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エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~

エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~

トム・プロジェクト

本多劇場(東京都)

2009/08/25 (火) ~ 2009/08/31 (月)公演終了

満足度★★★★

「ヨネクラ文字」にニヤリ
故郷を離れ東京に住んで久しいキヨシが久々に帰省した博多で振り返る昭和32年夏から33年春までの数ヵ月…。
西鉄ライオンズの勝敗に一喜一憂する町で近所のオバちゃん、映画監督に憧れるニイちゃん、在日朝鮮人の少女やヒロポンを打ちながら仕事をする娼婦などに囲まれて育ったキヨシの小学生時代がどこか懐かしく、今は失われてしまったナニカが舞台からあふれ出て来るよう。席が最前列だったので、そのあふれて来る度合いも格別か?(笑)
物質的・環境的には当然現在の方が富んでいるにもかかわらず、本当の豊かさとは何だろうなどと考えさせられたりもして。(あぁ、何たる紋切り型表現!(爆))
昭和33年の早春、相次いで訪れる別れがまた切ない。死別は1人だけとはいえ、それ以外での別れもあれだけ集中すると…キヨシ少年の心中、お察しいたします。
なお、美術がヨネクラカオリで、広い舞台だけにもちろん装置が段ボール製などということはない(笑)ものの、優勝パレードを観る場面での旗に「ヨネクラ文字」を見出してニヤリ。

BLACK COMEDY

BLACK COMEDY

SAME∞LINEプロジェクト

d-倉庫(東京都)

2009/08/19 (水) ~ 2009/08/23 (日)公演終了

満足度★★★

脚本自体に弱点アリ
94年12月に本多劇場で加藤健一事務所による上演を観て以来で詳細はほとんど覚えていないので確証はないが、若干の時事ネタは入れたものの大きくアレンジせず、「翻訳戯曲っぽさ」まで残した演出はむしろ基本に忠実と言えるか?
ただ、演出や役者の責任の範囲外である(プロデューサーの責任ではある?)脚本自体の弱点として、明暗を逆転させて暗闇での出来事を活写するというアイデアに溺れて肝心の本編ストーリーがおろそかになったことは否めず。
たとえばレイ・クーニーなんか同じ設定で書いたら、スポンサーになりそうなバンベルガーが来てからの売り込みに一番重点を置き、ロンドン電力の担当者をバンベルガーと勘違いするところや暗闇の中で勝手に借りた家具を戻そうとするところに次の重点を置いたであろうところ、本作の場合はバンベルガーなんてホンの添え物程度で済ませてしまい、なんだか終わり方が中途半端…。
とはいえ、そんな中で上田郁代の小悪魔っぽさ(ハマリ役気味?)と、下手側の壁にかかっていたボッシュあるいはエルンストあたりを想起させる油絵や仏像、オブジェなど、前衛芸術家の部屋らしさを感じさせる美術が特に印象に残る。
で、この上出来の美術、後で訊いたら佐藤秀樹によるものとのこと、そんな才能も秘めていたのか…。
いずれにしても、今後も機会があればレイ・クーニーの作品群とか、あるいはアイラ・レヴィンの『デス・トラップ』などに挑戦していただきたい。

山茶花~さざんか

山茶花~さざんか

DMF

ザ・ポケット(東京都)

2009/08/19 (水) ~ 2009/08/23 (日)公演終了

満足度★★★

伝奇時代アクション
山犬の化生である「ヤマカ」一族の若者3人が嫁探しのために山を下り里へ行く途中で少女と出会い、共に山賊に捕らえられて裏稼業も営む大商人の屋敷に連れ込まれるが、そこには彼らを利用しようと企てる者や許婚をヤマカに殺されて復讐を誓う者などもいて…という伝奇時代アクション。
登場人物は多いもののグループ毎に整理されて相関関係も分かりやすく、得意の(?)ストリートダンスっぽい動きも取り入れたアクションを随所に挟みながらそれぞれの届く想い・届かぬ想いなども絡めて話を進め、滅びの美学的なものを漂わせながらも最終局面まで見せず美しいイメージシーンで幕を下ろすというラストまで、語り口が巧みなために145分の上演時間もさほど長く感じず。
ただ、冒頭の里に下りる者を選ぶシーンはいわばプロローグなのに全体の中では比率が高くややアタマでっかちな感アリ。そこをもう少しスリムにすれば全体のバランスがもっと良くなったのでは?

