最新の観てきた!クチコミ一覧

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FEVER~眺め続けた展望の行方

FEVER~眺め続けた展望の行方

傑作を遊ぼう。rorian55?

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/09/19 (土) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

楽しめました
笑いあり、涙ありのお芝居でした。
劇中ででてくる話題に懐かしさを覚えました。

最後の台詞はN43°「AFTER」でオリジナル版の映像が流れています。
しかし、その言葉の思いを考えさせられたのは今回が一番だと思います。
立ち止まっている自分の背中を押された気がします。

そして、roriann55?の個性的なメンバーに「ぞっこんラブ」です。
これからも、応援していきたいです。

高麗犬おるんー花モ嵐モー

高麗犬おるんー花モ嵐モー

マダマダムーン

サンモールスタジオ(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/09/28 (月)公演終了

満足度★★★

キキさんが
とてもいいかんじでしたねぇ、すごい。

なぜ熱帯は、亜熱帯になったのか

なぜ熱帯は、亜熱帯になったのか

熱帯

駅前劇場(東京都)

2009/09/24 (木) ~ 2009/09/28 (月)公演終了

満足度★★★★

好きですね
短編の小ネタで笑い。

宵の唇

宵の唇

さかな公団

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2009/09/25 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

ホンネは心の奥にしまって
それぞれ夢を抱いてはいるけれど、そろそろ現実を突きつけられてる女たち5人。カフェのテーブルでおしゃべり。

ネタバレBOX

だけど、本当のところはなかなか見せてくれないんだよなぁ。いい感じにでたらめなおどりとか、ふわふわのバレリーナみたいな衣裳からむき出しにされる、いい感じにたるんだからだとか、目の前にさらけ出されるものはなんだかちょっとイタイものがあるのだけれど、それそれが心の奥に抱えているもっとイタイ本音が見えなかったのは残念だった。
エステル・サラモン「Dance#1/Driftworks」

エステル・サラモン「Dance#1/Driftworks」

ダンストリエンナーレトーキョー

スパイラルホール(東京都)

2009/09/27 (日) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

ぷるぷるふるえる
ダンストリエンナーレの第5弾はドイツの振付家エステル・サラモンの女性デュオ作品。開場が開演の5分前。しかも実際の開演は予定を15分も過ぎてから。いったい舞台裏で何があったのだろう。上演時間は約1時間。

ネタバレBOX

エステラ・サラモンともう一人の女性が出演。二人とも白ズボンに白シャツ。タンクトップがサラモン。もう一人はホルターネックで微妙に衣裳を変えている。ダンスのほうも同様に、ユニゾンではないが似たような流れで動くことが多かった。
前半の出だしでは二人がうつぶせに、横一列に寝そべっている。つま先を床に立てて踏ん張ることで、体を前後に揺すっている。一見、芋虫のように這っているのかと思ったが、いつまで経ってもその場で上下運動するばかり。やがて体を起こして立ち上がる。その間も体のどこかしらを前後あるいは左右に往復運動させている。立ち上がってからは膝を小刻みに屈伸させることが多かった。体の振動に促されるように腕もゆっくりと動かしている。二人の動きを見ているうちに浮かんだのは、紙相撲という遊びで使う力士の動き。底に敷いてある紙を指で突付くと紙製の力士がチョコチョコ動くというアレ。ああいう感じで二人の位置がいつも間にか逆になっていたりする。動きの変化の緩慢さでは舞踏といい勝負。途中で二人が客席へ背中を向けて、お尻を中心に背面全体をプルプルさせるところが可笑しかった。全体的に健康体操みたいな雰囲気があり、エステル・サラモンの顔立ちが何となくジェーン・フォンダに似ているところから、エアロビクスのワークアウトを連想したりもした。

タイトルの「Dance#1/Driftworks」というのを見てもわかる通り、前半と後半で別の作品になっている。後半は一つの作品というよりも、作品以前のサンプル集といった感じ。ワークショップではこういうのをやりますという宣伝用の見本、というか。
て

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

岩井秀人の代表作!
祖母の葬式を題材にした家族の物語。
斬新な演出法で、名作が出来上がった。

ネタバレBOX

物語がらせん状に、繰り返されながら、視点を変えて次第に色々なことが見えてくるという作り。この手法と今回の芝居が見事にマッチし、全く新感覚のドラマが出来上がった。

不思議な感覚の中、哀しみが津波のように押し寄せてきて、胸がしめつけられた。
BUG 【美保純が降板⇒代役は西山水木】

BUG 【美保純が降板⇒代役は西山水木】

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2009/09/18 (金) ~ 2009/09/30 (水)公演終了

