満足度★★★★
面白い
よく練られたシナリオだ。導入部、暗転の最中に音声のスピードを徐々に上げておかしさを演出した音響、照明などの効果も良い。大道具も良く作ってある。役者の演技もややアップテンポで、物語の性格に合っている。推理の要素が入っているので飽きさせない。トリックスターのように箍を外しにくる変なおばさん、門田の登場で上手く隙間が出来ていて、必要以上に深刻にならないように計算されている。また、舞台セットが正面奥の額縁舞台、もう一つが、手前の通常舞台の二重構造になっており、この二重構造を利用して、額縁舞台の方には、TV番組が映るのだが、番組のコンテンツ総てを実際の役者が演じており、手前の通常舞台で演じられることと、TV番組の内容がリンクしたりしていることもあって、推理仕立てのこの作品の、犯罪の内容説明や事件示唆などが自然に感じられる。おまけに、3次元用の眼鏡を掛けるとTVの登場人物達が、通常の舞台に飛び出してくる。