おぼんろ第10回本公演
~月色の森で抱きよせて~
実演鑑賞
d-倉庫(東京都)
2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://obonro2013.jimdo.com/
期間 | 2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日) |
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劇場 | d-倉庫 |
出演 | 高橋倫平、わかばやしめぐみ、末原拓馬、さひがしジュンペイ、林勇輔(劇団スタジオライフ) |
脚本 | 末原拓馬 |
演出 | 末原拓馬 |
料金(1枚あたり) |
0円 ~ 100,000円 【発売日】2013/04/20 普通の人 3700円 貧乏な人 2200円 ひよっこ(高校生)1000円 お金持ち 時価 リピーター 1000円から言い値 見放題フリーパス 25000円(30枚限定、劇団扱いのみ) ※11日から16日は予約が必要です。 ご購入下さった方には、おぼんろグッズと過去公演のDVDをプレゼント致します。 ☆イイネ公演 5月31日、6月5日、12日の14:30からの公演は、入場料なしの [言い値・投銭]で公演します。 路上で芝居もするおぼんろならではの、試 み。あなたが参加して見て感じて、あなたが思った 価値分の お金を、投げ入れてください。 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | 先着300名様に 語り部のサイン付おぼんろオリジナルポストカードをプレゼントいたします! 5月29日(水) 19:00 5月30日(木) 19:30 5月31日(金)14:30★ 19:30 6月 1日(土)13:00 18:00 6月 2日(日)13:00 18:00 6月 3日(月)19:30 6月 4日(火) 休演日 6月 5日(水)14:30★ 19:30 6月 6日(木)19:30 6月 7日(金)14:30 19:30 6月 8日(土)13:00 18:00 6月 9日(日)13:00 18:00 6月10日(月) 休演日 6月11日(火)19:30 6月12日(水)14:30★ 19:30 6月13日(木)1430←追加公演! 19:30 6月14日(金)1430←追加公演! 19:30 6月15日(土)13:00 18:00 6月16日(日)13:00 ★印の5月31日、6月5日、12日はイイネ公演になります。 |
説明 | ★☆★準備日誌★☆★ 主宰末原拓馬が、本番まで日誌をつけます。 おぼんろ史上最大の挑戦のドキュメンタリーを、 リアルタイムでお楽しみください! ■6月11日■ インディアンの言葉だったか、「相手に対して感謝出来なかった場合は、自分に非がある」みたいな言葉があった。いい言葉。すべてのものは一元的ではない。ひとつのものに対して、キレようと思えばキレられるし、感謝しようと思えば、感謝できる。キンキラキンのラブに感染している者は幸い。ネガティブな感情もまた感染力恐ろしく、誰か1人が灰色の言葉を吐き抱くだけで部屋中がヘドロヘドロするのが世の中と言うものだけれど、ジョウキゲンの感染力はそれをしのぐ。だって、みんなジョウキゲンになりたいもの。どうしてもフキゲンなひとはいるにせよ、周りが攻撃的にルンララしてれば問題ない。オセロよろしく、せめぎ合えばいい。とびっきりのジョウキゲンが世界中にパンデミックしますように。そんなこんなで、毎日ヘトヘトになりながら、紡ぎます。 ■6月7日■ 才能より菓子折りのほうが重要な世の中なんか噛み終わったチューインガムと一緒に紙に包んで投げ捨ててやればいい。外交も政治も二の次でいい。信じられるのは、物語りでつながっている参加者。動員目標はもちろんすごくすごく切実だけれど、焦って手段を違えるのだけは嫌だ。ただしいものを創ってるんだ。なんとかならないほうがおかしい。本日、予約数が、ゴべリンドンの沼の総動員数、1359人を超えました。 ■6月3日■ 「俳優に見えているものは観客にも見える」と言う。