満足度★★★★

鬼気迫る舞台。
アメリカのオフブロードウェイの話題作を坂手さんが翻訳して上演してくれた。もちろん、演出その他は違うのだろうけど、アメリカの現代演劇に触れる機会が少ない我々にとっては大変刺激になる。

美保純さんは好きな女優なので、病気降板は残念だったが、西山水木さんの熱演が見られたので満足。こういうアクシデントがあると、かえって他のメンバーはそのアクシデントを吹き飛ばそうと団結するものだが、そういったエネルギーが全ていい方に出ている気がした。

物語はいかにもアメリカらしい話。日本ではなかなか発想出来ないストーリーだが、それだからこそ、見る価値がある。(以下ネタバレで)

ネタバレBOX

米軍の人体実験なのか、それともただのヤク中なのか、最後までどきどきさせられた。そして何よりこの芝居は五感に強烈に響く。

自分自身がかゆくなったり、何か変な音が聞こえたり、終わった瞬間は若干吐き気さえ催すような芝居だ。決して見終わった後の爽快感はない。しかし、今日本でそれだけのものを伝えてくる芝居はない。ラストシーンは強烈だ。

こういった芝居がアメリカで上演され、それが話題になりロングランになっていると聞くと、ちょっとうらやましてくなってしまう。井の中のかわずになりやすい、日本の演劇人に是非、観てもらいたい芝居だと思った。
『天才バカボンのパパなのだ』『マザー・マザー・マザー』

『天才バカボンのパパなのだ』『マザー・マザー・マザー』

桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2009/09/18 (金) ~ 2009/09/26 (土)公演終了

レレレのおばさんと飴の人。
観たのは先週だのにだのにっ 私にはなんだか言葉にするのが難しいのです。『天才バカボン〜』はバカボンの強引な流れそのままにカラフルな衣装であの、バカボンっぽくはあるのだけど、レレレノおじさんはレレレのおばさんであり、主役がバカボンパパではなく署長であったのもあり、例えば韓国版バカボン、とかそういうよその国での芝居のような面白さがありました。
『マザー・マザー・マザー』は実際に起きた78年のガイアナ人民寺院集団自殺事件をモチーフにした作品とのこと。バカボンからあったステージ左よりの電信柱がここでもそのまま使われていて、神に背く人をその電信柱に縛り付けられたり音楽がない中、一定の速度でボールを壁に投げ続ける音が妙な不気味さがあり。後半人形の首吊りを見せしめのように狐の嫁入り行列っぽく運ぶ絵は本当にゾクッとします。人形なのに自分の子供と思い込んで悲鳴をあげる女もまた同じく。集団心理が引き起こす連鎖反応が気持ち悪いはずなのだけど、なぜか清いものを観た感じがします。
しかし役者も良いですねえ。あの空間でできるって自慢ですよやっぱり。

そしてまたいつもの飴を食べる人がいらっしって・・・・袋から出しておいて小さいプラスチック容器に入れておくってどうですか。台詞がない時だからいいかといえばそうではなく、その「間」も演技は続いているのです。後ろのお客さんは顔を覚えているらしく「あの人アチャコで開始10分で帰った人だ」と・・・(笑)

サッちゃんの明日【松尾スズキ新作!】

サッちゃんの明日【松尾スズキ新作!】

大人計画

シアタートラム(東京都)

2009/09/18 (金) ~ 2009/10/11 (日)公演終了

満足度★★★

2時間全く飽きさせない舞台はさすがだと思いました
大人計画初鑑賞。2時間の上演時間を全く飽きさせずに駆け抜ける芝居は、さすがだと思いました。俳優陣もみな技量が高く、これぞプロの役者!でした。

ネタバレBOX

ただ個人的には、こういうひたすら笑って、さっぱり劇場を後にするタイプの芝居は、もういいかなと思っています。もう行かないかな・・・。
ジェーン・エア

ジェーン・エア

松竹

日生劇場(東京都)

2009/09/02 (水) ~ 2009/09/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

松たか子凄し!ジェーン・エア波乱に満ちた純愛物語.ケアード演出は日本にぴったり.次はいよいよレミゼだ!
やっぱり生演奏のミュージカルはいいです。
まず、舞台上、左右にも観客席があるのが目に入ります。
舞台の奥には大きな木があって、シンプルで美しい風景が作らていて、とても奥行きがあります。
オーケストラ・ピットは舞台奥下にあり、舞台上の席からしか見えないのが少し残念ですが、その分手前まで舞台がせり出している感じで、俳優さんたちが間近に感じます。

