最新の観てきた!クチコミ一覧

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残響アナザー・ヘブン

残響アナザー・ヘブン

Micro To Macro

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

こらぼ!
生演奏と演劇。

前回よりも融合という意味では、成功している。
だが、まだまだ上があるような気がしている。

FOLL IN DOWN FEEL SO GOOD

FOLL IN DOWN FEEL SO GOOD

アコヤの木

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2012/07/23 (月) ~ 2012/07/25 (水)公演終了

満足度★★★★

アコヤの木
上田ダイゴさんお得意のモダン・コメディ。

ラストの回収の快感は素敵。 曽木さんは様々な劇団に客演をされてきた引き出しをガッツリ披露!

必死でコケティッシュ!

pic.twitter.com/F0RtxHe6







というようなtweetをさせて頂いた。

なるほど。

曽木さんは持てる力を出し尽くした作品であることは間違いない。

そして僕は、

曽木さんが舞台で歌う作品を観るのは4回目になると思う。

何度も目にして、

思う。やはり。




・・・・届いてないのではないか?



なぜ、無理をして歌うのだろうか?

曽木さんクラスの女優であれば、もっと間を持たすことなど出来ようはずなのに、

わざわざ安定しない歌声では、

ちょっと勿体無い気になってしまう。



いやそれにしても、

上田ダイゴさんの脚本は素晴らしい。

言葉のチョイスは、もうひとひねり欲しい所だが、

それでも構成力は半端ない。

観終わった後にうなってしまった!




それからチラシの勝山修平さんの手腕にも改めて舌を巻く。
上手いなー!しびれる。

Sloth -スロウス[怠惰]-

Sloth -スロウス[怠惰]-

演劇レーベルBo″-tanz

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2012/09/20 (木) ~ 2012/09/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

ドラマや映画を観ているようだった。
毎回思うが、ボータンツの作品(役者も含めて)はカッコいい!
今回は映像も多様していたのだが、その映像の造りも細かい!

演劇って、映画やドラマにない良さがあるけれど、このシリーズに関しては、演劇だけに留まるのはもったいない作品に思う。

でどりさんも好きだけど、宇喜田も好き。
美香の、にやぁってする時の顔はマジで怖い、不気味。

最終話が楽しみです。

ネタバレBOX

田部さんが空港内で電話しながら移動してる時、映像の角度が地味に変わっていたのだが、それと合わせて役者さんも向きを変えていたので、造りが細かいと思った。

七海はすぐに殺されると思ってたから、最後まで生きてたのは意外だったけど、良かった。
七海が生き残ったのは、さくらの成長をも描いているのかなぁと思った。

美香、死んじゃったのかなぁ。
天宮は誰か演じるのかなぁ。
それ含めて気になる!
ラ・マンチャの男

ラ・マンチャの男

東宝

帝国劇場(東京都)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/25 (土)公演終了

満足度★★★★★

言葉にできない
本当に素晴らしかったから、言葉にできないです。
ただただ『ラ・マンチャの男』に出会えたことに感謝。

夢は稔り難く敵は数多なりとも、私はその見果てぬ夢を追い続けます。
勇気を、力を、ありがとうございました。

【ご来場ありがとうございました!】 403 Forbidden

【ご来場ありがとうございました!】 403 Forbidden

劇団アシイルカ

東京アポロシアター(東京都)

2012/09/22 (土) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

満足度★★★

色々とすごい!!!だけれども…
知り合いに誘われて拝見しました。
板との距離は多分10㎝くらい。最前列かぶりつきシートで観させて頂きました。

まずは入場してびっくり!制作さんの対応が本当に親切!!感動もののホスピタリティ精神でした。

さて、本編に関して。
まず断っておくのですが、こういう毛色の本の舞台を観るのがはじめてで…
どういう評価をしたらよいのか難しいところではありますが、一観客として生意気にも言わせて頂くと、あまり面白くはない内容だったかな。プロットに魅力を感じなかったし、伏線の張り方及び回収方法がやや雑だなという印象でした。すみません。

