最新の観てきた!クチコミ一覧

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オクトの樹

オクトの樹

La・Moon

あうるすぽっと(東京都)

2012/05/02 (水) ~ 2012/05/05 (土)公演終了

満足度★★★★★

活き活きと
チームワークの良さを感じました。
前の席の小学生がとても楽しそうにみていたので、それをみて私もよけいに楽しくなりました。子どもの日にふさわしい舞台でした。

川を越えて、森を抜けて

川を越えて、森を抜けて

加藤健一事務所

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2012/05/01 (火) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

評判どおり
ご覧になった方々の満足度が高いので、見に行って正解でした。まさに、ハートウォーミングコメディ!の素敵な作品でした。

ネタバレBOX

祖父母達の言動が、なんだか可愛く、思わず微笑んでしまい、とても愛しく感じました。

何かといえば『お腹、空いているでしょう?』と食事の用意。
その一言にも、とても愛が溢れていて、とても良かったです。
Extravaganza 2 ~踊るゴールデンウィーク~

Extravaganza 2 ~踊るゴールデンウィーク~

超人予備校

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2012/04/30 (月) ~ 2012/04/30 (月)公演終了

満足度★★★

ダンスとお芝居と
 ダンスはストリートではなく、
ジャズダンス、バレエ、の動きのようです
ショーダンス(シアターダンス)って感じで舞台で映えます。
多くの人数でのタップも見ごたえが有りました。

 ダンスの合間のお芝居、お芝居の間のダンス、両方が上手く重なっています。

 物語は、SF 主役のロボット演じるジャック(彭佳成)、が壊れて火星人演じる北野勇作さんが回収に追っかけます、頭にアンテナがある、不審な姿、同じ姿の火星人が何人もいる、しかもそれで女!!~
男刑事演じる徳永健治さん、女刑事演じる西川さやかさんが、さらに追っかけます。
 彭佳成さんは台湾人です、台詞が大変やろと、思っておりましたら とてつもない努力とブログに書いておりました。
劇団員さんも 踊っております、上別府学さん、いっぱい いっぱいです 顔がこわばって踊っておりました、それが おかしくておかしくて・・・・

 ニランジャさん、フランス人美女のエリーズさん、流石です、綺麗です。

出演:舞道ダンスシアター
   超人予備校
   徳永健治、西川さやか(月曜劇団)、北野勇作、山根基嗣(PE0PLE PURPLE)

ダンスの発表会の位置が多く占めますが、超予備の空気もどんどん出ており、楽しめました。 やっぱり変な劇団 超人予備校、ええですね。

星を撃ち落とす

星を撃ち落とす

劇団はんなりふるぼっこ

pit北/区域(東京都)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

無題371(12-114)
14:00の回(晴 初夏のよう)。13:15受付(キャンディがチケット)、13:30開場。もう一つのお芝居とどちらにしようか、ギリギリまで考え、こちらに。入って左の席ヘ(最近はこちら側で)、左手前と右奥にスピーカー、左奥にラック、コーヒーメーカーと白いカップ2つ、下段には雑誌(たぶん)。右に寄って本棚(3段)、ファイルや書籍。舞台、サイコロ型の椅子が斜めに3つ。2階を見上げると一部を除いて暗幕で覆われています(いままでみたことがない)。この回のお客さん知人同士が多いようで、あちこちで挨拶の声。13:55前説、キャンディは終演後、でも、もう舐めている人は、劇中噛み砕かないようにと。14:05ピアノ、サックスが走り、暗転。15:07終演。地上にでると快晴なるも強風。

ネタバレBOX

SF色をおさえた時間もの。歴史はある一点までくるとリセットされる。その最後の1週間にしては、それらしさが足りないと思いました。それは脚本がSFに必要な「センス・オブ・ワンダー」を十分に含んでいないから。なのでただの繰り返しになってしまったようにみえました。

