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うしおととら 第二十五章 『変貌』 -後編-

うしおととら 第二十五章 『変貌』 -後編-

シアターOM

シアターOM(大阪府)

2012/12/14 (金) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

獣潮を戻すには5人の娘
 獣潮を戻すには5人の娘が、獣潮の伸びた髪を櫛削る事 櫛は母親の形見 5人の娘を守る2人の女  えっ不仲? 仕方ない 狭い舞台に7人の女 そらもめる!! ネタです。 獣潮を結界で止める為に イズナ:俺が行く 獣潮の動きを止めて結界を作る イズナ(山本誠子さん)殺陣の動きが、鉾で突かれてかわす所、早いです。
礼子 勇 小夜 が櫛を使う 残る二人は、普通の娘 上手く行ったら。。。パット一杯(ネタ) 元に戻る うしお 多くの人を助けた結果獣の槍の取りつかれた 今回多くの人に助けられる。 5人の娘たちの想い 恋心も有り とても面白い。 同時上演の短編『プレゼント』も面白かった。 後の抽選会で、2月上演のチケットを頂きました。ペア(2枚)必ず行かせていただきます。
 ありがとうございました。

七人のオカマ

七人のオカマ

昭和芸能舎

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★

七人??
色んなオカマかあ。

ネタバレBOX

ピンキーが死んじゃうって、そんな簡単に。弟が引き取らないって、いくら不義理していたとしても、そして次男に気を遣うとしてもお母さんが納得するのかなあ。お母さんの気持ちを汲めない次男もなあ。
マイサンシャイン

マイサンシャイン

Utervision Company Japan

世田谷ものづくり学校(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

気田睦に注目だね
ネタばれ

ネタバレBOX

ノゾエ征爾が原作のみ参加で、複数の演出家による【マイサンシャイン】を観劇。

今作は小池博史(パパタラフマラ)と三浦祐介のふたりが演出。
小池博史の芝居は、ダンスを交えての芝居なので、全く理解出来ずに撃沈。
もうひとりの三浦祐介が台詞劇と演劇表現の上手さに圧倒される。

舞台セットが中央にあり、観客は前席、後席に分かれて座り、セットを前後に囲むように観る設計になっている。

何故か?穴の空いていた壁を潜ろうとして引っ掛かってしまっている女性。
壁を境に体の上半身と下半身で分かれている状態。片方の観客は上半身のみ、もう片方の観客は下半身のみしか見えないようになっている。その下半身側に男性が通りかかり、助けようと試みるのだが、それが上手くいかず、
そこから男性と女性の会話が始まる。何故、空いた穴を超えようとしたのか?穴の向こう側はどうなっているのか?お腹は好かないか?などの話題から互いの個々の話に及んでくる。
そして観客は、これはベルリンの壁の穴を潜ろうとして引っ掛かったに違いないな?と思い始める。
そして今度は上半身側に若い女性が表れて、食事の差し入れに冷麺を持ってくるのである。
ここで初めて北朝鮮、韓国の国境と分かってくるのである。彼女は穴の反対側の人達と会話をしてみて、引っ掛かった穴に戻るのではなく、突き進んで行く決心をするのである。それに男性も後に続いて行く~で終わるのである。
彼女はどちらから来て、どちらに行ったかは明確にはしてないが、隣国同士の無駄な争い、国境に線を引く無意味さを説いている事がはっきりと分かってくるラストでもあった。

注目していた唐組の気田隆があっての今回の芝居、売れてほしい役者だよなぁ!



七人のオカマ

七人のオカマ

昭和芸能舎

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★

あることが起こった後
急によくなった。最初の何十分かはどうなるかと思った。オカマバーのショーで終わるかと心配になってしまった。そのショー的な部分と真面目な芝居の部分のバランスが大事だと思う。オカマたちの仲間を思いやる気持ちと母親の気持ちにホロリとなったので、そのあたりをもう少し膨らませて、常連客の話とかはもう少し整理した方が、映画ではなく芝居としてはすっきりするのでは?