生まれてすぐ両親を失ったジェーン・エアの波乱に満ちた純愛物語。
身分差別など時代背景が、多分にキリスト教が色濃く反映されている話です。

松たか子の歌はうまく、また心の揺れ動く様子の演技も良かったです。
主人公は、原作では「美しくない」ことになっていて、セリフにも「美しくない」とあるのですが、松さんが演じるとやはり美しく、その矛盾?は気になります。
しかし、パンフでは作者自身が「自分を美しくはないと思い込んでいた」というくだりがあり、そのせいだと勝手に納得しました。

そして、10歳のジェーンと教え子アデールの女の子の子役2人が、また上手い。
(特に後者)
芝居全体の雰囲気を大きく変えていて、非常に重要な役回りだと思いました。
なお、本作も「レミゼ」のケアードの演出によるもの。
リニューアル版としての初演ということですが、ケアードは本当に日本風にあっていると思います。
さて、いよいよ今度は「レミゼ」です!

白雪姫と七人のム・フ・フ・・・

白雪姫と七人のム・フ・フ・・・

SPPTテエイパーズハウス

あうるすぽっと(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

たのしかった~♪
迫力のダンス!心温まるストーリー!
楽しませてもらいました!
僕もいつかあんなふうに楽しい舞台に立ちたいです^^
おかまさん達サイコー><

ネタバレBOX

最後のオチも最高でした!w
twelve

twelve

劇団6番シード

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★

いまさらながら
いまさらながら書かせていただきます。
迫力がありとても見ごたえのある舞台でした!
最初は意味が分からない断片から徐々に確信に近づいていく、それが迫力のある演者さんたちによって構成されていて・・・とても楽しませていただきました!

ネタバレBOX

個人的にはもう少し12人の過去などに触れてほしかったな~っと思いました。
しかしそれでは2時間では収まりきらなくなってしまいますよね^^;
ハセル

ハセル

空気ノ機械ノ尾ッポ

ザ・ポケット(東京都)

2009/09/24 (木) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★

『風の又三郎』を題材に
今回の芝居の内容は宮沢賢治の短編小説 『風の又三郎』だ。
宮沢賢治が好きなワタクシとしては、まあ、飛びついたわけです。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX


『風の又三郎』は、谷川の岸の小さな小学校に、ある風の強い日、不思議な少年が転校してくる。少年は地元の子供たちに風の神の子ではないかという疑念とともに受け入れられ、さまざまな刺激的行動の末に去っていく。その間の村の子供たちの心象風景を現実と幻想の交錯として描いた物語だ。

そんな物語だから、キャストはどーしたって小学生の雰囲気を出さなくてはならないのだけれど・・、どー観たって大人なんだよね。。まあ、実際大人が演じてるんだけれど、こういう場合、じゃりんこチエじゃあないけれど、じゃりんこハゲが居てもいいわけよね?要するに坊主頭に横っちょ10円ハゲに半ズボンとTシャツのガキんちょが登場したなら、もうそれだけで雰囲気は満点なわけ!
そんなヤツが舞台に上がってたら、ワタクシなんか直立不動で井上陽水の「夏休み」だって歌っちゃう!

しかーし、そんな意気込みとはうらはらに舞台は芝居というより、クイズ出題が主なパフォーマンスで「夏休みの宿題」的な雰囲気満天、マウンテンでした。ずっとクイズ・・・笑

キャストは汗かき汗かき一生懸命、演じてるんだけど、ワタクシの好みではなかった・・ww。

天気のいい日にずっと君の後を付いてるのはな~んだ!
「はい!先生!それは影で~~~っす!」

さって・・・星へ帰ろう・・(。。)
はちみつ

はちみつ

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/09/23 (水) ~ 2009/09/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

繊細かつ大胆で神秘的
非常に繊細に作られている舞台だと感じました。それでいて、見せるところは大胆に作品中に存在していて、非常に好感が持てました。

後半からの圧巻の展開もすばらしかったですが、前半の張り巡らされた隠喩の緻密さにも感心しました。聞き逃してしまうほどの普通の台詞に対しても奥深さを感じましたし、時折挟まる詩的な台詞も、聞き応えがありました。

ネタバレBOX

主人公と店長が、一瞬だけ心が通じ合う瞬間、2人がはちみつの中にいるように見え、何とも言えない感覚になりました。
優しい時間

優しい時間

四ッ葉屋

スペース・オルタ(神奈川県)