だけれど、おぼんろで物語りをやっていると、「観客に見えているものが俳優に見える」と言う現象がとってもとっても、起こる。なんて美しい世界なのだろう。「美しかったです」と、目に涙浮かべて帰っていく人がよくいる。美しい世界をみることができたのは、あなたに素晴らしい想像力があったからです。 ■6月2日■ 三日間連続のマチソワ終了。一週間公演であれば「もう体はボロボロだけれどラストスパート、乗り切ろう!」と言うところであるけれど、ビョードロにはまだまだ先がありまくる。しーかし、まったく飽きない。飽きないどころか、どんどん楽しくなる。物語世界の中の景色が、どんどん鮮明に見えてくる。これが、たまらん。まあ参加者の数によってアクティングスペースも変わるわけだし、空気感も違う。やっぱり、自分にとって公演は儀式めいてる。そうなれば、差し詰めあの場所は、神聖な場所なのです。 ■6月1日■ そもそも、道端でやっていたのは、そこでやるしかなかったからだけれど、とにかく、道端でも1人は物語に涙できるんだってことを知っているわけです僕は。騒音だらけだし、音も飛び交うから繊細さゼロで声張り上げるしかないし、灯りはとってもとっても、暗いわけだし。でもそれでも、物語りは、記憶に残れる。重要なのは、ほんのちょっと超能力を使えばいいだけ。それを知ってるから、なんか、怖いものがない。ましてや屋根があって、照明も音もあるんだもの。すげえに決まってる。でも、何があっても、例の超能力がなかったら、絶望的につまらない。 ■5月28日■ 劇場入り二日目。場当たり。この作品が好きだ。好きだから、みんなのものにしましょう。もしよかったら。常連のみんさまも、新規の方も、あまり、難しいこと考えずにおいえくださいな。贈りたいだけです。僕ら草むらの木の枝に興奮して遊び続けられた生物なんです。演劇だろうがなんだろうが、心を自由に、遊びにいらしたらいいです。お会いできること、本当に楽しみです。よしゃ! ■5月26日■ 稽古場での最終稽古を終えた。ラストシーンの演出を変えた。ようやく、パズルがハマった気がした。通し稽古中に発見することもあり。兄たちが多大なる助言をくれるので幸せである。正直、リアクションがわからない以上は緊張感半端ないけれども、とにかくワクワクして仕方がない。祭りが楽しみでない奴なんているわけがないのである。稽古場の外で延々作られていた美術を、トラックに積み込み、さあ、エイエイオーとばかり、解散したのであった。楽しみだ。 乗り込むぜ! d-倉庫!!! ■5月25日■ 初日は雨の予報。そんなに嫌じゃない。雨が好きだから。物語りはまだ完成しない。参加者がいないから。緊張は、する。わからないひとにはわからないんじゃないか、みたいな心配もある。稽古はあと一日。心して。 ■5月24日■ 日に日に良くなる。稽古は楽しいのでもっともっとしたい!と言う気持ちと、今すぐに届けたい気持ちと、なんか、おしっこ我慢してる幼稚園生みたいなステップを踏んでしまう。執筆中のどんよりメンタルをとりかえすかのように、とにかくシャイニングな時間がぎゅんぎゅん流れる。みなさま、ご観劇の準備はよろしかろうでしょうか。気合入れてくぜい。 ■5月23日■ 通し稽古をした。いつも使っている稽古場も決して狭くはないのだけれど、本番で使う空間はどうにも広く実寸はとれないでいた。広い稽古場を借りた。涙が出るほどに貧しいおぼんろとしてはけっこうな覚悟である。いやあ、しかし、楽しい。ちなみに、通し稽古と言うのは、いまさら説明するなれば、全編を流して行うリハーサルであります。で、伝わるのかしら。昨日はスタッフほぼ勢揃い、那賀机にズラーッと並んでいる状態だったわけでありました。20歳そこそこの日はスタッフに観られることさえ恥ずかしいような拓馬でしたが、昨今は、参加者に見えるわけで、ずいぶん興奮してしまったのでした。やっぱり自分がやりたいのは、参加者ありきの、ライブですな、と気付くわけです。 ■5月21日■ 毎日があっという間に過ぎていく。稽古場にスタッフやお手伝いの人間がズラ―といらっしゃって、嬉しい。みるみる力が湧いてくる。物語り自体は、ヘビーである。けれど、作品の魂みたいなものが生まれていて、どんどん、成長していく。