最新の観てきた!クチコミ一覧

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ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

サルとピストル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

何とも残念な活動停止
初見の劇団ですが、このハジケっぷりは実に私好み。正に男のロマンです。活動中止が何とも残念。いつか復活して欲しいものです。

(再演)太陽に恋した童貞モグラ[公演終了!ご来場ありがとうございました!]

(再演)太陽に恋した童貞モグラ[公演終了!ご来場ありがとうございました!]

ザ・プレイボーイズ

タイニイアリス(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度

学芸会のよう
脚本の稚拙さを自覚しているのなら、なぜ再演にしたのだろうと不思議でならない。改演ならまだしも。
内容の茶番さもさることながら、役者の演技の性質に統一感がないという所にすら気が回っていない演出は観ていてイライラした。照明操作も酷い荒れようだったのが気になる。
前回の短編コント集の公演はすごく面白かったのになーなんでだろ。

不要な○○、下取りします。

不要な○○、下取りします。

劇団わらく

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

予想以上の気味の悪さ
説明から○○が人間であることは容易に予想がつきましたが、人間をああいうふうに再生する場所だったとは...。終演直後にBGMとして流れた歌が、極めて逆説的に聞こえました。既にこんな施設がどこかにあったりして。あ〜コワい。

不要な○○、下取りします。

不要な○○、下取りします。

劇団わらく

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

これはイイ
いやはや何ともシニカルなブラック・コメディ。半分笑えて、半分笑えず、フラストレーションが溜まりますが、これが面白い。白のモノトーンでシンプルなセットとパステルな衣装の爽やかさと、中身のグロさとの対比がイイです。

ハロースクール、バイバイ

ハロースクール、バイバイ

マームとジプシー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

マックが異国に思えた頃
今年の暫定マイベスト公演。登場人物もパンフもチケットも全てが愛おしい。
「それぞれ」に分化してゆくまでの、発語されずにいつの間にか蒸発してしまっていた感覚。誰かの記憶から記憶へと、行き来戻りつリフレインしながら一年という年月が濃縮された一つの「場」に喉の奥が熱くなる。
きっと皆ローファーではなく白いスニーカーを履いてるんだろうなと思わせる、中学生の身体感。この懐かしさといったら。
映像的な舞台は多いけれど、これは舞台にしか表現できない映像性だなと。
色んな所で絶賛されてた前作も観とけばよかったと激しく後悔。時間さえあればもう一度あの場を体感したい。

空を見上げる

空を見上げる

HOTSKY

cafe MURIWUI(東京都)

2010/11/23 (火) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

窓から空
郊外の商店街、3階というかペントハウスのような場所なので、空が近い贅沢。
夕方の回にお邪魔しましたが、夜は星が見えたりするのでしょうか・・・。

それにしても、広い窓からの借景は、とても贅沢なはずで、惜しいのは当日の曇天。さらに惜しいことに、夕方のゴールデンタイム公演は、この回だけみたいでしたが、ちょうどこの時間、もし暮れている夕焼けなんかだったら、もの凄い相乗効果だったのに、と思ってしまいました。

ため息が出始めた三十路の女性x3のお話のお話ですけど、30代なんてまだ青春そのもの。
受け入れたり、しがみついたり、振り返ったり、進んだりといろいろでしょうけど、元気出していきましょ。

空を見上げる

空を見上げる

HOTSKY

cafe MURIWUI(東京都)

2010/11/23 (火) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

なんといっても舞台がいいよね。
ホンモノのカフェを使って、しかも小さな庭のようなオープンカフェの部分があって、店内には空が見える窓がある。そこで、ドリンクを注文して、観る。あまりにリアルで、隣のテーブルを盗み見ているみたいな気恥ずかしさもあったりして。芝居は始まってるのに、全く気づかず、知り合いとおしゃべり続ける観客までいる始末。ただ、環境はいいけど、そこでの会話の前半は、逆にリアル過ぎて退屈な部分もあった。だって、本当にカフェで耳にするような会話だから。後半への流れとして必要なのはわかるし、単なる好みの問題なのかもしれない。でも、環境も内容も非日常性を失うと、演劇ってどうなるんだろう……なんて考えながら観てしまいました。窓の外の日も暮れていき、後半の3人は、良かった。特に美音さんの飲み食いしながらの演技がお見事。

