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恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

吉田さん、ご馳走様でした!
私が本作を観るに至った理由については長くなるので「観たい!」をご参照ください。
個人的にはオムニバスが好きで邦画洋画問わず、オムニバス映画をよく観に行きます。昭和の邦画全盛期、映画監督が忙しかったためもあり、良質なオムニバスもいくつか作られていたのに、公開当時はあまり話題にならず、高く評価されていなかったのが不満です。
このお芝居は上質なオムニバスものですが、ごく普通のオムニバス芝居とは違います。ひとことで表現すると「贅沢な大人の祝祭」とでも言いましょうか、観ていくうちに「大人のアトラクション」を観るための行列に並んでいるようなワクワク感に満ち溢れてきます。
吉田小夏さんは挨拶文で本作品をお料理にたとえておられたが、食後の感想を言わせていただくと、家庭料理でもなく、よくある外食とも違う、一流店の腕ききのシェフが自らの目で選んだ優れた食材を選び、ふだんのメニューとは一味違う料理を作る期間限定の一軒家レストラン、そこで食事した気分とでもいいましょうか。
作品のテイストとしては、現代の怪談というか、世にも奇妙な物語的な楽しさが味わえます。しかし決して奇天烈な芝居ではないのでご安心を。
期間限定レストランですがとてもおいしいので、ふだん本店に行かれてるかたにもそうでないかたにも、お薦めします。
吉田小夏さん、ご馳走さまでした。とてもおいしかったです。
アトリエ春風舎ではいつもゆったり観ていたので、こんな混雑を体験したのも初めてでした。

