六丁目金山ビル・おみまめ
劇団芝居屋
テアトルBONBON(東京都)
2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★★★
今や絶滅危惧種
おせっかいなおばさん!ほんとにここの劇団の年配の俳優さんたちの自然な演技には感服。特にマーガレットのママさんは、声の強弱や演技のめりはりのつけ方、完璧。娘さんのお墓参りから帰ってきたあたりから涙がとまらず。適度に笑いと涙をちりばめた脚本も見事。細かいことを2、3ネタバレにて。
ネタバレBOX
身体の大きめな男性2人(小池・弟と懐石料理屋の主人)は、あまり舞台の手前に立つと観客(特に前方席)は舞台奥の芝居が見えない。午後3時前頃なのに挨拶が「おはようございます」だった。(それは芸能界の挨拶でしょ。)権藤が2度目にマーガレットに来た時の服装がちょっとラフすぎないか?(笑いはとれていたが)小池側が皆スーツだったので、スーツでラメ入りスカーフぐらいでよかったのでは?
未確認の詩-ウタ-
ライオン・パーマ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/05/16 (木) ~ 2013/05/20 (月)公演終了
満足度★★
作風と言うには乱暴
連れの知り合いが出演していたため、観劇。
やりたいことを全部やって、最後バタバタと風呂敷をたたみにかかるような、そんな芝居でした。1つ1つ繋がっていないように見える挿話を重ねていくスタイルなんで、その1つ1つで丁寧に笑いをとっていかないといけないんでしょうけど、、役者さんを個人的に知っていないと面白くない、そんな内輪っぽい空気に引いてしまいました。
作風と言うには、作りが荒いです。いくらなんでもそりゃ・・・という感じ。ただ、とりあえず泣ける鉄板のシーンを入れて、いい話風にまとめている感じは、さすがに長いだけあるなあ・・と感心しました。
女優さんはそれでも演技がお上手な方が多く、ほかの作品でも是非見て見たい方が沢山いましたが、男優さんが全般的に台詞がカミカミで、芝居が雑でした。
て
ハイバイ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/05/21 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
ハイバイ「て」10周年記念全国ツアー
初日拝見し、これまでにも何度も観てるのに号泣。お薦めお芝居を紹介するメルマガの号外を発行しました。東京の後に兵庫、三重、北九州、香川、札幌ツアーあり。東京、北九州以外は『て』初上陸です。お見逃しなく!
ネタバレBOX
次男と母親の視点から同じ時間を2度上演する仕掛け。舞台の向きが180度変わるのは、今回からの演出です。葬儀屋さんが変わって、下層の場面の演出も変わりました。爆笑。
六丁目金山ビル・おみまめ
劇団芝居屋
テアトルBONBON(東京都)
2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
「マーガレット」の常連になりたい
倶楽部、スナック、おでんや、居酒屋が雑居する金山ビルの1階にある喫茶「マーガレット」の馴染み客は、同じビルで働く倶楽部、スナックのママや従業員、おでんやの女将そしてこのビルの二代目、オーナーなどだ。手相を観るのが上手なマーガレットのママは、ホステス達の恋や行く末の相談にのったり、客の心をケアする達人である。実際、芝居とは分かりながら、こんな店があれば、自分も常連になりたい、と思わせる作りである。
そう錯覚させるだけの内容は、芝居屋ならではの芝居作りにある。来るべき所に適切な科白が置かれ、その内実を各々の演者がしっかり受け止め、内実化した上で、身体化している所は、何時もながら見事と言うしかない。
(追記 5.24)
ネタバレBOX
舞台は、総て「マーガレット」店内で進行する。選挙前に講演会で資金集めをした後、支持者と共に街に繰り出す代議士の接待があるのに、接待の日時連絡をうっかり忘れていたビルオーナーのせいで、女の子集めに苦労する倶楽部ママの話、仲の良かった父と一瞬にして仲違いし、生涯父を恨んで死んだ母の姿を見て育った姉弟に、離婚直後に死んだと母に告げられていた父が、実はつい最近迄生きていたという話を父の知人から告げられ、混乱・苦悩する姉は、バツ一の男と恋仲ではある。然し、苦しむ母の生前の姿がトラウマとなって、どうしても結婚に踏み切れない。仲の良かった夫婦が何故、急に不仲になり、離婚したのか? 母の言葉と異なり最近迄生きていた父は、何故、子供達に会わなかったのか? “おみまめ”という言葉の意味するものは、何か? などが、話のメインストリームを作り、其処に、様々なサブプロットが実に巧みに配置されて、物語は進んでゆく。