ネタバレBOX

ラストで自宅飲み会に移動するために店をでるとき、この先どうなるのか気になって、あとをついて行きたいストーカー気分でしたね。
おまつりしましょ

おまつりしましょ

劇団娯楽天国

TACCS1179(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

もっともっと。
田舎の風情がよく描かれているな、と思いました。

鹿児島に赴任した時を思い出したなぁ。。。とある島に、2泊3日で出張した時、、、テレビでは「風光明媚」「温かい人情」を喧伝している島なのでありますが。。。

実際は、、、人間関係が濃い濃いっ!

良くも悪くも人間らしい。。。

そんな感じの「村」のお話。


・・・と書くと、重い感じですが。。。

おもしろいですっ!!

胸がチクっとするとこもあるけど。。。爽快ですっ!!!


舞台セットの立派な男根(御神体)。。。そういや、稲取の温泉で女衆がデッカイのを担いでたなぁ(笑)


煩悩。本能。生きる力がみなぎる好舞台でした!


「長者様」。

爆笑ですっ!!!

ネタバレBOX

「八ツ場ダム問題」がモデルなのでしょう。。。

ま、芝居の中では「反対!」「賛成!」というだけで、そこにドロドロした構造は描かれていません。。。

その点は好感。

実際のモデルを意識しちゃうと、「地元住民=善」じゃないことを感じているボクとしては、複雑な気持ちが観劇に入っちゃうから。。。

でも、なんでダムなんだろう。。。

小学校の統廃合や、病院の廃院をめぐるゴタゴタ、、、そんな騒動でもかまわないと思うんですが。。。。

ま、それじゃ「ムラが無くなる→ムラの離散」という構造を描けないことはわかってるけどさ。。。

でも。。。公共事業ってのは、根が深いからなぁ。。。チトつらいとこあるッス!

もっともっと好くなる芝居だと思いました!!!
吉例顔見世大歌舞伎

吉例顔見世大歌舞伎

松竹

新橋演舞場(東京都)

2010/11/01 (月) ~ 2010/11/25 (木)公演終了

満足度★★★★★

ぐいぐい引き込まれる。。。
小悪党が、大名を引っ掛ける。。。

その小悪党の立ち回り&恋愛模様。

この単純明快な筋書きがたまらない!とにかくオモシロイ!!

幸四郎は貫禄たっぷり。小ずるい感じもよく出てて、、、イイ感じ。

でも、声小さくないか?最前列だったから、問題なく聞くことができたけど、3階席の方は十分に声が届いたのだろうか?

それに比べ、菊五郎はシっブ~い声がビンビン響く!響く!!

とにかく面白い芝居でした!

主人公二人を若手でやってもイイかもしれない。。。役柄の年齢的に。

あと、、、中村芝のぶ。

すごいです。

おまつりしましょ

おまつりしましょ

劇団娯楽天国

TACCS1179(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

ものすっごく面白い!
遥か遠くの田舎に御平古(おへのこ)村またぢからという僻地があった。このフザケタ地名から想像できるように、村にあるお社にはどっか~~んと鎮座する、怪物の・・・・・のようなもの、が在ったのだった。

以下はネタばれBOXにて。。久しぶりに暴れます!笑

ネタバレBOX

カンボジアでカタツムリの養殖をしているというキャッチフレーズのもと、善良でちょっとおばかな民から金を集める詐欺師の山城はまたぢからに国宝級のお宝が隠してあると長者の息子・土屋から話を聞き、そのお宝をせしめて高飛びしちまおうと考えて探しにやってきたのだった。

ところがいざ来てみるとお社には、どでかいおちんちんのような巨根が守り神のように鎮座しているのであった。片田舎にはこういった神々というには程遠い猛々しい男性性器や女性性器のシンボルを奉った社がよくあるが、ワタクシの田舎でも安産のお守りとして巨根地蔵なるものを奉ってあるありがた~いようなありがたくないような巨根が空に向けて聳え立っているのをちっさな頃から眺めて育った。笑