作者だろうが制御は不能な感じ。はやく贈りたい。作品が完成するのは、その瞬間だから。参加者なしに完成するような芝居は嫌で、いまの作風にしたところもあるのです。 ■5月19日■ みるみる出来上がっていく。求められているものとどこまで近いのか?とか、最初のほうでは考えていたけれど、結局そんなのよくわからないし、直感で描けたものが、たぶん書くべき作品なのだろうと思うのです。物語が展開していくにつれて、ドキっとするところ多々あり。たまらない。パンフレットの撮影もした。ご購入ください!インタビュー記事も載っています。 ■5月18日■ スタッフ会議。とってもとっても守ってもらえる気がして楽しい気持ちになってしまう。舞台監督と言うものがしっかりいるという感激もまたあって。これまでは語り部が兼任だったから。稽古場はいよいよ研ぎ澄まされてきた。 ■5月16日■ 勇輔さん誕生日。前半部分がほぼ完成し、かなり興奮する。自分の作品のファンは自分である。「よくこんなん創れたなあ」的なことは割と毎回思う。稽古してみて気付くこともあり。早くみんなに見せたい。みんなの物語にしたい。予約はこれまでにしてみたら奇跡の数字。でもまだまだな数字。 ■5月14日■ 現場にスタッフのほうが多かったりもするわけで、スタッフゼロの時代を経験している身としては涙が出そうになる。て言うか、ちょっと出てる、涙。ポロリ。美術家のナツコはナツコが上京して間もなくからの知り合いで、ずっと俳優座で新人裏方として修行をしていたもんでこれまでは異常な忙しさの中参加してくれていた。出会ってから2年のうちに彼女はいりろ自分の現場も持つように成長していて、、今回も「おぼんろのために時間を開けました」的な連絡をくれて、まあそれは、つまりすなわち他の仕事を断ってくれているのである。稽古場にも毎日来てくれているわけなのである。おかげで、もう、すぐプラン変更を頼める。そうすると発想も広がる。一緒に戦っている感じが、する。 ■5月13日■ 昨日思い立って自宅の台所で楽曲製作者のスタッフに新曲を依頼。「母の日だから」と家族で食事を共にした直後、姐が買ってきたハーゲンダッツも我慢し、音楽室に入って父と息子は新曲の製作に取り掛かる。ツアーの最中であるし、あちらも様々な締め切りを抱えている中であるとは承知ながら、懇願。さすがに息は合う。 ■5月12日■ 公演宣伝用のトレイラーが完成して潤さんから送られてきた。感激。「キャラクターがうごきたいです」と言う漠然とした願いを様々な方向から検証して実験してそして実現してくれた。潤さんの奥さんののりこさんも超絶素敵な方で、当初「アニメにする?何枚か書いてみて」などと思い悩んでいた潤&拓馬を見かねてか、ある日突然に潤さんが出張から帰ってきたら人形が創られてあったそうだ。それにしても試作と打ち合わせを幾たびも繰り返したものである。感謝。そして相変わらず末原康志の音楽は素晴らしい。 ■5月11日■ 個人的には、長きに渡るデスクワークで地に堕ちた体力を呼び戻さねばならない。身体訓練から稽古を始める。勇輔さんとは息がある。大笑いをしながら稽古。よし。これは、勝てる。 ■5月10日■ 這う這うの体でようやく第二稿を完成。ここまで時間がかかろうものとは正直自分でも思っていなかったけれど、納得のいく作品ができた。本読みの際のカンパニーの表情をみれば明白なのが、時に残酷だけれど時にご褒美になる。稽古再開。怒涛の追い上げである。 ■5月2日■ 第一稿完成ではしゃだのも束の間、本読みを経て、悩んだ末、台本を大幅に書き直すことに。語り部やスッタフには申し訳ないけれど、もうしばし時間をもらう。 ■5月1日■ 本格的な稽古の初日。台本、第一稿は仕上げ、稽古場で本読み。配役を変えて何度か読み直したり、みんなからの感想を聞いたり。数年前は疑問符飛び交う稽古初日だったが、いまでは仲間たちはおぼんろの節を完全に理解してくれていて、効率がいい云々とは別に、単純に嬉しい。勇輔さんはやはり拓馬の本に合う。危うさと儚さと芯の強さと。 ■4月30日■ 島根の演劇イベントに参加したりが挟まり不眠不休の日々。自腹で夜行列車を取り徹夜の執筆をしたり、これまで以上にバランス感覚を欠いた状態だけれど、ナリフリは構わない。