ネタバレBOX

赤をうまく使った舞台美術と照明。音楽からして昔の遊園地のようなオープニングが楽しい。
作品は6つ。「恋女房」は白昼夢といった趣。身重の若妻(小瀧万梨子)に保険のセールスマン斉藤(荒井志郎)が保険を勧めていると主人(藤川修二)が帰ってくる。昼時なのでそうめんを振舞おうとするが、次々違う「女房」が現れるのでセールスマンは目を白黒。主人はさも当然であるかの様子。もしかして一夫多妻制なの?さらに斉藤の前任者芹沢の妻(大西玲子)まで乗り込んできて、「その子、芹沢の子じゃないでしょうね!」と激昂。妻のひとり(木下祐子)が斉藤に昼寝を薦め、「芹沢さんはよく昼寝して行かれたのに・・・」という謎のひとこと。ラベンダーのサマーニットがよく似合う木下が美しい。
「燃えないゴミ」。最近引っ越してきたという若い主婦(國枝陽子)がゴミ当番で掃除しているとゴミを捨てに近所の主婦が次々集まってきて・・・。燃やせるかもしれないけど“燃えないゴミ”もある。黒一点で妻のパンストを入れた小さなゴミを捨てにくる夫(田村元)が夫の本音を表現していて可笑しい。
「スープの味」。妻(大西玲子)の作ったスープに「まずい!」と文句を言い続ける子供っぽい夫(林竜三)。「うまい料理を食べさせてくれると思ったから結婚したのにィ・・・」とごねることごねること。昔はこういう「結婚する理由は妻に料理を作ってもらえるから」みたいな本音を言う夫が多かったなー(笑)。
「味噌汁の味」に文句を言う夫が多かったようだが。そのスープのレシピは妻が自分の母親に教えてもらったものらしい。妻は家を出て行く。この話には後段があって、夫が客(芝博文)にスープを振舞っている。「おいしい」と客は言う。妻の残したレシピでスープを作ったのだと言う。妻は既に亡くなったらしい。一度は夫を大嫌いになったという妻はいまは夫を再び大好きになって優しく見守っている。
「押しかけ女房」。独身でバリバリ働く女性(木下祐子)。疲れて帰ってくると「女房」を名乗る女性(羽場睦子)が家にいる。炊事、洗濯、アイロンがけ、かいがいしく世話を焼いてくれるので、女性は不審に思いながらも、家の居心地はよい。結婚していく同僚たち。女性は上司(藤川修二)と不倫をしていた。煮え切らない男だったが、「一緒に暮らそう。女房は家を出て行ったんだ」と言う。「私の部屋の鍵を返して」と女性が言うと「家の中でなくしたと思うんだけど、なぜか鍵がみつからないんだ。女房が出て行ったころくらいから・・・」と言う。ハッとして家に帰った女性に「女房」はある想いを切々と訴える。雨がモチーフになっていて、ちょっとした怪談のようだが、凄く思い当たる部分が多い作品(笑)。キャリアウーマンとして社会で活躍する女性はよく「夫じゃなくてお嫁さん、女房がほしい」と口にするものねぇ。自分もそういう時期があったし(笑)。一方、「妻」って何?というと、この「女房」の訴えはある意味、専業主婦の本音というか、女房としてはこう言うしかないって部分がある。木下、羽場が役になりきり、とてもいい。同僚のうち、独身派の佐々木なふみがセクシーな足の組み方で「“いい女”の自信とつっぱり」を表現し、ゴールイン派の國枝が「無意識のうちにもちょっといやみな優越感を漂わせる勝ち組」を演じ、ふだんの彼女たちの役のイメージと重なって面白い。もちろん、現代は夫婦像も多様になっていろんな「女房」がいるわけだけど、ある部分、非常にこの作品はピンポイントで核に当たる部分が大きいと思った。で、男女問わず独身でありながらも家事も完璧にこなして居心地のよい「おひとりさま家庭」を作れる人もいて、こういう人は結婚しなくなる。自分の場合、その一歩手前で結婚したような気がする(笑)。
「赤い糸」。読書好きな男(石松太一)が「赤い糸をみつけたから」と女(小瀧万梨子)から一方的に別れを告げられる。女が赤い糸をたぐり寄せると結ばれた男(芝博文)はあっさり糸を鋏でプツンと切ってしまう。唖然とする二人。
ふられた読書好きな男のほうは、猛烈に自分の想いを伝える。本を読んでいるのはその素晴らしさを彼女にも伝えたいからだと。二人は元の鞘に収まり、このあと結婚するのかもしれない。好きな本ばかり読んでいないで、彼女にしっかり向き合わないとダメだということですな。この「読書好きな男」の言動が知人にそっくりで、悪いけど笑ってしまった。彼もこの芝居を観て恋にリベンジしてほしいと思う。
「末永い夜」。外で転んですりむいた程度の怪我をした母を心配して集まった叔父(林竜三)や息子たち。母は叔父のことを「おじいさん」と呼んだりする。長男(田村元)は結婚しているが、次男(石松太一)三男(芝博文)は独身。三男の光男は生まれ変わりとまで言われたほど父親に生き写しだと言う。母が起きてきて、光男に夫のように話しかけ、嫁入りのときのように「初夜の挨拶」をする。戸惑う光男に、長男の妻(木下祐子)が母がいま息をひきとったと告げる。では、いまの母は?母(井上みなみ)はあくまで若い姿。人はぼけると一番幸せだったころに戻ると言うが、「霊界では一番幸せだったころの姿で生活している」という丹波哲郎の言葉を思い出した。この母もそうなのかなぁ。
最後に「観たい!」理由の第一に挙げた國枝陽子さんについて触れさせて下さい。多少婦人では神経質だったりエキセントリックだったりするちょっと怖い女性の役が多いが、昨年客演したストロボライツの公演ではふだんと違う往年の清純派女優のようなピュアな芝居を見せた。その役でさえ、多少婦人の演出家・渡辺裕之さんが「嫌な女の役」と評したので私は戸惑ってしまったのだが(あれははたしてそういう役だったのかな、と疑問が残った)。ともあれ、この「恋女房たち」では吉田さんが彼女の資質をよく生かしてくださったうえ、オープニングの場面でスイングする彼女には多少婦人では見せたことのないチャーミングでコケティッシュな表情に驚いた。吉田さん、ありがとうございました。石井千里さんも先月、電動夏子安置システムの客演で活躍したし、多少婦人の女優さんにはどんどん他流試合で腕を磨いてほしいと私は思っている。
照明が青年団系とは違う、でもどこかで観たような雰囲気だなと思ったら、あの内山唯美さん(劇団銀石)だったのも嬉しく、実に贅沢なお芝居でした。
恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

面白い!
オープニングが可愛らしい。ポップな音楽とともに登場するキャストらのコミカルなダンスもハイテンションでいいな・・。なんてリズムで、こっちの表情もニコニコしちゃう。いいじゃな~~~い!!♪

結婚して後悔するのと、結婚しないで後悔するのと、どちらがいいのだろうか・・。笑)


以下はネタばれBOXにて。。


ネタバレBOX


「恋女房」
一人の夫に複数の女房。ちょっとしたハーレムだ。笑)   しかも女房の年齢は若いのから熟女までさまざま。そこにサニー生命の営業マン・田中が営業にくるが、キョトン!とした彼の表情がいい。更に、これらの女房たちが、かつての担当だった芹沢とも関係があったかのように臭わせる状況に愕然とする田中の仕草が可笑しかった。
  