そんな村で山城は一攫千金を夢見たが、山城の意思とはうらはらに、おへのこさまの生まれ変わりと村民に崇め奉られ、どんどんどんどん、ずんずんずんずんと、祭り上げられてしまう。村民の話は放っておくと、これでもか!と膨らみ、しまいには村のダム建設反対の為に山城を県知事や果ては、国会議員に立候補させる。なんつって大げさなる展開になってしまったから当の山城は慌てるばかり。

挙句、火の輪潜りや厳かな儀式と称する人柱にさせられ殺されそうになる寸前の、その儀式はこれまた巨根を頭から被った異様な雰囲気に山城は泣きそうになりながらも踊る。笑

更に山城の被った巨根があまりにも逸脱していてご立派で、ワタクシは卒倒寸前だった。笑

しかし、物語はコメディばかりではなく、村特有の人間関係の難しさやプライバシーの尊重やへったくりもない濃密な窮屈さも表現し、更に家族というお家を守る風習に戸惑う娘の感情も取り入れて、舞台は楽しく面白く、はたまた、考えさせられる物語だった。

お社のセットがリアルで本当に素晴らしいと感じ、また、フィナーレのダンスも素敵だった。キャラクターの立ち上がり、キャストらの演技力、どれも秀逸でひじょうに満足した舞台だった。

終演後、女子トイレで「方言解りました?」なんて質問されたけど、ええ解りましたとも、きっちり、しっかり、すっきりと。だってそう変わらんもん。笑

いやはや、一見の価値ありでしょか?ナニガ?ナニヲ?
ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

サルとピストル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

活動休止ってことで
いわば今回の公演は、さよならパンティー(こらこら)……じゃなかった、さよならパーティーみたいなものなのですね。どの席にも必ず死角が生まれるようなユニークな舞台設計!? 最後は山田洋次監督の映画を思い出したくなる感動的な大スペクタクル!? しかも、変態を通して……じゃなかった、全体を通して仮面舞踏会(こらこらこら)!?  登場人物で唯一まともな(実際は逆か?)由美さんのアニメ声でのボヤキが、実にまっとうでずっと笑ってました。女性陣の衣装が良かったです(むろんここは外側の衣装のことです……意味深……)。

ネタバレBOX

アフタートークの質問コーナーで、観客からたくさんのパンティーをどうやって用意したのかという質問が出たときの「えー、それにはちょっとお答えできません……他に質問ありませんか。どんな質問でもお答えします」なんて、マジに言ってたんですけど……。
怪談「色彩寸邪恋(いろもようちょっとジェラシー)」

怪談「色彩寸邪恋(いろもようちょっとジェラシー)」

劇団未来劇場

新宿シアターモリエール(東京都)

2010/11/20 (土) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ううう。。。シブいぜっ!
のっけから、、、もろ「昭和」。

舞台装置の家具、そして小林亜星が歌う曲が流れ。。。

家具の上にはドデカイ金魚数匹が泳ぐ巨大な水槽。。。

もうね。。。モロ『天地茂の明智小五郎シリーズ』の世界。

最高ですっ!

そして、、、主演女優さん、俳優さんのお顔が。。。もろ「昭和」。

いや、コレは悪口ではなく、、、衣装や髪型でアレンジされている結果であると確信しておるわけですが。。。

もう最高!!

ネタバレBOX

とにかく「昭和」なのは、俳優陣がプカプカタバコを吸うこと。。。

いわゆる「放送禁止用語」が飛び交うこと。。。

このあたりは賛否両論あるだろうが、僕は「昭和」の匂いプンプンで大満足!ということで。

ただ、その観点から言うと、途中から出てくる愛人役の女優さんが垢抜けすぎている!

