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実験シリーズその1『境界』  【緊急決定!追加公演!!】←これが最後のチャンスです。 

実験シリーズその1『境界』 【緊急決定!追加公演!!】←これが最後のチャンスです。 

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

さらに鋭さの増した実験公演!!
観劇させて頂きました。本公演は前回観劇させていただいた実験公演の追加公演でしたが、さらに鋭さの増した公演でした!前回公演と基本的な作品物語展開は変わらないのですが、そこにさらに加えられた一つ一つのアイデアとさらなる厚みを増した演技力に、前回公演がいい意味での静かな緊張感のある公演でしたが、その上にいい感じでのピリピリとしたものが観劇中に伝わってくる、さらなる実験公演でした!基本的な作品構成はあまり変わっていないのにもかかわらず、同じ実験公演を2度観劇したとはとても思えなくなる実験性の鋭さが増した作品に仕上がっており、観劇中にその作品の展開に引き込まれていく一方でした!2度目の実験公演観劇と言いながらもその公演にはもはや本公演以上の魅力を感じてしまう公演にただただどこまで公演作品に思い入れと求めているものがあることかと、観劇後にうならされてしまいました!今回の作品の評価は、前回観劇させていただいた時が星5つならば今回は当然最高評価をつけさせて頂きます!2度同じ実験公演を観劇させて頂きましたが、自分としては同じ公演を2度観劇したとは思えなくなる程の、さらに鋭さに溢れた公演でした!!

『昇鳴蛇 Cry:me Snake クライムスネーク』(全ステージ完売御礼)

『昇鳴蛇 Cry:me Snake クライムスネーク』(全ステージ完売御礼)

エムキチビート

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

びっくり
虚構の劇団の小沢さん目当てで観に行ったお芝居。
正直、全く期待していなかったので、レベルの高さにびっくりでした。
先ずは凝った衣装と髪型で「お!?」
センスのいい舞台衣装に「お!?」
役者の多さに「お!?」
若手ばかりと思ってたのに、ベテラン女優さんが出ていて腰が抜けましたw

少女地獄

少女地獄

シークレットハンサム

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

狂人
夢は誰でも観る!時に演劇の世界では殆どが幻想なのだ。
久作の作風は幻想文学で、特に「夢想家、夢ばかり見る変人」といわれているが、だからこそ、劇の世界では面白い。

だから、「狂人の解放治療」から練り直し演出したような今回の作品は期待しない訳が無い。
そう、狂人たちの精神生理学なのだから・・。(^0^)

ネタバレBOX




「なんでもない」
看護婦役の姫草ゆりこ、精神科のドクター正木、耳鼻科のドクターうつき、この3人の一体誰が狂人なのか?と思わせる展開。終盤、3人とも狂人と解る。以前観た「トランス」のような仕掛け。


「殺人リレー」
いたいけな少女を食い物にして次々と殺人を犯す殺人鬼の物語。少女は目の前に居るこの男が殺人鬼と解っていながら、好きになってしまった殺人鬼を殺せない。少女がナイフで殺人鬼を刺そうとするシーンはあまりにもリアルすぎて「ひっ!!!」と声が漏れてしまったほど。


「火星の女」
大畑夫婦の夫にはロリコンの趣味があり、今の妻は綺麗だけれど少女とは遠い存在になってしまって、妻を抱けない。妻は学生水着を着たりして努力はするが、それでも夫は妻を抱けない。最終的に妻が取った行動は幼女を殺してしまう事。ソレを知った夫は妻と一緒に無理心中を図る。


どの作品も予想通りの素晴らしい作品でした。とにかく、物語に始終引きずり込まれてワクワクドキドキの連続。3作品とも演じる場所が違うので観客がクッションを持って自由に移動する。物語に観客を巻き込むシーンもあり絶妙!