The Musical AIDA アイーダ

The Musical AIDA アイーダ

梅田芸術劇場

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2009/08/29 (土) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

無理やり「アイーダ」
非常に微妙な作品である。
安蘭けいファンなら、満足なんだろうか・・・?

初めてフォーラムCの3階席E列に座りましたが、
ここは広い、本当に舞台までが遠い。
帝劇や宝塚劇場より梅田芸術劇場のり歌舞伎座より
キャパはグっと小さいはずなのに、いやぁ遠い。
小さな姿をオペラグラス越しにしか見えていないことを
前提の感想です。

また、特に安蘭けいに思い入れはなく、
オペラや四季版が好き、あのエジプトの世界が好きなので
見に行きました。
結構苦労しましたね、チケット入手。
フォーラムCの公演でチケットが取りづらいのは珍しい。
客席は、もとに宝塚劇場のような雰囲気の客層で、
あっちもこっちも「こんにちは」してました。

そもそもオリジナル作品は、ラダメス(湖月わたる)を主役に、
アムネリス(壇れい)との関係をメインに構成されている筈。
アイーダ(当時も安蘭けい)は、
あくまでもサブキャラでの扱い。
浅黒い上に、奴隷だから衣装も地味で、
いわゆる主役が演じる華麗さは表現できないから当然でしょう。
それを軸とした上演なので、
いくら歌が増えたとしても、出番が増えたとしても
安蘭けい、地味である。

なにより、彼女はアラフォー位だろうか。
一回り近く年下の伊礼彼方やANZAと恋愛劇を繰り広げるには
正直見苦しく、若い男に執着する
哀愁漂うキャリアウーマンのようである。
そう、ホスト風情なラダメスを追う、やり手女社長な感じ。

伊礼彼方は、宝塚ファンの女性陣を意識しての
配役であろう。
まさに少女漫画から飛び出したような美貌と、
必要以上に半裸姿で、美しい体をお披露目。
最近、女性目線のTV番組では、お約束のように
イケメンの腹筋を見せるというか上半身を脱がしているが、
まさに、その切り口です。
そして、その期待にこたえるような
エジプトの戦士というより、ギリシャ神話の登場人物のような
ロマンティックで甘いキャラクターです。
映画「トロイ」のブラピのような。
(遠い3階席から見た感想です)
あれなら、宝塚ファンも納得でしょう。
容姿がよければ、歌や演技なんて、二の次です。

その二の次を、バランスよくフォローしているのが
四季軍団と東宝軍団。
沢木順の暑苦しい芝居は、人間としての器の小ささを
実感させられるし、光枝氏は貫禄の王を嫌味なく演じる。
林アキラ先生の歌声は、くせがなく作品に厚みを持たせ、
宮川浩は、唯一アフリカ・ナイルの匂いを舞台にもたらす。

残念ながら、ANZAは貫禄不足、気品不足。
まぁ不足くらいでなければ、安蘭が目立たなくなって
しうから、あえて、この位に抑えていたのかもしれない。
オリジナルの壇れいをはじめ、
四季版のシルビアクラブがアムネリスで同じ舞台に立ったら、
アイーダ、吹っ飛んじゃうからなぁ。

ご祝儀兼ねての、大入り公演と思います。
安寿ミラと同じような道を歩むのが
安蘭にとって、良い選択なんだろうなって
思いました。



ネタバレBOX

舞台装置は、「これ、亜門版トゥーランドットと
一緒だなぁ」
でも、舞台装置の大きさと舞台の広さを埋める
出演者の数も、出演者のスケールもないため
どうにも間延びしてしまった感である。

極めて美しいお世辞

極めて美しいお世辞

箱庭円舞曲

OFF・OFFシアター(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/22 (火)公演終了

観劇
はじめて見ました。みなさん美男美女ぞろい!