「燃えないゴミ」
ゴミの日に集った近所の主婦らの会話劇。リアルな中にも近隣住民のとのつきあいの難しさをも露呈した作品。「燃えないゴミ、燃えない会話、燃えないアナタ、遠い森の中に捨てた。」などと、夫との冷めた関係を絶妙なもじりかたで表現する。

「スープの味」
どうやら妻は亡くなったらしい。その妻が霊となって夫が作ったスープのあれこれを夫の愚痴を聞きながら過ごすつかの間の幸せな光景。序盤、「あなた顔色が悪いわよ。最近、痩せたし。」なんて妻のセリフから夫を殺そうとしてスープに毒でも盛ってるのではないか?と懸念したが、真相は亡くなった妻が夫を恋しさに夜な夜な現われる悠久のレンアイ物語。妻の吐くセリフ、「貴方の事が凄く好きになって、嫌いになって、大嫌いになって、死んだら好きになって、そして大好きになって、忘れられなくなった。」が切なくグッとくる。

「押しかけ女房」
キャリアウーマン・木下がある日、帰宅すると女房がいた。至れり尽せりの女房は木下にとって、心地いい存在だった。しかし、女房は不倫相手の藤川の本当の女房だったことがわかり、ついでに藤川が複数の女性とも不倫していたことがバレル。孤独なキャリアウーマンが持つ独特の表情を木下が絶妙に演じる。とてもいい。

「赤い糸」
付き合っていた男女の女子のほうに突如、小指に赤い糸がつながっている。彼女は今カレと別れる決意をし、糸を手繰り寄せると、そこにはイケメンが居た。彼女はそこに希望を見るが、あっさりとイケメンに糸を切られてしまう。笑
結局薬局、高みは無理だと諦め、今カレと鞘に納まる。

「末永い夜」
呆けた姑を軸に家族らが織り成す情景。ここでの妻と夫の関係が坂道を転がる様に最悪になっていく。しかし、弟と妻の関係に何かありそうな空気もある。ちょっと辛口なスパイスを加えた物語。



相変わらず、キャストらにはかせるセリフ回しが素敵だ。小夏にはこういった独特のセリフが魅力だが、愛も変わらず、キャストらがいい。それぞれのパンチの効いた物語のスパイスはすべてが好みだった。


マクベス-シアワセのレシピ-

マクベス-シアワセのレシピ-

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★

徹底したおもてなし精神
フィジカルシアターと呼ばれる手法を使い、道具・衣装もシンプルに、そして物語も出来る限りシンプルにすることで、お芝居を始めて観る方でも楽しめるようにハードルを下げようとする姿勢が、細部にいたるまで徹底しており、そこはまず感心します。

ネタバレBOX

開場中も出演者がお客様を誘導するとともに、飴を配り、声をかけ観客をリラックスさせ、その流れで芝居に入り、観客を引き込んでいきます。本来なら大作になる「マクベス」を1時間半程度の上演にまとめあげる演出は見事でした。あと、もう一味スパイスが効いてくると、さらにこくが出て見応えのある舞台になるでしょう。
ペール・ギュント

ペール・ギュント

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/05 (土)公演終了

オーケストラがないからこその一体感に満ちた、生の音楽劇!
役者たちの台詞と身体と演奏で舞台が埋め尽くされる幸福な時間が、とても心地よかった。なかでも、指揮をする姿がときとして物語よりも饒舌で魅力的だったりも。

ネタバレBOX

だからこそ、反対に、音楽よりも台詞の比重が増える後半は、少し祝祭感が薄れてしまったのは残念。

ただそれも、おそらくあまり演劇慣れしていない観客にむけて、多様な演劇の魅力を伝えようと、ひたすら盛りこんだ結果なのかもしれない。
ああ、楽しかったね、だけであえて終わらせず、毀誉褒貶を意識的に生みだし、終演後にそれを語りあわせることで、演劇への興味をさらに広げようとした試み、にも思える。
Do!太宰

Do!太宰

ブルドッキングヘッドロック

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/05/14 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★

映像トラブルが残念
過剰とか無駄とか言われかねないほどの、様々な要素を詰め込み、それを終盤に向かいぎゅっとまとめていくところなど、ケラさんの影響を感じますが、とてもそれを上手く消化しているように思いました。ただし、観劇した回が映像機器のトラブルがあり、オープニング映像からきちんと出ていなかったようです。途中で、これ以上は難しいと判断した演出家が出てきて中断し、映像機器を調整して再開しましたが、やはり本調子には戻らなかったようでした。
映像がある種重要な役割を果たしていたと、他の回を観劇した方から聞いただけに、その点はちょっと残念でした。
以降の公演への振替招待もアナウンスされましたが、三鷹という距離の問題と、スケジュールの問題でそれも出来ず。ブルドッキングヘッドロック本来のポテンシャルを測り切れず、ちょっと残念。