バランスもバカンスも要らない心持で、西へ行こうが東に行こうががひたすらに物語世界。 ■4月25日■ アイドルグル―プおぼんろとしてはニコニコとしておきたいところだけれど、さすがにけっこうシビアに闘っておりますそれぞれ。2718人のためには来る仕事一切拒まずの気合でスケジュール詰め続けてきたけれど、うむ、本格的な稽古の初日は5月1日。脚本家は逃亡を夢想。わかばやしめぐみは現在下北沢で客演。好評な様子。グッドジョブである。高橋倫平は島根ツアーの準備。良い感じ。 ■4月21日■ 自慢じゃないけれど成功ばっかりしてきた人生なんです、ええもう、ほんとにね、シッパイ?え、ごめん、その言葉知らない。てな感じでね。シッパイがないならば、歩けば歩くほどに成功なわけで、走ればさらにドンドン成功なわけで、成功するんだったら、息切れなんてなんのそのぢゃね??みたいな心持。まあ、しいて言うならば、いっつも、自分の前回公演の亡霊にうなされる。“「前回のほうが」とか、言われたらどうしようオバケ”である、水木しげるの妖怪辞典にも登場するやつがね、机に座るオイラの膝に乗ってくるんです。いいこいいこして、「まあ、比べようがないくらいいいの書くよね~。」と二人で笑っています。 ■4月20日■ 予約開始日。第一波の予約がズドドンと入って、あまりの感動にスタッフ、語り部用のメーリングリストに思わずメールする。語る相手が明確になると、物語りはどんどんホーリーに発酵しだしてやがて発光する。みなさまありがとうございます。ジュンペイ&勇輔&拓馬でプレ稽古をやった。お互いの波長を合わせ探る作業。勇輔さんと絡みは初めて。ガガガ、ガガ・・・・・FMラジオで、いきなり音楽が周波数が合って流れだす瞬間、あの感動を求めて手を伸ばす。勇輔さんはウマが合う。似ているなあ、自分と。そんな気持ち。 ■4月19日■ ああ、やっぱり今回も、仙人のように籠りに籠った執筆期間。「せんにんになるには、ひとりにならなくちゃ」と言う、れ・みぜらぶる。そんなこんなするうちに、明日はチケット発売開始日。楽しみであるというのが本当のところ。ワクワク。「友達100人かでっきるっかな♪」なんて7歳あたりでルンララ歌ってた僕らでありますが、三週間で2718人と濃密に過ごそうなんて言うんだから、なかなかにミュータントですよ、おぼんろに集うみなさまがた。 ■4月16日■ DMが届いたとの報を様々なSNSで見聞きし、浮き立つ思い。いまはただの紙切れだが、ゆくゆくおぼんろが日本を代表する団体になってみたらば、「あたし、第十回公演の手書きDMもっとルンやで~」と言うのは結構自慢になるはずである。ただし、おぼんろが日本を代表する団体にならなければ、ただの紙切れのままである。ちょっとした、株券のようなものである。なんか、種を畑にまいてるような、シメシメ感。うっしっし。楽しい。執筆のほうは苦しみの真っただ中。 ■4月15日■ 本日は衣装打ち合わせ。他人のフンドシで相撲は取るなと小学二年生の時の担任だった白井先生はおっしゃっていたが、先生ごめんなさい。イヤです!取ります!衣装の永田さんのフンドシでも相撲を取ります!ビョードロは、ナリフリなんて一切構わない総力戦なのである。永田さんの衣装、すごいのである。そもそもが、入らなくなった浴衣をもらってきてバラシテつないで服を作ると言う、ものすっごくおぼんろめいたコンセプトのブランドを持っている永田さん。あーた、野田地図とかで衣装やってたわけですよ。おんぱく観に来て、芸劇の館長と「おお、ひさしぶり!」とガハハ笑うわけですよ、永田さん。そんな永田さんがおぼんろの衣装なのである。おぼんろと言えば、かの有名な乞食劇団である。現在イタリアで永田さんの展示が開かれているのである。本当にまあ、何が起きたのだ、と言うところである。ゴべリンドン終演後に「手伝ってあげる」と言っていただいたときは冗談だと思っていたのに。まあ、他人の名前とか経歴を書き連ねるのはちょっとアレとは思うのだけれど、それだけのクオリティのプランが来たという感動を伝えたいのである。お楽しみにして欲しいのである。 ■4月14日■ ダイレクトメールがものすごい数であり、メッセージを書くのが腱鞘炎を伴う大イベントなのだが、路上の後に比べるとものすごい数であり、そして手紙を書くのはすごく幸せである。などと幸せをビーフジャーキーよろしく「噛めば噛むほど」ニュアンスで噛みしめながら。念を込めて封をする。全員が「倍々作戦」に参加してくれれば、2718人なんてわけないのである。まあ全員は無理にせよ、なかには3倍、10倍々作戦の参加者もいらっしゃるかもだから、差し引きで、・・・・・・などと、皮算用をすることにかけては余念のない我々なのである。 ■4月12日■ ようやくビョードロにかかるわけだけれど、動員のことやらもろもろ野心が渦巻く一方で、どこまでも作品追求をしたいという思いのほうが強く、焦りやプレッシャーよりお、ごく自然体で物語世界に没入している。すごい作品には、もうなってる。でも、ここからが勝負。意味のある作品にしなければならない。俺たちが、物語りをする意味である。面白ければいい、てもんじゃない。火中の栗を拾うのである。 ■3月~4月7日■ 「こんな時期に!?」シリーズ究極版になるが、東京芸術劇場でおぼんろ博物館と言うイベントを開館。我がことながら、ご乱心だけれど、せっかくのお誘いを断るのは完全にポリシーを逸してしまう。どうせ逸するならば、ポリシーよりは常軌、みたいな感じである。そうそして、2718人のためには、なんだってやるのである。芸術劇場と言えば、棒を投げれば演劇好きにあたるエリア。新規参加者開拓のために、やって損はない。なあに。いいモン作ればいいのだ。当初は「やっつけ仕事でもやることに意味がある」スタンスでいかねばと思っていたけれど、すみません、やるからにはアイデア生まれてくるもんで、展示含め結構な対策に。個人的には大成功。フォトシアターがアートだったのに対してこっちはシュールコメディ。批判上等で大暴れした。新規参加者多し。仕事面でも新たな出会い多し。間違いなくやってよかった。ふへへ。個人的には好きな作品になったのでした。 ■3月7日■ フォトシアター。「こんな時期にイベントをやるなんて正気か!?」と言うほどに本公演まで切迫した時期ではあるが、やってよかった。マニアックな作品を創ったことで自分の中で満足もあり、成長もあり。そして、新規の参加者と多く出会えたことは非常に大きい。倍々作戦のためにご友人などお誘いいただいたみなさん、こういう言い方はちょっとアレかもと思いますが、えっと、愛してます。 ■2月22日■ 数年前にやった『狼少年二星屑ヲ』のときの準備日誌を読んでみるからして、タイムカプセルめいて不思議な気持ち。成長はsているだろうか、適正なペースで?もっと、もっとである。あの時、フとした瞬間なにかに怯えるたびに「どうせ失うものはない」と自分を説得し続けた。当たってみたら、砕けないかもしれないし、砕けたところで、核だけは壊れないはず。そう思った。まだまだ、今回がデビューのつもりだ。どうせ新規の1359人に対しては、そうなんだから。 ■2月21日■ フォトシアターの準備で必死。 ビョードロまであと三か月。やれることはすべてやりたい。 4月にも何かイベントをやるかも知れない。 とにかく、どうしようもなく、 本気である。 ■2月13日■ メンバー会議。 性格的にはソリが合うわけでもないはずなのに、 基礎訓練をやっていると呼吸があってしまう悔しさ。 客演の勇輔さん合流が楽しみ。 さひがしさんとめぐみさんとは、20年近い仲。 勇輔さんと自分の感性は、不思議なくらい近い。 感性の近い人間と融合することは、 すごく怖いことでもある。 それでも、楽しみ。 なんとフリーパス券が発売されるこの公演。 早くも購入希望者から連絡が来ているのは頼もしいし、嬉しい。 それにしてもすごい挑戦だと言うことはわかる。 勝算を立ててからの出航では決してない。 それでもいつだって、成功してきたんだ。 そして今回もするんだ。 できなかったら、笑ってくれて構わない。 でも、できたら、大笑いをして欲しい。 千秋楽の制作発表会、 ものすごいことになるはずです。 クラッカー用意して集まりましょう。 一生忘れない瞬間になるはずだから。 ■2月11日■ まだ詳細は書けないけど、 と言うよなレベルの、 手が届かないと思っていたクリエイターが、 続々と、関わってくださることになってきていて、 ゾクゾクとする。 