最新の観てきた!クチコミ一覧

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招待されなかった客「ご来場誠にありがとうございました!」

招待されなかった客「ご来場誠にありがとうございました!」

劇団東京乾電池

アトリエ乾電池(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/04 (土)公演終了

満足度★★★★

ちゃんと魔法も使ってました
魔女の館で展開する、神父と魔女の噛み合ない会話やそれぞれに似合った衣装、どれをとっても見飽きない。不条理劇と言われると敬遠されがちだが、そんな事はなく、素敵な役者二人による雰囲気の良い劇場で過ごした濃密な70分舞台。

ネタバレBOX

壁の魔女の衣装や魔女アイテム、箱庭みたいな街の模型。全てにおいてかわいくってお伽話のよう。
魔女は風邪をひいて小間使いのエミリーを呼びまくるが、いつまでたっても出て来ない。魔法は使えるけど、この世界でも病気を治すのはやっぱりお医者さんらしい。魔女仲間に電話はしても一方的に話が終ってしまう。

魔女は出した覚えのない招待状を持って無賃乗車で訪れてきた神父。
招待状の文面から明らかになっていく孤独な魔女と、魔女裁判に関わったため、教会の協会?から破門された神父。
流石に魔法は使えるが時間泥棒までは出来なかったか。
噛み合ないと思っていたやり取りも、旅立つラストに二人の孤独さがより際立って見え、最後まで見飽きなかった。
面白かった。
進化とみなしていいでしょう

進化とみなしていいでしょう

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

かっこいい!
個性的なキャラの目白押しで最初は面食らったが、次第に引き込まれました。音楽と、それに合わせた動きがカッコよくて、座席でじっとしているのがもどかしかったです。コメディタッチだけど、シリアスでありシニカルでもあり、笑えるんだけど、どこか物憂げで、カッコいいんだけど、見方によっては滑稽でもある。そのバランスが絶妙です。観る人によって感じ方の比重が変わると思います。

幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい

幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい

アマヤドリ

ぽんプラザホール(福岡県)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

初体験
シンプルな舞台に、美しい照明と音。懐かしいような新しいような、不思議な空間でした。さまざまな形でちりばめられる動きや音や光やコトバのなかに、しっかりとした骨みたいな物語が埋まっていました。

ネタバレBOX

”監禁”という刺激的な言葉で語られるけれど、結局のところ人が人を想う気持ちのどうしようもなさとか、切なさとかのお話なんじゃないかと思いました。いろんな形でこっそり提示される人が人を思う気持ちには、一方通行あり、行き過ぎあり・・・そしてそれは繰り返される。
リズムに乗ってばらばらと発せられるコトバとダンスともつかないムーブメントと、それを照らす照明がとてもきれいでした。
非実在少女のるてちゃん

非実在少女のるてちゃん

笑の内閣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

ちょーぜつバカバカ
会場入って、前説(コント)が始まった辺りから、何だかいつもと客席の雰囲気が違うなという感じがしました。反応が良いというか、役者への笑いや拍手や時々相槌まで入って、場内の人たちノッテるなぁと感じました。演劇好き、というより笑の内閣好きが集まってるのかなという印象です。僕は初見でしたが、開演して5秒で心もってかれました。馬鹿馬鹿しくてヤバイ、超ヤバイです。役者が男女共に格好つけてなくて、自然体で、かつ体当たりなのも好印象。元ネタを全部わかる人いるんだろうかってくらい、メジャーなものからマニアックなものまで色々なパロディーや風刺がありました。(物販で売ってるパンフレットに細かい文字でびっしりネタバレ書いてありました。)でも、笑わせるだけで終わらせない物語が心地よい。押し付けがましくない、等身大の作者のメッセージに僕はとても共感しました。「非実在青少年」を巡る青少年育成条例の問題が整理されて、当時(2010年)の様子もよくわかりました。日替わりゲストもアフタートークのゲストも豪華っっ。非常に楽しかったです。

ネタバレBOX

初日だったのか、それが持ち味なのか台詞はカミカミな場面も。小道具が落ちっぱなしのシーンもあったし、歌もダンスもグダグダな場面も。でも、別にそんなの気にならない位勢いがあって、ウケようがウケまいが全力で演技してる感じが良かったです。

