ドロシーの帰還 公演情報 空想組曲「ドロシーの帰還」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    笑いもあり、ダークファンタジー
    心の闇をも照らすのだが、場内は笑い声も響く。それ以上に、心に響く作品でした。『オズの魔法使い』のメルヘンに潜む残酷性も浮き彫りにされ、現実の厳しさも感じるが重くはなく、私は希望を持ち帰れました。

    ネタバレBOX

    人気作家、高峰ドロシーの残酷な作品に魅せられ、犯罪をおこしてしまうファンもいた。作品に感銘して、漫画家、小説家、童話作家を目指す三人と、高峰が偶然、喫茶店で出会い、関わっていく話と、『オズの魔法使い』が交差しながら、物語はすすんでいきます。

    作家と言うクりエイターの目から、譲れない感性を見せるが、一般人も同じと思った。
    ある事柄を、どう感じるかにより、友情や愛情が絆になったり、百年の恋も醒める事がある。
    魅力でもあり、怖さも潜む感性。
    だが、それ以上に、真実、嘘、綺麗事は、毒にも薬にもなる。大切なのは、感性を理解しえる関係と思いました。

    足りないものを得る為には、覚悟が必要。覚悟する度胸がなくても、想いが強ければ、自ずと開けるはずとも、思えました。
    売るためには手段を選ばない編集者や、理解者のようで、何も解ってもらえなかったりと、切なさもあるのだが、皆各々の大切な事を、掴み直せそうな、素敵な作品でした。

    遠近法で描かれているテーブルの続く壁画、永遠に続きそうで怖さもあり、オズの魔法の不思議さや、人々の葛藤でもあり、世界観がでていて、よかったです。
    扉を開くことでの、場面転換も良く、達者な役者さんばかりで、魅せられました。二役や、全然違う顔を見せる人物の使い分けが良かったです。
    オズ役中田顕史郎さんのチョイ気障加減も、とても良かった。
    穴戸(ライオン)役の小玉久仁子さんの『間』は、最高です。

    見続けたい劇団が、また、増えた喜びを感じた作品でした。

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    2011/02/24 02:44

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