Rezarの観てきた!クチコミ一覧

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メリッサのゆりかご ジルの監獄

メリッサのゆりかご ジルの監獄

メガバックスコレクション

あうるすぽっと(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

透明感が良かったです
ミュージカルも、子供が多数出る舞台も、初めてだったのですが、子供ならではの、声も風も透きとおり、良かったです。

☆グループをみたのですが、声を揃える部分は、かなり、あっていました。大人が演じると、どうも、胡散臭く濁り、雑音になってしまう事が多いので嫌なのに、子供の声の透明感だけで、こんなに違うのかと思い、心洗われました。衣装も空間も素敵で、何よりキャストの笑顔が、ご褒美で、又、観たいです。

ネタバレBOX

空と海の境目が無くなる時に、子供たちや、ジルとメリッサも和解したのに、仲間を守る為に、ジルは海に出なくては、ならない・・・風が導いてくれることを、祈ってしまいました。

ジル(雪乃さずき)さん、メリッサ(小早川千恵子)さんが、特に、好きです。

開演前、休憩中も、楽しませてくれる、心使いも、ありがたいです。子供たちが、のびのび輝ける空間を、作り出せる、素晴らしい劇団だと思いました。
新明治仁侠伝

新明治仁侠伝

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

めちゃ!かっこイイ!
作品は、もちろん!生き方も、役者さんも、殺陣も、かっこ良かったです。
夢、誇り、愛、義理、人情、・・・忘れては、いけないことばかりです。
次回11月公演も、絶対、観たいと思いました。

ネタバレBOX

見せ場は、たくさん、あるのですが、主役だけではなく、各キャラの、かっこ良さに、泣かされます。でも、もちろん、笑いも有り。追い続ける故に、消えてしまった人々の志を、引き継ぐ苦悩もあるけれど、新しい明日(夢)を、見つけて見詰める大切さも、語ってくれます。

魅力的な役者さんばかりでしたが、藤原周作さんが、二役だったなんて、・・・全然、気付かない程、見事でした。

照明は、控え目なんだけど、とても、活きてたと思います。刀に映る、淡い赤、青と・・・いろんな場面で、光が語ってました。
口紅を初めてさした夏『ご来場ありがとうございました。』

口紅を初めてさした夏『ご来場ありがとうございました。』

TOKYOハンバーグ

千本桜ホール(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

満足度★★★★★

晩夏
帰り道、いつのまにか増えた、秋を告げる虫達の調べ、消え行く入道雲・・・いつもと変わらない日々のはずだったのに、忘れられない夏に、なった物語でした。

ネタバレBOX

結婚間近の彼が、事故で亡くなり、必死で日常に戻ろうとする真知子<相原奈保子>が経営するスナックに、知らない子供、蓮(増田亜美)が訪れる。なんと、亡くなった彼は、バツ1子持ちで、蓮が彼の娘だと聞かされ、現実を受け入れられずに悩む真知子なのに、蓮をあずかるよう、客らに説得されてしまう。店の従業員であり、おそらく真知子より水商売を知っている神埼由美<長澤美紀子>が、店や客らも見守り、真知子と蓮の良き理解者として、助けてゆく。この由美さんが、温もりのある良い空気感を、醸し出します。

蓮ちゃんが、初めて、お化粧するシーン、今迄、母に求めていたけど、できなかった事・・・を、どこかで、ずっ~と憧れていた(父が大好きだった女性)けど、現実は、受けいれてもらえそうもない真知子と、やっと共有できた喜びを、トビッキリの笑顔で見せてくれます。言葉ではなく、2人の笑顔に、書いてあるって、心に、響きます。とても良かったです。

夏休みも、もうすぐ終わるころ、常連客らが、蓮ちゃんのために、海に行こうと提案しながら、大人の男達のほうが、大はしゃぎする姿も、素敵でした。夕闇が迫り、もう帰らなければならない時間になっても、真知子と蓮は、海を眺めている姿(まさに、フライヤーのあの姿・・・)に、釘付けになっている私(最後列にすわっていた)の目には、2人の絆を、見ようとする観客一同の体制を整える姿も、入った。

ラストは、切ないけれども、カランコローンと告げる扉の音色と一緒に、温もりも残る素敵な作品でした。

夜空に張り付く星とは、蓮ちゃんが過ごした長野のことだったのかなぁ~?