ワルシャワの鼻

ワルシャワの鼻

キューブ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2009/09/05 (土) ~ 2009/09/16 (水)公演終了

満足度★★★

レミゼよりも長い上演時間 3時間25分休憩なし
僕が見た回の上演時間は、3時間25分 休憩なし。
長い演目の代名詞だった以前のレミゼよりも、映画タイタニックよりも
延々と続いた、この作品。
楽しいし、サービス精神も満載なんだけど、
カーテンコールで、さんまちゃんが
「2時間過ぎた辺りから、あっちこっちで時計を見るのは、
遠慮してください、演者がやりにくい」と愚痴るのも仕方がない。
かなり長い、エコノミー症候群になってしまう。
パブリックシアターの2階C列って、
お子様用の椅子というか、洒落たバーの椅子みたいに
高い座りになっているんですね。
足元にペットボトルを置いておくことも、
足元に置いた鞄からアメちゃんひとつ出すのも大変。
隣の兄ちゃんは、鞄からハンカチ出そうとして、思わずバランス崩して
床にバタバタ落としちゃってました。
芝居がユルイし、周りも「この椅子だし、この上演時間だし、
しょーがないよな」って感じで、騒音にも寛容。

3時間25分のうち、ドラマは1時間30分くらい、
残りはさんまちゃんのコント。案内は上演時間約3時間となっていたので、
コント部分の尺次第なのでしょう。

演劇界に残る名作といってもいいパルコで見た「七人くらいの兵士」は、
2時間で収まった上に、ラストのカタルシスは本当に素晴らしかった。
その後は一定水準はあるものの、
どうしても比べると中身が薄く見応えに欠けていた。
今回も、否が応にも、同じカンパニーでの上演ということで、
比較してしまうと、密度の薄さは否めない。
さんまちゃんのコントのシーンが、ドラマの薄さを
埋めていたと言ってしまうと、言い過ぎか。

期待の羽野晶紀は、かなり所帯じみてしまったというか、
彼女の個性である天真爛漫さが感じられないのに、
昔のキャラを生かそうとするから、哀愁漂ってしまう。
他のキャストは、宛書しているだけあり、
テレビと見ている個性そのままで、ある意味安心して見られる。
山本太郎は、そのまんま「パッチギ」である。

それでも、多少の中だるみはあるにしても、
クライマックスまでテンションを保つ内容は、さんまちゃんにつきる。
これが、同じ上演時間、同じようなキャパで上演する
小堺との違いであろう。
テレビでは見せない毒や、陰影が
舞台ならではの醍醐味を見せる。サービス精神も満載。l

ある意味、藤山直美公演のように、大劇場での
喜劇でも通じるのだろうけど、
コクーンしかりルテ銀しかり、今回の劇場くらいの
キャパで、上演するスタンスは芸の大きさを知っているのであろうと
感服。

シェークスピア俳優、吉田氏の参加は驚き。
これがドラマに厚みを持たせている。
舞台育ちでありながら、さんまちゃんの芝居を盛り上げる
役者陣の器用さも含め、チケット代の価値は十分ある。

でも七人くらいの兵士くらいの作品には遠く及ばない。
また、あんなクオリティな作品、創られないかなぁ。

「極み唄」

「極み唄」

LIVES(ライヴズ)

タイニイアリス(東京都)

2009/09/15 (火) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

腹痛ぇ〜
笑った笑った!!

あ〜大満足です。

もう嫌んなるくらいハピネス!

もう嫌んなるくらいハピネス!