ベタなお約束やそれに突っ込みを入れるドタバタ劇を多用しつつ、キレイな格好したPTA評議会会長が床を転がったり、日替わり刑事をゼイタクに使ったり(金八先生の往年の名シーンのパロディですが、今の若い子は知らないのでは)と体張ってるなというシーンも多くて楽しめました。ラストのエヴァのシーンも爆笑でした。(こっちは逆に年配の観客の方がポカンとして見てました…。)

悪の都知事と、それに対抗する正義のヒロインというわかりやすい勧善懲悪ものに仕上げつつ、警察OBの天下りの話や違憲逮捕につながりかねない問題があるなど、管理社会への批判と表現の自由の重要性をしっかり訴えて、訴えるシーンが続くと、それをまた茶化して。ヴォルテールやマルチン・ニーメラの有名な言葉も、この公演見て初めて知りました。全体通して笑いとマジメとバランスが取れてると思います。また、是非東京に来て欲しいです。
ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/07/18 (水) ~ 2012/08/01 (水)公演終了

満足度★★★★★

ツーカイっっ
前作の「ある女」は難しかったけど、今作はハイバイ初心者の僕でも安心して楽しめました。何でもない日常の風景を、いつの間にかぐんにゃりと曲げて、歪めて見せるのがとてもうまいなと思いました。馬鹿馬鹿しくて、でもゲラゲラ笑って。でも、観劇後の帰り道に、何だかとんでもないものを見てしまったな、上手すぎるんだなと実感するような痛快な作品でした。

ネタバレBOX

物語の後半の1シーンで、面白すぎて笑いの止まらなくなった観客がいて、その場がちょっと浮いた事がありました。その観客を突然チラッと見て、ニヘって笑った岩井さん。それを見て、会場中の大爆笑が起きました。不測の事態へのナイスアシスト。あぁ今この会場は一体となって演者に支配されてるんだな、安心して見れるなと思いました。ゆるそうに見えて研ぎ澄まされたこの空気感、すさまじかったです。また、荒川良々さんの小学生は本当に好演でした。
人間なんてラララのラ

人間なんてラララのラ

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/10 (金)公演終了

満足度★★★

さすがだるま座さん。
大変楽しませて頂きました!
一筋縄では行かないのがこの舞台ですね(笑)
最後のオチもどんでん返しも大変面白かったです。
今度は剣持さんのver.も是非見てみたいものですね^^

ここまでがユートピア×トラックメロウ

ここまでがユートピア×トラックメロウ

劇団あおきりみかん×オイスターズ

座・高円寺1(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★

トラックメロウ
いい感じだけど、周りほど笑えなかった。70分。

ネタバレBOX

添乗員(中尾)がガイドする飛騨高山ツアー。運転手(平塚)や客たちの自分勝手な発言に右往左往の添乗員。バスが事故り、通りかかったトラックに乗せてもらおうとするも…。

トラックを脚立で表現するとか、広い舞台を目一杯使っての視覚的バス表現とか、面白い。ただ、会話の面白さがもうちょっとほしい。
トラックメロウ(山田)が登場して、添乗員がメロウを崇拝し、客3を排除して、みんなが荷台に乗り込んでからの、タイムマシーン展開は良い加減で好き。
序盤からイライラする会話(発言)が続き、心の通わない面々(ツアーって赤の他人が集う設定がいい)だったが、一言のしゃべらないメロウを楔にして、ヘンテコな一体感が生まれるおかしさがあった。しゃべってもつながれない人間らと、コミュニケーションをとらないことで人と人をつなぐメロウとの妙な舞台だった。

ATの渡辺えりさんのトークは興味深く、流石と感心した。人の責任して謝らない話とか、緊張が高まって劇場が火事にならないかと願う話とか。舞台人。

客5の空沢しんかの声がいい声だった。
第13回世界バレエフェスティバル Aプロ

第13回世界バレエフェスティバル Aプロ

公益財団法人日本舞台芸術振興会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★

駄目
世界バレエフェスティバルもここまで落ちたか。

ティーチャーズルーム

ティーチャーズルーム

劇団マリーシア兄弟

Geki地下Liberty(東京都)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

ダメ出しを書けというアンケート
しいて言えば、エアコンの音がうるさかったことでしょうか。チラシの雰囲気から勝手にコメディだろうと思って会場に向かったのですが、中身はどちらかというとシリアス。見応えのある職員室ストーリーでした。