★大西さんのアフタートークが、ありました。(私の解釈に、誤りがあったら、すみません。劇団の方、フォローお願い致します)

大西さんが初めて亜美ちゃんに会ったのは、彼女が、まだ小学校2年生で、まだまだ小さな女の子の時。でもその時から、光るものがあったそうです。まず、台詞覚えの良さは、ピカイチ!そして、言葉尻のニュアンスを理解しており、語尾を正確に、伝えられる事は、脚本を書く大西さんにとっては、とても大切な事であり、嬉しいとの事。 

劇団公演のオーディションに訪れてくれた相原さんの、役者としての力量に魅了されて、劇団員に誘ったそうです。やはり、大西さんも自分の脚本の主役は、自分の劇団員の中から、出したいと言う思いがあったので、嬉しかったとのこと。

そんな2人が在りきで出来た作品と、いろんな役者さんや関係者の方の、力添えで、公演ができた等々、大西さんの想いを、伺えて、次の公演も行きたいと思いました。そして、又、アフタートークお願いします。


僕の東京日記

僕の東京日記

劇団伊達組

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2010/07/22 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

向き合う素晴らしさ!
向き合うことは、責任がついてきたり、面倒くさかったり・・・なんだけど、きっと!良いことある!って、頑張る気に、なれる作品でした。あの時代を、知らない私でも、納得してしまいました。個性が違いすぎる強いキャラの人物が、あれだけ出てくると、かえって個性がウスクなったり、濁ってきたりするのに、個人の想いが、きちんと、伝わってくる、素晴らしい舞台でした。役者さんの動きは、もちろん!足音から、セットも衣装も、効果音も全てに、命が吹き込まれていました。

ネタバレBOX

あんなアパートは、今も、阿佐ヶ谷、高円寺に、現存してますよ~。河北の裏側、等等・・・
約束までの道のり

約束までの道のり

劇団光希

カメリアホール(東京都)

2010/07/11 (日) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

大切な事ばかりでした。
追い続ければ、夢だって、難しい事だって、きっと!叶えられる!乗り越えられる!って信じる心の大切さを、思い出させてもらいました。いつもの三分の一の時間なのに、たっぷり応援してもらえた、気分です。

ネタバレBOX

机とイスのシンプルなセットだったのですが、その時その時の空間を、役者さん達が、連れて来てくれました。ボクシングシーンも、さすが!プロのチャンピオンの指導や特訓の賜物ですne。リアルでした。
丸と四角のライトだけで、景色も空気も変えてしまうのは、凄い!役者さん達の力量も加わり、素敵な表現だと思いました。言葉は少なくても、応援してる仲間や家族の有り難さを、感じました。
シンプルなんだけど、大事なことが、凝縮された舞台でした。
スレ違いの糸は風の空模様

スレ違いの糸は風の空模様

劇団光希

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2010/02/18 (木) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

光希さん!ありがとう!
オープニングの、ユリエとお父さんの回想シーンが、とても印象的でした。女の子の透明感を、とても大事に守ってる優しさや、深い愛が、わかりました。親友を、とても!とても!大切に思ってる事と、幸せを祈り続けている気持ちが、伝わり・・・・・泣いちゃいました・・・忘れられないシーンです。開演5分で、涙が出たのは、初めてです!!!とっても、優しく、暖かい、素敵な作品で、もう一度見たいと思ってます。。。。。9月の公演が、楽しみです。

マイルド・セブンティーンズ・スター

マイルド・セブンティーンズ・スター

椿組

ザ・ポケット(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白、可笑しく、懐かしい。
タバコを一つの例として、相反する魅力の違いや良さ、大人の曖昧さの優しさや大切さを、面白、可笑しく、物語っていました。

ネタバレBOX

文化祭間近の高校で、それぞれの出し物の準備をする生徒達。
教師達にとっては、懐かしい尾崎豊や、オニャンコクラブが、生徒達にとっては、過激な新鮮さがあるのか、文化祭の余興でやることに。
尾崎達がリアルタイムの教師達が、教えてあげることで、生徒達と距離が縮む。田中先生(田渕正博さん)のギターで歌う尾崎は、見事でしたが、遠藤先生(木下藤次郎さん)の、振り付オニャンコの似合わない姿には、大笑い!
・・・が実行動してしまう生徒や、尾崎の歌詞は、高校の文化祭には、相応しくないと、高校側に言われたりと・・、それが面白、可笑しく、物語は進む。

そんな練習もできるフリースペースは、写真現像様の暗室と、印刷室の間にある喫煙所。そこを壊して、カウンセリングルームを作る計画が、持ち上がっていた。
その推進派が、嫌煙の教師3人であるから、禁煙を説きながら、デジカメの時代に写真部も使わない暗室の中で、生徒があんな事こんな事になったら、どうする?と騒ぐ自分達も、別の場所では、ちゃっかり、だったり。
暗室は写真部でないが、写真好きの中島(根岸つかささん)が、文化祭に出展する為に使ってるのを知っている愛煙家の教師達も、必死に対抗。
百害あって一理なしとまで言われる、たばこの意外な効果や、データーも聞けるのだが、大人のくせに、そこまで言うか!自分の主張、と反発しながらも、可笑しかった。大笑いしながらも、何事にも白黒つけ過ぎる大人の未熟さには、考えさせられた。
と文化祭までの、ドタバタが面白く続く。

高校という場で、純粋な毒をも持つ17歳の行動、それを守ろうとする大人達にも、17歳当時の心が残っていて安心したり、困ったことになったりする姿の描き方が、良かったです。
いつまでも、少年(少女)の心は、宝物と思いました。

特に印象に残ったのは、遠藤先生(木下藤次郎さん)、田中先生(田渕正博さん)、石川先生(井上カオリさん)、中島(根岸つかささん)の演技が、良かったです。
ドロシーの帰還