ポップンマッシュルームチキン野郎

吉祥寺シアター(東京都)

2009/09/03 (木) ~ 2009/09/07 (月)公演終了

満足度★★★★

一貫したスタイルを感じる
前回に続き、展開、構想が大幅にずれ込むことはないので、
PMCを見続ける事でお芝居自体が見やすくなると感じた。

その分物語が読めてきてしまうのも事実。

面白いの水準は越えているように思う上で、
もう一歩!と、見てるこっちが欲張りたくなる。

twelve

twelve

劇団6番シード

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度

舞台を選ぶ意味

作者が目指すものが何かは分かる気がする。海外ドラマや映画の影響がそこここにある。でもそれは映像だから騙されるのであって、目前で生身の人間がやるとなると越えなければならないハードルがいくつもあると思う。
テンリロインディアンの時はまだ器の中に収まっていた気もするけれども、そこに泣かせたいという欲(それ自体は悪いことではないけれど)まで入り込んだために今回は取り返しがつかないくらいこぼれてしまったと感じた。泣くイコール感動でないことをわかってもらいたい。

限られた時間で、あっさり心を入れ替える人間なんて見たくない。それは人間でなく人形、ただの駒だと思う。それが嫌だから2時間ドラマでなく舞台を選ぶ。


2時間半休憩なしという周知は、開演のずっと前からすべきと思った。年輩の客も少なくなかった。作家が書きたいものを書くなら、せめて制作側は会場を観察し、ざわめきにもっと耳を傾けるべきと思った。

ネタバレBOX


絶叫と怒号ばかり繰り返される数十分はなんなんだろう。喜怒哀楽それぞれに1つのスイッチしか持たない役者がそれを担うから余計つらい。
音楽の多用は、だいたい役者の力不足を補う装置か、映像作品からの悪影響に思う。
奇妙奇天烈ファンシーハウス(2010年4月大阪・福岡で再演します!!)

奇妙奇天烈ファンシーハウス(2010年4月大阪・福岡で再演します!!)

劇団ぎゃ。

湾岸劇場博多扇貝(福岡県)

2009/09/05 (土) ~ 2009/09/15 (火)公演終了

満足度★★★★

久々の鑑賞だったりです
前に観たのは「無題」だったから実に2年ぶりか。
不義理で申し訳ない限り。

確実にパワーアップしてると思いました。

ネタバレBOX

元々がブラックで過激な題材を歌や踊りでメルヒェンに描く作風ではあるのだけれど、そのモチーフと方法論の距離感が公演を重ねる毎に良いバランスに成ってきている気がします。
富田さんの本格加入によりますます表現レベルが上がったですねー。もちろん中原さんの熱演も無視できないところっ。
オリメン2人(三坂嬢・中村嬢)はサブに徹し、新人2人をメインに据えた、まさにお披露目公演的な構成には好感。

個人的にはストーリー面であと少し整合性を伴った奥行きが欲しいところだけど、そこはちょっとくらい「遊び」をもたせてるほうが正解なのかも。

若干、音の迫力が足りないなと感じたのは小屋のスペックの問題かなぁ?
悪趣味

悪趣味

柿喰う客

シアタートラム(東京都)

2009/09/04 (金) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

悪い趣味だ
ツボったのはゾンビの村長。
セリフと関係のないところで脳みそを齧る描写がなんとも愛おしい。
ほくろの位置が変わるなどの伏線を放り投げる痛快さといい、柿の、中屋敷くんんのパンク・ロック感は、80年代中期におけるブルーハーツに通ずる。

一瞬、「誰にでもできる」と錯覚させてくれる。
ここがすごくパンクなのだ。
 
現代アートのヒトツの課題である
「インタラクティヴ性」
を存分に楽しんだのだが。アフタートークを聞くと真逆のことを言っていた。
うーん。
楽しい。これからも柿について悩みたい。

ハッピーエンドクラッシャー

ハッピーエンドクラッシャー

ゴジゲン

シアターブラッツ(東京都)

2009/09/09 (水) ~ 2009/09/15 (火)公演終了

満足度★★★★

哀しい馴れ合い=友だち
単に笑わせるのではなく、人の哀しさみたいなものを、笑いの中に見せてくれる劇団になっているのかもしれない。
さらに「笑い」は、中心ではなく、芝居の一要素になっていくのかもしれないとも。

各キャラクターのバランスもとてもいい。

ネタバレBOX

タイトル見て、「ついに開き直ったか」と思った。前回もラストでは、それまでの雰囲気を壊してしまうような壮絶なものを持ってきたりしていたので。
でも、そうではなかった。
今回は、タイトルに偽りありの、ハッピーエンドだったかもしれない。