桜姫 ー現代劇

桜姫 ー現代劇

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/06/07 (日) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度★★★

 目の前で繰り広げられる豪華キャストの面々の迫力の演技が圧巻! 話は・・・?
舞台左横ベンチシートで確か3、4列目だったので、
目の前で繰り広げられる豪華キャストの面々の
迫力の演技が、なにより圧巻です!!
役柄もみな、かなりアクの強い、濃いキャラクター
が揃っていて、かなりの満腹感は得られました。

特に、大竹しのぶさんの変幻自在ぶりは、
とっても魅力的です!!改めて感心しました。

古田新太さんの余裕、ふてぶてしさは相変わらずで、
今回は座長でないぶん、遊んでいて楽しそう。
そして、中村勘三郎さんは、登場時には誰かと思う
ほど意外な外見で、面白い。
白井晃さんは、やはり生真面目な役柄。
秋山菜津子さんはコミカルな面も楽しい。
笹野高史さんも多くの役をこなし、
その飄々としながらもさすがの存在感。

さて、ストーリーは歌舞伎の現代劇化。
突然人物が変わったりと不条理劇のようなことが、
部分部分で発生します。

難解な話だとは思ってましたが、
パンフレットには原作のあらすじが。
ざっと読んでみましたら、
元のほうが面白いではありませんか・・・。
もっとストレートに現代に置き換えるか、
そのまま普通の時代劇にしたほうが
よかったかもしれません。

でも、それでは普通すぎてクリエイターの
人にとっては創作意欲が沸かないのかも。

原作は、コクーン歌舞伎として7月に上演されますが、
普通の「歌舞伎」はちょっと苦手です。

ハルメリ

ハルメリ

西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画

アトリエ春風舎(東京都)

2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度★★★★

目が覚めるようなつかみどころのなさ
生き生きとした舞台の表現に
あいまいなものが、
次第に輪郭を表していく・・・。

冗長な部分もありましたが、
概念のつかみどころのなさには
観ているものをひきつけていく大きな力を感じました



ネタバレBOX

冒頭のハイテンションや
創意溢れる舞台装置に目を奪われますが
実は鳥肌が立つほど深い含蓄を持った話。
「ハルメリ」という言葉が指し示す概念が
次第に顕わになっていく姿には
観客を強く引き入れる力がありました。

必要悪であったり慰安であったりセーフティバルブであったり、連帯感のツールですらある「ハルメリ」の概念がしだいに現れてくる中で、ぬめっとやってくる居心地の悪さと麻薬のような危い感覚にぞくっとして、でも目を離すことができなくて。

しかも後半になると「ハルメリ」は単にその概念を明らかにするだけではなく、まるで鏡面のように「ハルメリ」とかかわる家庭や友人、職場、さらにはメディアやネットの世界に至るまで、時代の姿をクリアに映し出していきます。

「ハルメリ」発信源となったClub内の高揚感や、
TV内部のちょっとウィットをもった表現も目を惹いて。
夫や妻が次第に変容してく姿にどんどん取り込まれていく。

一方で遊び心が冗長に思えたり、
物語のふくらみにメリハリがなく散漫さや密度のむらのようなものを
感じる部分もあるのですが、
最後の女性が堕胎を決めるシーンには
ぞくっとするような説得力があって、
終わってみれば物語のコアにある「ハルメリ」の質感のようなものに
がっつりと浸されていたことでした。

ウォーリー木下氏の演出も創意溢れる部分が多く、舞台美術も秀逸。
役者も多少の優劣はあるものの、充分に及第点だったと思います。

ただ、この戯曲にしたたかに織り込まれている普遍的な部分、いろんな演出家の表現で観たいなとも感じました。
アフタートークで劇団鹿殺しの菜月チョビ氏が、何度も戯曲にかかれている部分と演出の区切りについて質問をしていましたが、見方によっては、作品からやってきたパワーを原作と演出の力に切り分ける作業をしているようにも思えたり。

よしんば一観客から見ても、演出家によって様々に異なる色を発する力がこの作品には内包されているような気がするのです。




一人オリンピック~千の仮面をもつ女

一人オリンピック~千の仮面をもつ女

高木珠里ひとり芝居

リトルモア地下(東京都)