ドロシーの帰還

空想組曲

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/02/23 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いもあり、ダークファンタジー
心の闇をも照らすのだが、場内は笑い声も響く。それ以上に、心に響く作品でした。『オズの魔法使い』のメルヘンに潜む残酷性も浮き彫りにされ、現実の厳しさも感じるが重くはなく、私は希望を持ち帰れました。

ネタバレBOX

人気作家、高峰ドロシーの残酷な作品に魅せられ、犯罪をおこしてしまうファンもいた。作品に感銘して、漫画家、小説家、童話作家を目指す三人と、高峰が偶然、喫茶店で出会い、関わっていく話と、『オズの魔法使い』が交差しながら、物語はすすんでいきます。

作家と言うクりエイターの目から、譲れない感性を見せるが、一般人も同じと思った。
ある事柄を、どう感じるかにより、友情や愛情が絆になったり、百年の恋も醒める事がある。
魅力でもあり、怖さも潜む感性。
だが、それ以上に、真実、嘘、綺麗事は、毒にも薬にもなる。大切なのは、感性を理解しえる関係と思いました。

足りないものを得る為には、覚悟が必要。覚悟する度胸がなくても、想いが強ければ、自ずと開けるはずとも、思えました。
売るためには手段を選ばない編集者や、理解者のようで、何も解ってもらえなかったりと、切なさもあるのだが、皆各々の大切な事を、掴み直せそうな、素敵な作品でした。

遠近法で描かれているテーブルの続く壁画、永遠に続きそうで怖さもあり、オズの魔法の不思議さや、人々の葛藤でもあり、世界観がでていて、よかったです。
扉を開くことでの、場面転換も良く、達者な役者さんばかりで、魅せられました。二役や、全然違う顔を見せる人物の使い分けが良かったです。
オズ役中田顕史郎さんのチョイ気障加減も、とても良かった。
穴戸(ライオン)役の小玉久仁子さんの『間』は、最高です。

見続けたい劇団が、また、増えた喜びを感じた作品でした。
新・牡丹灯籠

新・牡丹灯籠

劇団キンダースペース

シアターX(東京都)

2011/01/26 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

心のある作品
花道から続く情緒あるセットに、恋、愛、情が絡み合う、とても素敵な作品でした。年配の方も、楽しめる作品です。そして、脚本や演出を学んでいる若手の方にも、是非見て頂きたい作品と、思いました。次回作も、絶対、観たいです。

ネタバレBOX

恥ずかしながら、『牡丹灯籠』の物語、なんとなくしか知らなかったのだが、構成・脚本・演出の原田一樹さんのお言葉通り、人を強く惹き付ける物語だと、痛感しました。
愛の威力や因縁、自分の力だけでは、どうにもならない。
生きるという事が愛故に、自ら引き寄せてしまう因果応報。
恋しいが故に、罪を犯し
罪を隠すのは、愛があるから
愛があるから、許せない。
許されないから、情けを求め、
情けがあるから、生きていける。
だからこそ、生や愛に執着してしまうのかしら?と思いました。あらすじは、書いてありますが、、、感想です。

露(大桑茜さん)は、萩原(有本孝浩さん)を恋しくて、幽霊になってまでも会いたいと思うのに、幽霊であることを隠した露を裏切りと思う萩原。露の使用人お米(白沢靖子さん)は、露の思いを果たす事で、自分の生きた証しを残すが如くで、この三人(ダブルキャストで、牡丹)の切なさには、場内すすり泣きでした。

露の思いを協力する報酬として百両を請求する、伴蔵(白洲本樹さん)お峰(瀬田ひろ美さん)夫婦だが、それも、なんとか夫に一旗揚げさせたい妻の愛。この夫婦、貧乏ながらも、心の繋がった感じが良かったです。

その百両は、露が勘当同然にされた父・飯島平左衛門(伊藤勉さん)の元から露が、用立てていた。露がいないのをいいことに、その家督を狙う計略を立てる内縁の妻、お国(古木杏子さん)には、情人の源次郎(森下高志さん)がいる。それを見抜いた、忠誠心の強い奉公人の孝助(清水拓也さん)が、阻止しようとするのだが、平左衛門を刺すという意外な悲劇に、なってしまう。孝助は気付いてなかったが、平左衛門は孝助の親の敵であったので、自ら敵として刺す場を与え、孝介の逃げ道を作っていた平左衛門であった。この情けにも、涙の場内でした。
痛手を受けた平左衛門と使用人のお竹(深町麻子さん)まで殺してしまう、お国と源次郎、罪と深手を負い逃避行を重ねる内に、この二人の愛と執着は、狂気を滲み出していた。

