トロイアの女たち 公演情報 東京芸術劇場「トロイアの女たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    一周回って面白い
    初蜷川演出。

    ネタバレBOX

    トロイア戦争後、スパルタの奴隷等として生きていくことになる「トロイアの女たち」の嘆きを描く。
    1幕~ポセイドンとアテナの会話~カッサンドラ~アンドロマケ
    2幕~スパルタ王のメネラオスとヘレネ

    1幕
    これでもかってくらい嘆きまくる女たち。くどいってくらい嘆くのが、途中からなぜか可笑しさがこみ上げてきた。周りのコロスらが、日本語→ユダヤ→アラブと、同じセリフを繰り返すのも、当初まどろっこしいと感じたけど、ユーモラスに思えてきた。
    アンドロマケの子供が殺される悲劇性が上手く演じられてた。カッサンドラの気が触れた演技も、静かな狂気を感じられた。カッサンドラ役の女優が上手かった。

    2幕
    トロイアにヘレネを迎えにきたメネラオスと、トロイア女王のヘカベと、戦争の原因と言われたヘレネのやり取りが面白い。1幕で嘆いてたトロイアの女たちが、ヘレネやメネラオスらを攻める構図。女の意地が燃えてた。
    ヘレネを演じた和央ようかは美貌はまさに絶世だけど、宝塚っぽい発声が舞台に馴染んでたか微妙。演技自体はいいけど。
    メネラオスを演じた役者は、小遊三みたいないやらしい顔がいい感じにハマってた。
    コロスの順繰りにセリフを言うのが、2幕でやっと効果的と感じられるようになった。可笑しさでなく悲壮さに(自分の中で)変わったというか。
    あと、子供の死を悼むシーンの、各国のオリジナリティが面白い。

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    2012/12/20 01:22

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