ネタバレBOX

事故で車椅子生活の男子が女子とラブホに入り、出て来たところで補導、という連絡が警察とおぼしきところからかかってきた時の、学年主任の対応、他の先生の反応が最高!泣けました。
口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

ワーサルシアター(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

すごい!の一言!
決してキレイ事だけじゃない芝居。観ていてしんどくなるタイミングがいっぱいあって、でも次には楽しいことが待っていて。何をするわけでもないけど実家に帰ってお父さんお母さんに会いたい。

東京裁判

東京裁判

パラドックス定数

pit北/区域(東京都)

2012/07/31 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

渋く、濃密な、
すばらしく、大人の演劇でした。

観賞例会に本作を選ぶとは、きたく子ども劇場、恐るべし。

点描の絆

点描の絆

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

家族をこえた愛
親子のお芝居は観たことありましたが、師弟関係でこんなに美しいお芝居は観た事なかったです。
お世話になった先生を思い出す、じんとするお芝居でした。

Woo!!man

Woo!!man

LEMON LIVE

紀伊國屋ホール(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/07 (火)公演終了

満足度★★★★★

嬉し涙が溢れました
とても楽しい芝居でしたが、観客を愚弄しない、真摯で丁寧な、脚本、演出、役者陣の演技に、心から、この舞台を拝見できた幸せを感じて、終盤、涙が溢れて困りました。

まだそれ程、知名度のない劇団のせいか、客席の空席が目立つのが、とてももったいないと思いました。

数年前、大好きな山路さんが客演されたのをきっかけに、この劇団に出会えたので、山路さんにも、改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。

それにしても、役者さん、皆さん、演じ分けがお見事!まるで、美味しい鍋料理を堪能した後で、その鍋の残りで、また美味しい雑炊を頂いたような気分。
ありとあらゆる、名人芸が集結した舞台でした。

そうそう、このタイトルも、見終わってから、見ると、実に、上手いと、感心しました。座布団10枚って感じ。

ネタバレBOX

新宿2丁目のオカマバーにいる、レコード会社勤務の息子達と、その息子達の陰の応援を兼ねて、温泉旅館に繰り出した、韓流好きな母親達。
岡田さん、植本さん、きださん、松本さん、岩渕さんは、この息子とその母の二役を担当。

山路さんは、オカマバーの経営者であるヒカルに返済を迫る役目のやくざと、温泉旅館の古参の中居さん。恒吉さんは、オカマバーのヒカルと、温泉旅館を亡くなった母親から受け継いだばかりの若女将。

恒吉さんのヒカルがどうしても、男の子には見えなかった点を除けば、この一人二役の演じ分けが、あまりにも皆さんお上手で、登場される度に、心の中で、何度も拍手喝采してしまいました。

特に、山路さん、植本さん、きださん、松本さんの二役は、絶品ものです。

とにかく、感嘆したのは、オカマバーでは、女装した男性役、旅館の方は、全くの女性役を皆さん演じてるわけですが、同じように、女性の服装をしていても、しっかり、性別を体現される演技力を具えていらして、素晴らしいんです。
旅館の方の山路さんは、まるで、キムラ緑子さん並に、チャーミングで、女性としての和服の所作も、申し分ありませんでした。

松本さんも、スタジオライフに入られた頃から拝見している俳優さんですが、男役もこんなにお上手なことを初めて知りました。

きださんも、お名前は存じ上げていましたが、こんなに、演技派でいらしたとは!桃役の恒吉さんも、可憐で、素敵でした。

植本さん演じる拓也の母が、若女将を慰める場面、大好きでした。私も、あんな風に、他所の娘さんを慰められる人になりたいと憧れさえしました。

たっぷり笑える喜劇なのに、ドタバタにはならず、作品の底にそこはかとなく流れる、人情の匙加減が絶妙で、登場人物全員に好感が持てて、芝居が跳ねて、別れる時間が来てしまうのがとても残念に思えるような、素敵な味わいのあるお芝居でした。

