口紅を初めてさした夏『ご来場ありがとうございました。』 公演情報 TOKYOハンバーグ「口紅を初めてさした夏『ご来場ありがとうございました。』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    晩夏
    帰り道、いつのまにか増えた、秋を告げる虫達の調べ、消え行く入道雲・・・いつもと変わらない日々のはずだったのに、忘れられない夏に、なった物語でした。

    ネタバレBOX

    結婚間近の彼が、事故で亡くなり、必死で日常に戻ろうとする真知子<相原奈保子>が経営するスナックに、知らない子供、蓮(増田亜美)が訪れる。なんと、亡くなった彼は、バツ1子持ちで、蓮が彼の娘だと聞かされ、現実を受け入れられずに悩む真知子なのに、蓮をあずかるよう、客らに説得されてしまう。店の従業員であり、おそらく真知子より水商売を知っている神埼由美<長澤美紀子>が、店や客らも見守り、真知子と蓮の良き理解者として、助けてゆく。この由美さんが、温もりのある良い空気感を、醸し出します。

    蓮ちゃんが、初めて、お化粧するシーン、今迄、母に求めていたけど、できなかった事・・・を、どこかで、ずっ~と憧れていた(父が大好きだった女性)けど、現実は、受けいれてもらえそうもない真知子と、やっと共有できた喜びを、トビッキリの笑顔で見せてくれます。言葉ではなく、2人の笑顔に、書いてあるって、心に、響きます。とても良かったです。

    夏休みも、もうすぐ終わるころ、常連客らが、蓮ちゃんのために、海に行こうと提案しながら、大人の男達のほうが、大はしゃぎする姿も、素敵でした。夕闇が迫り、もう帰らなければならない時間になっても、真知子と蓮は、海を眺めている姿(まさに、フライヤーのあの姿・・・)に、釘付けになっている私(最後列にすわっていた)の目には、2人の絆を、見ようとする観客一同の体制を整える姿も、入った。

    ラストは、切ないけれども、カランコローンと告げる扉の音色と一緒に、温もりも残る素敵な作品でした。

    夜空に張り付く星とは、蓮ちゃんが過ごした長野のことだったのかなぁ~?


    ★大西さんのアフタートークが、ありました。(私の解釈に、誤りがあったら、すみません。劇団の方、フォローお願い致します)

    大西さんが初めて亜美ちゃんに会ったのは、彼女が、まだ小学校2年生で、まだまだ小さな女の子の時。でもその時から、光るものがあったそうです。まず、台詞覚えの良さは、ピカイチ!そして、言葉尻のニュアンスを理解しており、語尾を正確に、伝えられる事は、脚本を書く大西さんにとっては、とても大切な事であり、嬉しいとの事。 

    劇団公演のオーディションに訪れてくれた相原さんの、役者としての力量に魅了されて、劇団員に誘ったそうです。やはり、大西さんも自分の脚本の主役は、自分の劇団員の中から、出したいと言う思いがあったので、嬉しかったとのこと。

    そんな2人が在りきで出来た作品と、いろんな役者さんや関係者の方の、力添えで、公演ができた等々、大西さんの想いを、伺えて、次の公演も行きたいと思いました。そして、又、アフタートークお願いします。


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    2010/08/28 19:06

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