アメリカン家族

アメリカン家族

ゴジゲン

吉祥寺シアター(東京都)

2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★★

家族の論理
作・演出の松居大悟の家族を題材にした、最低な家族のホームコメディー。これまでも、松居の作品は、あるグループ内における論理の正当性を守ろうとすると、外部から観るととても滑稽なことになっているといった風景を描いてきたんだと、この作品を観た後に、彼の作風が見えてきた。これまでに比べて大きな劇場ということで、シンプルながらも挑戦的な舞台セットをフルに活用した演出は見所でした。

ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】

ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2010/04/07 (水) ~ 2010/04/18 (日)公演終了

満足度★★★

両バージョン観劇
<臓器提供者(ドナー)編>を先に観劇し、翌日に<臓器受容者(レシピエント)編>を観劇。臓器を提供される側の心理と提供する側の心理の差を極端ではあるが、人間倫理の本質をえぐり出した演出は、何とも心にぐさりと突き刺さりました。両バージョンとも、それほど長いものではなかったので、できれば同時に上演した方が、作品の意図を明確に提示できたのではないでしょうか。

4.48

4.48

SPAC・静岡県舞台芸術センター

舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」(静岡県)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

死や暴力よりもなお、
「生の痕跡」への執着が強調されていた印象。あるいは病や薬物によって、人形のように自分が操られてしまう不安が。

クセナキスキス

クセナキスキス

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★

さあ、お代は観てのお楽しみ、でも先払い、返金不可♪
進化の袋小路という言葉が思い浮かぶ。現代口語演劇のガラパゴス。はたまた、手足をもがれながら、それでもなおこれは退化ではなく進化だと、蛇を指差して語るさまは、あたかも、大きな板に赤い文字で「大イタチ」と書いて客を湧かせた江戸の粋のよう。まったく違うかも(笑)。

ネタバレBOX

演劇を好きすぎるがゆえに、そんな自分がなんだかちょっと【気恥ずかしく思う】からなのか、はたまたほんとうに演劇は恥ずかしいものと感じてもいるからなのか、正攻法では愛を語れない【もどかしさ】を漂わせ、逆に、演劇って【気持ち悪い】よね~ と、自虐的に語ってしまう【屈折した素直さ】がやけに愛おしい。

一見すると小劇場的にはお金の【無駄遣い】にも思わせる、物語も役者も観客もあまり助けないようにもみえる【具象的な舞台美術】を、ある瞬間から反転させて意味のあるものに変えてしまった仕掛けには驚かされたし、
演技の質がかなり違う役者たちをそのまま舞台に乗せて、その【違和感】をも主題に巧みに盛りこみつつ、ときおり、それはもともと違う楽器たちなんですよ、だからこうやるとオーケストラになる、といわんばかりに見事に音が合わさった瞬間は心地よい。

けっこう性能のいい武器をもってたりするけどあえて使わず、でも投降もしないという【潔くない閉塞感】が【駄目】すぎるくらい溢れていて【珍獣】のような可愛いさ、なのだけど、はたしてそこはほんとうに戦場なのか、という【疑問符】はちょっと付くので、たぶんはじめて【お薦めはしない】をあえて♪
家族耐久 〜野口家〜

家族耐久 〜野口家〜

劇団HallBrothers

ぽんプラザホール(福岡県)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

好きな舞台
説明そのままの内容だったけど、とても心地良かった。
問題は4人それぞれにあるけど、基本にあるものが温かいので
安心して見れた。理想と言ってもいいのかなー

恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

満足度★★★★

ごつごつと挑むように
短編集でしたが
個々の作品が舞台上に創意をしっかり貫いていて、
しかも、それぞれの物語に
シュールさを打ち消さないふくよかな繊細さがあって。

さらには全体を包括するようなトーンも醸し出され、
たっぷりと堪能しました。

ネタバレBOX

どの作品にも、
しなやかに寓意や不条理が織り込まれていて、
それがさまざまなパターンを持って
しかも鮮やかに観る側に伝わってきます。
個々の作品が奥行きを持ってわかりやすいのです。

