
国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~
アロッタファジャイナ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
人間を演じるということ
前回の新国立劇場での「ルドンの黙示」のようなエンタメを勝手にイメージしていたので、それとは違うベクトルでの演出にしばらく戸惑ったものの、見慣れてきたら驚くほど役者さん達の表現力に引き込まれて休憩なしの3時間超を夢中になって観てしまいました。
見目麗しい役者さんや実力のある女優さん達の役者力を見せつけるかのような素舞台で、人間が人間を、特に一生に渡る生の重みを演じるということの凄まじさをこれでもかというほど堪能。
中でも遠藤雄弥くんは、最澄という僧侶の思想そのもので舞台の上を生き、肉体は死しても思想を世に残すほどの人間を演じきる表現力は私が今までに観た役者さんの中でもトップに並ぶ鮮烈さ。厳かな佇まいのなか、背負うものの多さや重さをストイックに表現していたのですが、そのストイックさが逆にセクシーで、この役を演じられるのは彼の他には考えられないほどの唯一無二の存在感が素晴らしかったです。
彼の他にも、良い役者さんが目白押し。中でも、桓武天皇の母と石塚を演じたさいたまネクストシアターの周本さんは若さに似合わない貫禄の演技で圧巻。そして安殿を演じた真山くんの魔性の色気にも戦慄。芸能界の第一線で活躍している方たちの魅力に圧倒させられっぱなしでした。
色々初日らしい部分もありましたが、すっごく面白いと素直に思わせていただきましたので☆5つ。ちなみに、より舞台を堪能するために、桓武天皇と最澄をwikipediaで予習することをお勧めします 笑

国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~
アロッタファジャイナ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★
色んな意味で、大作でした。
そして、私の前の席はブロック一の大男でした。もう慣れました
大作すぎます…終演は21:45でした。

国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~
アロッタファジャイナ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かった
日本史の教科書でしか知らなかった桓武天皇と最澄を血の通った人間味あふれるドラマとしてとらえることができ、また、衣装が白装束にも関わらす、
それぞれの個性がしっかり出ていて面白かったです。
ストーリーテーラーの女性がいることで話の流れがわかりやすかったのですが、衣装が浮いて見えたので、それが残念でした。

ソンデネヴァ!
発条ロールシアター
タイニイアリス(東京都)
2013/03/28 (木) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★
歴
史?民俗?ファンタジーとでもいうのでしょうか。笑。 設定やストーリーはよかったのですが、役者の方々の演技にもう少しメリハリというか、話の内容的にも緊張感のようなものがあった方がいいんじゃないかなと思いました。 なんかそれぞれの役に共感しづらく。。 話の流れがちょっと強引かなと思うところもあったのですが、そこはそれがちゃんとしていればカバーできるような気もします。 スイマセン。。 ストーリー全体としては面白かったです!

