男の一生 公演情報 三田村組「男の一生」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    チラシの意味が後で、わかる
    三田村組、拝見するのは、これで3度目。もっと早くに出会っていたかったと後悔しきりです。

    蓬莱作品は、何故か、外部への提供作品は、どれも好みで、今回も、例に漏れず。
    田村作品同様、終盤、意外な展開を見せますが、こちらは、人物の心情に納得が行くので、観客としての不快感は一切なく、まったくお見事な作劇と感服しました。

    役者さん達も、皆さん、とてもいい!

    ラストまで、観て、三田村さん全裸のチラシの表す意味が飲み込めて、ちょっと、感無量となりました。

    ただ、帰路、後ろから「役者っていっぱいいるのねえ。」「そうそう、成功してるヒトは、ホンの一握りなのねえ」とため息を漏らすおばさんの声が…。
    その方達にとっては、テレビで顔を知っている斉藤さんお一人が、「成功している役者さん」と認識されていたようで、生まれながらの舞台演劇ファンの私には、とても悲しい反応でした。
    私にしてみれば、これだけ、役者が揃った舞台はそうそう、ないのにね。

    ネタバレBOX

    本当は、たった4行で語れてしまうという、主人公の老人の告白台詞に、先日、NHKの番組を観て、衝撃を受けた、「無縁社会」を想起し、心が辛くなってしまいました。

    帰りに寄った喫茶店で、「何か食事できるメニューはありますか?」と、一人、椅子に腰掛けた老女が、注文をし終えた後、携帯で、家族に電話し、「あー、あのね。皆が、一緒に食べて行こうって誘うから、夕飯食べて行きますけど、いい?」と、作り話をしているシーンに遭遇。
    今しがた、観終わった、「男の一生」とダブり、何だか切なくなってしまいました。

    たとえ、いがみ合っても、本音で語り合える家族がいる自分は、幸せなんでしょうね。

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    2010/11/30 22:26

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