2009/06/18 (木) ~ 2009/06/29 (月)公演終了

壮絶なるひとり芝居
千の仮面もとい千の声帯を惜しみなく披露。「演じ分けられる」という意味で、これほど北島マヤに近い人物は、彼女をおいて他にいないとおもいます。鳴りやまぬカーテンコールに二度目のお辞儀。素で挨拶する高木さんに、もう一人の人物像を観ました。

羊の置物のクオリティがやたら高かったです。

ネタバレBOX

映像で登場した、紅茶の成分を淡々と紹介する貴婦人(なのに1.5リットルのコーラをグビ飲み)と、DJゆかりのネタ(軽妙なトークで国会爆破や鹿児島県民皆殺しにコメント)がツボでした。いつもネットラジオを拝聴しておりまして、なんかあのくらいの「サラッと」「ボソボソ」感が彼女は一番素敵なんじゃないかと。ちょっと今回は全体的にパワープレイに偏りすぎてたかもしれません。脚本的にこれが正解なのかしら。あの会場ですし、も少し繊細なものも観たかった。。。それでも高木さんの凄さは十分に伝わりましたけど。
眠るために目醒める

眠るために目醒める

reset-N

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

ファンの意見。
僕はただのファンだから冷静じゃないと思うんだけど。
メタに対する違和感は多少あるにせよ最終的には心が動かされる芝居でした。僕は凄く面白かったです。こんなに作家の気持ちが全面に出てるのに嫌じゃない芝居って何だかスゲェ。スゲェし、「作家の気持ち」と言った部分が僕はとても好きでした。
しかし何でreset-Nの舞台に立つとみんな凄く格好良いのか。いや、元が良いんだと思うんだけど…どんな秘密があるのか知りたい。

ボス・イン・ザ・スカイ

ボス・イン・ザ・スカイ

ヨーロッパ企画

青山円形劇場(東京都)

2009/06/17 (水) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ヨーロッパ企画って、そこに居るだけで、すでに楽しい空気を感じてしまう。
期待して観に行ったら、期待どおりだったという作品。
そのあたりが(たぶん)ヨーロッパ企画のセンスなのかもしれない。
円形劇場という形もうまく活用していたし。
(前回『ゴーレム』ではセットが凄いことになていたので、そっち方面でも期待していたが、意外と質素。ただし、意味はあるし観やすいのは確か)

話も演出も舞台装置もまとまりがきれい。

今年の年末にかけて予定されている映画や舞台も今から楽しみ。
そして、東京での客演もいろいろ予定されているようだ。

ネタバレBOX

SF的ともファンタジー的とも言えるような、ドラゴン退治を職業とする者たちの話なのだが、もうその前提は、何でも良くなっている。
ドラゴンが現れたのは給水塔らしき塔なのだが、これが鉄塔であれば、電気会社の職員でもよかったし、円形のコンビニでもよかったのだ。
とにかく、その仕事があることが「日常」であるから、その日常の、ある日を切り取って見せました、という感じがとてもいい。

それぞれの役割が安定していて、人が生きている。その人は、確かにそうしゃべりそうな雰囲気で、そうしゃべってくれるので、笑えるし楽しい。
まるで、メンバーがそこに居るだけで、そこに楽しさがあるようだ。

前作の『あんなに優しかったゴーレム』でも、ゴーレムがいることが日常で、その日常が描かれていたし。『昭和島ウォーカー』ではあんな展開になっても日常の延長線上にあったのだし。

「日常」となってしまったら、頭の上にドラゴンがいようとも(ま、グリーンドラゴンだから安心ってこともあるけど・笑)、まあ、あんな感じのふつーの会話だろうし、ドラゴンよりも「非日常」なロックフェスのほうが気になるに決まっているし。

だから、ラストもふつーにふわっとした感じで終わるのが適切なのだろう。
とは言うものの、ラストは『昭和島』ほどではないにしろ、『ゴーレム』レベルのふわっとさは欲しかった。