ミス・サイゴン
東宝
青山劇場(東京都)
2012/08/22 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了
満足度★★★★
劇団四季よりいいじゃん!
劇団四季とは,なにか。浅利慶太の父は,築地小劇場の創立メンバーだった。フランス語で,Quatre saisonsから,四季となっている。日生劇場から手を引き,演劇の東京一極集中をさけるべく,全国各地での公演をめざす。浅利慶太は,新劇関係者のような,「愚かな観客にまで観てもらわないくてもいい」と思わないところがあった。浅利は,『ウェストサイド物語』を,ブロードウェイから取り入れた。そのまま招いたのだ。有名スターに依存する東宝とはちがい,劇団四季は,アンサンブル中心のものだった。劇団四季の大ヒットは,『キャッツ』である。劇団内には,スターはできにくいシステム。浅利慶太は,カリスマ性を持っているので,後継者問題は難しい。
観客動員数というのを比較してみるとき,演劇の種類が問題になる。劇団四季は,年間観客動員数で,松竹・東宝をぬいて首位になる。松竹には,歌舞伎もあれば,新派,松竹新喜劇もあった。また,東宝には,女優芝居があり,演劇&歌謡ショーが含まれていた。東宝には,『レ・ミゼラブル』があったものの,ほとんどが,ブロードウェイ・ミュージカルだった劇団四季は,松竹・東宝とは少し異質であった。松竹・東宝には,団体客が目立つ。商業演劇としては,団体客で対応した方が成功だ。でも,劇団四季は,団体客よりは一般客がチケットを個々に買うことをめざし,作品に集中させる。ディズニー・カンパニーは,ブロードウェイにも進出している。『美女と野獣』『ライオン・キング』である。劇団四季は,ミュージカル分野でびっくりするほど貢献している。
でも,東宝だっていいものがあるよ・・・
『ミス・サイゴン』は,どういうミュージカルだろうか。物語は,オペラで同様のものがあり,舞台を「ベトナム戦争」に移したものであると良くいわれる。
『ミス・サイゴン』は,『レ・ミゼラブル』とはちがって,現代史のある部分を,観るひとに伝えてくれるものだ。『ミス・サイゴン』を観ていると,確かに,アメリカ兵がアジアに来て,ある戦争をしていたという事実が実感としてわかる。
キムという娘は,思いのほか一アメリカ兵に恋をしてしまう。その子どもを育て,もう一度アメリカ兵に再会することを夢見ている。アメリカ兵にとっても,キムのことは忘れられない思い出である。ミュージカルでは,アメリカ兵は,任務であるので,強制的に母国に帰還せざるを得ないので,確かに悲恋ともいえる。
実際,キムが,アメリカ兵の妻と再会し,ショックを受け,子どもを預けて,自殺する流れは,たいへん気の毒である。
この作品から,何を学ぶか,どういう印象を持つか,ひとそれぞれだ。アメリカ兵の身勝手を責める意見も多い。また,アメリカ兵の行動に翻弄されたキムは,愚かで,そのようなアジア人蔑視のミュージカルに反感もあって当然だろう。
ただ,そういったことを前提としても,「激しく生きている」キムがそこにいる。何度も観る場合,きっと,転落していくことがわかっていても,また観てしまうのだろう。
作品のオープニングは,場末の売春宿。そこで,ほとんど下着同然の若い女性たちがダンスし,それを,狂言まわし役が見ている。舞台が進むと,ベトナム戦争の雰囲気をあまりにリアルにイメージする,国旗,兵士の行進などがあざやかに広がる。ヘリコプターも印象的だった。
『ミス・サイゴン』とか,『レ・ミゼラブル』というものは,ほかのものに比べ,音楽性から何から抜群の完成度を持つものであろうから,一度は観て圧倒されるのも大事だろう。

国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~
アロッタファジャイナ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
偽伝とのことなので
この公演を史実として読み取るのは危険ですよね。
スポットを当てる人物を替えれば、善悪の見え方も変わるでしょうから。
だから、あくまでフィクションだと考えれば、なかなか面白いかったです。
若いキャスト達のエネルギーは感じ取りました。
ただ、語り部として今時の服装の”歴女”なる女性が出てきて
シーンの転換で解説する演出は、
ちょっと興ざめしました。
でも、後半にその女性が感情移入して涙ぐみながら語る姿は
『これもアリなのか』と思わせられました。
3時間超えの公演を休憩を入れずに上演するところに
作品に自信があることを表しているのでしょうか?
途中トイレに立つ客が数名いたのは…仕方ないところでしょうか。

黄昏の笑顔
劇団だるま座
アトリエだるま座(東京都)
2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
SFではあるが…
なんの目的で作られたサイボーグなのか…それが明かされるまでの展開、明かされてからの展開の変化が飽きさせることなく楽しめました。明かされた目的については、なかなか感心させられました。
SFではあるが、現代社会の問題を考えさせられる作品でした。

つか版・忠臣蔵-スカイツリー篇 Returns-」
劇団扉座
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2013/02/19 (火) ~ 2013/03/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
盛況でした!!
会場入り口には "歌舞伎"の興行のような ちょうちん、看板がズラリ。
場所柄 芝居小屋 みたいな雰囲気に情緒を感じます。
この日は 大入り満員 通路まで座布団を敷いての状態で 開演も15分くらい押したのかなぁ・・
でも 会場整理をしているのも 出演キャストの劇団員くんたちで 丁寧な対応だったので イライラ感はゼロでした。
今回は 友人を誘っての観劇となりました。
その友人とは1回 お芝居を観につれて行ったのですが、 「また誘って!」のメールをもらい すぐこの公演を紹介したのです。
つか作品ならではの マシンガンのような 早台詞、長台詞はもちろん 昭和歌謡的なBGMもたっぷり!!
もちろんベテランならではの安定した演技で 上演時間2時間15分 スピード感と感情こもったシーンの連続にめっちゃ堪能させてもらいました!!