「バタフライ効果」「神の意思」「すべてが書かれている白いページだけの本」「歴史は同じ繰り返し」「終わりに向かって進む」「ドグラマグラ」などの単語…。

お話をどのように締めくくるのかがポイントなのに曖昧さだけが残り(もしかしたら、私の理解不足)、物語の醍醐味が薄れたのでは。

登場人物7人が終末が訪れることを知っている。一人は、その繰り返しとともに生きている「本」。ということは全人類が知っているということ?それはいつ知ることになっているのだろう。「本」を読むことができる者だけに伝わっているものとか。

今の宇宙論、宇宙の誕生〜膨張する宇宙、ダークマター、科学は驚異そのもの。まずは、ハッタリでもファンタジーでもいいので、それを覆すストーリーが欲しいものです。

舞台を二分して、両サイドに役者をペアで配置、会話中、もう一方の照明は落とされ口パクでの演技が続く…けどあまり意味があるようにはみえず…。

「バータイム/パラダイム」、これも時間を「繰り返す」お話で、こちらは徐々にその異様な状況が明らかになって行く、というものでした。
私が欲しいカラダ

私が欲しいカラダ

東京マハロ

駅前劇場(東京都)

2012/04/26 (木) ~ 2012/05/03 (木)公演終了

満足度★★★★

んもー
チャンチャン。

ネタバレBOX

嘘も方便なのかな。コーディネーターが関西のって言っていいんでしょうか。

父母が亡くなった火災、兄は腰が抜けたように転んでいました。身内だから信じてほしかったと言いますが、あれじゃあ金欠だった兄が放火したのかもしれないって思うのは当然です。証拠不十分による不起訴だったような印象でした。そのとき何をしていたかはっきり説明してほしいものです。

兄妹にここまで深い溝ができているなら、検査で型が適合していると分かった段階で、私ならコーディネーターの人には伏せてもらって、あるいは適合しなかったと嘘をついてもらって黙ってドナー登録します。

もしやと気付きながら骨髄移植を受け入れた妹、生きるために貪欲であることは自然で、それで良かったと思いました。

最後の失敗したのかなというオチや、世界の中心ならぬ荒中のオチは本当に必要だったのかとも思いましたが、ま、チャンチャンで、和めて帰れたのも事実です。
Hi-School

Hi-School

幸野ソロ

ワーサルシアター(東京都)

2012/05/02 (水) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★

キラ☆キラ
みんなイキイキしていて楽しそうで羨ましかったです。

ネタバレBOX

エリコよりも可愛くハツラツした女子高生、似合ってました。男子も、あんなおちゃらけたやつもいたよなあって思えて楽しく拝見しました。

中国からの加護ちゃんみたいな留学生、お客様扱いは仕方ない面もありますが、熱くて素敵でした。

血判状などとは全く高校生らしくなく気に入らず、更にお守りとか占いとかが大嫌いなので、その後は正攻法で努力していたのに一人がみんなのお守りを買いに行くという発想自体も高校生らしくないと思いましたが、級友の見舞いを優先したのは熱くて良かったです。ただ、時間をずらすことを交渉する余地は無かったのでしょうか。
さいはて

さいはて

ともにょ企画

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2012/04/28 (土) ~ 2012/05/02 (水)公演終了

満足度★★★★★

憎しみの さいはてに 見つけたものは
 とつぜん現れたおじさんは、憎しみの連鎖を、さかのぼろうとする、
自分を人知を超えたもの、憎しみが無くなれば死ねると言う。

 おじさんが自分をビデオで映してのシーンは、家に来たバイトの兄ちゃんの視線に見えた。

 憎しみをさかのぼると、こんな事があったので腹いせ、その腹いせがあったので当たった、 バイトの兄ちゃんと、物心がついた時から孤児院にいたおじさんは、憎しみの連鎖をたどって元をなくせば、自分も憎しみが無くなるはず、

それぞれの登場人物が憎しみの連鎖でつながってしまっている、 登場人物に起る出来事、仕事でパワハラをうける青年、汚いと罵られる少女、甘いと罵られるアイドル、父親の暴力を受け続けた青年、男に依存してしまう母、好きな少女からうっとおしいと言われるバイトの兄ちゃん、物心がついた時から孤児院にいたおじさん、 憎しみにつながる。