露からの百両を元手に、金物屋を成功させた伴蔵だが、後悔の念を消すかの如く、置屋通いの毎日で惚れて貢ぐ女が、源次郎のために働くお国。お国の妹分お梅(深町麻子さん)は、お竹の実の妹だったりと、じわじわと恐怖が忍び寄り、単純な私は緊張してしまいました。それが、日本の怪談の魅力と、今は思えますが。。。
お国の存在を知ったお峰の、伴蔵への愛憎のつらあて、それでも伴蔵・お峰夫婦の愛(これまた、素敵でした)で、乗り越えられると思いきや、伴蔵のお峰殺し・・・そんな、切なすぎる・・・でも、夢だった!と、救いのある見事なラストでした。

情念が紡ぐ物語を、力量のある役者さんが演じるので、怪談に弱い私には、やや怖い感があったのだが、三遊亭圓朝役の語り手が三人加わることで、重さを深みに変えて、テンポも加わり、とても良かったです。この語り手(平野雄一郎さん、滝本志優さん、花ケ前浩一さん)が、それぞれの個性で、落語家らしくありつつ、役者さんにしか出せない味を、堪能させてくれます。

花道のある情緒あるセットに、開演前から、響く、風鈴の音と思ったが、止静?(修行僧がよく持っている、小さな鐘)の音。右手前に二輪の赤い彼岸花。この空間だけで、期待が高まり、納得の作品でした。

一見、グレー系こげ茶の壁だが、ライトにより、壁が透けて向こう側が見えるのだが、旗本の庭だったり、お墓だったりと、情景の移り変わりに、奥行きが加わり、とても良かったです。

少し高低差のある二間で、物語が進むのだが、障子、襖、雨戸と変わるのも、良かった。
椿版『天保十二年のシェイクスピア』

椿版『天保十二年のシェイクスピア』

椿組

花園神社(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

本当に、凄いです!
凄い作品って、細かいことを、考えさせないんだと、当たり前のことを、痛感しました。作品は、もちろん、開場から座席案内まで、すべてにおいて、爽快感が残る椿組の皆さま、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
本日分チケット、追加だして下さるそうです。早めに連絡された方が、良いようですが、立ち見でも、見る価値あると、思います。

ネタバレBOX

凄い事だらけなのですが、ラストの後ろ側で踊ってる輪が、ライトに照らされて、ビルに影が浮かび上がるのも、効果抜群と思った。
草莽崛起

草莽崛起

劇団宇宙キャンパス

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2010/09/17 (金) ~ 2010/09/21 (火)公演終了

満足度★★★★★

人気がある訳わかりました!
ガチガチの本格的、時代劇に、こだわる方には、イメージが違うかも?コメディの様に、大笑いしながら、今時の言葉使いや、BGMに???と思ったりしたが、そんなことより、心に響く事もあり、私は楽しめたし、好きです。着物や刀の扱いに、慣れきってないのが、見え隠れしてしまう方も、いたのだが、キャスト全員のノリや勢いもあり、観客に楽しんでもらおうと言う気持ちが、強く感じられ、☆4,5の気分だが、おまけの5かな?初日だもんね~。もっと、もっと、良くなりそうです。次回作も、楽しみにしています。
***伊之助の愛(?かみ・・?)を、受け取ると、良い事が、あるかも?


     

ネタバレBOX

元奇兵隊士の老人・五郎のもとに、記者が訪れ、山縣や高杉晋作や『奇兵隊』の話を聞きたいと申し入れ、五郎の回想として、物語は始まっていく。

幕末の期、長州藩では、高杉派と俗論派と分かれる中、高杉晋作の元、『奇兵隊』が、結成される。身分に関係なく、一般大衆が、集まるのだから、当然、志も違えば、剣の腕も度胸も違う。

高杉派の赤根を、崇拝する隊士達の中、五郎は、武家の出だが、剣の腕も度胸も、イマイチで、いつも姉にドヤサレル。伊之助は、剣の腕もピカイチで、志もある。そんな2人が、恋も知り、友情も育てていく。

奇兵隊達も訓練ばかりの日々に、嫌気もさしつつ、何かで名をあげたい者、何者かになりたい者、やはり死への恐怖が強い者、それぞれが<死>を意識する。
浄土真宗の教え(だったと思う・・・)で、人は2度死ぬと言う。1度目は、肉体が滅びる時。そして、その人を覚えてる人が、死んだ時に、本当に死ぬと言う言葉に、皆、生きる意味の大切さを知るのであった。

伊之助は、高杉の命を幾度と助け、高杉の信頼を得ていく。頼り無い藩主の下、情勢も又、揺れ動く。

赤根が俗論派の企みにより捕まり、又、その手下共という事で、伊之助の仲間達も捕まり、皆、処刑される。納得いかない伊之助は、切り込みに入るが、又、伊之助も・・・五郎は、助けに入ろうとするが、どうする事も出来ない事を知っている姉に止められ、生き残る。無念の五郎だが、伊之助ら仲間の事を、決して忘れないと、誓うのであった。


約30人出演するので、正直、演技力のバラツキや、殺陣での、気になる点は、あったが、主力の役者さんが、強い引力で、物語を引っ張っていったので、ドンドン引き込まれていきました。個人的に好きなのは、五郎(上岡一路)、伊之助(佐藤祐司)、高杉(キムラシゲオ)、山縣(鈴木雄二)