友だちの1人自殺して、その命日に呼ばれたかつての友だちたち、ということから、浮かび上がるのは、彼らにとっての友だちのあり方だった。

友だちだから、そいつが見てほしくないこと、知ってほしくないことは見ないフリ、友だちだから、そいつが傷つくのでホンネは言わない、友だちだから、とにかくかばい合う・・・そんな「友だちを失ってしまうことに対する恐怖心」のみで、彼らは緩やかにつながっている。

また、今回も「童貞」&「恋愛」がキーワード的に登場するのだが、それらと「友だち」の根底にあるものは一緒だろう。
人と接することの不器用さ、言ってしまえば恐怖心があり、逆に言えば、とにかく傷つきやすいということもある。
頼まれると断ることのできない女も同じ。

友だちの1人が、自分たちのことで自殺してしまったと思っているので、それはなおさら増幅する。
だって、失いたくなかった友だちの1人を本当に失ってしまったのだから。
取り戻せない現実、謝ってすむことではない。どうしたらいいかがまったくわからない。
それは、自殺した友だちの兄も同じ。今も元気にしている弟の友だちにどう接すればいいのか、何をどこにぶつければいいのかがわからない。ホンネは心の中に渦巻いていても、その出口が見えない。

互いにそんなフラストレーションとストレスフルな状況の中で、自分の心の中を探るように、どうでもいい漫才のことや恋愛のことを能天気に話す。

必要以上に能天気になるのは、黙っていると深刻なところに陥ってしまいそうだからだ。人が死んでいるのだから、やっぱり怖い。死んだ友だちの家族もそこにいるのだから、たまらない。
できれば、その話題には直接触れたくないし、この場から去りたい。去りたい気持ちと、何も言わずに去ってしまってはいけないという気持ちもあり、両者が彼らの中でせめぎ合う。
その微妙な感じが、ハイテンションなドタバタ行為につながってくる。

ラストに少しだけホンネを言って(この展開はベタだけど、ホンネを言えない兄も含め、お互いの心情をうまく表していてうまい!)、多少はすっきりしたのだろうが、たぶんまた次の日が来れば、今までと同じように「友だち」をかばい合って、お互いの傷をなめ合うどころか、傷には目も向けず、だけど、友だちは大切にしたいし、友だちは好きだ、という不器用さで生きていくのだろう。

これは、劇団の一貫したテーマではないかと思ってしまう。

ただ、一点気になったのは、自殺した兄の台詞だ。
『歩いても、歩いても』という映画の中で、見ず知らずの子どもを助けたことで命を落としてしまった息子の母親が、毎年毎年命日に訪れる、そのときに助かった子どもに言う「また来年も来てくださいね」がある。家族が「もうかんべんしてあげたら」と言っているのにもかかわらずにそう言うのだ。そのときの母親役の樹木希林の演技はとにかく恐ろしいものがあった。
それをこの舞台を見ながら思い出していたので、まさかそんな台詞はないだろうな、と思っていたら、あった。自殺した友だちの兄が、自殺の原因をつくったのではないかと思っている、命日に集まった人たちに言うのだ。
残念ながら、樹木希林の迫力にはまったくかなわなかった。映画観てるだろうに。

どうでもいいことだが、役者は、文字通り頭が相当痛かったのではないだろうか。毎日続けると大変そう。
「ロミオとハムレットの夢物語」

「ロミオとハムレットの夢物語」

アイサツ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/09/08 (火) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★

やりたいことはわかるけど
ちと方法が稚拙ではなかろうか?
も少し衣装・小道具に力入れてみるとか。
舞台上の状況説明わかり易くするとか。
荒削り過ぎる感が否めなかった。

ネタバレBOX

そんな中で、妙にパック(ロミオ?)の存在感が、
しゃべり方といい記憶に強く印象付けられてしまいました。
良い素材と思ったが、レシピが良くなかったのかな?
もったいない!
と思ったね。
沈める町