“おみまめ”という謎の言葉が惹きつける力を用いて観客の想像力に訴え、最も効果的な謎解明の仕方を採る、この辺り、手練とでも言うしかないレベルだ。
劇中、用いられている曲の選択も見事だ。ビルオーナーの五郎が、音楽をリクエストするシーンで最初に掛かるのは、ダミヤの“暗い日曜日”であるが、それは、すぐ“ボレロ”にとって代わられる。この変化は、無論、芝居の内容に密接に絡んでいる。“暗い日曜日”はヨーロッパでその曲が流行った時に歌詞を聞いてたくさんの自殺者が出たことでも有名な曲である。その暗く、閉ざされた精神の闇を、次に掛かるボレロが除々に別次元へ誘う。而もボルテージは除々に上がってゆくのである。この間に、コンダクターのような素振りで五郎は関係者を椅子に座らせてゆき、突然「音楽止めて!」と叫ぶのである。ボレロの聴衆を引き込んで離さない音楽的魔力から、観客は一挙に劇的世界に連れ戻される。この辺りの呼吸、演出の手際は名人技である。更に、五郎が、科白を吐いた直後には、マーガレットのママが、カウンターの内側にしゃがみ込んで、プレーヤーのスイッチを切る、という演技も行われている。「音楽止めて!」のシーンのインパクトが強いので、殆どの観客は気付くこともないだろう箇所もキチンと作り込んでいる所に、この劇団の本物志向が現れている。かといって、それが笑いを削いだり、人情の機微を邪魔したりすることが無い点がこの劇団が本当に質の高い劇団であることを証明している。
費用対効果を言いたてる今日の社会では、一見無駄に思われるかも知れない、このような作り方は、出演する役者、スタッフのイマジネーションを具体的、個別的でありながら普遍的なもの・ことに集約することに役立てられているのだ。結果、観る者が観れば質の高さが見えるのである。
大団円では、謎の言葉、“おみまめ”の意味も示される。父の孤独死の後、机上に発見されたアルバムが、閉じていた姉、美樹の心を開いてゆく。この辺り、小道具というものは、このように活きるのか、というお手本のような使い方だ。
アシュガルドサーガ
劇団ショウダウン
船場サザンシアター(大阪府)
2013/05/18 (土) ~ 2013/05/19 (日)公演終了
満足度★★★★
綺麗な照明と戦いのシーンがよかった。
『リストリアの魔導書』
面白かった 『ウィンドミルバレー 最後の三日間』につながる話 アシュガルト山脈が聖なる山になる。作られた生き物 二つが元の一つに戻り 2人は長い時間をかけて一つになり女神になる。 おもしろいおとぎ話です 照明が綺麗。
『ウィンドミルバレー 最後の三日間』
素晴らしいお芝居でした 2時間1人で、戦いの世界を作った ベルの戦場でのトラウマ背負った父の死 戦いへの意味を絶えず考える。 村を救った英雄が、“雪かきの人手が要るだろ”自ら栄光に頼らず おごらず生きるベルの姿を上手く演じていました、初演の感想と変わらないですが、見る側の私の感覚か?『リストリアの魔導書』を観た後だからか? 初演より、観やすく上手く感じました、入ってきました。 良かった。
ネタバレBOX
『リストリアの魔導書』
遠くで刀の当たる音 シャキーン ・・・ この物語は、おとぎ話 山岳民の村から始まる 一人の男がボロボロの体で村に、 馬を貸してくれ 魔導書の封印が解けた 村の皆も逃げろ!! // 武闘大会 カース 武器は斧 対する ヒライヤ 女性 武器は 四肢のみ スピードが上回るヒライヤ カースの懐に入り一撃 力も上手 破壊の天使 ヒライヤ この物語の語り部 アイリス:皆を物語の中へ案内する。 赤 緑 青 白の照明を上手く使い 時間 戦い 表現 綺麗です。 初めの記憶 初めての声ヘルメスの声 森の外を教えてください まだいい 外には戦いも多くある // 2回戦 ゴーレム 押し出し イリーカ:また後でな イリーカは傭兵 別でとある村で戦う事になる。(ウィンドミルバレー)ヒライヤは、イリーカに負ける 今はまだ勝てないが、・・・勝者だけが、成れる騎士 2人が呼ばれる なせ? 