でもそれ以外の点はどれも出色で大変勉強になりました。
大道具はリアルと虚構の真ん中という感じでセンスを感じましたし、とても丁寧なつくりでした。
また、ニコ動をモチーフにした映像の使い方、これがとにかくすごかった。
こういうこと、できるんですねと終始感心しきりでした。

役者さんでは、ロリコン修理業者役の村田さんが印象に残りました。
舞台演劇的な演技も、日常の会話を切り取ったような台詞まわしも、両方使いこなせる方だなと思いました。
終演後にお話させて頂いたときに、これで役業はひとくぎりとおっしゃっていたので、今回拝見できてよかった。でもまたいつか村田さんのお芝居が観たいです。

これだけのクリエーターが揃っていたのに、芝居の世界にはまれなかったのは自分としても残念でした。
でも演劇をやる人間として学ぶ点が多く、収穫になりました。
ありがとうございました!

シェイク!!

シェイク!!

ゲキバカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/09/20 (木) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

これ、じんわりクルわ。
きっとこの舞台は、記憶に残るだろうなあ。

ま、いわゆる名作ってわけでも、身体震わすほど笑ったり泣いたりする芝居じゃないんだけど・・・その情景が記憶に刷り込まれるんだろうな、って気がした。

上質なエンタメ・・・は言い過ぎだけど(笑)、とにかく仕掛けが細かいんだよね。劇中の仕掛けもなかなかなもんだけど、実は開演前からも仕掛けはあって・・・王子小劇場の階段にパンフレットが貼ってあるんだけど、このパンフは、『シェイク!!』の劇中に出てくる劇団が打つ公演のパンフなんだわ。演出家・原作者から役者に至るまで人のふんどしで相撲をとる系の名前を配していて・・・このあたりも好み。そういや、たけし軍団に負古太郎ってのがいたな(笑)。このパンフレットは、階段のみならず折り込みパンフにもありますので・・・観劇前には読んでおこう!でも、くだらないからね!笑

そのどうでもイイ細かさは、かつてのロフトプラスワンの匂いがしたなぁ。ゆるいんだけど、細かな一言を逃さないために、すっげく集中して観てたもの。「そこまで締めるか!笑」ってくらい喰い込んだまわしでバカやってるシーンですら、ボク集中を途切れさせなかったからね(笑)

芝居の方も、冒頭はおもしろいんだけど、人のふんどし系の笑いもそこかしこに。

でも、途中からグンと良くなるんだよなあ。役者の人にとっては「あるある」なのかもしれないけど・・・ひきこまれたわ。とにかく舞台上で繰り広げられる世界が楽しくってしょうがなかった。

ダンサブルでかっこいいゲキバカって感じは、今公演はものすごくデフォルメされた形で。スローモーション。イイネ。

圧巻は、名作『RENT』を学生時代の彼らが演ってるシーン。このダメっぷりが・・・すごいよ。ものすごく巧い。

ま、『Seasons Of Love』聞いて笑ったのは初めてだけどな(笑)
二度目の『Seasons Of Love』なんて、あの素晴らしすぎるイントロのピアノソロを聞いた瞬間から笑いがこみあげてきちゃったもの。


もりだくさんなステージ。堪能いたしやした!!!


ネタバレBOX

役者が食中毒になっちゃって・・・なんだかんだあった結果、衣裳やら制作スタッフが芝居に出るってくだりがイイんだよなあ。

このスタッフたちは、かつては役者だったんだよね。どのような経緯でスタッフとして携わっているのかは分かんないんだけど・・・「よしっ!俺たちで芝居をやろう!」って演出家が言った時の彼ら彼女らのうれしそうなこと!このはちきれんばかりの笑顔。ホント良かった。

そんな「あー芝居ってイイナア」ってシーンがそこかしこに。

さらに、そんな彼らがやる『ロミジュリ』を最初から最後までやってのけるという・・・このあたりのサービス精神の良さ、というか「気合」が伝わったよね。ようここまで盛り込むわ。

楽しませてくれた「細かな笑い」の中で最もグッときたのは、「元彌チョップ」と「私も産みたい」。元彌チョップなんて・・・よく思い出したもんだよなあ。オカマちゃんの「産みたい」は、泣かせるよね。あの二人、仲よさそうなだけにさ(笑)

白虎隊風雲録 コダマ!(CM大会最優秀賞受賞!)