でも、ひょっとしたら、ヨーロッパ企画が目指しているのは、SF、ファンタジーの要素を使って展開する小津の世界だったりして。
眠るために目醒める

眠るために目醒める

reset-N

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度★★★★

スマート
舞台の作りが前回よりシンプルでスマートになったように感じた。
代役という西尾さんが
以外にいい味をだしている。
休演の綾田さんには気の毒だが。
綾田さんだとどういう内容になったのだろう。
気になるところである。

『昇鳴蛇 Cry:me Snake クライムスネーク』(全ステージ完売御礼)

『昇鳴蛇 Cry:me Snake クライムスネーク』(全ステージ完売御礼)

エムキチビート

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごい。
これは、感想が書けないくらい。


正直好き嫌いは分かれるエンタメ作品だと思いますが。

ここまで精神を揺さぶられたのは初めてです。


シアターグリーンのBIG TREEが完全満席でした。

ネタバレBOX

OPから圧倒されました。

遅れてきたお客様はかわいそうかと。
ヨシザキ、カク語リキ

ヨシザキ、カク語リキ

バジリコFバジオ

劇場MOMO(東京都)

2009/06/19 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

相性が良い
福原さんとバジリコのテイストって意外に合っちゃってる。それは脚本の佐々木さんが苦労した結果なのかもしれないけど。ギャグマンガをそのまま舞台に載せたって言われてもそうだよね、って納得してしまうくらいのバカバカしさが、バジリコのいつもの雰囲気を壊さずに流れていく。爆笑じゃない変にこみ上げてくる笑いが楽しくってしょうがない。客演もキレイにはまっていて。

ネタバレBOX

ピチチにしてもバジリコにしてもMOMOのようなあまり高さのないような劇場をどう扱うのかってのも気になったけど、そこはそれなりに天井からケンタッキーがぶら下がってきたり、書き割りやスクリーンを使ったりで、セット的にも楽しいです。

人形劇団が登場するから、人形を操る俳優の姿も見えたりして。細かく操作できるようになってる人形の精度の高さにちょっとびっくりしたりも。

ハルメリ

ハルメリ

西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画

アトリエ春風舎(東京都)

2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

200906251930
200906251930@アトリエ春風舎

LILIES

LILIES

Studio Life(劇団スタジオライフ)

紀伊國屋ホール(東京都)

2009/06/17 (水) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

他チームも見たい!!
とても深い作品で、「人を想う気持ち」や「想いを貫く強さ」を
考えさせられる作品でした。
FEUチームを見たのですが、他のチームも見たい!!

ネタバレBOX

ヴァリエのシモンへの想いの強さが、
お母様への想いの強さが
どんな状況になっても、変わらず相手を愛する姿が
なんか羨ましいなーというか、憧れてしまった。

それと同時に想いの強さは人を傷つけるという怖さも感じた。
特にビロドーやリディアンヌを見てると、
伝わらない、届かないほど想いはするどく重く固くなる。
その想いを誰かにぶつけたくなる。
それで誰かが、自分が傷つくことになろうとも…
そんな感じでした(分かりにくいなー・笑)
ハルメリ

ハルメリ

西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画

アトリエ春風舎(東京都)

2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度

ツラい…
演出の味付けが好みではありませんでした。

アフタートーク見る限り演出の方は「ハルメリ」をやることにそれ程乗り気じゃなかったように思えました…。

「比較的忠実に台本を立体化した…」みたいな事をおっしゃってましたが、台本に対してのリスペクトは感じられませんでした。

演出の方が自分のアイデアを前面に押し出して、台本を置き去りにする舞台は…見ててツラいです。

ハルメリ

ハルメリ

西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画

アトリエ春風舎(東京都)