多くが殺された為 // 異形の物 一体の獣にやられた、5体もいる サイクロプス イリーカ:ここは俺が止める 感情が無いヒライヤの心に一つ灯る。 // 魔導書の洞窟は、まるで神殿 少年はおいて行こう、ヒライヤの口から出た言葉は、俺から離れるな、手を離すな、心に一つ灯る ヒダリヤとそっくりの少女 アイリス // 休息 のシーン 役者も休めるシーン 寒い山奥なのに 汗が出るな・・・笑。。。。 神に成れる 私は人じゃない2人の戦いに見入る獣人 お父さんあなたは神の器じゃない 祭壇の上で緩やかに崩れる少女 アイリスとヒダリアは1つになる 女神 国王 アシュガルト山脈を不可侵とする。イリーカ:困ったらいつでも助けに来る。 この物語はおとぎ話。
面白かった 『ウィンドミルバレー 最後の三日間』につながる話 アシュガルト山脈が聖なる山になる。作られた生き物 二つが元の一つに戻り 女神になる 2人は長い時間をかけて一つになり女神になる。 おもしろいおとぎ話です 照明が綺麗でした。
万お仕事承り〼 お仕事の参~若さのヒケツお捜しします~
劇団岸野組
俳優座劇場(東京都)
2013/05/18 (土) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
ふざけているようで、骨格がしっかりしてる。
楽しめましたー(^^)
年を重ねる事が愉しみになってくる舞台でありました!
なんか語彙も豊富で、
そこをまた笑いにするセンスの良さが憎らしいなぁ(^^)。
ゲスト声優さん達に寄りかからない作りにも納得いたしました。
<楽しい1時間40分です+オマケ付き>
ネタバレBOX
<オマケは終演後3名くじ引きによる公演ポスタープレゼントっす>
開演は椎名碧流さんの歌と出演者のダンスで、
相変わらず綺麗な歌声です(^^)。
メメント・モリ
ウンプテンプ・カンパニー
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2013/05/16 (木) ~ 2013/05/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
これぞ演劇だと思えた。
劇中散りばめられている重いテーマを持ちながら、気が付くと感動しながらも不思議な可笑しさについ笑っていました。
布とテーブルと椅子だけで目まぐるしく場面を変えて行く、俳優たちの力量が凄かった。そして何役も真逆の役の演じ分けも、お見事の一言。
無駄をそぎ落とし、シンプルで計算され尽くしされた演出は、小劇場では味わえない独特の広がりを持つ世界観を放ち、観客をぐんぐん引き込んでいきます。
私には語られている事、全てを理解することは出来なかったけれど、理不尽な愛と死を描きながら、芝居から放たれる凄まじい気迫と熱量に、私は生きる力をもらえた気がしました。
観劇後のやられた感は実に心地よいものでした。
スウィーニー・トッド
フジテレビジョン
青山劇場(東京都)
2013/05/16 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了
気が沈んでいたので
うまく芝居に没入できなかった。話自体は映画で観て知っているが、舞台ではまた違った発見が出来ると期待したが、どうも集中できなかった。残念
全長50メートルガール
踊れ場
RAFT(東京都)
2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★★★
物語の背景にあるもの。
(ネタバレ欄に書きます)
ネタバレBOX
会話の中に出てくる「ドラゴン」「運命」って、人間にとっての「死」のことを暗に指しているのかなーと思いながら観てました。
ラスト近くの「こんなクライマックスが近づいているような曲やめて‼私、恋ができないまま終わってしまう‼」も、生きている時間のことを指してるのかな〜って思いました。時間は有限で、ぼーっとしてたら恋をすることもなく、人生が終わってしまう。
深読みかもしれないけど。
「野の花」 ご観劇ありがとうございました♪
ミュージカル座
ウッディシアター中目黒(東京都)
2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
感動しましたぁ~!!