白虎隊風雲録 コダマ!(CM大会最優秀賞受賞!)

劇団バッコスの祭

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/09/26 (水) ~ 2012/10/01 (月)公演終了

満足度★★★★

おもしろい企画
いろんな偉人たちが登場。設定もおもしろい!
役者さんたち、輝いてました!
歴史好きにはたまらんでしょうね。

理系ヲタが、船上で恋する確率

理系ヲタが、船上で恋する確率

ドリームプラス株式会社

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2012/09/26 (水) ~ 2012/10/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

ドタバタ
少し前まで日曜朝ゴーカイレッドだった人が、ヲタで腕っ節がめっぽう弱い別人と化してました。少しドリフをほうふつさせるドタバタ喜劇に、国際問題になりかねない深刻な事態が加わって、終始ハラハラ。ピュアな愛がかわいらしいステージでした。

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

アガリスクエンターテイメント

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/09/22 (土) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

会議は踊る
会議とはあんなに面白いものだったのか!
若手とはいえ、もうとっくに高校を卒業してる役者達が、高校生の雰囲気をしっかり醸し出してたのにはビックリ。
この劇団は新作を発表するたびに前作を超えて面白くなってきていると思います。自分で自分のハードこんなに上げて大丈夫?と心配になるほど。

UndergroundStates

UndergroundStates

EgofiLter

シアター711(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★

よかったです
ドヤ街での貧困ビジネスと愛憎劇。かなりリアルに感じられて、終始イライラしながらも、のめり込んでしまいましたね。

〜飛来・着陸・オードブル〜

〜飛来・着陸・オードブル〜

Baobab

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/09/26 (水) ~ 2012/09/27 (木)公演終了

満足度★★★★

全体的には楽しい
上演時間70分、開演10分遅れ、満席。前半は言葉が多く笑いを押し過ぎで星3つ、後半は軽快なモダンが基調で星4つ。

林檎ト大地ノ黙示録【ご来場ありがとうございました!!】

林檎ト大地ノ黙示録【ご来場ありがとうございました!!】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

ザ・ポケット(東京都)

2012/09/18 (火) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

Aチーム観劇しました
 初めてリジッター企画さんのお芝居を拝見しました。
 ダブルキャスト、ダブルエンディングのこの公演、私は時間の都合がつかず、Aチームのみの観劇となりました。
 何かを探して地面を掘っている男。そこから物語は始まるのですが、いろいろなことが説明されていなくて、これからどう進んでいくのかまるでわからない。
 観ていくうちに、ひとつ、またひとつと、状況がのみこめていき、謎が整理されていく。事件を追っている刑事と同じように事件を追いかける。過去へ現在へそのまた過去へ……。
 場面が変わるたびに、一つずつ、ああ、と合点がいって、話がつながっていく。
 最後は、パタパタと折りたたまれて、綺麗な一つのお話のつまったプレゼントの箱ができあがったような、そんなイメージ。

 話の内容を考えると、悲惨で狂気に満ちたものであるのに、そこまで暗く嫌な印象にならない。数日たって思い返す舞台の印象は「白」でした。女優さんの力が大きいのかしら。

 最後の「何人……(略)……少年漫画では……ハッピーエンド……」のセリフはついついうなずきましたよ。確かに。

 Aチームのお話は、キャストの皆様のブログによりますと、「ミルクチョコでドラクエ」なんだとか。それでこのような印象なのでしょうか。「ビターチョコでファイナルファンタジー」なBチームを観られなくて誠に残念です。とりあえず、台本を買いましたので、今後、時間取れるときにじっくり読んでみます。

 中島さんの脚本のお話は、ユニットガクさんで「エソラカラア」も拝見しましたが、どちらにも、「くそまみれの石」から「ダイヤモンド」に変えられて、あがめたてまつられる少女が登場するのですね。偶然そのようなお話を拝見することになってしまったのだと思いますが、そういう少女たちは本当に魅力的で、熱狂したくなる者の気持ちは判る気がいたします。