冒頭の「恋女房」からやってくる
どこかぬめっと
底なし沼に取り込まれるような感覚が
観る側の逃げ場をしなやかに断ち、
「燃えないゴミ」から伝わってくる
単に経年変化の表現にとどまらない
燃えないものを捨てさる側の
連帯感と閉塞感にぞくっとくる。

「スープの味」があからさまに表す
時間軸をもしっかりと取り込んだ
現実のテイストには
あとに残るウィットがあって・・・。
他の物語を挟んだ見せ方が
その味わいをさらにシニカルに膨らませていくところにも
作り手のしたたかさを感じる。

「押しかけ女房」に裏打ちされた
日々の生活感覚にも瞠目。
鏡に映る姿では見えないような
キャラクターがすっと浮かび上がってきて
目を見張るのです。

「赤い糸」の瑞々しさもすごくよくて・・。
相手との時間が醸し出す愛憎と
お互いの揺れる気持ちの行く先が
しっかりとした球筋で伝わってくる。

「末長い夜」が俯瞰する時間と
それぞれの時間のリアリティにも
取り込まれた。
今の雰囲気がきちんと作り上げられているからこそ、
その場に重なる不条理な時間での
嫁ぐひとときの常なる感覚が
鮮やかに浮かび上がっていく。
重なりあう時間の奥行きが
そのまま女性があゆんだ
女性の道程の質量を運んできて、
生きることへの自然体の重さに
すうっと満たされたことでした。

観終わって振り返ってみると
それぞれの物語に
明確な表現の色合いがあって、
観る側として挑まれているような
高揚感が生まれていることに気がついて。
その色合いをささえる役者たちの
個々の物語のなかでの
それぞれにキャラクターを演じ分けていく力が
短編集のクオリティの統一と
全体感を生み出しているのもすごくよい。
初日ということでほんの少しの硬さはあったものの
公演期間の後半にはもっと熟する予感もして。

青☆組ワールドの
たくさんの感覚をもらって
苦いも甘いも含めての
その味わいに
とても満たされたことでした

☆☆☆★★









クセナキスキス

クセナキスキス

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

上手くセカイを泳げないひとたちへ。
へぇーそうなんだーふーん。と一応納得してはみるものの、だから何?って疑問ものこる、うんざりするほどほんとうにつまらなくて誰のために世界は回っているのか。っていうことと同じくらい無意味な疑問や単語や呟きが、コミュニケーションの微妙な隙間を埋めるようにあっちこっちでひゅんひゅん飛び交う。飛び交いすぎてもう何言ってるか全然よくわかんない。
同じツール(言語)使ってるはずなのに、何か自分今、すごい喋ってるはずなのに、何でこんなに伝わらないの。何かを普通に伝えたかっただけなのに、全然普通につたわらない。
そんな、誰でも知ってるもどかしさ。とか言葉にすればするほど嘘に近づいていくような感覚とか、ていうかソレ言ったらもう何もかもおしまいじゃん。っていう関係性の究極とか、人がただそこに存在しているだけでどれだけ価値を見いだせるのか、ってことについて、悲しいくらいに切実過ぎる話だった。
生きにくさを全力で受け止めきれなくなっているひとなんかはもう絶対行った方がいい。
もうすぐ終わってしまうけど。駆けつけて行く価値は確実にある。

ネタバレBOX

決して越えられない国境のように大きく立ちはだかる川が客席と舞台の間には流れているようだ。あっち(舞台)は埼玉。こっち(客席)は東京。向こうもこっちも東海地震が起きて街は崩壊し、不自由な避難所生活をしている人たちもたくさんいる。そんな状況下にあるなかで、間もなく開業予定の日帰り老人ホームを舞台に、オープン準備に追われるスタッフや開業認可の審査をするために訪れた市の職員、そこをスタジオ代わりに使おうとするバンドメンバーに、ちょっとした訳ありな人などが入り乱れる。

上演してから何分も経たないうちに、老人ホームの建っている丘が土砂災害に見舞われて陸の孤島と化し、その丘がいつ崩れ落ちるともしれない、まさに人生崖っぷち、身に危険が迫っている状況からはじまる。通常こういった場合には、慌てふためきおろおろする者や、取り乱してパニック状態に陥る者、怯えて震え出したりする者がいたりするものだが、ここにはそういった者は誰ひとりおらず、苦虫を噛み殺したような表情で憮然としており、殺伐とした奇妙な倦怠感が渦巻いている。

