最新の観てきた!クチコミ一覧

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真魔界転生

真魔界転生

劇団キリン食堂

俳優座劇場(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

原典超え?
創作による続編だが、単なる焼き直しでなく夫婦愛・親子愛を語り復讐の連鎖の無益さも説くなど原典をベースに発展させたのが上手い。
むしろそれらの要素により原典よりも深く、表情が豊かになったようで、かなり満足。

男の一生

男の一生

三田村組

ザ・ポケット(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

チラシの意味が後で、わかる
三田村組、拝見するのは、これで3度目。もっと早くに出会っていたかったと後悔しきりです。

蓬莱作品は、何故か、外部への提供作品は、どれも好みで、今回も、例に漏れず。
田村作品同様、終盤、意外な展開を見せますが、こちらは、人物の心情に納得が行くので、観客としての不快感は一切なく、まったくお見事な作劇と感服しました。

役者さん達も、皆さん、とてもいい!

ラストまで、観て、三田村さん全裸のチラシの表す意味が飲み込めて、ちょっと、感無量となりました。

ただ、帰路、後ろから「役者っていっぱいいるのねえ。」「そうそう、成功してるヒトは、ホンの一握りなのねえ」とため息を漏らすおばさんの声が…。
その方達にとっては、テレビで顔を知っている斉藤さんお一人が、「成功している役者さん」と認識されていたようで、生まれながらの舞台演劇ファンの私には、とても悲しい反応でした。
私にしてみれば、これだけ、役者が揃った舞台はそうそう、ないのにね。

ネタバレBOX

本当は、たった4行で語れてしまうという、主人公の老人の告白台詞に、先日、NHKの番組を観て、衝撃を受けた、「無縁社会」を想起し、心が辛くなってしまいました。

帰りに寄った喫茶店で、「何か食事できるメニューはありますか?」と、一人、椅子に腰掛けた老女が、注文をし終えた後、携帯で、家族に電話し、「あー、あのね。皆が、一緒に食べて行こうって誘うから、夕飯食べて行きますけど、いい?」と、作り話をしているシーンに遭遇。
今しがた、観終わった、「男の一生」とダブり、何だか切なくなってしまいました。

たとえ、いがみ合っても、本音で語り合える家族がいる自分は、幸せなんでしょうね。
Ⅰ・D‐イド‐

Ⅰ・D‐イド‐

梅酒が好きだな

d-倉庫(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

ヤバイ!
観てるほうが力入り過ぎて、筋肉痛になるほど魅入ってしまいました!

殺陣は効果的に音楽を取り入れて見応えあり、

役者さんは縦横無尽に舞台を駆け回り、

躍動感溢れるお芝居でスゴイ面白!

個人的にはオープニングがカッコよかった!

(再演)太陽に恋した童貞モグラ[公演終了!ご来場ありがとうございました!]

(再演)太陽に恋した童貞モグラ[公演終了!ご来場ありがとうございました!]

ザ・プレイボーイズ

タイニイアリス(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度★★

もうちょっと
小道具の扱いや見せ方のほんのちょっとした上乗せや丁寧さで、もっと良くなる気がしました。 
そのことで、小さなストレスが積み重なってきたので・・・

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

サルとピストル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

パワーアップを期待してます
馬鹿馬鹿しい事に一生懸命!楽しかったです。
ラストは少し目のやり場に困りましたが....
早めの復活、期待してます。

不要な○○、下取りします。

不要な○○、下取りします。

劇団わらく

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

いきいき体操、覚えたい
近未来に三つ四つ間違うとありえそうな、ちょっと怖い話でした。ただ、変わらないのは悪いコトを考え、する人たちなのですかね!?
って、これが一番怖いのかも…

【ご来場ありがとうございました!!】パーフェクト超人の憂鬱

【ご来場ありがとうございました!!】パーフェクト超人の憂鬱

劇団 THE☆メンチカツ成

APOCシアター(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★

独特のユルさあるもメリハリに欠ける
独特なユルさがあって可笑しいが、メリハリに欠けてぐだぐだ気味な憾みあり。
しかも残響が多い空間ゆえ台詞が聞き取りにくくストレスも感じてしまう。
一方、ここの空間の使い方も含めた舞台美術がイイ感じ。

