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団体所在地 | 応募数 | 割合 | |
---|---|---|---|
東京都 | 42 | 67.74% | |
神奈川県 | 4 | 6.45% | |
愛知県 | 3 | 4.84% | |
大阪府 | 3 | 4.84% | |
京都府 | 2 | 3.23% | |
北海道 | 1 | 1.61% | |
岩手県 | 1 | 1.61% | |
埼玉県 | 1 | 1.61% | |
長野県 | 1 | 1.61% | |
愛媛県 | 1 | 1.61% | |
福岡県 | 1 | 1.61% | |
熊本県 | 1 | 1.61% | |
沖縄県 | 1 | 1.61% | |
計62団体 |
審査員がそれぞれに10作品を推薦し、1作品につき1票ずつ票を投じました。票の入った作品について約3時間半に渡って議論を重ね、10作品を決定しました。
※公演初日順。
透き間
サファリ・P(京都府)
★審査員より(關智子)
サファリ・Pはそのユニークさと視野の広さが高く評価できた。創作の基となるテクスト、そこから書かれる上演作品のテクスト、メンバー間の関係性、その後の創作全てが序列的になることなく並置され作品を構成するというのは、現代舞台芸術にはしばしば見られるものの、実践できている団体はまだ多いわけではない。加えて、視野の広さは応募団体の中でも群を抜いていた。取り上げたテクスト自体も興味深いが、そこからアルバニアとコソボ紛争を、山口茜の祖父と繋げることで自身に近付けるという、時間的、空間的な距離を主眼に入れていることが好評だった。舞台芸術という他者と共に行う芸術を創造する上で重要な問題意識であるため、作品への期待が高まった。
“Na”
PANCETTA(東京都)
★審査員より(河野桃子)
「舞台に必要なのは、ただそこに必死に生きている人がいること」。俳優の身体、生演奏、空間など、生身の表現である舞台の特徴と向き合う姿勢には、観劇への期待が高まります。応募文からも、生の感覚、生の思い、生の匂いが立ち昇る生々しさがありました。目指す姿勢を文章に落とし込んでおり、魅力的でした。さらに『喜劇』へのこだわりも一貫しており、やりたい表現の明確さも力強いです。自分のやりたいことに芯を通しながら、同時に舞台芸術の普及についての活動もおこなう視野の広さにも将来性を感じます。今回の公演がひとつの着実なステップになるよう応援しています。
オロイカソング
理性的な変人たち(東京都)
★審査員より(深沢祐一)
2019年に東京藝大出身の5人が結成したパフォーマンス集団。第2作となる本作はコロナ禍による2度の延期に見舞われました。ピアニストで作家の鎌田エリカさんの書き下ろしで、現代の女性が抱えるさまざまな問題を多角的に扱った内容とのこと。作品のアクチュアリティもさることながら、今回の上演に至るまでのブラッシュアップや観客に作品理解を促す場を提案するなど、高い志向性を感じる応募内容に期待は高まります。
不思議の国のアリス
壱劇屋(大阪府)
★審査員より(河野桃子)
「CoRich舞台芸術まつり!」に何度も応募を続け、毎度、劇団としての強度を増していることを実感させる壱劇屋。応募文にも筋が一本通っており、実際に有言実行し積み上げている力強さがあります。オリジナリティを突き詰め、若手を育て、活動範囲を広げ、自分たちのファンと良い関係を築いている取り組みには、劇団としての信頼・魅力・将来性を感じます。応募作は『不思議の国のアリス』ということで、有名な人気作を壱劇屋ならではの無言劇と世界観でどのように仕上げるのか楽しみです。
ひび割れの鼓動-hidden world code-
OrganWorks(東京都)
★審査員より(深沢祐一)
「CoRich舞台芸術まつり!2020春」参加作品『HOMO』で、人類最後の日を予言的に描いた、平原慎太郎さん率いるカンパニーの新作。2021年末に神奈川で初演、以降各地に巡演しています。テキスト・ドラマターグにイキウメの前川知大さんを迎え、ゲストに外部の俳優とダンサーを招聘するなど、演劇とダンスの新たな交わりを目指し創作した点に注目しています。さらに持続的な活動に対する展望と気概を示した「将来のビジョン」に強く心を惹かれています。