HOTEL CALL AT “杉並演劇大賞”受賞

HOTEL CALL AT “杉並演劇大賞”受賞

メガバックスコレクション

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2012/03/16 (金) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり!
大満足でした♪毎度ながら、劇場に一歩入れば、別世界が広がる見事さは、メガバックスさんならでは。
『不思議な世界』での設定だが、現実の切なさも浮かび上がらせながらも、優しさと温もりで満たしてくれる、滝一也さんの脚本・演出・出演は、素晴らしかったです。先が読めないまま、世界観に惹き込まれ、二転三転するラストに、感動の涙でした。大人向きのファンタジーで、お薦めです。

ネタバレBOX

開演8分前に入ったのですが、すでに舞台上で、フェイズランド役(山上広志さん)が、トランプでタワーを重ねたり、壊したり、カード遊びに興じるわけでもなく、ただ淡々と、時が過ぎる事だけを待つような姿に、惹き込まれました。

中世ヨーロッパの古城ホテルのロビーを思い起こすような美術も、とても素敵でした。
ホテルの支配人トライアラスキー伯爵(滝さん)が、秀逸でした。
このホテルの真実を告げなければならぬ哀愁や、『死=無』に怯える人々を、納得させようとする迫力であったり、温もりであったり。
後半、有り得ない状況に、人が変わってしまう様子も、ユニークさと伯爵の威厳さと、様々な顔に、とても魅せられました。

メイドのミズーリ(横井結衣さん) マリーシア(吉野成美さん)も見事でした。他の方が書かれているように、声を揃える会話もピッタリ!しかも、何かに気づいた感や、思いつくタイミングも揃っている。

実は、声をそろえる描写は、個人的に嫌い。たいてい、声をそろえる事だけに、終止し、情感が消え失せ、いかにも芝居じみてしまい(と言っても、お芝居見に行っているのですが・・・)興醒めなのだが、しかし、メガバックスさんでは、いつも効果的な使い方なので魅力的です。

特に二人の可愛さと透明感は、天使的(衣装は黒にピンストライプだったのですが)なんだけど、その透明感が、そら恐ろしさも呼ぶようで、不思議な世界に、ピッタリで、とっても良かったです。

自分達が死んでいるという現実を、最初は受け入れられなかった旅人達の、それぞれの思い。夢、愛、お金、抱えている現実、自分らしさ等々。
『死』を突きつけられて、自分を責める者、他人を責める者、それぞれの人間性も浮かび上がる。そして、変わらない者や、それぞれの思いの変化と、ラストの二転三転と見事な脚本・演出と、納得の演者陣でした。

挿入曲も、素敵でした。ラストの投票では、『ベル』を使ったり、小物にも、拘る姿勢が、魅力的です。
このホテルの意味も設定も素敵でした。私も立ち寄りたいなぁ~『HOTEL CALL AT』
SUNらいず

SUNらいず

劇団光希

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/09/08 (水) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

すばらしい仲間達!
昔からの仲間達、新しい仲間達、それぞれの魅力の違いが、お互いの良さを、輝かしていく大切さ。そして、変わることのない魅力と、変わらなければ、いけない魅力も感じた、素敵な物語で、良かったです。又、次回作も期待してます。 

  

ネタバレBOX

蛍子(森下 智香)が経営する海の家のテラスで夢を見る。<子供の頃に、蛍を見た!・・・のに、その時の仲間には、勘違いと笑われ・・・でも、私は絶対に見た!>・・・と思い出を手繰り寄せると、懐かしい仲間達の顔が。。。

直人(堀内 克哉)万亀男(川原 勇一)彰介(平山 和宏)(浦部3馬鹿トリオ)が久しぶりに会うと、楽しかったことばかり思い出すのが、3人のマドンナ的存在だった蛍子から電話があったことが、気にかかる2人・・・「オレだけ電話が、なかった・・・」と、スネル彰介を、笑う2人に「オマエ携帯の番号が、変わったからだろう」と指摘され安心するのだが・・何か、ひっかかる3人は、懐かしい蛍子の待つ海に帰る約束をする。だが、直人の様子も、何か違うことを感じていた2人であった。

あの頃と変わらない海に、戻った直人と万亀男、懐かしさで思わず触れたサーフボード・・の持ち主である純ちゃん(りょうすけ)は、ちょっと生意気な若造だが、気のいい奴で「サーフィンやるなら、この辺、仕切ってる文ちゃん(梶山 潤也)を紹介してやる」と、だが元々、仕切ってた2人には、文ちゃんは舎弟分だったりして・・・世代交代や、意外な世間の狭さを感じつつも、広い海である。離れた一角では、自殺?を思わせる瑞恵(吉田 まゆみ)に、「何があったか、とりあえず話そう」と瑞恵の腕を必死に、抑える栄ちゃん(村松 さとし)「腕を放して!」と瑞恵、「話そう!」「放して!」「話してみて!」の掛け合いには、場内大爆笑でした。このもみ合いを見かけた彰介が、止めに入り事情を聞いている所に、文ちゃんが通り掛り、再会を喜ぶ2人を見つける、蛍子。瑞恵が気に掛り、海の家に誘う。