一致団結して事態を乗り切ろうと率先する者はいたものの、自らの力量では無理だと悟りそそくさと放棄してしまった。震災が起きても自分に被害がなければそれでいい、と思っている者さえいる。その考えに口出しする者はいない。多くの者は閉鎖的で、会話という会話は長くは続かず、多くはひとりごとの延長線上のような呟きで、意志の疎通が根本的に上手くいかない。上手く伝えられないから、自己完結してしまう。
そんなことが何度も繰り返されるものだから、こちらが思わず求めたくなるようなハラハラするようなサスペンスフルな展開や臨場感、友情や愛情などの素敵なドラマとは孤立無援だった。
もしかしたらどんな話であったのか。というウエイトは、観客側へ委ねられていた、っていうことになるのかもしれない。それくらいこの作品は、何かを物語ることに対してよそよそしかったけれども、誰かを語る前に、まずは誰かの存在を認めようとしていた、ようにおもえた。だから、胸がつかえるような息苦しさでありながら、それは妙にしっくりくる質感だった。
停滞した時間の渦のなかで時折共鳴しているように聞こえてくるそれぞれの会話は、孤独を嘆く旋律のようで悲しかった。
さっぱり!親子丼

さっぱり!親子丼

動物電気

駅前劇場(東京都)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

本物の面白さ。
人気劇団の久しぶりの公演、会場は満席だ。開演しlた瞬間から場内は笑いの渦。出てくる役者、出てくる役者、魅力的で面白い。特に小林健一が凄い。小林健一が見られるだけでも幸せだと感じた。徹底した観客サービス、徹底したエンタメ精神がすがすがしい。

クセナキスキス

クセナキスキス

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★

ストーカーなひと面白い
おもしろいキャラばかり、たんたんと続く中盤まではおもしろく、後半の動きはわかったようでもやもやでもある

ネタバレBOX

あの先生、あひるの関村氏に似ているとおもった、ネタバレでもないが
クセナキスキス

クセナキスキス

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

クセナキスの不安と苛立ち
クセナキスの曲を、少し大きめのボリュームで聴きながら劇場にやって来た。
舞台で話される「音楽家の高橋さん」の妹のアキさんの演奏によるCDだ。

舞台の幕が開く。
そこには、とんでもない台詞のアンサンブルが聞こえていた。

あえて、クセナキスと比べる必要もないのだが、その緊張感の濃度は等しい。
台詞が、きつい。

研ぎ澄まされた鋭い台詞の音色。
素晴らしい舞台。

ネタバレBOX

100年に一度の東海大地震のすこし後、市民の一部はまだ体育館などに避難している状況。

丘の上にある、開設前のデイサービス。ある宗教団体が運営する予定。
しかし、中心となるケアマネージャーの急死等で、認可がおりる可能性はまったくなく、開設は無理だろうということだ。

しかし、そこで働くスタッフは、準備を進めている。
無理を知っていたり、知らなかったり。

この場所に人が集まったところで、余震により道路が塞がり、ここは孤立してしまう。

集まった人の中には、開設に携わる医師がいる。彼は医療事故により、自分は殺人を犯したと責め、その遺族の女性を、この場所に誘拐してきている。
誘拐された女性は、一日中、音楽を聴き、PCの前にいる。逃げることはしない。ただ、この場所に訪れると思っている(あるいは思っていない)、音楽家の高橋さんを待っている(あるいは待っていない)。高橋さんは、クセナキスの理解者だ。

老人という設定の女性が開設前のこの場所で暮らす。身体に障害があり、どうやら認知症の兆しもあるようだ(もしくは、その設定を全うしている)。

様子のおかしい兄を連れにやってきた、医師の妹。介護用品の営業マン。スタッフの女性の恋人。開設前の空いている場所でバンドの練習をする3人。ここで暮らす女性の元恋人である市役所の職員。

とにかく、全員が何かへの閉塞感を抱えている。閉塞感からくる不安が、苛立ちを醸成する。その苛立ちや不安が舞台の上で充満している。
その源泉がどこにあるのかが、わかっていてもどうしようもない。
とにかく、全員が苛立っている。

大地震の後での疲れや不安が彼らをさらに苛立てている。
文字通り足下の揺れ、立っているところの不安定さは、彼ら全員に共通する。
また、ここへの唯一の道が塞がれ、孤立してしまったという様子も彼らの姿に重なってくる。

