HOTEL CALL AT “杉並演劇大賞”受賞 公演情報 メガバックスコレクション「HOTEL CALL AT “杉並演劇大賞”受賞」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    やっぱり!
    大満足でした♪毎度ながら、劇場に一歩入れば、別世界が広がる見事さは、メガバックスさんならでは。
    『不思議な世界』での設定だが、現実の切なさも浮かび上がらせながらも、優しさと温もりで満たしてくれる、滝一也さんの脚本・演出・出演は、素晴らしかったです。先が読めないまま、世界観に惹き込まれ、二転三転するラストに、感動の涙でした。大人向きのファンタジーで、お薦めです。

    ネタバレBOX

    開演8分前に入ったのですが、すでに舞台上で、フェイズランド役(山上広志さん)が、トランプでタワーを重ねたり、壊したり、カード遊びに興じるわけでもなく、ただ淡々と、時が過ぎる事だけを待つような姿に、惹き込まれました。

    中世ヨーロッパの古城ホテルのロビーを思い起こすような美術も、とても素敵でした。
    ホテルの支配人トライアラスキー伯爵(滝さん)が、秀逸でした。
    このホテルの真実を告げなければならぬ哀愁や、『死=無』に怯える人々を、納得させようとする迫力であったり、温もりであったり。
    後半、有り得ない状況に、人が変わってしまう様子も、ユニークさと伯爵の威厳さと、様々な顔に、とても魅せられました。

    メイドのミズーリ(横井結衣さん) マリーシア(吉野成美さん)も見事でした。他の方が書かれているように、声を揃える会話もピッタリ!しかも、何かに気づいた感や、思いつくタイミングも揃っている。

    実は、声をそろえる描写は、個人的に嫌い。たいてい、声をそろえる事だけに、終止し、情感が消え失せ、いかにも芝居じみてしまい(と言っても、お芝居見に行っているのですが・・・)興醒めなのだが、しかし、メガバックスさんでは、いつも効果的な使い方なので魅力的です。

    特に二人の可愛さと透明感は、天使的(衣装は黒にピンストライプだったのですが)なんだけど、その透明感が、そら恐ろしさも呼ぶようで、不思議な世界に、ピッタリで、とっても良かったです。

    自分達が死んでいるという現実を、最初は受け入れられなかった旅人達の、それぞれの思い。夢、愛、お金、抱えている現実、自分らしさ等々。
    『死』を突きつけられて、自分を責める者、他人を責める者、それぞれの人間性も浮かび上がる。そして、変わらない者や、それぞれの思いの変化と、ラストの二転三転と見事な脚本・演出と、納得の演者陣でした。

    挿入曲も、素敵でした。ラストの投票では、『ベル』を使ったり、小物にも、拘る姿勢が、魅力的です。
    このホテルの意味も設定も素敵でした。私も立ち寄りたいなぁ~『HOTEL CALL AT』

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    2012/03/22 02:35

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