ネタバレBOX

ピンキィのお母さんの芝居くさかったけど、なぜか泣けたなあ。
キ麗ナ破壊ショウ動

キ麗ナ破壊ショウ動

早稲田大学演劇研究会

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★

次回作に期待かな?
早稲田演劇研究会、通称・劇研の企画公演【キ麗ナ破壊ショウ動】を観劇。
以前に在籍していた劇団・犬と串がプロになった為に、主だった劇団は存在していなく、今は新しく劇団を立ちあげてる最中?のようだ。

今作は世の中に不満がある少女が、自らの空想の世界に入り込んでしまい、そこを如何に抜け出すか?という物語。

大人が既に忘れてしまっている子供心を思い出せる瞬間に出合える芝居かも?と思いきや、そこまでもいかず、唯の子供の幼稚さを描いているだけのようだ。ただ演出家が描こうとしているテーマは少しだけだが見えるので、そこはまぁ良い。単に戯曲と演劇的表現が上手くないという感じ。それは根本的な問題なのでもあるのだが。

少女が「私は世界を拒絶する!」という台詞には痺れた。その一言があるだけでも、今作を観た価値はあったようだ。

ただ学生演劇とはいえ、劇研なのでもう少しどうにかしてほしいのだが・・・。

大人のための児童劇  シンデレラからサド侯爵夫人へ(一幕)

大人のための児童劇 シンデレラからサド侯爵夫人へ(一幕)

SCOT

吉祥寺シアター(東京都)

2012/12/08 (土) ~ 2012/12/24 (月)公演終了

ブラックルーム

ブラックルーム

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/12/15 (土) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★

七鬼神編
さらわれて、とある部屋に閉じ込められる。そこでは脱出のための静かな頭脳ゲームが始まる。
この空間で、繰り広げられる各人のキャラクターが立っていて、心理描写がうまく描かれている。結末はどうなるのか観客も一緒に考えさせるれ、最後はそう来たかと感じ入って思わずニヤッとさせられる。
五鬼神編が観れないのは残念

楽屋物語~望郷篇~

楽屋物語~望郷篇~

演劇集団ザ・ブロードキャストショウ(SABカンパニー)

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2012/12/14 (金) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

熱い気持ちが伝わりました♪
舞台はライブ前の舞台裏!

エンターテイメント的な要素はなく
リアルな人間関係を描いた作品だけに
役者さんの演技だけで魅せる

前半は少しバタバタした感じでノリが分からずあまり話しに乗れませんでしたが…
後半は一人ひとりの気持ちを激しくぶつかり合って
役者さんの熱い演技が見応えあり、
見ながらこちらも熱い気持ちになってくる♪

普段の観劇ではあまり見かけない人ばかりでしたが
皆さんそれぞれの役を自然に演じて何となくベテランの風格が漂っていてます⁈

話しも分かりやすい展開の心温まる作品でした♪

祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】

祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/12/09 (日) ~ 2012/12/30 (日)公演終了

満足度★★★★

西洋文学のミクスチャー
ケラさんにしてはかなり笑いを抑えたシリアスな雰囲気の作品で、重厚な物語と迫真の演技に引き込まれて、4時間強というかなり長い上演時間を全然感じさせず、見応えがありました。

ある街を暴力的に支配する男とその3人の娘を中心にした様々な人間関係から人間のダークな面が浮かび上がる重厚な物語で、必死に生きようとするが為に心が壊れていく人々の姿が痛々しく切なかったです。
宣伝文にもあるように、人間存在を描くロシア文学と超常現象が普通に起こるラテンアメリカ文学をミックスさたような雰囲気でした。さらにギリシャ悲劇の展開と様式が重要な位置を占めていて、西洋文学の様々な要素を取り込んだ、時代と国を超越したファンタスティックな世界観が感じられました。

個人的に映画作品の中で最高傑作だと思っている『アンダーグラウンド』(エミール・クストリッツァ監督)を思わせる設定や場面が沢山散りばめられていて、それらがパクりではなくオマージュとして感じられて楽しかったです。