月の剥がれる
アマヤドリ
座・高円寺1(東京都)
2013/03/04 (月) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★
スケールアップしてるぞ!!
アマヤドリ 「ひょっとこ乱舞」のほうが馴染み深い感じがありますが 劇団アマヤドリの新作舞台に行ってきました。
ストレートなお芝居というよりか・・ 手拍子や拍手 ダンスを多く盛り込んでみせる手法は「ひょっとこ乱舞」からの継承なのかな!?
小劇場から比べると 幅も高さも 格段にスケールアップした 座・高円寺のステージを目いっぱい使った 演出は それなりに良かったのかなぁ・・??
リズムとスピード、熱量と脱力を駆使した「喋りの芸」としての舞台表現が信条 ということなんだけど、感情だったり 思想だったり メッセージだったりするものを かなり精力的に アピールする劇団!! なんだな~ と改めて思いました。
かってある国の歴史の中で、自国の軍隊が 人を殺すたびに 同じ数の人間が自決していく事件があり その結果 "いかり"という感情がなくなってしまった・・ というお話。。
かなり 好き嫌いの別れる 内容と舞台になるんだろうなぁ~・・
キャストの数をみれば想像できるように かなりの人数での群像劇になってます。
生で確かめるべく一度 アマヤドリの世界を見てみてくださいませ。

秘を以て成立とす
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2013/03/01 (金) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★
さすがだね!!
昨年の 『ひとり』 もそうだったけど シアタートラムの広さをうまく使ったセットも納得です。
診療所と裏の 自宅という設定が うまく場面転換(人格転換) と連動できていたと思います。
とある町にある小さな診療所、 医療ミスを訴えられ、長期休診あけの という設定からストーリーは始まります。。
三人の あたかも幼馴染でもあるかのような 主人公たち。
いくつものストーリーがやがて 一本に繋がっていくという展開。 目が離せませんでした。
段々 わかってくると それぞれのキャストが演じる登場人物が より鮮明になってくる仕掛けは さすが KAKUTA って感じでした。
二重人格ならぬ 三重人格の主人公に接する 家族や職場の人間、そして周囲には 秘密としてひた隠ししなけtればならない事情。。
楽しいっていうよりも いいものを観れたなー!! っていう印象でした。
清水宏さんは 一瞬で自分の間合いに引き込んでしまうキャラは凄い!!
そして 主人公 の奥さん役の 藤本喜久子くん いい演技見せてましたね~!!
フィクションなんでけど 切ない女性 を好演していたと思います。

舞台 死神姫の再婚〜旦那様、お買い上げありがとうございます!
株式会社Decca
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
微妙な感じ・・
原作は もちろん!? 読んだことはございません!!
“死神姫”という不吉なアダ名を持つ没落貴族の一人娘アリシアと、ツンデレな若き暴君カシュヴァーン、そして愉快な仲間たちが繰り広げる おかしくも切ないラブコメディ
なーんて触れ込みのエンタ-テイメントコメディ でした。
*papasan*が今回 惹かれたのが 脚本・演出の穴吹一朗氏の名前を見つけたからでした。
随所に笑いや ダンス アドリブっぽいところもたくさんあって 退屈しないようにはなっていたけど・・
マジな芝居の部分とのバランスが ちょっとギクシャクしていた感を持ってしまいました。

ハルメリ2013
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
座・高円寺1(東京都)
2013/03/23 (土) ~ 2013/03/27 (水)公演終了
満足度★★★★
今、流行の思想
Twitterのアイディアを加筆して再構成された物語は、本当に現実で起こっても不思議じゃないなと思うほど自然に受け入れられました。まさに今の物語だなと思いました。