アンドロイドは眠らない

アンドロイドは眠らない

OH! LA BANBA

スターダス・21稽古場(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

こころが震えました♪
観に行って本当によかった!!そのひとことにつきます。

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

史実を伝える意義は大きい!
BC級死刑囚の怒り、諦めの心情が強く伝わってきました。

若い教誨師の成長物語でもありました。

ネタバレBOX

嘆願書を出した二人の明暗は辛いですね。似ているだけで死刑とは、そして、一人だけ嘆願が認められたのも。

最後に吸ったタバコですが、両切りのように見えたので終戦後まもなく発売されたピースかなと思いました。で、題名にも繋がっているのかなと思いましたが、箱の色は違っていたようです。

最終的に遺書は持ち帰ることができたのでしょうか。没収されていたのかもしれません。それでも気持ちを落ち着かせる意味はあったし、遺族に伝えることはできますね。

ところで、遺書を読み上げているときなどに映像で流れた銃後の女性たち、衣服はそれなりに戦中戦後を意識していたとは思いますが、しかも背景の壁に映しただけのよく見えない粗い画像でしたが、それでもなぜか今風の現代女性って感じを受けてしまいました。

なぜだろう?肌が綺麗すぎるのかな。髪質もリングができるくらいにストレートで美しすぎるのかな。髪型もちょっと違うのかな。眉が細いのかな。セーラー服の素材・質感が良すぎるのかな。帯の締め方も当時と違うのかな。デートしたときの笑顔を交わした思い出の場面とはいえ、笑顔の質が違うのかな。現在の鉄柵が写り込んでいたからかな。

言葉を聞くだけで銃後の女性たちの姿は想像できます。頭で描いたイメージと異なる女性が映ってがっかりでした。

翼を持って故郷の山河に帰るということから、風景の映像はありかなとも思いましたが、いっそのこと映像なしで良いのではないかと思います。
INDEPENDENT:10

INDEPENDENT:10

インディペンデントシアタープロデュース

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほんまに面白かった!!
25日 26日を観劇、面白かった。
荒っぽい作りのお芝居も有るかなと思っておりましたが、まちがいでした。
全てのお芝居が丁寧に多くの思いを込められておりました。
観劇しているうちに引き込まれて、2日とも頭がふらふらです。
役者さんの世代も広く初観の役者さんも多く、感じてたイメージと違う役者さんもありました。
これからも見たい役者さん劇団が増えてしまいました。
とてもすばらしいイベントです。面白いお芝居を有難うございました。
多くに人が見ないともったいないです、大阪にもっともっとお芝居を観る習慣と文化が広がりますように!!

三文オペラ

三文オペラ

桐朋学園芸術短期大学演劇専攻

桐朋学園芸術短期大学小劇場(東京都)

2010/11/27 (土) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ウォッカ・チームを拝見
休憩込み3時間10分の大作。最近、ミュージカルを観にいっていないのですが、久々に楽しみました。2チームWキャストなので、できれば両組観比べたかったが、時間がとれなかった。
生演奏というのも贅沢で嬉しい。
Tシャツをコラージュしたカラフルな「引き幕」が力作で、これも立派なアート作品でした。

ネタバレBOX

主役のメッキースを演じた岡部秀さんに魅了された。長身で華があり、甘いマスクと歌声で将来が楽しみ。
ポリーの西野亜弥さんは結婚してからの演技が思い切りよく、ルーシーの徳山麻美さんとの恋の鞘当が楽しい。コミカルな芝居が松本紀保を思わせる。地声のとき、なぜか演歌調に聞こえる。
ピーチャム夫妻の橋本浩太郎さん、大石知里さん、ブラウンの植松慎之助さんは大人の役をこなした。
スミスの阿部由希子さんの大胆な演技、年老いた娼婦を演じた森山加生莉さんも短い出番ながら印象に残った。
マダム風の娼婦ジェニーの小原麻衣さんは美しく、観客への視線のとばしかたを心得ているが声が細いのが惜しい。
「お芝居の世界ではハッピーエンドで終わらせるが、現実社会ではこうはならない」とピーチャムが観客に向け最後に釘を刺す。「よい子はけっしてまねをしないように」ということですね。


無事閉幕 Greetings From Soul Beat Ave.1,2,3,4 ありがとうございました!!

無事閉幕 Greetings From Soul Beat Ave.1,2,3,4 ありがとうございました!!

THE SOUL BEAT AVE.

THE GUIDE(東京都)

2010/11/27 (土) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★

身内色が濃すぎでしたが許します!
11年振りの舞台ということで途中ツッコミがありましたが、やはり最初のシーンは舞い上がっていたようにも見えました。

ネタバレBOX

妄想が生んだお話。10階の1991号室ということで、1991の意味を考えていました。休止した年でもないし何だろって?!