こりっち祭りにエントリーをするのだ。 気合が入りすぎて、書いた文章を書いては消して、 書いては消して。 ■2月10日■ タイトルが発表された。 断言するけど、惚れ惚れするほどに完璧なタイトル。 グーグルで検索しても、「ビョードロ」は一件もヒットしなかった。 これが数か月後、どうなって行くかが問題。 今後再演を繰り返して、 10年後には、 『レミゼ』とか『キャッツ』とか、 『ナウシカ』とか、 ま、なんでもいいんですが、 世界中が知っている名前になっているように必死こきます。 途方もない先だけど、500年後に、 『マクベス』『リア王』『ビョードロ』 ってなれるようにしてやりましょう。 みなさん、初演は2013年五月からです。 のた打ち回るほど、お楽しみに。 ■2月9日■ 朝から絶望的なメールで目が覚める。 昨晩は3月に行うフォトシアターの稽古だったのだが、 そのあとに、わかばやしめぐみに新作の構想と、 ほぼ決定しているタイトルについての感想を仰いだのである。 基本的にここ数日執筆マシーンになっていた拓馬は久しぶりにめぐみさんと話せることが嬉しく大盛り上がりし、帰宅したのは深夜。 めぐみさんの感想を元にあれこれとタイトル案を考え直してみる。 午前三時ころまで考え、 その場のノリで決めると “深夜に書いたラブレター次の日の朝に読み返して赤面事件”みたいになるのではと、ビクビク・・・・ そして・・・・ 眠ってしまった。 目覚めるなり倫平さんが送ってきたメール内容は要約すると以下のような感じ。 「拓馬が締切を守りませんでした。 公演は、もろもろ、失敗するでしょう」 半泣きで、 机の上のあまり紙の上に書きなぐった、 昨晩考えたタイトル案を確認する。 何を書いたのかも覚えていない・・・・ あ、これいい。 自分の才能にほんのり感動しつつ、 急いでメール。 すぐに倫平さんから折り返しの電話がかかってくる。 自信があるような、ないような、 あまり自らの客観性を信頼できていない拓馬はドキドキする。 「どう思った・・・・?」 「超いい。鳥肌立った。」 よしゃあ――――――――――!! こうして、タイトルは決定しました。 公表は、もう少々お待ちください。 ■2月8日■ 第十回本公演のために、昨年末からおぼんろには休みがない。 少しでも客層を広げるために、イベント出演、企画、目白押しである。 ただ、その度にしっかりと成果があり、 そして感性は磨かれてゆく一方。 素晴らしい公演ができそうである。 そんな拓馬は、いつも胃を痛くしながら行う恐怖の作業に取り込み中である。 「拓馬、8日までに本公演のタイトルを決めてくれ」 言ったのは高橋倫平である。 根っからのA型人間の倫平さんは制作作業などをやらせてもピカイチの管理能力である。 あぁ、このひと、前の日に時間割とかそろえるの得意だったんだろうなぁ・・・・ そう思わざるを得ないこの男は、締切りを守れない人間の気持ちなんか微塵も理解できないし、理解する気もない。コン畜生。 「わかりました」 とでも言おうものなら、すぐにメーリングリストでスタッフを始めとするメンバーに告知するのである。 「拓馬が8日にタイトルを上げます」 ・・・・・・逃げ場が・・・ねぇ・・・・・ 敢えて物騒な動詞を使わせて頂くが、 高橋倫平め、いつかやっつけてやる。 この人が俺のスケジュールを管理するようになってからと言うもの、 ・公演の数か月前にタイトルが決定して制作的に動き出すことができるようになってしまった ・劇団にきたもろもろの連絡の返信が滞らなくなってしまった ・執筆に割く時間が前よりも多く獲れるようになってしまった など、まったく、散々である。 高橋倫平め、いつか息子のために手作りの絵本を贈ってやる。 ■2月7日■ ゴべリンドンが内容的にも成功し、 また制作的にも奇跡が怒ったように思った。 だがしかし参加者との約束はシアターコクーンに行くこと。立ち止まっている場合ではない。 次は1359人の二倍、2718人。 さあ、どうすんべ。 さすがにこれからは、ちょっとは計画性が必要だ、などと言うことになり、メンバーで会議を繰り返す。 