沈める町

シアターユニット・サラ

サンモールスタジオ(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

すごくよかった!!
こんないい芝居、久しぶりに見ました。
心に刺さって痛いけど、最後は何か温かいものが残る芝居。
好みだった、というのもあるけど、これぞプロの本気のお仕事。
舞台ならではの、余韻が、終演後の会場に溢れていました。

TVでも、なんでも、世の中にあふれる、なんちゃってなものは、もうおなかいっぱいです。
こういう本気の芝居がもっと見たい。

twelve

twelve

劇団6番シード

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★

緻密な脚本に脱帽!
ある事故が原因で死亡した12人を描く重量級ミステリー。
トラック横転事故で死亡した12人の霊は、搬送先の病院の仮遺体安置所で、顔を合わせるが、11人の赤の他人に囲まれ、自身に何が起こったのか理解できずに、困惑する。
それぞれには、それぞれの鍵でしか開かない扉があり、その扉を開けることで、断片的に記憶がよみがえってくる。12人の記憶の断片がひとつになることで、事件の全体像が浮かびか上がってくるという仕掛け。
12人の霊は、自ら死を希望する者、ある者を助けようとして事故に巻き込まれた者など、関連する家族を含めて、見事に描き分けた作家の力量に感服した。出演者が多いにもかかわらず、誰一人として雑な描かれかたはされず、それぞれに、なぜ、今の状況におかれているのかを丁寧に描写されていた。
死期が迫った人物は、大きな事故現場に吸い寄せられるという話を聞いたことがあるが、今回の脚本はまさにそれを髣髴とさせ、それぞれの死に必然があるかのように、感じさせられた。
本劇団は初見であったが、コメディーに定評があるとのことであるが、引き続き本作のようなシリアスストーリーも取り扱ってほしい。
今後に大きな期待を持たせる劇団を発見できた喜びは大きい。

キツネの嫁入り 他短編

キツネの嫁入り 他短編

小櫃川桃郎太一座

atelier SENTIO(東京都)

2009/09/04 (金) ~ 2009/09/06 (日)公演終了

満足度★★★

なんかアットホームでした
花火大会に縁日、文化会館。というキーワードが似合いそうな舞台でした。
落語劇は、もっと磨いていけそうな気がしました。
元が長く親しまれている話なのだからこそ、
ゲンダイを肉付けするか、骨だけに削り倒すか。
考える余地は、多いと思う。
ちなみに、おひねり出したくなった所が少々ありました(^^)。

ネタバレBOX

精霊馬と障子の建てつけは、もっとがんばってみるべきではないかと・・・。
キツネの嫁入りで、主人公踊らされているところは。
自分的に一番受けました。
なんか前座で、紙芝居{一座のできるまで}とか、
やったら楽しそうじゃありませんか?
最後にケイタイなどのCut話で終わらせて、本編開始するとか。
なんてことを考えてしまうほど、削りが荒くとも魅力的に感じたのでしょうな。
てなところです。
ハッピーエンドクラッシャー

ハッピーエンドクラッシャー

ゴジゲン

シアターブラッツ(東京都)

2009/09/09 (水) ~ 2009/09/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

充実の観劇
2回目のゴジゲンでした。
前回は徹底したコメディで、ドタバタしつつも2時間全くダレるところなく楽しめたので今回も期待しての観劇。
そして、期待以上の作品に出会えました。

前作もただおかしいだけでなく、哀しみとか愚かさとかをしっかりと盛り込みつつ人間関係を丁寧に描いていたけど、今回は描かれる人間関係とそのもどかしさにドキドキしました。

ネタバレBOX

半年前まで高校生で、地元(博多)に残って浪人している連中と、東京から久々に帰郷する2名(+1名)。
彼らが待ち合わせたのは、高校時代の親友で仲間内では一番勉強ができたが自殺してしまった友人アベの家。

受験の時カンニングをもちかけて、それがアベだけバレて自殺してしまい、集まった仲間たちの心の中それぞれに影を落としつつ、それでも彼らは精一杯幸せであるように振舞ってみせる。