 おじさんは、人だ、そんな事は分かっている、孤児院に居た。
憎しみを たどっても、なくならない事ぐらい分かっている。
悲しみが憎しみに変わる、悲しみを優しさに変える。

今の世の中、メリット デメリット、勝ち負け、オンリーワン、効率主義、成果主義、やりがい、そんな都合の良い時に都合の良い言葉を使う今の社会で、1つの事をじっくり考えたお芝居は大好きです。 このお芝居は “憎しみ”を掘り下げておりました。 

動のみの観劇ですが、 とても面白かった。

プレイスター

プレイスター

WBB

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2012/04/25 (水) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめる。
単純に楽しめるヒーローモノ。勧善懲悪のお決まりコースと言えば言えるが、紅一点の女優さんの運動能力は見ものだ!

セチュアンの善人

セチュアンの善人

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2012/03/27 (火) ~ 2012/03/31 (土)公演終了

満足度★★

芝居のテンポが遅く、戯曲の構図が薄れる
大仰なアクションにもったいぶった台詞回しをする俳優の演技、いかにも意味ありげな音の効果が疑問でした。シェン・テ/シュイ・タとの関係においてこそ、この劇における街の住民の個性が出てくると思うのですが。戯曲が魅力的なだけに、劇世界の核心が薄れてしまい残念です。
ヤン夫人を演じた辻由美子は、さすが別格の存在でした。

仰げば尊しっ!

仰げば尊しっ!

風凛華斬

シアター風姿花伝(東京都)

2012/04/27 (金) ~ 2012/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★

とても面白かった!
個人的には、とても楽しい時間を過ごせた!
ありえない設定であるが、とても面白いし楽しい!
人間関係も見どころだった。
工夫&アイデアがある劇団なので、個人的に好感度は高い。
芝居に主張が込められているところもグッド!
上演時間約2時間。

ネタバレBOX

<あらすじ>
生徒会主催イベント(勝負)によって、次期校長を教師の中から選ぶ時期がやってきた。
勝負方法は生徒会がくじで選択し、教師同志の勝負で決まる勝ち抜き戦。
その勝負開催直前、新任教師2名が赴任する。

新任教師Aは校長になれば給料アップし、学校運営費も使えることに
着目し、やる気満々。
新任教師Bは全く興味がなく、新任教師Aから「同盟を組み、対戦するまでは協力、対戦時には負けて欲しい」と言われ、了承する。

生徒会副会長は、教師たちが目の色を変えるこの勝負、面白くなればと
生徒会長に指示し、人気教師に不正を持ちかける。
勝負に勝てるように生徒会が協力すると。人気教師は了承する。
生徒会長は副会長の言いなりになっている状況なのである。

そんな時、新任教師Bは不正に気付き、生徒会長を問いただす。
しかし、生徒会長は反論する。
「あんただって同じじゃないか!新任教師Aの言うがままで流されているじゃないか!」
そして新任教師Bは決意する。
「私が校長になって、学校を変えてみせる。そして生徒の見本になると。」

準決勝の新任教師A対Bの対決は肉弾戦(ケンカ)。
新任教師Aはスケ番の過去があり、実力十分。
果たして、勝負の行方は?そして誰が次期校長になるのか?

<主題>
人に流されず、自分で決めて行動できる人間に!