あの時代のドイツは「一度転がり出すと坂を転がり落ちていくように」に戦争に向かって突進し、家族・友情さえもなかった時代。
リーザとルイーゼ。永遠の友情に心が温かくなりました。
そして、ストレートプレイの合間に流れる鍵盤生演奏は、優しい音色でお芝居に引き込まれました。
また、上演していただきたい演目です。
明治座 五月花形歌舞伎
松竹
明治座(東京都)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了
満足度★★★
夜の部鑑賞
歌舞伎の今後を担う、人気の若手役者が揃った公演で、異なるタイプの3作品を通じて、それぞれの役者の魅力が発揮されていました。
『将軍江戸を去る』
最後の将軍となる徳川慶喜と開城を迫る若者との対話劇で、ほとんど動きがなくて視覚的には地味ですが、激動の時代に生きた人達の思いが重厚なドラマとして描かれていて引き込まれました。比較的新しい作品のため、様式性があまり感じられず、照明もドラマテイックな演出となっていて、歌舞伎らしさがあまり感じられませんでした。
中村勘九郎さんの熱血漢っぷりと市川染五郎さんの威厳のある態度の対比が印象的でした。
『藤娘』
中村七之助さん一人舞台の舞踊で、藤の花が咲き誇る中を可憐に踊る姿が美しかったです。爽やかな雰囲気で良かったのですが、生真面目な感じが強く、もう少し艶っぽさが欲しく思いました。
『鯉つかみ』
姫が恋焦がれる男に化けてやって来た鯉の精を本物の男が退治するという、荒唐無稽な物語でしたが、大量の水や、宙乗り、舞踊、早替わり等、ケレンが盛り沢山で楽しめました。雨が降る池の中で鯉と格闘する場面は豪快に客席まで水を撒き散らすのが楽しかったものの、引っ張り過ぎるように思いました。
中村壱太郎さんが演じた姫がコミカルで可愛らしかったです。転換中に定式幕の前に立ったまま三味線と長唄が演奏するのが格好良かったです。
厄介払い
プリエール
北とぴあ さくらホール(東京都)
2013/05/21 (火) ~ 2013/05/21 (火)公演終了
満足度★★★★
厄介なのは
会話のテンポとかセリフとかきちんと聞かせてくれて、笑わせてくれた。で、舞台上のふたりの関係をもっと探りたくなる。厄介ものは何なのか…。(笑)
ネタバレBOX
渡辺徹がアイドルだった事を思い出させてくれた。やっぱり歳を重ねてもカッコいいわぁ。ラストのオチにはほんと椅子から転げ落ちるくらい…。まぁいいか。
ペコラムートンの羊(再演)
劇団MAHOROBA+α
遊空間がざびぃ(東京都)
2013/05/17 (金) ~ 2013/05/19 (日)公演終了
ファンタジー
リズミカルな言葉遊びは良かったです。後半でおかしを食べるシーンだけは興ざめでした。
熊の親切
カムカムミニキーナ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2013/05/15 (水) ~ 2013/05/19 (日)公演終了
温泉
本当に入っているような感じが良かったです。小栗判官のことを下調べしたおかげですんなりとストーリーに入って行けて楽しめました。アフタートークは演出についてなど貴重な話を聞ける好企画。今後も続けて欲しいです!