パスカルズによるノスタルジックな音楽の生演奏や、動いている物へのプロジェクションマッピングを駆使した映像、頻繁な場面転換に対応した舞台美術等、スタッフワークも素晴らしく、物語を引き立てていました。

総合的にクオリティーの高い作品でしたが、個人的にはもう少し観客を突き放したような尖った表現が見たかったです。
この物語を蜷川さんがどのように演出するのか楽しみです。

ブラックルーム

ブラックルーム

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/12/15 (土) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

七鬼神編
五邪鬼編と同じ部屋、別の時間。拉致された7人の人々が生き残りを懸けた物語。究極の選択肢は、頭脳ゲームで、勝ち抜く事。

ゲームの経過やラストも、読めないけど、納得しつつ、惹きつけられっぱなしでした。

五邪鬼編と違った恐怖がありつつも、役者力の高さは同じです。視線や佇まいが醸し出す空気は、濃厚で、魅力的でした。

2作品の魅力が、全然違うので、是非、両方みることをお勧めします。
よく有りがちな『密室物』とは、格も質も違うので、『密室物』に固定観念やイメージがある方々には、特にお勧めします。

ネタバレBOX

互いの手っが読めないまま、直接、自分の手は汚さないけれど、生き残る為には、自分の選んだカード(人物)によって、違って行く様は、五邪鬼編と違った恐怖がありつつも、魅力がありました。

ゲームの進行方法も、逃れられない呪縛のようで、、、自ら選んでいたとは!!!
ミュージカル『ア・ソング・フォー・ユー』クリスマス スペシャルコンサート

ミュージカル『ア・ソング・フォー・ユー』クリスマス スペシャルコンサート

アトリエ・ダンカン

中野サンプラザ(東京都)

2012/12/19 (水) ~ 2012/12/20 (木)公演終了

満足度★★★★★

コンサートではありますが
ミュージカル『ア・ソング・フォー・ユー』のキャラクターとしての、
コンサートでありました。
木枯らし紋次郎のテーマが感動(^^)
ミスサイゴンからゲスト登場あり、いろいろとサービス精神がGoodでした。
-1時間15分-

七人のオカマ

七人のオカマ

昭和芸能舎

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★

タイトルから考えると
みかじめ料が厳しくなった歌舞伎町の町長が、
対抗する為に7人の傭兵=オカマさん達を雇う・・、という話しでは無いです。

マイノリティに擁護的なエンターティメントでありました
(レディーガガとか応援してくれそうですね(^^)

歌に踊りに楽しめましたが、
話しは結構深くて重かったような感じですね。

-1時間50分-

ネタバレBOX

歌舞伎町のオカマバー”エデン”にいる7人のオカマさん、
店長レットの部屋で心臓が弱いといっていたピンキー(上下工事済み)が、
深酒したド日冷たくなってしまってた・・・。
不審死でもあり警察が来て根掘り葉掘り聞かれて、いろいろ差別的な発言を受けるレッド。いきどうりあるも司法解剖の結果死因は急性心不全と判明するも遺体の受け取りに来た弟が受け取りを拒否して、結局弾みで葬式出すといった店長の下に遺体を届けにきた先の警官二人組み。紆余曲折あり、結局家族の下に遺体を届けようということになり、エデンの従業員達はピンキーを千葉の実家に届けますが、実弟は認めず追い返されそうになるも。実母は息子の帰還を認め受け取ります。

店長の住まうアパートの住人や、沖縄から出てきた”エデン”の常連客”律子”(沖縄で小学生時に暴行を受け、背中と心に深い傷を持つ。)
オカマという選択しかできなかった主人公達を取り巻く周囲の環境、
打破できない差別、逆に個性として認めてくれる家族など。
地方から出てきて東京に希望を見出し、身を寄せ合って生きるマイノリティ。
年末との時期もあいまって、帰郷したくなるような話でありました。
(冒頭で母からのバースデーカード受け取って、
考えていた福岡への帰郷を実行する事にした店長の変化が心地よい話しでした。)