2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

全ての面でどこまでも伸びていく影が印象的!!
観劇させて頂きました。この作品はもっとも簡単な言葉で表すならば、ビートとエッジのきいている物語でした!作中の物語も使用されている音楽も現代的なものであるのにもかかわらず、自分はジミヘンの音楽を思い出してしまいました!ジミヘンの表と裏の感覚が現代に置き換えられているような印象を受けてしまいました。ジミヘンの音楽のビートが刻まれるリズム感とドラッグに溺れ蝕まれていくようなものを、「ハルメリ」で物語のリズムを刻んでいき、「ハルメリ」に浸り、どこまでも「ハルメリ」が伸びしみ込み、「ハルメリ」で全てが染め上げられてしまう、そんな「ハルメリ」の物語でした!そして、舞台美術と演出にはいい意味でMTV的なものと写真の陰影の感覚が自分には感じられ、物語そのものが音楽的なリズムとその中にどこまでも伸びていく影のようなものを強く印象付けられた作品でした!ただ、この作品は「ハルメリ」で始まり「ハルメリ」で終わる作品であり、人によっては何ら強い印象の残らない物語に感じてしまうかもしれないものも感じられました。人によりそれだけ評価が分かれることがあるかもしれない要素もまた印象付けられた、非常に癖の強い作品かもしれません。今回の作品の評価は、自分の場合は「ハルメリ」肯定派であり、それ以上に「ハルメリ」のビート感覚に強く魅了された者ですから、本作品に最高評価をつけさせて頂きます!この作品を観劇させて頂き、しばらくは独り言で「ハルメリ」とつぶやきそうになりそうなくらい、本作品「ハルメリ」の物語のリズム感覚が胸に焼き付けられました!!自分の場合は、このような作品を大歓迎してしまいます!!!

ハルメリ

ハルメリ

西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画

アトリエ春風舎(東京都)

2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度★★★

それほどではなかった。
一体ハルメリとは何だ?てことなんだけれど、競争をやめてお互い優しくしあおう!みたいな思想の下、ハルメリクラブのカードを持った老若男女をハルメリという。

まあ、第13回劇作家協会新人戯曲賞を受賞した『ハルメリ』なんだから、見る人が見れば素晴らしい!って事なんだろうけれど、絶叫系は元々嫌いだし、好みではなかった。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

宗教的な思想を掲げ、洗脳されていくハルメリ。
ハルメリをマスコミが取り上げたことで日本中の視点がハルメリに集中する。雑誌、ラジオ、TV・・。そんな状況の中、ハルメリミューズを選ぶ企画をTVが取り上げる。
このTVの放映部分がひじょうに面白い。舞台の箱の中でTVカメラが移動しているシーンを役者が動きながらリアルに再現する。
プっ!!(^0^)
ここ、笑えるシーン・・。
セットも側面を立体的に演出するなど、面白い。

一方、そんなハルメリ効果をこれぞとばかりにしたたかに便乗してスポットを浴びるスーパー店長の妻。「自分はハルメリ大好きです!」なんて宣言したかと思うと、時と場合によって風見鶏のように振るまい、自分の立ち居地を確保していく。まるで昨今の政治家のように。

ハルメリにのめり込む輩の共通しているものは、疲れだ。
競争する事の疲れ。そして振り落とされる事への疲れ。
ハルメリの本質は自己否定することらしいが、世の中がハルメリで盛り上がれば盛り上がる程、雑誌で民衆をあおった側の記者・のし子は理性的な考えが働き、世評を増長させてしまった自分を後悔する。

ハルメリ会員は暴走し、そこに乗っかる利害者も暴走し、コメンティーターとなった妻は家庭を顧みずTVに出まくる。

本当の正義が悪で世の中の多数決が正義と化す社会を風刺した作品。
演出は素晴らしい。しかし物語の見せ方、描き方に優しさが感じられないところが好みではなかった物語。

アンドゥ家の一夜

アンドゥ家の一夜

さいたまゴールド・シアター

彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)

2009/06/18 (木) ~ 2009/07/01 (水)公演終了

満足度★★★★

すごい!
ケラさんと蜷川さんのWネームにつられてチケットをとったけど、大正解でした♪
さいたまゴールド・シアターの評判はあまり聞いていなくて、正直期待していなかったのですが、すごかったです!
年齢なんて関係ないんだなぁ、、、と。
ストーリーの展開もテンポよく、毒の効き方もケラさんらしくてよかったです。
上演時間が3時間超えなのと、場内が暑かったのが少し辛かったのですが、埼玉まで観に行った甲斐がありました。