 Aチームの女優さんは皆様かわいらしくて、美しくて、目の保養でございました。男優さんはどなたも個性的で、目の離せない方たちばかりでした。

 森脇洋平さんの踊りが、流れるようにしなやかで、空気のようにふわっとしていて、素敵だったことを書き留めておきます。

 また次回も拝見できたらいいな……でもできれば、名古屋や岐阜あたりで公演してくださらないかな……などと願っております。

ゴベリンドンの沼  終了しました!総動員1359人!! どうもありがとうございます!

ゴベリンドンの沼  終了しました!総動員1359人!! どうもありがとうございます!

おぼんろ

ゴベリンドン特設劇場(東京都)

2012/09/11 (火) ~ 2012/10/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

ものたりない
もっとどっぷりあの物語の世界に浸っていたかった。
マチソワ2連チャンで観劇したけれど、まだ観たりない。
出来ることならもう2、3回は観たい。東京に住みたい。
観れば観るほどそれぞれのキャラクターが愛おしく思えてくるのだろうな。

ネタバレBOX

お面を被ったトシモリにタクマが最初と同じ台詞をはくシーン。体の中から何かがジワジワとこみ上げてくる。
ゴベリンドンの苦しみ。タクマの悲しみ。メグミのやりきれなさ。全てを蔑むようなザビィの瞳。
ラスト、シグルムの葉が降り注ぐ中、真っ赤な世界でのトシモリの後悔。悲しみ。嘆き。愛情。
知らず涙がこぼれてきて、ともすれば嗚咽さえあげてしまいそうなのを必死で抑えた。
ゴベリンドンの魂は救われたのだろうか。メグミはその後どうしただろうか。
悲しいけれど愛おしい物語りでした。
今もふいに思いを馳せます。
貧乏が顔に出る。

貧乏が顔に出る。

MCR

サンモールスタジオ(東京都)

2012/09/20 (木) ~ 2012/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

変わらなくちゃいけませんかね?
ああ、全くその通りだと思わせるこのタイトルに惹かれて
新宿のサンモールスタジオへ行ったのだ。
再演だそうだがなるほどMCRらしさ全開のテーマ。
「人は簡単に変わらない」「ってゆーか変わらなくちゃいけませんかね?」
という開き直りに似たスタンスがまたいい。
罵倒しながら、男たちは哀しいほど優しい。

ネタバレBOX

トイレはあるが風呂は無い…ような6畳一間のアパートの一室が舞台。
トモ(櫻井智也)、じゅんや(おがわじゅんや)、ヒロ(北川広貴)の3人は
このおんぼろアパートで一緒に暮らしている。
元々はトモの彼女が借りていた部屋で、トモは今でも出て行った彼女が忘れられない。
トモはミュージシャンになりたい賽銭泥棒で、じゅんやは深夜のコンビニ店員、
ヒロは会社をサボってばかりいる会社員だ。
トモはいつも押し入れの上段に布団を敷いて座っている。

このダメダメ3人組の生活にある日お地蔵さんがやって来る。
酔っぱらったトモが担いで来てアパートの廊下に置いたのだが、
このお地蔵さん、“人の記憶を金で買う”という
「徳」なんだか「得」なんだか解らない力を持っていたのだった。
トモは「ギターの弾き方」など次々と自分の記憶をお地蔵さんに買ってもらい、
お地蔵さんの足元に出現する現金を手にしていく。

この部屋には毎日様々な人々が訪れる。
じゅんやに自分の部屋に引っ越しておいでよ、と迫る恋人の奈々子(山田奈々子)や
トモの弟大介(三瓶大介)、大家の息子奥田(奥田洋平)、
そしてヒロの会社の同僚東谷(東谷英人)等々・・・。
そして人の良いヒロがこの同僚にあからさまに利用されていくところから
ついにあることが起こってしまう・・・。