メメント・モリ
ウンプテンプ・カンパニー
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2013/05/16 (木) ~ 2013/05/27 (月)公演終了
濃厚な世界
生演奏やコーラスなどを絡めた熱演に引き込まれました。観劇前に原作や時代背景について予習をしておけばもっと楽しめたのにと少し反省… 初日ということで役者陣の緊張感が重めのストーリーをさらに沈めている感じが。本当は重軽の対比も見せ所だったのではないかと推測。セリフの噛みも結構あり、途中から役者さんの苦労が気になって物語に集中できなくなってしまいました。改めて完成型を観てみたいです。
時代絵巻 AsH 其ノ弐 『紅月~あかつき~』
時代絵巻 AsH
ワーサルシアター(東京都)
2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★
時代小説を読んでいたい
時代の解説に終始していて、
人間が全く見えてこない。
説明台詞のオンパレードで、どうも苦手だった。
人間と人間の葛藤、みたいなものをもっと観たかったが、残念ながら…。
題材的には十二分にそういう事が出来るはずなだけに、もったいない。
時代の説明を見るならば、よっぽどドラマや小説を読んでいた方が、
よくわかるし、面白い。
そういう物に勝つ為には、生の人間のやりとりで勝負するしかないはずなのだが。
ネタバレBOX
役者が全体的に、台詞を自分の言葉で喋れてないので、
加えて用語解説が多いので、残念な感じがぬぐいきれない。
幕末好きな作家に、とりたてて好きでない幕末の事を喋らされている、という感じが…。
で、どうにも埋まらない間を埋めようと役者が色々がんばってて、
それは非常に良い事ではあるのだが、
それぞれのがんばりが作品世界と絶妙に食い違い、
結果、それが痛々しい程に逆効果を生んでしまっている場面がちらほら。
いやいや、そんなにだんご食わなくても、黙って見てた方がまだ傷が浅いぞ、みたいな。
役者は、人前に立っているという自覚をもっとして欲しいし、
でも、役者はがんばっていたとは思うんだが、
やっぱり、苦しい中でも何かしら輝く術を探さなきゃいかんと思う。
それよりなにより、演出家は何をしていたんだろう、
何を見て稽古に臨んでいたんだろう。
様々な所に破綻の色が見え隠れしていて、
なんだか悲しい舞台でした。
カーテンコールが長いのが、非常に辛かった。
芝居を作る、という事が何かを、問い直していただきたい。
疑問を持たずに進んでは、ダメだと思うのです。
客席が椅子でなかったのも、ちょっとした違和感。
人を多く入れるためかしら。
さよなら、カケラルーム
PUPA
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2013/05/15 (水) ~ 2013/05/19 (日)公演終了
満足度★★★★
こんにちは、未来
バカし合ったり、喧嘩したり、仲の良い同級生たちが羨ましいなぁと思いながら観てました。そんな彼らと一緒に笑ったり、泣いたり… 舞台と客席の一体感を満喫できて楽しかった。廃校のセットも手が込んでいて素敵でした。ラスト、寂しさだけではなく何か希望を感じさせる形で良かったです。
仮の部屋
ユニークポイント
atelier SENTIO(東京都)
2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★
穴の話
客の想像力任せ、って点は好きですが、
芝居全体の芯が薄いように見えたのはあまり、ですな。
シアトリック要素を盛り込んでみたり、
なんかアングラめいてみたり、
そういう手法があまり戯曲とあってないように思えました。
やりっぱなし、のような感じ。
あれ無かったら、もう少し芯、通るんじゃなかろうか。
ふやふやしたものを観た感じで損した気持ちと、
こんだけ色々考えさせてくれてありがたい、という気持ちと、
二つが同居しますな。
この芝居、一言で言うなら、
「穴から穴への物語」
命のリレー的な何かを感じました。
ネタバレBOX
自分が住んでる部屋に、過去に住んでた人達が次々にやってきて好き勝手に過ごしていく。
その人たちはそれぞれ、自分の秘密の「穴」を部屋の中に持っていて、
その穴の中を覗くと死体が一杯。
一方、穴なんてない!