いや、かなり美人でキレイ。。。正直、かなり好みのタイプ。。。

でも、、、この濃密なセット&主演女優・俳優陣の中では・・・違和感はちょっとばかりあった。。。

ま、見た目だけのことで、演技はすばらしかったですが。


「オトコのジェラシー(繊細なロマンチスト)&オンナのしたたかさ」がにじみでている芝居、、、じわじわ面白さがこみ上げてくる舞台でした。

ちょっとエロチック(というよりワイ談)が、直球連発で最高!たまらんかったなぁ。。。


でも、けっこうお上品なお客様が多いらしく、、、「ガハハハハ」と笑えないのも、、、たまらんかったです。。。



果実の門

果実の門

乞局

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/11/12 (金) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

満足度★★★★

ゾッとする楽しみ
凄いなにかが起きそうなのに、意外となにも起こらない感じが面白かったです。彼らの日常の一部分を観ただけという感触。人間の嫌なところを、嫌な感じで表現していて、気持ち悪くて好きです。好みが分かれそう 役者さんは特に心に残る人はいませんでしたが ビジュアル面で色々バリエーションがあるなと

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

イキウメ

西鉄ホール(福岡県)

2010/11/23 (火) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

やっぱり
なんだかんだと観ないままだったイキウメ初体験。“食”と“命のつながり”に関する4本のオムニバス作品。

ネタバレBOX

という煽り文句をみると、なるほどと思えるのだけれど、みている最中は疲れていたのもあって、まったく入り込めませんでした。どのエピソードも、なんだか非常に気持ち悪い終わり方をする。特に第3話は、あんなに長々と語る必要があったのかなぁ、と。
これまで見なかったのは、なんとなく自分に合わないんじゃないかと思っていたからなんですが、やっぱり合いませんでした…。
ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

サルとピストル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了


合わなかった。
ケラケラと笑っているおば様方がちらほらいたので、好みの問題なのだろう。
ベタは好きなんだけどなぁ。
コの字型の舞台で、二階も頻繁に使うので前方に座ると見えない場面もあり。

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

サルとピストル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日観劇
観たかったと思って、やっと観られたら活動休止するとか

間に合って良かった(笑)

男の子の気持ち、女の子の気持ちどちらも、うまーく出てるなあと思いながら楽しむ

芝原さんがめっちゃ格好良かったです(笑)

ハロースクール、バイバイ

ハロースクール、バイバイ

マームとジプシー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

しなやかに広がる記憶の質感
そのひとときに蘇るもの、その時間から広がっていくもの。

一行の台詞をフレームにして、
閉じ込められたその時間の質感を、
美化されることなく、
でもとても瑞々しいものとして
感じることができました。

ネタバレBOX

客入れ時にすでに舞台上では
ユニフォームを来た選手が数人、ストレッチをしている。
ステージ上で表現のシステムが動き出す前に
すでにかもし出された空気があって・・・。

だから、物語の始まりのシーンたちがスムーズに展開していきます。

中学校の女子バレー部、先輩が抜けた後の部活の様子などが
ランダムと思えるような切り取り方で
舞台上に次々と現れていく。

やがて、
いくつかのシーンが残像を重ねるように繰り返され
一つになっていきます。
しかも、同じシーンについて観る側の視座を変化させることで
その時間に立体的な厚みがうまれていく。

シーンの時系列も、
最初は記憶の曖昧さを模したように
順番が伝わってこない。
でもシーンのつながりがいくつも浮かび上がり
ゆっくりと流れというかシーン間の因果が生まれて、
その場の空気が
時間をたどるようにして膨らんでいくのです。

たとえばカツサンドの匂い(悪臭)や
ひとりでのマックのこと。
体育館の倉庫の感触や
サッカー部の級友のリフティングにまつわるエピソード。
断片がはめこまれて時間が満ちていく感じ。
バレーボールの練習や合宿、
試合の高揚が
舞台全体をみたす。
一方で
それらの記憶から派生するがごとく
解けるように蘇る場面もあって。

言葉では語ることができないような
さまざまな記憶の密度が醸成されていきます。
重ねられていくシーン達の組み上げは
その場の空気に観る側を包み込むだけではなく
記憶の濃淡までを織り上げていくのです。

ひとつの刹那を醸し上げるために繰り返される
シーン達の精度の作りこみが、実は凄いのだと思う。
シーンのつながりに違和感を感じさせない
役者達の場面を繋ぐ切れに目を瞠る・・。