最初は大学に受かり東京に行った連中がおおはしゃぎして、それを地元に残る連中が嫉妬するという構図なのだけど、最初から自殺した親友の存在があったためそのはしゃいでいる姿にも、地元連中の強気な姿にも哀しさがあって。
そんな微妙な人間関係を演じる役者さんたちが余りに素晴らしいです。
どの人も本当にその場に生きて生活しているかのように見えてくる。
セットも地方の一軒家の裏庭を作りこんでいて、生活観があってとても素敵です。

どうしようもなく惨めな状況で「セックスさせてくれ」と頼み込むけどやっぱりダメだったり、死んだアベの兄が彼らの事を責める事なく常に無機質な笑顔で丁寧に接したてたり、10分おきに携帯のタイマーをセットしておいて友人が多いようにみせかけようとしたり。
出てくる人たちがどの人も愛らしいです。
人間味に溢れていて、虚勢を張って生きている姿が時に滑稽に、時に情けなく描かれる。
そんな作品にグイグイと引き込まれてしまいました。


物語よりも人の心の機微を描く事を最優先させたこの作品、大好きです!
作・演出の松居大悟さんは今回出演されていないけど、だからこそこれだけ丁寧で細やかな舞台ができあがったのではないかと思います。
アフタートークの時に、「終演後に役者たちがノートと筆記用具を持って現れるようになった」と語っていたけど、役者もやっていると客観的にみれない部分はどうしても出てくるので、このようにストーリーではなくて心情を描いた作品では正しい判断だったと感じました。
『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

舞台芸術集団 地下空港

劇場MOMO(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しみました。
地下空港の作品は今回で5作品目ですが、いつもと同じように今回も楽しませてもらいました。
舞台の上下空間を巧みに利用して現出された「山脈」には、舞台劇の可能性を感じました。
またキャストを通じて放たれる言葉たちに、他の作品と同じように、それ以上に、取り込まれました。音響の音が大きく、あまり聞き取れなかった台詞があったのが残念です。
「終わり」と「代わり」の意味、りんが石を取り返した理由など、疑問点がいくつも残っています。そこが地下空港作品の世界が持つ奥深さだと思います。

twelve

twelve

劇団6番シード

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

1000ピースのジグソーパズル
全然関係ないと思われていた各個人の行動が徐々にある接点で繋がっていくというストーリー展開でしたが、ジグソーパズルにたとえると、最後の150ピースくらいがはめ込まれるスピードとテンションには手に汗握りました。役者の年齢層も幅広く、こっちが想像力を駆使することなく、ひとりひとりを見ることが出来ました。普段コメディーをやってるからこそ、シリアスな作品もテンポ良くこなせるのでしょうか。

ハッピーエンドクラッシャー

ハッピーエンドクラッシャー

ゴジゲン

シアターブラッツ(東京都)

2009/09/09 (水) ~ 2009/09/15 (火)公演終了

満足度★★★★

古典的テーマだが、妙なリアル感
センター試験でのカンニングがもとで、友人を自殺に追い込んでしまった5人の若者と、遺族の心の葛藤を描いた作品。
新盆に、死んだ友の兄から呼び出しを受けた5人の友人。かれらは、友の自殺をきっかけに、それまでの幸せが一転、それぞれに、心の重石を背負って生きている。ある者は、友人の自殺のショックで、若年性健忘症をわずらい、ある者は受験勉強が手につかず、成績は下降の一途をたどる。また、ある者は、週に1回線香を上げることを遺族から半ば強制され、精神的に追い込まれている。その現況を作り出してきた遺族の兄もまた、本性を隠すことでつらい思いをしている一人だった。
しかしかれらは一様に、努めて明るく振舞う。自分が不幸であることを隠すかのように。しかし次第に明らかになる各人の異変。
ラスト、みなが、心のうちをさらけ出し、これからの前進を期待させる場面で終演を迎える。
テーマは古典的であるが、あてがきされた個々の役を役者がそれぞれ見事に演じており、物語全体のリアリティを高めていた。
特に秀島役の、東迎昴史郎は出色であった。
この劇団は初見で、コメディーに定評があるとのことであったが、今回のように、心のうち深くを扱う作品も引き続き、描いてほしい。

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