と言い張る現・住人。
やがて、部屋にやってきたデリヘル嬢に、穴を見出す…という。
この、「穴」って一体何なんだろう、と、
観劇後に大分頭をひねりました。
行き着いた私なりの答えは、
「穴」は、歴史とか、御先祖様とか、
そういった類のもの。
人それぞれ、それまでの歴史があり、
生きて、死んでいった先祖がいて、
私たちは無数の屍の上に立って生活している、と。
そういうもの、大事にしたいなと思いましたね。
関係ないけど、
『ジョジョリオン』の「壁の目」を思い出しましたよ。
物語の冒頭、
頼んでしまったものの、キャンセルしようと思ってたデリヘル嬢を、
最後には受け入れ、
下ネタだけど、彼女の穴に興味を持ち始める。
男の、一番の変化はここでしょうか。
「穴」
ってのは、きっと、先祖だけじゃなく、
子孫にも繋がるものなんだと思います。
観る人によって無数の解釈の仕方があるような書き方なので、これは私なりに考えた事。
作家は全然違うこと考えてるのかもしれません。
アフタートークがあったんですが、どうもパッとせず、
「なんか書いた本人も良く分かってないんじゃないか」
という匂い。
もちろん、「わかってる」なんて言葉ほど重い事は誰にも言えるもんじゃないし、
自分の書いたものを「わかってる」と言い切るほど怪しいもんもないですけど、
内容がミステリアスな分、もう少し話の持って行き方に方向性があったら良かったんじゃないかと。
役者も、言葉がどうも上滑りしていたように見えた。
「ダルマ」
劇団TEAM-ODAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2013/05/15 (水) ~ 2013/05/19 (日)公演終了
生きるための戦い
広い舞台で繰り広げられる迫力ある殺陣が見どころ。ストーリーも分りやすく役者陣も魅力的で良かった。「生きる」ことがテーマなのに大切な人物が死んでしまう展開が残念でした。
風撃ち
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2013/05/17 (金) ~ 2013/05/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
多様な読みができる作品。素晴らしい。
前作『泳ぐ機関車』で初めて桟敷童子を拝見し、衝撃を受け、
今回も拝見しました。
今回も素晴らしかった。
脚本は今回の方が複雑で、考えることが色々あった。
恥ずかしながら、二回泣いてしまった。
美術も圧巻。
役者さん達も素晴らしい。
ネタバレBOX
国民国家の基盤を強固にしようとしている明治政府の方針で、戸籍を持たない流浪の民を、住民登録させようとする動きがあった。そこには、徴税や徴兵のためなどの理由も大きい。また、すべての国民を国家の管理下に置くこと、そして画一化していくことも目的としてあったのだろう。
明治政府側の命を受けた主人公・柴浦が、数名の仲間を連れ、「人間島」に住む流浪の民カリドの戸籍整理をしようと、島に向うことから物語は始まる。
が、船は難破してしまう。運の良いことに、人間島に流れついていたが、そこでカリドに警戒され、半捕われ状態となる。
そして、明治政府の人間では殺されるということで、代々この島を訪れカリドを導いているという本土のある僧侶だと名乗れと、<はぐれカリド>に言われ、言われるがまま柴浦は僧侶を演じることになる、、、、
細かい説明は省くが、私が特に興味深かった点を何点か書く。
先ずは、主人公・柴浦が、「ミイラ取りがミイラになる」ごとく、カリドを日本国民の戸籍に編製しようとしていたのにもかかわらず、最終的にはカリドを導く本当の僧侶、それ以上に、カリド自身の尊厳と権利を支持する僧侶と化していくこと。(そもそも、代々この島に来ている僧侶というのは、実はそのほとんどが漂着民が僧侶を名乗り続けている、または、漂着民をカリドたちが僧侶にしたてあげているということらしい。)
ここで見えてくる、大和民族とその他の民族との関係性。この作品の設定は九州だが、奄美や沖縄、アイヌなど、様々な民族のことも想起させられる。
特に沖縄は、琉球民族として沖縄戦でも犠牲になり、その差別とも呼んでもよい傷は、米軍の駐留という形で、今も続いている。
明治政府の国民国家化、画一化の意味とは何だったのか?
