
Turning Point 【分岐点】
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了

This is Modern
ユニバーサル・バレエ
パルテノン多摩【旧情報】(東京都)
2012/02/28 (火) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★★
コンテンポラリー傑作集
韓国のバレエ団、ユニバーサル・バレエによるコンテンポラリー作品だけを集めたチャレンジングなプログラミングの公演で、ユーモラスなものから、クールなものまで様々なタイプの作品があって楽しめました。
『Petite Mort』(イリ・キリアン)
モーツァルトのピアノ協奏曲の緩徐楽章2曲に乗せて官能性を感じさせながら優美に踊る作品でした。男性はフェンシングのサーベル、女性はドレスを模したキャスター付きのオブジェを用いて男女の性を象徴的に描いていて、静かな雰囲気の中に深い情感が感じられました。
大きな布を舞台奥から手前に広げ、また舞台奥に持って行く間に行われる転換が美しかったです。
『SECHS TANZE』(イリ・キリアン)
同じくモーツァルトの『6つの舞曲』を用い、顔を白塗りにした3人ずつの男女が人間関係をコミカルに描いた作品でした。音の動きに合わせて細かく動いたり、体を上下に動かしたりと、故意にベタな当て振りをしているのが皮肉的で楽しかったです。
笑いの中にうっすらと悲しみが感じられるのがモーツァルト的でした。
『In the Middle, Somewhat Elevated』(ウィリアム・フォーサイス)
パリオペラ座バレエ団のために作られ、多くのバレエ団で上演されている名作で、クラシックバレエのテクニックを用いながら、全く新しい動きになっていて、初演から20年以上経っているのにも関わらず、斬新さが損なわれていませんでした。
爆音のインダストリアル音楽の中で複雑にフォーメーションを変化させつつクールに踊る様子がとても格好良かったです。
『MINUS 7』(オハッド・ナハリン)
バレエのテクニックがあまり使われない、むしろダンス系の作品で、始まる前の休憩時間中からずっと脱力的なソロダンスがあったり、客席に降りてきて客を舞台上に連れて行き一緒に踊ったりと破天荒な構成が楽しい作品でした。
椅子に座ってのユニゾンの群舞が何度も反復され、次第に服や靴を脱いで行く中、一人だけが服を着たまま他と違う動きをし続けるシークエンスで次第に楽しさが怖さに変容して行くのが素晴らしかったです。
ダンスのレベルとしてはソロにおけるキレの不足や、アンサンブルのタイミングやポーズの不一致が目立ち、一番バレエ的でないナハリン作品が一番良かったのはバレエ団としてはどうかとも思いましたが、海外公演にこのような意欲的なプログラムを組む姿勢は素晴らしいと思います。今後も名作古典以外の演目を携えて来日して欲しいです。

レシピエント
ドリームプラス株式会社
紀伊國屋ホール(東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
無題308(12-061)
19:00の回、初日です。紀伊國屋ホールは劇団青い鳥「サイコロの責任」以来。
「その街のこども 劇場版」で佐藤さんをみてこの作品も。「説明」を読まずにみましたが、難しいところはありません。会田役の加藤さんがとてもよかったです。
この劇場、あまり傾斜がないので前の方の「頭」でかなり視界が遮られ、みにくかったこと、指定席で後方だったので舞台との距離があり、臨場感が薄かったこと、佐藤さん、役柄による制約であまり動きがなかったことがやや残念。19:05開演~20:49終演。終演後、多くの拍手に応える役者さんたち、3回目にしてようやく笑顔が。

狂おしき怠惰
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★★
初トラッシュ
3時間、という長さは特に感じなかった。
医療、政治、分厚いテーマに引き込まれました。
演劇というものの、姿、忘れていたものに再会した、というか・・・。
こういう分野の演劇、ほんとうに大事だなっと痛感させられました。

八百屋のお告げ
グループる・ばる
座・高円寺1(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/03/04 (日)公演終了

君には頭がさがる
電動夏子安置システム
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/02/28 (火)公演終了
満足度★★★★
シッポまでアンコの詰まった鯛焼きの如し
事前情報から勝手に膨らませた想像をサラリとかわして展開するのはお得意の(?)ゲームの理論(あるいは電夏版「ライアーゲーム」?)…かと思いきや村落の因習の裏にあるモノ、換言すれば因習を存続させるモノ的な方向へ。
そこからさらに終盤では怒涛の展開を経て最終的にはミステリーとして幕を閉じるとは、まさにシッポまでアンコの詰まった鯛焼きの如し?(笑)