次は春から夏にかけて大勝負が必要である。 続けて工場公演にするか? しかし、梅雨時となれば気候の問題もあるし、 なにより、工場はいろいろ先行資金が必要であって、 その資金はいまはない。 さまざまな資料をめくりにめくりまくった結果、 倫平さんが、とある劇場を提案した。 日暮里d-倉庫。 ぜんいん、大いに気に入った。 ■2月3日■ ○倍々作戦の変遷○ 第十回本公演の日誌を書こうというのに、前置きが長くなりすぎたことをお詫び申し上げます。 でもやっぱり、この公演に賭ける思いというのは、これまでに賭けてきた思いの蓄積でもあるわけで、ついつい、また語ってしまったのです。 倍々作戦は、荒唐無稽と言われましたし、 メンバーも青ざめました。 これで、次に動員が倍にならなければ、 自分たちがつまらないことを世間に公表するようなものだからです。 5人の出演者で、167人の334人の観客を呼ぶ。あくまで倍々作戦頼み、手売りは基本的にしないことになっていたので考えてみれば出演人数は関係ないことでもあるのですが、それはドキドキの挑戦でした。 が、 第七回本公演の動員数、ふたを開けてみれば、 なんと334人。 嘘みたいな本当の話ですが、 ぴったり前回の2倍の動員だったのです。 こうなってくると、次も倍にせねばならず、 自分たちが逃げ出さないように、はやめにあちこちに告知をしました。ブログ、チラシ、etc.... 目標は668人。 「今度こそ無理に決まっている」 広げ過ぎた風呂敷に首を絞められる思いで迎えた第8回本公演千秋楽。制作発表会も行いました。 773人! 越えてしまいました。段々と、常連の参加者(おぼんろでは観客と呼ばずに参加者と呼びます)の顔を覚え始めて来ました。 さあ、773人の2倍は1546人。ついに、また、1000人の壁に立ち向かう時が来たのです。 「倍々作戦、なかったことにできないか?」と言う泣き言は、もうメンバーの誰も言わなくなりました。 巨額の借金を先行投資しての一ヶ月公演。 『ゴべリンドンの沼』 1359人。 ・・・・・・・惜しくも1546人には到達しませんでしたが、こりっちと、ツイッター、ブログなどのクチコミ以外の一切の広告手段を持たなかった我々が、気が付いたら1000の壁を越えていたことは非常に驚くべきことであり、感動することでした。 たくさんの参加者が応援してくださるようになり、また確実に自分たちの芝居も育ってきているのがわかりました。 と、ここでようやく、第十回本公演のお話になるわけです。 ■1月22日■ ○~いきなり番外編②~倍々作戦○ 路上の一人芝居で出会った観客に立ち止まってもらい、ファンになってもらう方法はひとつ、非常にシンプルな、ひとつ。 面白い芝居をする。 それに尽きる。 それまでの人生で有り得なかったほど死ぬ気で稽古をし、演出や脚本も練りに練った。お菓子を配って、観客の足を止めさせた。 終演後は用意していたアンケートに、名前と住所を書いてもらい ツーショット写真を撮り、ブログにあげる。 後日、びっしりの細かい手書き文字で裏面を埋め尽くした写真を封筒に入れて、贈る。 「おぼんろはシアターコクーンに行くことを目標にしています」 「今日ここでおぼんろを観たことが、みなさんの一生の自慢になります」 叫び続けて毎日のように路上に出た。 夏が終わるまでに、 1000人以上の観客と出会い、 数百人分のアンケートをゲット。 秋が来るころ、 10ヶ月ぶりの本公演を行った。 出演者は4人。 路上で出会った観客以外にはDMは送らなかった。 167人。 コクーンで一か月公演をするために必要な動員は50000人。 これから、167人を50000人にしていかねばならない。 しかし我々には、そのための秘策があった。 それが、倍々作戦である。 「もしおもしろいと感じていただけたなら、みなさまそれぞれ、次回公演でもう一人ずつ、お友達やお知り合いを連れてきてください。そうすれば必然的に、動員数は倍になっていくと言う寸法です。みんなでシアターコクーンに行きましょう!!」 167人が50000人になるためには、 実に、 8回の倍々作戦を成功させればいいのである。 ・・・・・簡単なことである。 「数のことばかり言って!」 とこの時期には批判する人もいた。 