ここから出るには、救援隊が必要だと言う。また、自分で帰ることができると主張する者もいる。あるいは、ひょいと簡単に麓と行き来する者もいる。

ここにいる者は、外からの助けを求めている。自らの力ではこの閉塞感を突破できないと感じている。
「独り言」と言いながらも、SOSを発信している(救助を求めている)。SOSの声は届いているが、言葉は届いていない。もちろんそれがSOSであることはわかるが、誰もが自分のことだけで手一杯で、手をさしのべることはできない。
唯一、ここに暮らす女性だけが、手をさしのべようとするのだが、苛立つ者には、その手は見えていない。
というよりは、「助けてほしいあなた」からだけの救助を求めているのかもしれない。

声を荒げることはほとんどないのだが、言葉がきつい。
相手にダメージを与えることを期待しての、一言がきつい。

特に女性から発せられる一言が、ドスが効いていて背筋が凍る。
そんな風には言われたくないという空気をまとった言葉は、きつい。

救いは当然なく、自らの中で納得するしかない。

崖崩れによる、現実の孤立は、救助隊によって解消されていく。しかし、彼らの孤立は解決しない。

元医師は、コミュニケーションがうまくなかったと、過去を振り返るのだが、ちゃんとしていれば、と振り返るだけで前は見えていない。

ラストで、ガラスに映った自分の姿だけは確認するのだが、結局、人とのコミュニケーションは断絶したままで、向かい合う2人の声は、会話とはならず、自分だけに向けられている。

最初から最後まで、PCに向かい、ヘッドフォンで音楽を聴いている女性キスメは、ヘッドフォンの外で起こっていることは、聞こえるのだが、聞こえないことにしていた。

それは、実際にはすべての登場人物の姿であり、人のことは聞こえない。聞いてもわからない。クセナキスの音楽は聞こえてもわからないように。
キスメが待つ高橋さんと、同一の人物とは思えない高橋さんがやってくることで、彼女はひょっとしたら孤立から抜け出せるのかもしれない。高橋さんが本物だった場合は、彼が救援隊になるからだ。

キスメという名前はHNなのだが、KISSMEからきているという指摘は切ない。

クセナキスという作曲家は、高橋悠治という弟子であり、音楽家である人によって、特に晩年は、世界とつながっていたらしい。

クセナキスは晩年、アルツハイマー病に冒されていたと言う。アーチストにとって、自分の作品を世界に伝えられないというのは、どれほど辛いものだったのだろうか。

クセナキスの苛立ちと不安は、登場人物たちの不安でもある。
翻訳者や仲立ちをしてくれる救援隊は、彼らにいるのだろうか。

そういう不安や苛立ちと、外からの「手」は、誰しもが持つであろう願望でもある(あるいはあったはずである)。
ある時期の誰でもが経験するような気持ちだけに、見ていて辛すぎる舞台でもあった。

出演者の台詞のアンサンブルがとにかく素晴らしい。
息をのむ。

久々に凄い舞台を観た。
いろんな人に観てもらいたいと本気で思った、(たぶん)初めての劇団ではないだろうか。

ジエン社はこれから注目していこうと思う。

再び、クセナキスを聴きながら帰路につくしかない。

おまけ:劇中で出てくるクセナキスのシナファイ@ユーチューブ。
http://www.youtube.com/watch?v=9pBMxp8EJFA
のばら心中

のばら心中

蜂寅企画

シアター風姿花伝(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

着物の女性は良い。
着物と言うのはとても艶かしくて良い。
白菊の一番最初の入り方は良かった。
それだけに、あのように印象的な演出に耐えうる女性陣がいるのだから
大見得を切らせるシーンがもう少し入っても良いのではないかと思った。

男性陣にはもう少し頑張ってもらいたかった。

展開や、人物の絡み合いはシンプルでわかりやすくて良かった。
言葉も光るものがある。
それだけに、心情を表す演技がとても大切になると思う。

ネタバレBOX

絵師で遊郭にもぐりこんだあの男が、
どこまで本気で遊郭に残りたいのかわからない。

左手なら差し出すというのが
師匠や兄弟子たちを見返すために来たというのでは
説明のつかない演技だった。
絵を書くには左手は必要だし、その後
師匠に認められて白菊を裏切る段でも、男がどこに思い入れがあるのかわからない。
絵か白菊か意地か、どれを取りたくて、現在どの葛藤にとらわれているかを
台詞の無いところで描くことができないと、あの役は非常に難しいと思う。

女性陣の物腰が丁寧で、それなりにピシッと決まっているので
なにか心にひっかかるオトコと言うのでなければ、釣り合いが取れない。
優柔不断な男を演じるにしても、心に何かを秘めていなければ。
話の柱となる人物ならば特にそう。