わが家の芝生
劇団ヨロタミ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/02/27 (月)公演終了
満足度★★★
懐かしきホームドラマの味わい
古き佳き時代のホーム(+ご近所さん)ドラマの現代版、的なオモムキで「人情」的な部分ややわらかな笑いに懐かしさアリ。
ただ、高齢者たちの中の1人の余命関連の部分は「なにもそこまで」な感アリ(ベタでもあるし)。

スイートメモリーズ【ご来場ありがとうございました!】
GENKI Produce
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/02/21 (火) ~ 2012/02/26 (日)公演終了
満足度★★★★
ここの作品で1、2を争う出来
高校時代の仲間たち7人(二組の夫婦を含む)が中年を迎えてからあるキッカケで再会し…な物語。
中の1人が漫画家で、高校時代をモチーフにしたそのデビュー作を劇中劇としてもう一組のキャストが演ずるのがミソ。応用も含めてナイスアイデア。
特に劇中劇(=マンガの中の世界)シーンで、二役を演じる役者に、それを見ている現在の役者が「さっき出てきたヤツと髪形が違うだけじゃないか」とツッ込み、漫画家が「顔の描き分けは苦手なの」と答えるのには感服。
ここの作品で1、2を争う出来。

トリツカレ男
演劇集団キャラメルボックス
赤坂ACTシアター(東京都)
2012/02/16 (木) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★
華やかで美しいステージ
物語の世界観や、登場人物の気持ちに全面的に寄り添うことはできませんが、
劇場に対する演目のチョイスの勝利でした。
ACTシアターの広さを十分に生かしたダンス、仮面祭がすご~く楽しかった。
テンション上がりますね。
ゲストのお二人は魅力的でしたが劇団員に比べて若干線が細かったかな。
初演とのキャストの違いによる解釈の違いはなかなか面白いと思いました。
![Triptych[トリプティック]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/262/stage26255_1.jpg)
Triptych[トリプティック]
じゅんじゅんSCIENCE
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
純粋に動きとして素晴らしかったように思います
動きとして、静止する瞬間まで含めて、目で追うだけでワクワクしました。
1時間ちょっとがあっという間でした(ちなみに自分の両隣の見知らぬ人は
二人ともうとうとしてました・・念のため

玉田企画『果てまでの旅』
玉田企画
アトリエ春風舎(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
面白かった
「中学生日記」(Q.B.B)を思い出したりしました。
ちなみに、空気(雰囲気)が悪くなったのを
「ここからここまでは(実は)ネタだった」と言うのはわかる気がする。
ただ、それには掛け合いをする二人とも、それなりに
冴えている必要がある(笑
ので、片方が「こっからはネタだって、アツくなんなよ」と言っても余計怒らせるだけだったりするし、
二人の無駄なやり取りを見ていた第三者が
「まぁまぁ、こっからはネタっしょ?空気読めって」
みたく仲裁したところで、
「?・・はぁ、違ぇし(怒」(ここだけ二人シンクロで反論)
となって、余計空気が悪くなるだけっだりもする気もする。
ある意味、舞台上での
「こっからここまではネタ」
「そうそう」
というようなやり取りが通用するのは、
割と偏差値が高めの学校、もしくは
お笑いが体の中にしみこみ、お笑いロジックが共通し、
ただ忍耐力に若干の差異がみられる二人の場合(苦笑
というような限定された人間性の上にのみ成立するのではないか
という気もしないでもない。
ただ、自分も修学旅行中の男同士のやり取りには
(こうして舞台に上げられると大いに面白いが)
精通していない(というか忘却の彼方・・寝坊して新幹線に乗り遅れたのは覚えてるが※(苦笑
ため、
「地元の学校じゃ、このレベルが普通」
というような指摘がありましたら、どうぞご勘弁ください。
※ 期せずして自分もまた理知的な文章を書くフリをした
うっかり八兵衛であることを露呈してしまった形になるのだが
(ネタではありません)