<感想>
手軽に楽しめる価格で、しかも楽しい&面白い!
役者陣もバラエティに富み、魅力的で個性的な面々。
飄々と口の悪い女教師たち、振られ役の男教師、
お色気シーンも楽しめた(笑)。
中でも、ちょこさんは1人2役(姉弟)をこなて、観ていて凄い。
確かに男と女に見える。
悪役、なかでも悪顔が上手い(笑)。

脚本・演出のSINさんは観客目線で作品作りをしていると思える。
伝えたいメッセージを分かりやすく、そして面白い芝居にしている。
きっと今後も楽しい作品を作られると思う。

また、劇団では恒例?飴ちゃん袋の販売している。
これは良い試みだと思う。
今回アンケートで役者の誰が良かったかを投票方式にしている。
これは本編と合わせると深い試み(笑)。
今後も期待したい劇団である。
地下鉄

地下鉄

Q

atelier SENTIO(東京都)

2012/05/03 (木) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★

刹那から個を描く力量
表現が均一でなく、いろんな膨らみ方をして、自由でとても豊か。
でも、作品として、投げっぱにならず、
したたかに束ねあげられているので、
印象が拡散せずに、
描かれるものの肌触りもしっかりのこりました。

ネタバレBOX

場内に入ると、既に役者は舞台にあり
緩やかなテンションが形成されていて。
最初はぼっと眺めていたその絵面が、
ミラーボールや装飾のたくさんの電球が時々触れ合う音で
次第に観る側の感度を研ぎ澄ませていく。

観る側にとって起点になる部分は
電車の中での男女の視線の交錯なのですが、
そこから膨らんでいく世界が、
想定から半歩はみ出した展開で
観る側に舞台上のキャラクタに対する視野を組み上げていく。

動き、リズム、印象の重なり・・・、
さらには名前の響きに音で裏地をつけたり、
ロールからロールを演じる側への踏み出しを紡いでみたり・・。

その果実として観る側に降りてくる世界には
奥行きがしたたかに作られた部分と
恣意的にそのままの質感で転がされた部分が同居した、
不思議なテイストが作りこまれていて・・・。
それが、いたずらに歪なものとしてではなく、
観る側の感覚をすっと立ち上がらせるような食感を醸しながら
入り込んでくる。
電車の中での刹那から、
積み上がっていくものが
素の感覚と
したたかにデフォルメされ奥行きを醸しながら描きこまれた部分の
素敵に中途半端な(褒め言葉)混在として
さらにビビットな質感へと育まれていくのです。

役者たちが作りだす、
舞台上のテンションや
揺らぎや熱にもしっかりと掴まれて。

作品としても面白かったし、
多くの表現たちからは異なる洗練が生まれる予感もあって
作り手のさらなる豊かな可能性を感じる作品でもありました。








オーシャンズ・カジノ

オーシャンズ・カジノ

北京蝶々

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2012/05/18 (金) ~ 2012/05/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

北京蝶々「オーシャンズカジノ」観ました。
とにかく上質の娯楽作品!磨き抜かれた舞台の見せ方+現実を足場にしながら飛躍した設定+人の心の動きに深乗っ取った展開。キャラが皆、固有の歴史、心理、動機を持って生きている。一言の台詞が想像を刺激する 「国籍、売っちゃいました(クスクス)」 次の展開を読ませず、安易な決着を自ら許さない戯曲。JoJoを思わせるどんでん返しに、最後までドキドキハラハラしました!あと、主演女優の生命力あふれる存在感も〇!今まで観た舞台で、最大級のパワー!(柿の玉置さんばり)色っぽくないけど(笑)健気でかわいくてかっこいい!

FIRELIGHT

FIRELIGHT

たすいち

吉祥寺シアター(東京都)

2012/04/27 (金) ~ 2012/04/30 (月)公演終了

満足度★★★

たすいち「FIRE LIGHT」観ました。
 愛知から、ミラクル支配人・星さんのツイートを見て気になり観劇(北京蝶々「オーシャンズカジノ」と併せて)。最後列。
 現実と虚構、現在と過去の混濁する舞台にするには、空間が広過ぎて薄かった印象。映像や美術の力をもう少し工夫してもよかったのでは(過去の記憶は、リアルタイムの演技より、映像の方が向いてるかも)。
 人の放つ理性や狂気の説得力、場の臨場感も弱く感じた…(戯曲も演出も役者も。技術的にはうまいのだろうけど)。 
 見た場所が悪かったのかも知れないし、まだ若い劇団らしいので、これからか。実は、劇場がほぼ満席というのにいちばん感動。

東京バンビ『他人の確率』御来場ありがとうございました!次回は10月!お待ちしております!