マがあく
シラカン(神奈川県)
★審査員より(關智子)
応募時を含め、広報全体にやや観念的な言葉が多いものの、目的が伝わる上に魅力を感じる文面だった。将来のヴィジョンについて、自団体の特徴を客観的に捉えた上で、具体的に実現可能な範囲で設定していることに好感が持てる。また、作品のテーマがコロナ禍を捉えたトピカルなものであった点も評価できた。コロナ禍をテーマにした団体は多かったが、シラカンはそこから社会や世間的ルールの疑問視という広がりを持たせ、主題を掘り下げられているであろうことが伺えた。問題意識の深さゆえに期待値が高い団体である。
甘い手
万能グローブ ガラパゴスダイナモス(福岡県)
★審査員より(鈴木理映子)
近年の自信作をブラッシュアップして再演する今公演の企画意図、CoRich舞台芸術まつり!を始めとする演劇祭やコンクールに参加する理由など、応募書類に書き込まれた取り組みのすべてが、劇団結成時の理念「いまだに演劇に出会っていない人たちにこそ、演劇を楽しんでもらう」を出発点としていることが、しっかり伝わってきました。対象が広く、ともすれば具体的な戦略も見失いかねない大目標に正面から取り組む姿勢に、15年以上にわたり、福岡を拠点に良質なエンターテインメントを追求してきた自負も感じます。最終審査進出は11年ぶり。経験を積み重ねたうえでの「代表作」での勝負に、心して立ち会いたいと思います。
9人の迷える沖縄人
劇艶おとな団(沖縄県)
★審査員より(鈴木理映子)
沖縄に暮らす人々の「現在」に立脚しつつ、歴史を紐解き、現代の日本が抱え続ける矛盾、葛藤に切り込む。エントリー作品『9人の迷える沖縄人』の、直球かつ意欲的な企画に惹かれ、ぜひその場に立ち会いたいと思いました。アトリエ銘苅ベースを拠点に、県内外の団体と交流を重ね、あらためて沖縄の現代演劇をかたちづくり、発信していこうとする、その取組の一つとしてCoRich舞台芸術まつり!の利用があるのだとすれば、それはとても光栄なことでもあります。地域で暮らす「おとな」たちが発するエネルギー、説得力、そして艶っぽい(?)ほどのチャームに出会えることを期待しています。
残火
廃墟文藝部(愛知県)
★審査員より(大川智史)
今回の第一次審査におけるダークホース的存在でした。審査員は誰も作品を見たことがなかったのですが、早々に多くの票を集めて、最終10作品に名を連ねました。
2014年から続けているという全作品の動画無料公開を、新たな観客と出会う機会と位置づけ、実際にファン層を広げてきたことからも、インターネットを活用した創客というビジョンが真摯なものだと考えました。
また、劇団結成10周年の節目の年に、「平成」という大きなテーマを掲げ、「新しい時代を切り開く傑作になる」と書ききった自信溢れる意気込みに好感を持ちました。
ふすまとぐち
ホエイ(東京都)
★審査員より(大川智史)
東京で劇団を立ち上げ、活動を続けてきたホエイ。地域のリサーチをもとにいくつかの作品を創作してきたことや、地方を題材にした作品を主に東京で、方言を交えて数多く上演してきたことが特徴と言えると思います。
応募文からは、都市と地方の断絶や、地方が抱える課題を、創作上の問題意識に据え、創作のあり方を含めて、それに呼応するようなビジョンを掲げていると感じ、そこに団体の一貫した姿勢を見ました。
個人的には特に、創造の過程を大切にし、「人が集まり『混ざる』ことの意義や価値」を生み出し、コミュニティの中核を担おうという姿勢に強く惹かれました。
以上の10作品です!
次の最終審査では、審査員が実際に公演を見に行きます。
CoRichメンバーもクチコミをして
全国の舞台芸術ファンみんなで盛り上がろう!
最後まで候補に残っていた、大変惜しかった作品です。
“審査員注目の作品”として公表させていただきます。※初日順
〈シアター風姿花伝劇作家支援公演〉『風-the Wind-』 | HANA'S MELANCHOLY (東京都) |
ヘンテコ鳥と、さかいめの3人 | 劇団うりんこ(愛知県) |
いきたひと | yum yum cheese!(熊本県) |
Le Petit Prince -わたしと小さな王子さま- | THEATRE MOMENTS(東京都) |