海の家は、蛍子を慕う麻衣(村沢 有希子)や、蛍子の娘・夏海(林 さくら)の学校の真鍋先生(新濱 卓)も遊びにくる、居心地の良い場所。バイトの幸ちゃん(ヨシクラ メグミ)は、蛍子よりも、しっかり者。3馬鹿の憧れてた、昭(あき)ねぇ(音無 ミ弥)も、3馬鹿に会いに来る。そんな賑やかな空気に誘われたのか、旅のカメラマン(亀ノ上 孝雄)も、みんなの笑顔を、写真に収めたいと、滞在する事になり、和気あいあいの幸せに喜ぶ蛍子だが、・・・突然の涙・・・蛍子は、ガンに侵され余命1年という重荷を、1人で抱えていたのであった・・・それを知っていた直人自身も、健康に心配があったのだが、蛍子への想いを忘れられずにいた。そんな直人の気持を察して、仲間達の後押しで、プロポーズするのだが、昔2人に遠慮して身を引いた直人に、「今更・・・」と、素直に、なれない蛍子であった。

仕事に戻らなくてはいけない3人・・・海の家も暇な時期になり、幸ちゃんも帰ってしまい、ちょっと寂しくなった蛍子と夏海の元に、大阪での生活を捨てた直人が戻り、3人の幸せな生活が始まる。蛍子も手術をうけ、退院祝いに、又集まる仲間達。蛍子の、昔みた夢を見せようと、蛍の飛ぶ景色を創った。あまりの美しさに、写真!写真!と叫ぶ面々。シャッター押すと、フラッシュが・・・あれっ?・・・蛍って、純ちゃんが、飛ばして・タ・ノ?バレちゃって、場内、大爆笑!だけど皆、蛍子の笑顔が見たかったんだもん!

そして、1年後。蛍子不在の海の家では、直人と夏海で切り盛りしてる元に、幸ちゃんが又、バイトに来てくれる。そして、懐かしい、あいつらも戻ってきて、3馬鹿トリオ健在、そして、文ちゃん純ちゃん栄ちゃんの、新馬鹿トリオ?も加わり、波乗りに!

そんな、切ないけど、温かい物語でした。


母が退院した時、夏海(林さくら)の母を気遣う仕草が良かったです。ちょっと生意気だけど、母を思いやる、優しい子という難しい役でしたが、好演。まだ、中学2年生の彼女は、公演の度に、役者としての成長ぶりをみせてくれ、これからも、楽しみな存在。

文ちゃん、純ちゃん、大ちゃん、の間や空気感が、良かったと思います。ドクター役の田口 和さん、お疲れさまでした。

衣装も普段着といえども、皆様、考えて着てるのが、伝わってきました。男性でも、赤やピンク等の明るい色の洋服、着ている方もいて、良かったと思います。色の与える印象やイメージは、大きいので、いくら日常劇と言えども、舞台栄えを、考えてる配慮が、みえて良かったです。

作風、イメチェン?でしょうか?以前は、「そこまで言わなくても・・・」と言ってしまいそうなくらい、丁寧すぎる箇所があり、今回の方がすっきりしていて、好きなのですが、録音テープ?が、多すぎたように感じました。個人的趣味で、申し訳ありませんが・・、2月公演<すれ違い~>の時は、オープニングとラストの、あれがあるからこその魅力で、大!大!大!感動したのですが、今回は・・・

パンフレットには、客演の方のホーム入れて頂きたいです。公演は、いろんな意味でチャンスだと、思いますので、少しでも、活かして頂きたいと願います。


『帰れる場所はありますか・・・。』

『帰れる場所はありますか・・・。』

劇団光希

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/02/05 (木) ~ 2009/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

今でも覚えてます
まさか、まさか、なんだけど、切ない・・・けど、でも、優しく包み込んで、くれて、ありがとうって、素直に、なれました。いつも、物語と、曲歌、ぴったりで、心に、残ります。もう一度、観たい!!!って、心から、思います。

2WEEK コンタクト~まだ使えると思ふ~

2WEEK コンタクト~まだ使えると思ふ~

山田ジャパン

サンモールスタジオ(東京都)

2010/10/23 (土) ~ 2010/11/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

とにかく笑いたい人、集合!
めちゃ!面白い~!理屈や、余計な事考えずに、引き込まれ、笑ちゃいます。視力(資力)の足りない人も、見方(味方)を変えれば、違う世界も広がり、楽しみも広がるかも?風俗店?での、バスローブ姿も有りなのに、下ネタでなく、笑っちゃういます!美術も作品も、重ね重ねで、驚きつつ、楽しかったです!汚れ役のはずなのに、何故か憎めない奴らだったと思ってしまう、魅力的な品性、知性もある全役者さんと作品で、又次回作も、絶対観たいと思いました。     