おまけとしては、蜷川さんがプロンプターとして舞台の袖を行き来しているのを観れたのも稽古場にいるような緊張感があって、なんだか得をした気分でした。

花のゆりかご、星の雨

花のゆりかご、星の雨

時間堂

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/06/02 (火) ~ 2009/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

20090613
ン、)ノ 素晴らしい。演じているのではなく生きているのに近いかんじ

桜姫 ー現代劇

桜姫 ー現代劇

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/06/07 (日) ~ 2009/06/30 (火)公演終了

満足度★★★

現代劇、、、
う〜ん、現代劇として観るには知っておかないとわかり辛い前提条件がちょっと多い気がします。
歌舞伎だと、それが当たり前だけど、、、
ある程度のストーリーを知っていてみればOKですね。
歌舞伎と違って、言葉が理解しやすのは楽ちんです。
すごい出演者だっただけに、期待度を上げすぎたかなぁ(^_^;)

音楽劇「新宿パラダイス」光は新宿より

音楽劇「新宿パラダイス」光は新宿より

東京ギンガ堂

歌舞伎町「大久保公園シアターパーク」特設劇場(東京都)

2009/06/19 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

新宿東口を舞台にした群像劇
昭和20~29年の新宿東口にマーケット(露天商)を開きこれらを仕切った尾神喜之助の人情物語と力道山物語。

レトロなセットやテントならではの開放したバックから観える新宿の街は物語を一層効果的に演出する。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX


デージーの続編。
激動の戦後の時代を露天商の仕切る尾神は人情が厚く多くの人達の面倒を見てきた。それは何人もの孤児を育てたり、無料診療所を開いたり、歌舞伎町に舞台を構えたりと、地域に密着していた。
たぶん、新宿という地域性だろうか?
ここでは第三国と呼ばれる朝鮮人も多く居たが尾神は分け隔てすることなく、「新宿は多国籍で成り立っている。」と常に大きな心で見守っていた。ところがある日、そんな尾道を快く思っていないGHQの策略により、尾道を親分に仕立て上げ挙句、組長だ。やくざだ!とでっちあげ尾道は刑務所に入ってしまう。

一方、相撲の世界で活躍していた力道山は朝鮮人という理由で国技の相撲では大関にはなれない事で挫折する。
しかし、かつての尾道の言葉「相撲はこちらから捨ててやれ。アメリカでは日本の相撲を相撲レスリングと言うらしい。世界へ行け。お前なら出来る。そうして日本人としてレスリングの選手になって、日本人が失くしてしまった自信や誇りや勇気を与えて欲しい。」によって、力道山は1年間のアメリカ修行に出かける。

こうやって帰ってきた力道山・木村Xシャープ兄弟の試合が行われる。
戦争によってアメリカに負けた日本人はリングでアメリカを負かす力道山の勇士に沸いたのである。

激動の新宿を支えた尾道。
同じように戦後の日本人に夢と希望を与えた力道山。

正直言って、尾道も知らなかったし、力道山については名前だけ知っているも、他はまったく無知だったことから、ひじょうに興味があったし、また音楽や歌、プチミュージカルといった嗜好も中々面白かった。
貧しいけれど底ぬけに明るかった彼らを愛しいと思わざるをえない舞台でした。ポップで楽しいお芝居。あの年代の人たちにはタマラナイのでは?

串間保の前座は最高でしたね。客いぢりの上手い事!(^0^)

丸山厚人と会うのは一ヶ月ぶり位でしょうか?シアターミラクルで観た「トランス」以来だから・・。
それにしても丸山、客出しに真っ先に来て客出ししていた姿が印象的。主役を張っても、こういう姿が後の丸山を支える。
素晴らしいです。

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