて渡辺シヴヲ氏の代役で飯島タク氏が登場。緊急登板を逆手にとったような演出もあり、とても楽しかった。女性陣3人が重たいパートを引き受けていたけど、これも見応え充分。

このページのQRコードです。

拡大