だが当たり前だが、 我々は演劇馬鹿である。 一年365日、24時間すべてを、 より良い作品を創るために使っている。 比べるものでもないが、 どこにも劣らぬほどに稽古をしている自信があるからこそ、 倍々作戦なんて公言できるのである。 それで作品が面白いかどうかは、 次回公演の動員で判断される、 と言う、相当なシビアさである。 ■1月15日■ ○~いきなり番外編~ゴべリンドン前までの様子○ 「小劇場の世界では動員1000人の壁は分厚く、 その挑戦に負けて朽ちていく団体がなんと多いことか」 大学に入学して最初に伝えられた演劇界入門。 第五回本公演まで延々と、 <動員を伸ばす=キャストを増やしてノルマを課す> と言う教えを律儀に守っていたけれど、 これは違うぞと思ったのは第五回本公演で大ゴケをしたから。 1000人の壁に挑戦しようと、2週間、サンモールスタジオと言う場所を借りるというハイリスクに果敢に挑戦した。当時の出演者は実に20人近く。20人の俳優がそれぞれ50人観客を呼べば、それは1000人になる。みたいな話だ。 が、しかし 多すぎる余所からの俳優にそれぞれいい役を書こうと努力したために物語が破たんし、冗長になり、また演出も行き届かず、 ましてや他団体から来た人間はおぼんろが1000人の壁を乗り越えようがなかろうが、興味があるわけもなく、 「俳優ならばお客を呼んでなんぼ」と言う耳にタコができるほど言われてきた言葉を受け売りのように口にして、鬼のような形相で俳優に手売りを強要しようとする自分たちに、大きな疑問を抱いた。 (第一、「ノルマがヤバいから観にきて」と泣き疲れて観に来た観客が、その芝居に感動して泣けるわけもないのである・・・) 公演は様々な面から検証しても、押しも押されぬいっぱしの大失敗公演となり、劇団は大赤字を抱え、メンバーは離散。 自問自答の日々が続いた。 ――ナニガ、ワルカッタンダロウカ とりあえず、自分がシアターコクーンに地続きの場所にいないことだけは確かだった。 自分の団体以外の尊敬する劇団に出演した経験を思い出す。 ・・・そこでさえも、ノルマ制が敷かれていた。 チケットを売れない人間が、悪者のように扱われていた。 友達がいないわけではない、頼めば来てくれる人間はもちろんいた。でも、当たり前だけど、友達は応援はしてくれても、自分のファンになったりはしない。客席が埋まっているようには見えても、なんだかそれにはほのかなズルが潜んでいるような気がしてならなかった。例え自分に50000人の親戚がいたとしても、コクーンのプロデューサーに会って、「うちはコクーンを満席にできまる団体です!」って言ってしまうのは、なんか、違う。 ほとんどの俳優が、小劇場では食えなくなり、 映像の仕事を求めて事務所に入り、 オーディションに備えて予定を空けておかねばならず、 演劇の仕事から少しずつ遠のいて行くのも知っていた。 小劇場て、ダメなのか? 劇団て、ダメなのか? 自分に、ある証明をすることを目標として課した。 折しも、失うものが何一つなかった時期である。 果たして、小劇場界にファンは出来得るのか。 数人、少ないときは1人 道行く通行人を観客に路上演劇をする日々が始まった。 |
その他注意事項 | |
スタッフ | 【舞台監督】 長堀博士(楽園王) 【舞台美術】 竹邊奈津子 【音楽】 末原康志 【音響】 志水れいこ 【音響操作】 内野智子 【照明】 三枝淳・安達直美 【衣装】 永田光枝 【宣伝美術】 高津央(garelly chord)・石川瑛美 【スチール】 三浦麻旅子 【フライヤーメイク】 内野美幸(sakura) 【映像】 斉藤潤 【宣伝協力】 apriori project 【制作協力】 たけいけいこ 【制作】 宮藤詩帆 |
チケット取扱い
この公演に携わっているメンバー8
主宰末原拓馬が、本番まで日誌をつけます。
おぼんろ史上最大の挑戦のドキュメンタリーを、
リアルタイムでお楽しみください!
■6月11日■
インディアンの言葉だったか、「相手に対して感謝出来なかった場合は、自...
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