母親達が、皆、スマホの使い方に慣れていない様子も、自然な描き方で、思わず、微笑ましい気持ちになります。

最後に、旅館の若女将が、ヒカルの姉だったとわかる演出も洒落ています。

本当に、何から何まで、演劇好きな私には、ご褒美のように宝がいっぱい詰まった素敵な舞台でした。
少女仮面

少女仮面

劇団俳小

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

はじめて
これがアングラ劇なのですね。
インパクトありすぎでびっくりしました。
お客様も年齢が高い方が何人もいらっしゃり、アングラ劇がさかんだったころを知っていらっしゃるかたたちでしょうか。

進化とみなしていいでしょう

進化とみなしていいでしょう

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

当日パンフ
当日パンフのメッセージがそうなのだろう。

正直、セリフだけではメッセージがクリアじゃない気がする。
でも、そんなことはどうでもいい。
各登場人物の一挙一動すべてがなにか語りかけてきて楽しい。

もちろん、ユーモアやシニカルさなどもあり、笑ってしまった。

クロムの世界がクセになりそう。

もう一回いきたいな。

ネタバレBOX

しかし、変な人だらけ。

一番気に入ったのは警官のボス。
あの話しぶり・そぶりは最高だった。
部下の2人も時間を追うごとに魅力が増していく。

カウンセラーや大家さん、村上春樹もお気に入り。
(でも、できれば村上龍と村上春樹を逆にしてほしい・・・)

笑いガスとかよくこんな発想がでるものだと感心。

印象にのこったセリフも警官とカウンセラー関係が多い。
「なるほど」の話(実は、私の業界では「なるほどですね」は有名で、かつ、これを言うときは、相手の話を聞いていないことが多い・・・)
「明日困るのに今なぜ困るのか」:この一節はしびれた
「カウンセラーの守秘義務」:一人で大笑いして周りのお客さんすいませんでした。

最後のダンスシーンは、前のほうの下手側が真正面で、なんか迫力ありました。

全体のスーッと上がってくる演出や、人の動きはなんともいえず、気持ちいい。

お話は好きな感じではないんだけど、なぜか全体としては満足度高い。
ドリルチョコレートのテーマ:2012リミックス

ドリルチョコレートのテーマ:2012リミックス

MCR

駅前劇場(東京都)

2012/07/31 (火) ~ 2012/08/01 (水)公演終了

満足度★★★

「演劇」とはちょっと違うスタイル
演劇と呼ぶようなものではなく、役になりきるというより、状況を演じるもので
シチュエーションを面白い手法で見せる、という公演。
演技力というよりも、お客さんの気持ちをぐいと持っていける力があるかないかが勝負で、
素が見えるだけに、出演者の温度の差があることが気になった。

これは出る人そのものの魅力が試されるような演目で、
出演者にとってかなりシビアな公演ではないかと思いました。

ネタバレBOX

最後の方は、まわりのお客さんたちも、今どのあたりだろうと
パンフレットで演目の順番を確認してしまっていたので、個人的には
終わりに近づくほどスピード感が増していくようにシーンを配置してほしかった。

好みで言うと、オープニングがとても好きで、
セックスレスになってしまった男女二人に岡本さんがまじった三つ巴のやりとりが
一番ひきつけられました。
顔が赤い、鬼になってしまった話も面白かったです。

Gothic&Lolita Fantasia

Gothic&Lolita Fantasia

黒薔薇少女地獄

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/07/27 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

短編集の醍醐味
1編目はユーモラスなファンタジーからブラックな結末へ、2編目はホラー系から姉妹愛へと変貌するし、3編目はある意味哲学的と各編それぞれに味わいは異なるものの、共通項はちゃんとあるというのは短編集の醍醐味。
もちろんそれは各編のヒロインがゴスロリファッションに身を包んでいるという表面的なものだけではなく、根底を成す思想(?)的なものが。
また、当日の受付・客席スタッフがメイド服とは何たるサービス!(ズルいともゆー(爆))