良く通る声と愉快なキャラの団長さんや、ハッスルタイム大好きな刑事さん。
【緊急再演】つぎとまります【王子小劇場】

【緊急再演】つぎとまります【王子小劇場】

劇団肋骨蜜柑同好会

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/12/14 (金) ~ 2012/12/15 (土)公演終了

満足度★★★★★

オデュセイア+銀河鉄道の夜
 属国で現在を生きる若者が喘ぐ閉塞感にも拘わらず、なお踏み止まろうとする覚悟と同時にエスケープへの憧れ、と、殆ど自己投棄を通しての飛躍への意思が、鮮烈である。自らを塵と同一視しても尚、己の内側から芽吹いてくるものから逃げることは出来ない。

ネタバレBOX

作家及び我々が置かれたこのような情況を、フラクタル構造やパラレルワールドを用いて理論化した上で、一旦旅立ったパラレルワールドから、バスという日常の運搬手段を介し、同時にフラクタル構造を介して慣れた世界へ戻る。が、存在の間(はざま)に空いた無限の時空を観客と共通の土壌に立ち得るバスを用いて行き来している所にこの作品の凄さがある。深読みをするならば、これは現在版、オデュセイアである。何となれば、異界と言っても過言ではない程に異なる世界を流離った挙句、オデュセウスが辿り着くのは、妻の枕元。即ちヒトの原初的関係の一様態である。無論、この形には普遍性がある。従ってバラバラで共通項を欠くように思われる「世界」を流離ってはいてもブレが無いのである。小道具の使い方もキチンとしている。今迄の世界に戻った時点でのずれを仕事先部長からの電話で舞台化して見せる手腕、机上に置いた“ぺーちゃん”の存在、フラクタルの象徴として登場していた流しそうめん器の回転音とソーメンをすする音に改めてパラレルワールドの実在に出会って発する「えっ!」の科白が秀逸。
ところで、この作品は、もう一段、深く読み込める要素を持っている。循環バスと言われているバスが、フラクタル空間を行き来しているのであれば、このバスは一体、どの次元でのフラクタル空間を行ったり来たりしているのか? という問題である。或いは、パラレルワールドを。この謎こそ、宮澤 賢治が「銀河鉄道の夜」で提起した時空そのものではないか? 
未だある。この作家は、自分の戻るべき所を心得ている。作品の中で約束事として演じられている垣根をとっぱらうことによって歌舞伎者としての己の位置を現実の劇空間に変えることに成功しているからである。
泳ぐ機関車

泳ぐ機関車

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★

ひまわり
 ラストでハジメが歩き始める時、それ迄ずっと傾け続けていた首を昂然ともたげ、冷たい冬の大気の中を出掛けてゆく姿にこの作品の要が秘められていよう。母の愛したひまわりのように、例え踏みつけられ泥まみれになろうとも、太陽のようにいつでも笑っていようという覚悟が人の心を打つ。

ネタバレBOX

 また劇中、伝統的炭鉱山主の非情と剛毅も描かれたが、本などで読んではいるものの、矢張り隔世の感がある社会へ、もと小頭の民主的資本家が参入することの難しさを描いたというより、矢張り資本家と労働者双方の要素を持った者の内部矛盾の過酷、更には因習と新しい物とのぶつかり合いの凄まじさが彼の生きる環境とその渦中にあって、それをアウフヘーベンするということが如何に困難なことであるかを見せつけられたように思う。また、それ迄蔑ろにされてきた働き手らの新たな価値観に対する過大な期待と裏腹の関係にある過度の失望という変数も考慮せねばなるまい。何れにせよ、その間を縫っていい目を見ようと画策する関係者の利害と欲も絡んで凄まじい迄の人間関係を示唆し得た点が興味深い。それを牽引したものこそ、ハジメら子供の純粋性であったことに、この作品と劇団の傾向が現れていよう。
Tea for Two

Tea for Two

劇団ソノノチ+トランポリンショップ

壱坪シアタースワン(京都府)

2012/11/06 (火) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

感動
渋くて良かった。

LOVE02

LOVE02

ロロ

元・立誠小学校(京都府)