また、尖閣諸島や竹島/独島の問題なども含めて、そもそも、国家が領土を有するという考え方自体の暴力性というものも、考えながら見た。
強い現代への問いかけを持った作品だと思う。
もう一つ重要なのが、作品の中に出てくる「阿呆丸」という子供(少女?)3人の存在(子供と言っても、一人は30歳だが(笑))。
子供たちは、本土に飢饉などがある際に、生贄(シトミ)として命を捧げるという使命を授かっているという。その使命を授けたのは、前(何代も前?ひとつ前?)の僧侶であり、その僧侶は、本土から罪人の子供など、そのままでは死にゆく運命にある子供を、この島に連れて来て、人身御供になるように教育していたという。子供たちには、名前すらない(一ツ、二ツ、三ツと呼ばれている)。神となる特別な存在として大切に育てられている。そして、飢饉の際にその阿呆丸を人身御供をしてそれぞれの地域に送り、その見返りとしてたくさんの食糧などを得て、それをまた島に持ってくるということをしていたそうな。
主人公・柴浦は、このような人身御供はよくないとし、憐れみを感じ、「お前たちは人間なんだ」「もう生贄になどならなくてもよい」と強く言う。が、子供たちは、むしろ、皆のために生贄になることを喜びとすら感じている。それが天命だと心から納得している。その姿に、柴浦の戦友・梁瀬は、「自分達も戦争の時に同じ様に教育されていたじゃないか」というようなことを言う。教育の恐ろしさ、ある価値観を信じきることの怖さを痛感する。
だが、話はそれほど単純ではない。ある価値観を純粋に信じて、利用されている人は、全否定されるべきなのか、、、。戦争責任論の問題とも重なるが、被害と加害との関係は、、、。先の大戦で、日本の一般庶民は加害者なのか、被害者なのか、、、など。おそらくそのどちらの側面もあるだろうが、、、。この物語では、この「阿呆丸一ツ」は、主人公・柴浦の善かれと思って言ってくれている言葉にむしろ苦しみに、絶望し、自分は存在する意味がないのだと感じ、自殺してしまう。ある価値観を他の価値観で全否定するのは、大きな暴力となるのだ。ある正義は別の正義にとっては強い暴力となる。この事件をきっかけに、明治政府の命を受けて、カリドを日本国民に戸籍登録しようとすることの暴力性に気付いたのか、その点はよくわからないが、いずれにせよ、主人公・柴浦はこの後、僧侶としてカリドを導く決意をする。
が、その先も、色々あり、彼の正義感は揺れ、最後には、自分がその正義という名の暴力に呑み込まれてしまう。そして、廃人になる。(長くなりすぎたので、説明を省きました、すみません。)
正義とは何か、、、とても考えさせられました。
タイトルにもなっている、風を撃つシーンも素晴らしかった。
総じて、一見、時代ものですが、現在社会に繋がる問題、繋がるだけではなく、まさに現代社会で問題になっていることそのものを、過去の話を題材に、強く問いかけてくる舞台でした。
素晴らしかったです。
ありがとうございました。