ネタバレBOX

伯父の空き家を借りて、1人暮らしの鳥子(横内亜弓)が、同窓会で、久しぶりに会った同級生のしげる(矢田一路)と、ラブホで、イイ感じ?そんなぁ~、嬉しい~、恥ずかしい~、どうしよう?と、思ったのも、つかの間。実は、しげるは鳥子の住む一軒家に、友達と居候するための作戦だった。

それでも、もしかしたら?と、かすかな期待をもつ鳥子だったが、しげるの先輩達が押し掛けて来て、楽しい飲み会に。その友達達が、勝手なんだけど、笑えちゃう。特に、みつ(大野泰広)と野島(カワモト文明)のコンビは、絶好調!
そんな楽しい時も、さらなる、しげるの作戦だった。しげるは、みつの紹介の仕事でミス、なんとか2週間で200万稼がないと、殺されるので、鳥子の一軒家で、風俗店をやりたいためだった。連れてきた女の子は風俗嬢候補で、脅されている理由も、情けない。仕方なく家を貸さずには、いられない鳥子の悪夢・・・?

お隣さんの墨田(太田恭輔)ゆかり(いとうあさこ)夫婦も、可笑し過ぎ!
なんだけど、協力してしまう理由も仕方も、又、笑う!と、まだまだ続くのだが、とにかく観て、一緒に笑うのを、お勧めします。

だけど、笑いだけでなく、いろんな情も感じた。父の留守電も、温かいし、ある意味、悪役?汚れ役の奴らが、純粋に、地元、本番、上手く住む方法、パートナーを、それぞれの天真爛漫さや懸命に、愛してる姿が、憎めない。

ベットの下の、おこたの下の㊙も、我が家に欲しい!(怪し過ぎ?)

鳥子の真面目さも、怒りも優しさも、見事でした。なにより、1000円の使い方が、愛おしいと、思っちゃいました。

凄過ぎる2週間だが、鳥子にとっては、いろんな意味や価値が、観得た!ハズ!!!

起て、飢えたる者よ

起て、飢えたる者よ

劇団チョコレートケーキ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

すっごい、迫力!
危機迫る空間と、迫真の演技に、圧倒され、引き込まれました。物語には、緊張しっぱなしでした。単純な私は、なんだか全身、軽く、筋肉痛???

ネタバレBOX

舞台を囲むような、コの字に座席が有り、目の前の役者さんの動きが、迫力でした。いつもだったら、場面によって、見えなかったりすると、物足りないのだが、今回は、役者さんが見えなくても、空気感が、ビンビン伝わるので、満足しました。

あの時代は、知らない私だが、、、『革命』という同じ夢の仲間であるから、理解しあえる事、許せない事、だけど、日本を未来を真剣に、見つめてる姿には、いろいろ考えさせられた。

全役者さん、魅力的で、6人なのに、もっと多くの仲間たちの姿も、脳裏に浮かんでしまう、演技でした。特に、菊池さんの語る瞳と、韮崎さんの語りが、印象的でした。

擦り切れた靴下にも、コダワリを感じました。
日めくりカレンダーのめくり方も効果的でした。、



ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

まさに、おぼんろ!
又、リピートせずには、いられないと思う作品でした。
限られた劇場空間のはずなのに、達者な役者陣が、巻き起こす空間は、限りなく広がる感が、魅力的です。

まさに、おぼんろワールド全開で、キンキラリンのラブだね!切なさは拭いきれないけど、物語的には、好きです。

女がつらいよ

女がつらいよ

MCR

王子小劇場(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり絶妙でした
なんだか、ハチャメチャに、なりそうでならない面白さに潜む、刹那の思いや、笑顔や涙の裏側の描き方が、絶妙でした。櫻井さんったら~しっかり見抜いてるのne~って感じで、あずきちゃんが、なんだかんだで、メチャ可愛かったぁ~まさにジャストな私でした。自分とは違うと思う方でも、自分の回りにいる誰かの行動に、微笑むことが、できるかも?★4.5な感じなんだけど、あずきちゃん効果で、5です。

ネタバレBOX

あずきちゃん(小椋あずきさん)の部屋に、深夜訪れた彼ヨウヘイ(奥田洋平さん)に、喜ぶものの、彼は血まみれ・・・
害虫退治の仕事帰りと言うが、返り血浴びるなんて、、、問い詰める、あずきちゃんのもっともな意見と、ヨウヘイの返答に、笑わされるが、2人の愛も見え隠れ。

実は余命いくばかのあずきちゃん、それを告げる医師コンドウ(近藤美月さん)と看護師オノ(小野紀亮さん)の勝手な会話に笑わされながらも、実は『生きる』ことの深さが含まれていたり。
コンドウの医師としての冷静な目と、ちょっとイッちゃってる目に、笑わされつつ、無茶な発言のようでも、意味やその後の付箋になっていたりする。

仕事に奮闘したい、あずきちゃんだが、上司キタジマ(北島広貴さん)は、嫌みなキモい奴なのに、あずきちゃんに迫ってくるし、ヨウヘイの秘密に、勘づいていそう?
このキタジマの不気味な怖さを秘めた独特の視線と空気感、見事でした。 頼りになりそうな同僚オガワ(おがわじゅんやさん)ダテ(伊達香苗さん)も、結局自分の身が、かわいいのが、みえてしまう。そうなってしまう情感の見せ方も、良かった。