白の悪魔と黒の天使の中間色で灰色のスーツしかあり得ないのかもしれませんが、ホント灰色は汗が目立ちますね。

客席では赤ちゃんが泣いたりして、昔のファンや関係者が駆け付けて来たんだろうな、そして11年間に色々あったんだなと好意的に見ていました。しかし、役者さんの奥さんと赤ちゃんだと分かって、そりゃないでしょうと思いました。

昔のファンの赤ちゃんなら、小さな劇場ですから赤ちゃんを預かるような場所も無く已むを得ない面もあるでしょう。今回は身内だけのパーティではないはずです。一般客を相手にした公演だったら、事前に何か手立てがあったのではないでしょうか。…とも思いましたが、やっぱりおめでたい方が優先するので、こうしたことも含めて許します!!
マレビトの会『HIROSHIMAーHAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』

マレビトの会『HIROSHIMAーHAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

自由学園明日館 講堂(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★

疲労感だけが残った
「展覧会のような演劇」というコンセプトも演劇に対する先入観やある種の壁を取っ払う試みとしては評価できる。
「日本国憲法」のときと同じ会場で、俳優が同時多発的に演じるのも、観客が移動自由なのも同様。
それに伴う居心地の悪さが付きまとい、開場から1時間半強観たが、繰り返される演技もあるためか、途中でめまいに似た疲れが襲ってきて、グッタリしてしまった。
ジャンルの固定観念を取り除くボーダーレスな“パフォーミング・アート”というのは、かつて自分も仕事で企画に関わった経験があるが、なかなか理解してもらうのが難しい。

ネタバレBOX

個々に「ヒロシマ」「ハプチョン」について発信するなか、ひとり芝居の演技者たちが会場で交錯しながら、あるところでは会話の芝居を行い、点から線へと流動していく。最後まで残っていたら、別のことが体験できたのかもしれないが、体力・気力がもたなかった。
受け止め方は観客個々に委ねられ、自由なのかもしれないが、メッセージをうまく感じ取ることができなかった。
一番印象に残ったのは、劇団衛星の俳優F.ジャパン氏を至近距離で観たこと?(笑)
ロジェ・ベルナット『パブリック・ドメイン』

ロジェ・ベルナット『パブリック・ドメイン』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

池袋西口公園(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★

楽しめなかった
興味深い企画だとは思うが、かなり立ち入った設問もあり、面食らった。答えは動作で表現されるので、答えながらも、他人の回答も一部視野に入ってくるわけだが、命令され集団催眠にかかっているような一種の不快感が終始拭えなかった。演劇の現場にいる人はまた違う興味もあるのだろうけど。

ネタバレBOX

「拳銃を持ったことがあるか」とか「引き金を引いたことがあるか」という質問も、俳優としてとか、射撃場でとか、競技スターターとして経験した人もいるだろうな
、と思った。
「スーパーで物を盗んだことがある人」が意外に多いのにも驚く。こんなに万引き経験者が多いのか。
「外国で生まれた」「外国に住んだことがある人」が多い割に、「東京で生まれた人」が少ないのも意外だった。

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度★★★★

素晴らしい!
戦争の理不尽さを見事に表わしている。歴史は勝者によって語り継がれるものだというのがよくわかる。

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

まさに求めていた作品
「自衛隊は暴力装置」という官房長官の発言に非難が集中、北朝鮮が韓国を砲撃し、若い世代の間でも「国益優先・国防強化」の論議がかまびすしくなっている今、この作品に巡り合うことができて本当に嬉しかった。
戦争の風化が言われて久しいけれど、パンフレットの合馬さんの挨拶文に胸打たれ、改めて演劇の力を感じた。
「国を守り、戦争をする」ということはどういう状況を生むのか、私たちは改めて考察する必要があると思う。

ネタバレBOX

BC級戦犯として死刑を求刑された男たちの物語。
戦場に出た彼らそれぞれの境遇と戦争に対する思いが浮き彫りにされていくなか、戦場では「個」が抹殺され、そのことに思いを馳せる状況にはなかったことが描かれる。
彼らに付き添う教誨師、刑を免れた年若い兵・中沢、助命嘆願が叶って一人生き残ることになった陸軍大尉らの「重い生」にも作家の温かい目は注がれる。

舞台には男優しか出ない。女優陣は「男たちにとって大切な存在の女性」として映像出演する。映し出される妻や恋人たちの美しいこと。罪もない彼女たちを幸せにはできない、それが戦争なのだということを噛み締めた。

静かな芝居なので、ときどき鳴る携帯電話のバイブ音が非常に耳障りだった。特に芝居に夢中でずっと大泣きしている真後ろの女性客がなかなか鳴っている携帯を止めないのには腹が立った。
のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』

のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』

TOKYOハンバーグ

千本桜ホール(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

家族とは何なのだろう
血のつながりがなくても家族は家族。

役者さんが皆それぞれのキャラをうまく演じ、胸がキューとするような感覚を覚えました。
子供の誕生とは実に感動的な出来事ですね。血がつながっていようといまいと...