ブロードウェイミュージカル『ピーターパン2012』

ブロードウェイミュージカル『ピーターパン2012』

ホリプロ

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/08/01 (水)公演終了

満足度★★★★

去年~今年何度も観た
娘が高畑ピーターファンで、去年2回、今年は4回も観ました。
全体的に今年は素晴らしい仕上がりでした。何度観ても新しい発見の連続で、キャストの魅力も全開でした。
高畑さんの少年のような表情、歌は最高で、今回最後なのが本当に残念でなりません。
武田フックはセクシーでナルシーだからこそ、哀しくて泣けました。
すみれウェンディは本当に少女だったので、大人になったシーンで切なかったし、萌乃ウェンディは大人ぽいので、長女として育った背景や心情を知りたくなりました。
タイガーリリーのダンスは足りないと感じるほど魅力的だし、迷子、海賊、インディアンはガッチリ舞台を支える大役を果たしていました。
去年もマイケル役は2人とも女の子で、今回の詩音ちゃんもとにかく上手かった!が、今年は男の子のリッキー君がめちゃめちゃ可愛かった。男の子は乳母車から落ちる感じじゃないとね笑
ワニ、犬の演技は子供たちの心をわしずかみだったし、本当に心に残る夏をありがとう。

国民の生活

国民の生活

ミナモザ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★

しっかりした骨格に支えられて
4つの短編それぞれに
物語がしっかりと組み上げられる一方、
舞台にはつねに中間色が醸され、
単純に仕組みを描くだけではない
作り手の創意が伝わってきました。

ネタバレBOX

初日を拝見。

3方を客席に囲まれた舞台、
主宰の家財道具の一部が並べられて、
演劇と現実のボーダーがあいまいにされて・・・。

その中に置かれた4つの物語に浮かび上がる風景には
どこか「今」のカタログ的な風合いがあって、
でも、それぞれの物語に足を踏み入れるとは
その表見からはうかがい知れない奥行きが用意されていて。



営業の勧誘に躊躇して、さらに躊躇して、
でもいったん縛めが緩むと
疑似FXにのめり込みコントロールを失っていくサラリーマンの姿、

一夜の出来事の対価にお金を渡す男と、
それを受け取らない女。
女がしなやかに組み上げるロジックに目を瞠っているつもりが
そこに男の価値観や抱くものがさらに鮮やかに浮かび上がってくる。

自称詩人と同棲する女
その滑稽さを現実が次第に侵食していくなかで、
社会的なセーフティネットやモラルにまで話が至り、
でも、その先には、それらでは満ちることのない
遍てきな女性の内心が削ぎ出され舞台に漂う。

その女性と、
隣り合ってデモの始まりを待つもう一人の女性。
それぞれのライフスタイルは違うけれど、
そこには共通する領域が生まれ、
でもそれは、デモ本来のベクトルとは
異なる肌触りを持ったもので・・・。

あからさまに一つずつの物語のテーマを
しっかりと伝える力が舞台にはあって、
でも、描かれるのは、そのテーマの内側にありながら
テーマとどこか乖離した現実であったり空気感であったりする。

そこに、本当の意味での現実を見据えそぎ出す
作り手の力をしっかりと感じることができました。

社会派というレッテルをもらうことが多い作り手ですが、
そこには社会の枠ではなく、
その中の人を描き出す力があって。
重なった作品から浮かび上がってくる作り手のスタンスや
質感をとても豊かに感じたことでした。



国民の生活

国民の生活

ミナモザ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

徒然なるままに
等身大の人間の話、良かったです。

ネタバレBOX

FX取引を怖がっていた男が、ゲームとはいえFXのシミュレーションゲームに熱くなってしまう人間の愚かさ…、売春してお金を受け取らない女性とその不自然さが理解できない男…、働くことが嫌いな自称詩人のヒモ男と、ダメ男と理解しながらも離れられない女…、その女が原発反対デモに参加してみようと考えて首相官邸まで来たものの決心がつかないでいると、崖を飛び降りるとその後に羽が生えてくるとの言葉を聞いて勇気をもらう話…。

羽が生える前に地面に叩き付けられた人間は、気の利いたコメントは一生できないもんね。

客からお金を取らなくても、事務所にはお金を入れないといけないし、そこまでボランティアやるのかしら。

キコの小栗剛さんが書いたという詩は素晴らしかったですね。舞台が四角だったこともあり、まるでリング上で詩の戦いをしているような感じでした。

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