東京バンビ『他人の確率』御来場ありがとうございました!次回は10月!お待ちしております!

元東京バンビ

OFF OFFシアター(東京都)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

他人の確率
今回も自分の中で新たな発見、思い、出会いなどがあった作品。この気持ちを確認したいのも一つの理由で、また観に行く。

ようこそガンダーラ温泉

ようこそガンダーラ温泉

かのうとおっさん

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2012/03/30 (金) ~ 2012/04/01 (日)公演終了

満足度★★★

クセになります
かのうとおっさんのゆるい笑いはホントクセになります。今回の公演も楽しかったです。

翔べ!原子力ロボむつ

翔べ!原子力ロボむつ

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2012/05/03 (木) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇の力
大好きななべげんの舞台、それもこのタイトル。
興味津々で出かけるとスズナリはぎっしり、
次々と補助席が設けられる盛況ぶりで年代層も幅広い。
設定の妙と完成度の高い役者陣の演技に
面白うてやがて哀しき日本の行く末を深く考えさせる素晴らしい舞台だった。

ネタバレBOX

原発を想像させるシンプルなセット、ジャージかスポーツウェアの衣装。
衣装らしい衣装はロボット1号2号の二人だけだ。

高レベル放射性廃棄物の最終処分場を町に誘致する、と決めた36歳の若き町長。
物語は、100年後の状態を見届けるために自ら冷凍睡眠を申し出た町長エイスケが、
ついに解凍され、予定より長い1000年の眠りから目覚めたところから始まる。

畑澤さんが提示するのはひとつの「日本の未来像」だ。
荒唐無稽な話がリアリティを持って迫ってくるのは
“ありそうなこと”だからに他ならない。
政治家や企業が言いそうな、やらかしそうなことが起こり、
マジでこれに近いことが起きるんじゃないかと思わせる世界観がある。

畑澤組の出演者はいつも完成度が高いけれど、
今回の台詞の間といいタイミングといい抜群の冴え。
中でもロボット1号2号のコンビは素晴らしい存在感を見せた。
その完璧な台詞のハモリは、始め音声をデジタル処理しているのかと思ったほどだ。

タイトルにある「原子力ロボむつ」の哀しみは、人類の失敗を象徴している。
宮崎駿のアニメに出てくる「巨神兵」のようなイメージを想像したが
この「むつ」とロボット1号2号が、皮肉なことに
エイスケを最後まで支え、人類の失敗と闘う原動力となる。

設定が可笑しくて、登場人物が名乗りを上げる度に客席から笑いが起こる。
それに津軽弁。
この温かくユーモラスな響きが、時に問題を地方に丸投げしている東京に鋭い疑問を突き付ける。
方言の使い方が上手いなあと思う。
全体をほんわり見せて、こちらが油断したところを棘でちくっと刺してくる感じ。

ロボット1号2号の機械的な台詞に感情が乗って来るあたりが巧みで
この二人、若いのに凄い役者さんだと思う。
1号2号が狂言回し的な役割を担ったのも功を奏している。

私は”ぷよぷよ”の北魚昭次郎さんが(特にその声と腹が)好きだが、
善人も癖のある人もまるで地であるかのように深く演じるところが魅力的だ。

エイスケ役の山田百次さん、素朴だが使命感溢れる男の
孤独と情熱を力まずに演じていて素晴らしい。
ロボむつとエイスケは表裏一体なのではないかと言う気がする。

畑澤さん、あなたが青森から発信し、東京で訴えかけるこの芝居に
小難しい理屈や声高な主義主張はない。
でもたくさん笑ったあとでこんなに泣けるのはなぜなんだろう?
孤独なエイスケの最後の記憶が幸せなものであったことが唯一の救いだ。
これでいいのか?
いいわけないだろ?
その率直な問いかけに、観る者は立ち止まって考えざるを得ない。
演劇の力とはこういうものなのだと、改めて強く意識した舞台だった。
売春捜査官