男性陣は花魁とは別の、時代劇としての動きの様式美が欲しい。
どうにも現代人ぽい。あと、もう少し声張ってもいいかと思う。
男と言っても、オカマの俳優の方は良かった。

また、白菊が死んだあとののばらは、もっと寡黙な演技に重厚感が出るとよかった。
自暴自棄になってる風なのだが、それ以上の何かをもっと観客に感じさせることができそうだ。
それでこそ主役、どこまで思いつめてあのような行動に出たかを
観客は納得することができる。

盛り上がるシーンを、もっと大胆に山を作っても良いかと思いました。
なんたって時代劇だもの。今回はちょっとすんなり行き過ぎちゃったかなと。

ウィンドミル・ベイビー 

ウィンドミル・ベイビー 

演劇企画集団・楽天団

白鳥ホール(宮城県)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動・感激
おそらく他の方々は泣かないであろう前半から、ずっと泣き続け、最後は号泣に近く、ティッシュを取るために、お隣の方にご迷惑をおかけしたかもしれまsん・・・・。最後のし~~んとした場面で。
演技はもちろんです。本当にすばらしい。最後のカーテンコールだけでもすばらしい。
親子の愛や苦しみを身近に見ている今・・・本当に泣きっぱなしでした。

エビパラビモパラート

エビパラビモパラート

インパラプレパラート

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

観てきました!
テーマ性があって若い人たちの勢いも感じられましたが、もう一歩感が拭い切れませんでした。

夏休み子供向けミュージカルに再編集すれば大成功するのでは!!

ネタバレBOX

王様亡き後の王子派と姫派の抗争が落とし種の陰謀で戦争に発展、さらに民衆をけしかけ蜂起させるという頑張った背景があって、音楽の発見と音楽が戦争に利用された悲劇を描いたミュージカル的お芝居。

全員で歌うシーンでは、楽曲に乗り切れていないなと感じました。

ヘラクレスのような武将はあまり強そうでなく、金髪スカートの阿曽山大噴火さんのようでした。
罪と、罪なき罪

罪と、罪なき罪

リリパットアーミーⅡ

座・高円寺1(東京都)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

濃すぎる
関西の劇団って、どこもみんなこんなにサービス旺盛なんでしょうか?
どの人にも見せ場があり、どのエピソードも隅々まで行き届いて(入れ込みすぎるくらい)濃い二時間でした。
みんな魅力的。
どの人も、しっかりその時代、その人を生きていると思えました。
すごいですね。
なんだか、いくつもの舞台を見たような満足感です。

ネタバレBOX

歴史上の事実を描く場合、どこまでフィクションにするのか、難しいと思いますが、この事件の場合、”裏側”はフィクションですよね。
それをつくってしまうことにどういう意味があったのか?

「よし」のエピソードは話の大きな柱になっていましたが、私的には法と政治、ということのドラマに期待があったのでそちらが主流になったことは意外でした。

「よし」は魅力的なのでよかったのですが、司法の桎梏・法にかかわる人の闘いの意味が薄れてしまったような。
法の正義から言えば、「ニコライ皇太子」がどんなに聖人でも、「津田巡査」がどんなに堕落者でも法の正義は別、というわけですから。
Zyklon B (再演)

Zyklon B (再演)

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/06/02 (水) ~ 2010/06/07 (月)公演終了

満足度★★★

挑戦
初めての劇団で、劇団についての予備知識もなく行きました。予想外によかったと思います。
流れがうねるように展開し、どきどきさせられました。
発想もおもしろいし、魅力的な人物もいて、引き込まれました。

こういう話をちゃんとドラマにするのがすごいと思います。
今後も挑戦してくれることを期待します。

ただ、役者さんの年齢に合わない役の場合、どうしても生活感が感じられずせりふが「せりふ」にしか聞こえないのが残念でした。

服装もあえて時代を感じさせるようなものが少ない感じでした。狙ってかもしれませんが。

ネタバレBOX

いすなどの小道具(?)を動かすとき、あんなに大きな音を立てる必要があるのかと思いました。ただ乱暴にしか聞こえず。
殺伐感を出したかったのだろうか?

ウォレス・ドルチェ・ヴィヴィアン・モンロー・ガボールは、魅力的でした。
ただヴィヴィアン、叫んでいるときことばが聞き取れないときが何度か。

ティファニーは熱演でしたが、必死さがちょっと一本調子に感じられたのが残念でした。
アンリは、終始ポーカーフェイスに見えたのは意図してでしょうか。感情の起伏があまり感じられませんでした。だからウォレスの気持ちももっともだと思ったし、エルメスは空回りに見えてしまった。

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