MCRの今回の“ヤなやつ”は、会社の金を横領して
その罪を平然とヒロになすりつけようとする男だ。
極悪人でもないし特権階級でもない、私たちとさして変わらない人間が
少しだけ要領が悪くて根性が足りなくて甲斐性がない人間を
徹底的に下に見て利用する、しかもそれを「当然でしょ?」とうそぶく。
MCRの芝居を観ると、このフツーの人間ほどたちが悪いものはないことに気づかされる。

櫻井智也の書く罵詈雑言満載の台詞には、
「てめえだって俺らと大して変わらねぇくせしやがって偉そーに…」という
人を見下す輩に対する憎悪に近い感情があって
そこに私は毎回否が応でも共鳴してしまう。

次から次へとお地蔵さんに記憶を売ってしまうトモの行為は
荒唐無稽なようで実は私たちに“価値観”を問うてくる。
車の運転、ギターの弾き方、自分の名前、かつての彼女…。
「それ、要るのか要らないのか?」

お地蔵さんの足元に出現する金額にも笑ってしまう。
トモが自分の名前を売って、20円持って戻ってくるのが可笑しい。
金額はあくまで“自分にとってどれくらい大切か”ということで
彼にとって名前なんてどーでも良かったということだ。

みんなに迷惑をかけたくないと極端な行為に出て
結局自分が怪我をしてしまったヒロ。
ヒロのことだから、この先ずっと何かにつけて謝りながら生活するだろう。
そのヒロの記憶を売ってしまって「気にするな、俺は全然覚えてないから」という
トモ流の究極の友情に、何だか泣きそうになった。
初対面のようにまたヒロと再会したトモが「お前、面白いな」と受け容れた時
また3人の共同生活が始まることが、私は心底嬉しかった。
じゅんやもいずれ戻ると思うし(笑)

貧乏も顔に出るが、金の使い方も顔に出る、優越感も顔に出る。
そんなことを思った舞台だった。
CAT'S EYE

CAT'S EYE

劇団ゲキハロ

サンシャイン劇場(東京都)

2012/09/23 (日) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

【盗まれる側にもドラマがある】バージョン
ジーンとさせてくれました。さすがです。

ネタバレBOX

キャッツアイの長女がちょっとぽっちゃり系でしたが、次女はスタイル抜群。もっとも、女探偵二人の活躍するバージョンなので、キャッツアイの活躍はあまり見られませんでしたが…。

女探偵の一人が面白い話をして、結局相手を退屈させて眠らせ、もう一人が眠った瞬間に扇を扇いで催眠術をかけて話を訊き出す、抜群の面白コンビでした。

それでいて、絵が盗まれる家の家族関係を修復させるために一芝居打つなど、二人の行動はなかなか感動的でした。

舞台挨拶にも工夫がありました。元子役の決め台詞、「おととい来やがれ」が「明日も来てね」、女探偵の一人が何か話した後にもう一人がさっと扇を観客席に向けて扇ぎ、「また来てね」的な、とても楽しい挨拶でした。
阿呆の鼻毛で蜻蛉をつなぐ

阿呆の鼻毛で蜻蛉をつなぐ

アミューズ

本多劇場(東京都)

2012/09/21 (金) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★

不安を抱えて生きる人達の群像劇
若手イケメン俳優をメインに打ち出しているものの、良くあるような恋愛モノやコメディータッチの賑やかな雰囲気ではなく、シニカルで重い雰囲気が支配的な作品でした。

ある田舎町で起きた連続殺人事件を介して繋がる人間関係から、人の自己中心的な面が見えてくる物語で、どの登場人物も人の話を聞かずに感情的に捲し立てたり、1人で笑い続ける場面があり、誰もが心の奥に持っている狂気を感じさせました。
楽しいとか悲しいといった明快な感情ではない、不穏なモヤモヤとした閉塞感が漂い、後味の良くない終わり方でしたが、人との関わり方を考えさせられました。

台詞が別のシーンで他の登場人物によって繰り返されたり、雨や海など水に関連するモチーフが所々に散りばめられていたりと、全体に関係性を持たせた構築性のある脚本が良かったです。
最初の方で繰り返すのは良くないというような台詞が出てくるのに、繰り返しで笑わせる場面が多いという自虐的な感じが可笑しかったです。