2009/09/13 (日) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

アンケートより
・タイトル通り、優しい時間が流れたように思います。
・図書館だけでなく、客席にも優しい時間が流れました。
・時間の流れ方が素敵でした。
・とても優しい時間を過ごせました。
・優しい気持ちをいただきました。
・初めて芝居を見たのですがとても良かったです。心にグッときました。
・とても素敵な作品でした。テーマ性があって、心温まるおもいでした。
・見ていて温かな気持ちになれました。
・何とも言えない不思議なあったかい気持ちにさせてもらえました。
・深いメッセージに涙々。
・司書さんがとてもいい感じでした。
・司書さんがとっても雰囲気が出ていてよかった。
・司書さんひきいるキャラクターがよかった。
・図書館の設定がとてもよかった。
・穏やかな人になりたいと、そう強く思った。
・皆さんの優しさがにじみ出てて、ゆったりと見ることが出来ました。
・こんな本もあるのかと…良かったです。
・実ちゃんが亡くなって、図書館で本を借りることの意味が解けてからの展開がおもしろかった。
・一日一日を大切にしていこうと感じさせる舞台だったと思います。
・ピアノの音色、演出がよかった。
・曲がよかった。

白雪姫と七人のム・フ・フ・・・

白雪姫と七人のム・フ・フ・・・

SPPTテエイパーズハウス

あうるすぽっと(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しくホロっと^^
心温まるハートフルコメディ。2時間10分は長いなぁと最初は思ったものの,終わってみれば時間を感じさせず,充実感だけが残ります。出演者総出のダンスは圧倒的。いい舞台を観させてもらいました。

ありとあらゆる涙

ありとあらゆる涙

散歩道楽

サブテレニアン(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/09/30 (水)公演終了

満足度★★★

鳩がいいの
もっとわけわからん展開でいいよなぁ

はちみつ

はちみつ

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/09/23 (水) ~ 2009/09/28 (月)公演終了

満足度★★★★

眼福ななかでも
やっぱり、そうだろうなという役のハマカワすごい

正しい晩餐

正しい晩餐

劇26.25団

駅前劇場(東京都)

2009/09/16 (水) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度★★

海を見る
海の幸バージョンを見ました。
個人的には嫌いなバージョン違い作品の同時公演。
ひとつだけ見たのだと作品が十分に理解できないとかだと、逆に損をした気になってしまって、それならむしろ見ない方が良かったと思ってしまう。

このバージョンは話が最後まで謎をはらんだまま進んで、回収しないまま終わってしまっている感じで、良く理解できませんでした。
なので、全体の印象が良くても後味が悪い感じ・・・。

ネタバレBOX

「秘法館」が唯一の観光名所という海の近いペンションでのお話。
そこに新たな名物で観光客を増やそうと考える町の青年団。
そんなペンションに毎年「謎の生物ツルポゴ」を捕らえるために毎年訪れる4兄弟を中心に、ペンション経営の夫婦やその兄親娘の難しい関係などを織り込みつつ進む。

父親と娘の関係は舞台でも分かりやすく展開されているけど、もう少し丁寧に時間を割いて描いても良かった印象。
役者が好演だっただけに、無くても良いサイドストーリーになってしまっていて勿体なかったです。

ラジオはまあ、色物としてあんな感じで良いのかな?

で、4兄妹と謎の生物と今は無き父親の話がメインになってくるわけだけど、結局父親は何で死んだのか、とか実際にツルポゴを捕まえてからの病的な4兄妹の描写とかが説明されきってない、回収されきってないので見終わっても結局不満だけが残りました。
幕の頭に挿入される兄妹の食事シーンも効果的だったとは思えないし、思わせぶりに見せておくだけ見せておいて結局回収しきれてない。

25団は今回3回目の観劇。
前作「108」が大好きな作品だっただけに、今回は残念なデキでした。
今津雅晴「still life」 / 木野彩子「IchI」 / キム・ジェドク「Darkness PoomBa」 / 浜口彩子「15秒」

今津雅晴「still life」 / 木野彩子「IchI」 / キム・ジェドク「Darkness PoomBa」 / 浜口彩子「15秒」

ダンストリエンナーレトーキョー

青山円形劇場(東京都)

2009/09/26 (土) ~ 2009/09/26 (土)公演終了

極東編
ダンストリエンナーレの第4弾。この回だけは4本立てと数が多い。他の公演は単独か2本立て。日本から3人、韓国から1人という内訳。それぞれ上演時間は25分くらい。