2012/10/05 (金) ~ 2012/10/09 (火)公演終了

満足度★★★★

若さあふれる
若さ溢れてた。感動した。
若すぎて付いていけない面も否めず。私まだ大学生だけど・・・。

ニューヘアスタイルイズグッド

ニューヘアスタイルイズグッド

壁ノ花団

元・立誠小学校(京都府)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/16 (日)公演終了

満足度★★★

すてき
とっても素敵な音楽性、動き、演技。なのにそれ以上にとってもとっても眠くて・・・。会場のせいでもあるかしら。隣の席のおじさんが船漕ぎすきて邪魔だった。

泳ぐ機関車

泳ぐ機関車

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

劇的なるもの
私は「桟敷童子」初心者(昨年の「改訂版軍鶏307」から)なのだが、今回も感じたのは、現実と虚構の狭間で揺られながら夢を見ているような気分になる舞台だということ。我々観客は「より劇的なるもの」、「演劇でしか成し得ない何か」を求めて劇場に向かう。「桟敷童子」の舞台はまさにそれを眼前に浮かび上がらせ示してくれる。それがこの劇団の大きな魅力になっているのではないか。(初心者なのに大層なことを言いました。)脚本、演出、美術、音響、照明、その他諸々のスタッフワーク、そしてもちろん役者の演技、すべてが揃ってこの至極の舞台「泳ぐ機関車」を観る事ができたと思わずにいられない。この時代に生きて、この劇団の舞台を観る事ができる幸せをしみじみ感じる次第である。

祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】

祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/12/09 (日) ~ 2012/12/30 (日)公演終了

満足度★★★★

蜷川バージョンも楽しみ。
評判通り、4時間10分の長さを全く感じさせない推進力と、それでいて悪夢のような世界を確かにじっくり魅せてくれる説得力の両方を持った舞台だなあ、と。

にしても、合唱隊の使いかた、神と人間位置づけetc、「古典」としての強度すら感じさせる脚本だったなあ・・・。
そこら辺を強く見せつけてくるであろう来月の蜷川バージョンも観に行きたくなってしまった。

毎度のことながら映像、音楽ともハイクオリティ。今回は若干場面転換にスムーズさが足りなかった気もしないでもないけど。

当日券狙う人には、パスカルズのピットが見える下手側の席がお薦め。

トロイアの女たち

トロイアの女たち

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2012/12/11 (火) ~ 2012/12/20 (木)公演終了

満足度★★★★

一周回って面白い
初蜷川演出。

ネタバレBOX

トロイア戦争後、スパルタの奴隷等として生きていくことになる「トロイアの女たち」の嘆きを描く。
1幕~ポセイドンとアテナの会話~カッサンドラ~アンドロマケ
2幕~スパルタ王のメネラオスとヘレネ

1幕
これでもかってくらい嘆きまくる女たち。くどいってくらい嘆くのが、途中からなぜか可笑しさがこみ上げてきた。周りのコロスらが、日本語→ユダヤ→アラブと、同じセリフを繰り返すのも、当初まどろっこしいと感じたけど、ユーモラスに思えてきた。
アンドロマケの子供が殺される悲劇性が上手く演じられてた。カッサンドラの気が触れた演技も、静かな狂気を感じられた。カッサンドラ役の女優が上手かった。

2幕
トロイアにヘレネを迎えにきたメネラオスと、トロイア女王のヘカベと、戦争の原因と言われたヘレネのやり取りが面白い。1幕で嘆いてたトロイアの女たちが、ヘレネやメネラオスらを攻める構図。女の意地が燃えてた。
ヘレネを演じた和央ようかは美貌はまさに絶世だけど、宝塚っぽい発声が舞台に馴染んでたか微妙。演技自体はいいけど。
メネラオスを演じた役者は、小遊三みたいないやらしい顔がいい感じにハマってた。
コロスの順繰りにセリフを言うのが、2幕でやっと効果的と感じられるようになった。可笑しさでなく悲壮さに(自分の中で)変わったというか。
あと、子供の死を悼むシーンの、各国のオリジナリティが面白い。

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