そうして構築された空気の厚みは
よしんばどこかデフォルメされたような
歌詞の校歌であっても、
浮くことなく、むしろ彩りとして
その場にすいっと引き入れてしまう。

何度か、きっと一行分ほどの長さの、
それが春の終わりの出来事だったことをつぶやく台詞が語られて、
とても効果的だと思いました。
バレーボールの試合の記憶も
取り壊されていく級友の家である銭湯も
その台詞の内側に置かれて・・・。
よしんばしっかりと膨らんでいても
時間がばらけることがない。
台詞が重ねられるとき、
体感的にどこか物憂く、
ちょっと汗臭く、きれいなばかりではない、
でもビターで、少しだけいとおしいその時間が
拡散することなく
すっと記憶の色へと変化して
観る側に置かれていくのです。

終演、そして客電がついても、
舞台上の空気に浸されたまま、
少しの間立ち上がることができませんでした。
べたな言い方ですが、
しっかりと舞台に取り込まれてしまっておりました。

この作り手が
今後どのような空気を舞台に醸していくのか
ほんと、楽しみになりました。

☆☆☆□□☆◎○○



punctum プンクトゥム

punctum プンクトゥム

MacGuffins

pit北/区域(東京都)

2010/11/19 (金) ~ 2010/11/21 (日)公演終了

満足度★★★★

勢いが◯
シンプルなステージにハイテンションで進んでいくストーリー、テンポもよくよかったです。
ただ同じテンションで進んでいくのはちょっと辛い部分もあったので、同じハイテンションでも強弱があるといいのかな?!と思いました

死と再生とロックに

死と再生とロックに

ロ字ック

明石スタジオ(東京都)

2010/11/20 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

満足度★★★★

次回も
元音楽関係の主宰者だけあって、音楽ネタが随所に散りばめられていて、個人的にはよかったです。
セットのつくりもgoodでした。
アフタートークで話していた中ノ森さんとのコラボも是非とも実現してほしいです。
その時はまた足を運びたいと思います

のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』

のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』

TOKYOハンバーグ

千本桜ホール(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/30 (火)公演終了

満足度★★★★

血のつながり
1972年の晩秋、宮城県石巻市の某産婦人科で誕生した子供から物語りは始るが、確か、赤ちゃんポストと騒がれた病院もあったはず。劇のタイトルの意味は「ああ、なるほど」と思う。日本は血のつながりを未だに重視するがアメリカやヨーロッパは実子でない子を養子にする例が多いことを思うと、日本独特の風土も考えさせられた。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

道幸家には子供が出来なかったことから、宮城県石巻市の某産婦人科にて捨てられた子どもを貰い受け育てることになる。こうして夫婦は次々と5人の子供を養子にして育て、やがて大人になった子供たちが本当の家族となるまでの状況を描いたもの。

子供たち5人はそれぞれ血の繋がりはないが、兄弟として育ちながらも、それぞれの胸の奥に潜んだわだかまりがあった。それをお互いに出さないようにしながらも、しかし、重大な事柄で諍いする度に、屈折した「本当の兄弟じゃないから・・。」という本音がついつい出てしまう。

それは人間特有の繊細な感受性によるものなのだが、子供たちは大人になっても、小さい頃の闇の記憶を事あるごとに甦らせてしまう。だから自身の妊娠した時や、育ての親が亡くなったときに精神が不安定となって、きちんと育てられるのか、という不安や本当の親に会いたいという感情が鎌首をもたげてしまう。

それはいったい自分は何者なのか?という血の継承やルーツに拘ってしまうのだが、個人的には、こういった血のつながりのない家族こそが本当の家族なのではないか?とも思う。
血の繋がりがない分、血に甘えるということもないだろうし、血は根底に存在する「肉親」に対する信頼感が強いほど、いったん問題が起きたときはこらえ性がないほど爆発してしまう気がするからだ。

血・・・これからの時代はそういった繋がりから少し離れて人間同士の絆が重要視される時代かとも思う。

相変わらず感動した舞台だった。

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