龍を撫でた男
オリガト・プラスティコ
本多劇場(東京都)
2012/02/03 (金) ~ 2012/02/12 (日)公演終了
満足度★★★★
安心して観られることの悔しさ
音楽や映像の使い方がいい、もっともっと狂気と破滅へ向かえと思わせる。
私の脳内も狂っていってたのかも。。。
うまい役者が揃っているから安心して観てしまったのが、ある意味悔しい
もっと不安定な気持ちで観た方が面白かったハズ。
ヘンテコリンな空気はあるのだが、もっとジワジワした怪しさ、迫り来る不気味さが欲しい。

Trace Of The Resonance
Project G
アクロス福岡 円形ホール(福岡県)
2012/02/29 (水) ~ 2012/02/29 (水)公演終了

Turning Point 【分岐点】
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★
ふむふむ。
すこし散らばってる感じがしました。置いてけぼり感じもしました。優劣というか、ふたりの表面上の主従と年を経るごとに変化していく関係が、そこにあるであろうコンプレックスや嫉妬や距離感の変化が、いまひとつハッキリしなかったように感じました。
でも、素敵な瞬間がいくつかありました。
星は、KAKUTAならもっと!と望んだ結果を反映させたうえで。

白球の記憶~STEAL DREAMS~
劇団カッコカリ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/02/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
ますます平沢さんの脚本のファンになりました!
大満足です!
史実を扱った、しかもファンやマニアの多い戦争モノ・野球モノだと知った時には、正直どんな作品になるんだろう…と思いましたが。
いつものカッコカリさんらしさが出ていて、平沢彩乃さんの作品らしくメッセージ性も強く、中盤以降はずっと涙腺崩壊してました。
意外と横文字を使うセリフが多かったのが気になったのですが、
後で調べたら戦時下で日本政府が横文字を規制した事実は無いんですね。
目からうろこが落ちました。
余談ですが、平沢さんが役者として出演したことにもびっくり。
作品が優しく心温まる作品が多いのに、
ご本人は力強い演技をされる方だったんですね(^^)

少しはみ出て殴られた
MONO
吉祥寺シアター(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
自分に投げかけられた課題
ヨーロッパ企画の諏訪さんと中川さんが客演、とくお組「雲をつかむような冒険」でアフタートークで爆笑をとっていた土田英生さん脚本・演出、そして以前から注目していた劇団MONO、ということで2月25日の夜公演を観に行きました。
「線とは何かを巡る寓話」とチラシにあったが、まさに「線」を巡るストーリーだった。
場所は、マナヒラ(架空の国)にある刑務所。

OZ-オズ-
Studio Life(劇団スタジオライフ)
シアターサンモール(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/12 (月)公演終了
ジーンときました
今回初見です。
原作ファンとしては1019のドラマがどうなっているか気になってましたが、原作同様に心に迫るものがあり、ホッとしました。
ちょっと長いのが玉に瑕でお尻もジーンとしましたけど、テンポ速くておもしろかったです。男性がフィリシアやってて最初はゲって思いましたが、観なれたら意外とすんなり入れるものですね。ムトー役の役者さんが初舞台の初日でした。セリフ噛んじゃったりしてましたけど、そういう機会に遭遇することもあまりないので彼にはぜひ将来大物俳優になってほしいな、なんて思いました。

レイプの夜
コマツ企画
小劇場 楽園(東京都)
2012/02/22 (水) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★
路線変更?
最初と最後、とその間の芝居の空気感があまりにも違いすぎる。作者に迷いがあったか?行き詰ったのか?何があったにせよ客寄せパンダはきっちり仕事をしてた。えらい!

ラン・フォー・ユア・ワイフ!!
劇団デッドライン
北池袋 新生館シアター(東京都)
2012/02/25 (土) ~ 2012/02/26 (日)公演終了

荷
東京演劇アンサンブル
ブレヒトの芝居小屋(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
すばらしかった
話は特に盛り上がりがあるわけでもなく、淡々と進むが、コンテンポラリーの舞踊的要素が、彼らの苦しみや苦悩、時には喜びをもり立てていて、目が離せなかった。
ずっしりと重い内容だが、1時間半という短い時間の中に凝縮されており、見ていて重すぎず、軽すぎず。
久々にあと、3回くらい見たいと思った。
舞台の装置も良かった(^-^)