あずきちゃんの弟トモ(櫻井智也さん)が連れてきた彼女は、可愛いユウコ(高橋優子さん)だが、実は父の再婚相手って、義理の母~!そんな衝撃さえも、背負わなきゃならないなんて。
ユウコのみせる女の強かさ加減が、良かった~。
も~櫻井さんたら、ちゃんと見抜いてるのね~なぁんて思いつつ、、、あずきちゃんの被害妄想ぶりにも、頷きつつ笑っちゃいました。

恋も仕事も家族さえも平凡では済まされない、あずきちゃん。現実に押し潰されそうになりつつ、貫きたい想いは、ヨウヘイへの愛、
なんとかマトモな人生を歩んでほしいと、ヨウヘイの会社前で、弟とユウコ引き連れて、両手上げ下げしての日本!ニッポン!コールには、笑いつつも、アズキちゃんの一途な想いに、ウルウルしちゃう。
ビルの中からなので、3人の声は聞こえないのだが、3人口パク状態で、両手上げ下げ。かなり体力的にキツイと思うのだが、ぴったり合っているのは、声揃えるより高度の技だと思ったし、それが笑いと切なさもそそる感が、絶妙でした。

ビルの中から、ヨウヘイと上司のフクイ(福井善郎さん)(ゆる~いジャージ姿で、ビジネスライクにしゃべる内容が、怖さと可笑しさ秘めていて、上手かった。)が、3人の行動に気付き、止めにいく。
そんなあずきちゃんの行動から、ヨウヘイの愛も増す感が良かった。組織を抜ける決心を固めるヨウヘイは、換わりに臓器を取られてしまうが、コンドウがオノの臓器を移植してくれる。
オイオイ!そんなのありかよ!と思いつつ、なんだか笑ってしまう、、、

ラストのため息は、報われない事の方が多い人生を、諦めつつも現実を受け入れ、そして又歩きだしていくあずきちゃんの健気さや希望も感じて、絶品なラストと思いました。

あ~又しても、大笑いしつつ、想いの深層を突き破られた快感に浸ってしまう~。(笑)
狼少年ニ星屑ヲ 総動員数773人!

狼少年ニ星屑ヲ 総動員数773人!

おぼんろ

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2011/10/19 (水) ~ 2011/10/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり!やっぱり!
観たくなり、リピートしちゃいました。先週チケプレ頂いたのに、ずーずーしくも、貧乏人割引使わさせて頂きました。観客サービス、ありがとうございます。

今度は、冷静に見れるだろうと思ってたのに、やっぱり、感情の嵐に連れ去られ・・・たものの、キンキラキンが、鮮やかさを増しました。
ちょっとだけ、変わった立ち位置だとか演出、深みを増した言葉達、やっぱり見に行って、良かった。
で、思ったのは、やはり、このメンバーの力。
文字にしたら、感情も背景も一つなのに、彼らを通す言葉になった時には、過去も意味も未来も見えてくる感が、しました。

アフタートーク、面白かったです。藤井さんの客観的でありながら、愛のある突っ込みが、良かったです。

次回作も楽しみにしています。

「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

椿組

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/05/20 (金) ~ 2011/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり!
さすが!ベテランの吸引力に、すっかり、惹きこまれました。お二人の違う魅力を堪能できました。

7月30日(土)座・高円寺にて、坂本長利さんの『土佐源治』公演されるそうです。

ネタバレBOX

《四畳半襖の下張り》・・・(外波山文明さん)
主人公は足腰にガタがきている初老の男(外波山文明さん)取材できた記者に語る形での、一人芝居でした。
遊び人だった主人公が、数えきれない女遊びの中で、忘れられない女(おそで)との、出合いと情を結んだ様を語る。
酒を飲みながらの打ち明け話は、どんどんエスカレートして、かなり具体的な言葉、技、姿が出てくるので、発禁本になったという訳もわかる。
だが舞台で外波山さん演じる主人公は、愛しい女おそでを想い、やんちゃな笑顔をみせたと思えば、元遊び人ならではの見解がみえたり、しかも元気になってしまう?のも笑?
おそでと馴染みを重ね(って言葉も素敵と思いました)仕事も家も落ちぶれたが、愛しい妻と一緒!

単なる下ネタに成り下がらないのは、流石!外波山さんならではと思いました。本で読んだら、途中で止めてるか?・・・あまり魅力は感じないと思う。


《土佐源氏》・・・(坂本長利さん)
土佐の橋の下に生きる、盲目の老人、元馬喰(牛馬売買人)の一代記。
遊び、狂い、愛し生きる力、刹那さ、哀、人が持つ力を感じた作品でした。ろうそく、鈴の音、風音が活きていました。

坂本長利さんは、3月に手術入院されてとは、思えませんでした。力強さと繊細さで、役者魂を感じました。



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