私のダーリン
東宝
シアタークリエ(東京都)
2013/03/26 (火) ~ 2013/04/14 (日)公演終了
何でもアリ
沢山のエンターテイメントが詰まった舞台でした。ハチャメチャではなく、計算された笑いで最後まで飽きが来ませんでした。
涙あり、笑いありでとても楽しかったです。
場面展開が速いので、たまに追いつけなくなるところもありますが、舞台の楽しさでごまかされるので、あまり気にはならなかったです。

ウェルカム・ホーム!
とぐろ食堂
STAGE+PLUS(大阪府)
2013/03/22 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
家族の優しさ いたわり 思う気持ち
面白かった 家族の優しさ いたわり 思う気持ち ドタバタな中上手く作り込まれていました。 そしてとても見やすい。面白かった
ロシアン寿司も笑いました。

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!
劇団チョコレートケーキ
サンモールスタジオ(東京都)
2013/03/23 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
『あの記憶の記録』観ました
とにかく重い。封印された戦争体験の悲惨さと戦争を回避できない現実。考えさせられますね。見事な作品でした。

【ご観劇ありがとうございました!】うわさの家族
enji
OFF OFFシアター(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/04/02 (火)公演終了
満足度★★★★
面白い
よく練られたシナリオだ。導入部、暗転の最中に音声のスピードを徐々に上げておかしさを演出した音響、照明などの効果も良い。大道具も良く作ってある。役者の演技もややアップテンポで、物語の性格に合っている。推理の要素が入っているので飽きさせない。トリックスターのように箍を外しにくる変なおばさん、門田の登場で上手く隙間が出来ていて、必要以上に深刻にならないように計算されている。また、舞台セットが正面奥の額縁舞台、もう一つが、手前の通常舞台の二重構造になっており、この二重構造を利用して、額縁舞台の方には、TV番組が映るのだが、番組のコンテンツ総てを実際の役者が演じており、手前の通常舞台で演じられることと、TV番組の内容がリンクしたりしていることもあって、推理仕立てのこの作品の、犯罪の内容説明や事件示唆などが自然に感じられる。おまけに、3次元用の眼鏡を掛けるとTVの登場人物達が、通常の舞台に飛び出してくる。

ウェディング・シンガー
東宝
博多座(福岡県)
2013/03/23 (土) ~ 2013/03/24 (日)公演終了
満足度★★★
日本版ミュージカルの限界を見た
軽くて楽しいミュージカルで、“つまらん話”を、脚本、作詞、作曲、振付の力でうまくミュージカル化している。あとは俳優だが、この日本版、何とかカッコだけはつけているが、歌もダンスもまだまだ甘くて軟弱さを払拭しきれず、その限界が見えてしまう。
詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

BONE SONGS【本日23日(土)13時&18時開演、当日券あります!】
劇団鹿殺し
西鉄ホール(福岡県)
2013/03/22 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了
満足度★★★★
質のいいド派手な演劇そのもの
大音響、強烈な照明、絶叫、歌など、30年ほども前に全盛だったド派手な演劇そのもの。それもこの舞台は、ド派手な演劇としてかなり質のいいものだ。
詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

CRAZY CAMEL
大駱駝艦
大駱駝艦・壺中天(東京都)
2012/12/14 (金) ~ 2012/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
闇の奥、怪しく光る金屏風
自分の過去のツイートを見ていたら、
大駱駝艦 壺中天公演 CRAZY CAMEL
2013.12.14、初日観劇後の連続ツイートを発見。
消失する前にコピペしておきます。

わが友ヒットラー
シアターオルト Theatre Ort
駅前劇場(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★
観てしまった
原作とはかなりイメージが違ってましたが、観た人の思想や立場からそれぞれの感想はちがってくると思う。
ステージがお客様にかこまれているというてんで、自分自身も歴史の目撃者になった感じ。
観てはいけないものを観たような…
でも、もう一度観たいと思う舞台でした。