ネタバレBOX

木野彩子「ICHI」は、上野天志とのデュオ作品。陰影礼賛ということだろうか、とにかく照明がやけに薄暗い。連日の劇場通いや加齢のせいもあるが、薄暗い中で動きを見つめようとすると、目が疲れてくるのがよくわかる。暗いところで本を読むと目が悪くなる、というのと同じ。作り手は動きを見せたいのではなくて、作品としての雰囲気を作りたいのだろう。黒い格子状の板を4枚立てて、和風家屋の塀、あるいは檻を思わせる形にときどき移動させる。塀を挟んでユニゾンで動く男女は恋仲だろうか、道ならぬ恋を咎められて檻に閉じ込められたのか。そういう想像を働かせたいところだが、それには衣裳を和風にするとか、もう少し工夫がほしい。生演奏するミュージシャンが下手に3名。

今井雅春「Still Life」は本人のソロ。畳3枚を並べた周囲に靴がたくさん揃えて置いてある。横になっていた今井が体を起こして、靴を咥えるところは犬を演じているよう。両手にも(手袋ではなく)靴を履いているので、なおさら動物的な印象。畳3枚分に照明が当たっていて、この作品も周囲が薄暗い。やれやれまたか、と思っていたら、今井が立ち上がると同時に白い照明が広がって、ピアノの演奏も鳴り出した。今井は長袖の白っぽいシャツを妙な具合に着ている。シャツの前裾を捲り上げて、腕を袖に通したままで、頭の後ろまで脱いでしまっているのだ。シャツの前裾をまくって頭にかぶるのは、コンテンポラリーダンスで何度か見たことがあるが、それをさらに進めて、いったん頭を襟首から抜いてから、後頭部に引っ掛けてある。(説明がメンドー)。両手の靴はそのままで、音楽に合わせてシャープな動きで踊る。終盤でようやく靴を手から脱ぎ、畳周辺の靴を全部畳の上に移す。ベートヴェンの「歓喜の歌」が響き渡るなか、今井が舞台正面に進み出ると、背後の畳の上に、天井の方から靴が次々と投げ入れられる。わけのわからない内容だが、自分なりに想像すれば、「人間になりたかった犬」の話、ではないか・・・?

3本目、キム・ジェドクは韓国の男性振付家。タイトルは「「Darkness PoomBa」。チラシの解説によると、「プムバ」という乞食の格好で演じる韓国伝統の音楽パフォーマンスを基にしているとのこと。舞台にはドラムとギターとベース、客席にはスタンドマイクが置いてあって歌手が唄う。ダンサーは7人。そのうちの二人は床に置かれたトレイの飯を喰う仕草をしていたから囚人かあるいは乞食の役なのかもしれない。他の5人とともに、身体能力の高い動きを披露。2人~5人と組合せを変えながらも、ユニゾンのやけに多い振付だった。以前に見た韓国の男性振付家の作品でもユニゾンが非常に目立っていて、これは向こうの流行というか好みなのかもしれない。中盤には振付家で、出演もしているキム・ジェドクが客席のマイクまで降りてきて、唄ったりハーモニカを吹いたりしたが、激しく動いたはずなのに歌や演奏では呼吸の乱れが感じられなかったのがすごい。全体としてはエンタメの色合いが濃く、歌手が客席ではなく舞台中央に立てば、そのままで歌のライブコンサートになりそうだった。実際、手拍子を求められたし。そう考えると、ユニゾンの多い振付はショービジネスのバックダンサー的な踊りなのかもしれない。

浜口彩子「15秒」は7人のダンサーが出演。本人は出なかったもよう。この作品が始まる前に、舞台の壁を覆っていた黒い幕がようやく取り払われて、背景が白っぽい壁になり、舞台全体がずいぶん明るくなった。作品はコンテンポラリーダンスそのものをパロディにしたような、ちょっとコミカルさもある珍しい内容。コンテンポラリーダンスを見続けていると、特徴的といえる動きがいくつか見つかるものだ。そういう短い一連の動きを取り出して、それにちょっととぼけた名前をつけて、風船に吊るした紙やフリップボードに書いて一つずつ紹介していくというもの。特にフリップボードをめくりながら演じていくという形式は、お笑いのコントでよく使う手口だ。コンテンポラリーダンスによるセルフ・パロディということで、作り手は自虐的になっているのかとも思ったが、別にそういうこともなさそうで、ダンサーたちは楽しそうに、そして真剣にやっているようだった。名前のついたダンスの断片がたくさん出来たわけだから、今度はフリップボードをシャッフルして、無作為に既存のフレーズを繋げて作品化してみるのも面白いかもしれない。聞きかじりの知識だけど、そういう偶然性を利用した創作方法は、今年亡くなったマース・カニンガムもたしかやったはず。

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