売春捜査官

劇団上町クローズライン

西鉄ホール(福岡県)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/04 (金)公演終了

満足度★★

つか芝居の雰囲気を感じさせてはくれたが
つかこうへいに少しでも迫ろうという劇団の熱意が、このコピー芝居の精度を上げていて、つか芝居の雰囲気を感じさせてくれたが、不満も多い舞台だった。

詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

東京バンビ『他人の確率』御来場ありがとうございました!次回は10月!お待ちしております!

東京バンビ『他人の確率』御来場ありがとうございました!次回は10月!お待ちしております!

元東京バンビ

OFF OFFシアター(東京都)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

初日観て来ました!
笑って泣けて、楽しませていただきました!
難解なものがお好きだ、という方でなければ、どんな方にもおすすめできると思います。
なんかこう、登場人物たちの、切ない希望みたいなものが・・・いいなあと・・・
観た後、さわやかな気持ちになりました。

リピート割引があるんだ・・・!もう一回観ようかな?

脳細胞がフレキシブル/流れ星でパレード

脳細胞がフレキシブル/流れ星でパレード

劇団エリザベス

東中野レンタルスペース(東京都)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

魅力的な役者が揃っている。
まずは、去年のシアターグリーン学生芸術祭で彗星のように現れた幻の俳優須山造がまた観られたことに感動。

それだけでも観る価値ありなのに、長谷美希、田中ありすと素敵な女優が揃っている。満足。

おかえりなさいII

おかえりなさいII

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

その100%が
「星の王子さま」を感じつつも、当たり前の日常が当たり前じゃなくなる現実への葛藤を、おもいっきり動いて見せてもらいました。創り手が稽古して100%に近づけた感情を全力でぶつけても、観客の自分がそのまま受け取る事が出来ないなんて、人間って面倒くさいなと思いつつ、とても共感しました。

ネタバレBOX

原作「星の王子さま」。地球に降り立った王子はキツネに「仲良くなる(飼い慣らす)」ことを教わる。10万人の内の1人である王子と10万匹の内の1匹のキツネではお互いにとって必要な存在ではない。でも、仲良くなれば、お互いにとってこの世でたった一人(1匹)の存在になる。

本作では、かけがえのないたった一人の存在への思いは、学校や職場からの帰り道でのエピソードから生まれる。そして、各々のかけがえのない一人が乗ったフランス行きの飛行機が墜落して帰ってこないことがわかる。会場で配られる公演パンフレットには物語への最たるメッセージ「当たり前に明日もその人に会えると思っているから、ほんとに好きな人にはほんとに言いたい事は言えないけど、でも当たり前に明日も会える保障とかどこにもないよなぁ」とある。

そして、飛行機事故の前と後のそれぞれの思いは「汗と涙でぐしゃぐしゃになる」体に過度に負荷が掛かる(スクワット・劇場の壁を押す動作・他の俳優を持ち上げるなど)、もしくはシアターゲームをやりながら台詞を言う形で表現される。それらの演出は普通に喋るだけでは抑制されてしまう、自分の気持ちや感情を100%発露するための作業だと思う。自分の思いを自分が思ったとおりに伝えることの不可能であること、でももっと伝えたいしわかってほしいこと、その普遍性を体現しているなと思う。何より、その全力な動きは見ていてコミカルで楽しい(役者にとっては相当の負荷だと思うけれど)

物語の冒頭と最後。事故で亡くなった者と残された者が「ただいま」「おかえりなさい」という台詞のやりとりをする。「ただいま」も「おかえりなさい」も相手に向けて発する言葉なんだな、という自明の理を再認識して、その大切さを噛みしめながら、普通に電車に乗って、普通の生活に戻るのだ。

初日乾杯も行われて、ビールまでいただいて。良い芝居観た後に、飲むビールは格別だなぁと思いました。

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