東京ハンバーグを見るのは今回で2回目ですが、心に響く良作を送り出してくれます。次回作も観にいくつもりです。

さくらころび

さくらころび

劇団五〇鬼

池袋小劇場(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/30 (火)公演終了

満足度★★★★

不思議な味わい
「奇譚もの」だが、コメディーやミステリーの面白さもあり、不思議な味わいの作品。
公演歴をみると、「怪異芝居」に絞っているのが特徴の劇団のようで、本拠地にしてきた池袋小劇場が今年いっぱいで閉場とのこと。劇団員の感慨もひとしおだろう。もちろん劇団活動は今後も続くので、観てみたいと思った。

ネタバレBOX

桜女の言う「きのせいじゃ」が「木のせい」「気のせい」にも聞こえ、面白い。
謎解きが二転三転していくので、最後まで気が抜けない。
花嫁・徳利が歌う場面あたりからミュージカルのようにもなっていき、爆笑が起こり、いろんな楽しみが詰まった作品。
作・演出家の森脇アキラさんは父親役でも出演し、ペーソスあふれる演技で魅せる。
カーテンコールのあとに芝居が続くが、素に戻って挨拶したあと、再び役に戻るというのは意見が分かれるところ。個人的には、舞台の緊張感はまとめて前にもってきてほしいと思った。
おまつりしましょ

おまつりしましょ

劇団娯楽天国

TACCS1179(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

充実度に感服
コメディー一色という内容ではなく、前作よりさらにグレードアップされていて堪能しました。
この劇団の公演自体、年に一度なので、ある意味「おまつり」なのですね。
スタッフ、キャストの意気込みが並大抵のものではなく、観客の期待感も非常に大きいようで、会場の熱気が物凄かったです。

これ、「しましょ」シリーズのひとつなのですね。

ネタバレBOX

内容については詳述されているかたがいるので省略させていただきます。

冒頭のお神楽の舞が本格的で(たぶんおかめは高畑さんだと思いますが)、緊張した。桃木さんの鈴を持つ型も美しく、こういう細かい点にも神経が行き届いていることに感心。

政権交代の社会状況、ダム問題、農家の嫁不足での中国人嫁、民俗風習の面白さ、村落共同体の問題点、家族愛、郷土愛などが散漫になることなくきっちりと描かれており、脚本の充実度を感じた。

作・演出の小倉さんは俳優としても面白い人。自然な演技で笑わせてくれる。
舞台美術の佐藤さんが建築家でもあることから、申し分ない出来栄え。
舞台隅の「奉納オヘノコ?」が草間彌生のオブジェを思わせる。

投資詐欺をやっている山城が長者さまの息子と間違われ、村の救世主に奉り上げられ、オヘノコまつりの稽古に巻き込まれ当惑する場面はシチュコメ的な「勘違い」のおかしさで大いに笑った。オヘノコのかぶりものに、ヘンテコな振り付け。それを大真面目にやるから面白い。架空の村という設定を忘れてしまうほど俳優が役になりきっていて、コメディー劇団にありがちなウケ狙いがないところがこの劇団には好感がもてる。




“P”s (ピース) ~Wings to fly~

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度★★★

Pには、いろいろな意味がありました。
死刑を待つだけの空間内での群像劇。
戦争は終ったのに戦勝国側に訴えられ・裁かれて・・、
死という結末を押し付けられた者たちの、最期の日々が坦々と流れてゆく。
静かながらも、訴えるモノが大きな芝居でした。

ネタバレBOX

最期の方の映像で、各人の家族などを映し出した演出は上手かった。
実際に、ただ敵国人が憎いからと。
憎しみのみぶつけられて理不尽な環境の中。
悔しい思いしながら、過酷な状況下。
諦めて死刑に甘んじた人たちも多かったのではなかろうか?
などと考えさせられる劇でした。
実話でしょうしね。
<戦争って嫌ですね>

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