個人的に大声で叫ぶのが続く芝居は好きではないので、そのような場面が多くて辟易気味でしたが、吉本菜穂子さん次第に高ぶって絶叫するシーンは強く印象に残りました。

ステップ状にそれぞれのシーンのセットが組まれた美術が照明と合わさって効果的に使われていて印象的でした。

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

アガリスクエンターテイメント

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/09/22 (土) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

とっても面白いぞ!! 
Aga-risk Entertainmentの作品って、バスレがない印象だ。
確実に笑わせてくれる。
それも、ありがちな、太っているとかハゲているとかという、どーでもいいことに延々突っ込むだけや、テレビのバラエティ番組の焼き直しのようなもののような、さもしいヤツで笑いを取ろうとするものではない。
そこが好きなのだ。

ネタバレBOX

で、今回の『ナイゲン』だが、とにかく面白い。
アガリスクは見始めたのは最近だが、その中でも一番面白いと思う。

今までの作品は、少々捻った感じがとても面白かったのだが、例えば、出会ってはいけない者が出会ってしまうようなシチュエーションのコメディだとすれば、観客が少し気を利かして見てあげるというような場面もあったかと思うのだが、今回はそれはない。
ストレートで面白く、ストレートに面白い。

もちろん、アガリスクらしい視点はある。
3次元の視点だ。舞台というのは、額縁の絵を眺めるように2次元なものが多い(もちろん、実際には奥行きはあるのだが)。
しかし、アガリスクの舞台には、奥行きがたっぷりある。例えば、家の中であれば、間取りのような舞台設定になっていたりする。この発想はいつも凄いと思っている。
今回も、会議室全体を見せることを十分に意識した舞台となっていて、これがいつものアガリスクっぽいところでもある。

それを感じさせるのは、開演前のシーンからだ。教室風に座席が並べてあるのを、開演前に生徒が出てきて会議風のロの字型に並べ替える。このシーンはなかなかいい。

そして、「今まで会議を続けてきて、もう少しで会議終了になりますよ」という、「あれっ? 会議のコメディじゃないの?」と意表を突くスタートから舞台に飲み込まれていた。

なんていうか、詭弁とも言える自分の主張で、相手を論破したと思い込んでしまったり、オトナのいいなりにはならないぞ、という正義感で声高になる感じとか、実に高校生っぽくて素敵だ。

正直高校生の頃って、こんなに熱くなったことはなかった。もちろん文化祭なんかでも同じで、白けていたと思う。思うのだが、本人はそう思っていても、傍から観ればそれなりに鬱陶しくって、暑苦しかったのではないかと思ったりもするのだが。
・・・ここで、自分の高校生の頃の思い出とか、文化祭のこととか、一気に噴出して書き出しそうなのだが、それはやめておこう(笑)。

そんな暑苦しくて、鬱陶しくて、観ていてセンチメンタルになってしまうような、キャラクターが次々出てきて、しかもその設定がわかりやすいので(単純ということではなく)、物語に入りやすい。
ナイゲンの歴史を語る者が、自分たちが歴史になっていくことにこだわったり、なんていうのもいい。
欲を言えば、代表者たちのクラスでのポジションなどがもう少し見えても面白かったかな、とも思ったり。

さらに、会話の重ね方もとてもいいし、役者もいい味出している。
トイレに行きたくなる男子が、(苛ついているのか、と思わせつつ)少し貧乏揺すりをし始めているという細かい演技や、2リットルのペットボトルを置いて飲んでいるという設定、そして、各登場人物のそれぞれの持ち物、飲んでいる飲み物の種類(コーラとかね・笑)、服装、動き方まで、きちんと隙なく設定されているところも、抜かりはない(それは、もちろん当然のことなのだが、ここまで徹底していると気持ちがいい)。

ストーリーのリズムの刻み方や盛り上げ方、たたみ込ませるところや、ちょっとした間の取り方など、脚本でのテクニックに、さらに演出のうまさが光る。

舞台内で使われているのと同じ、藁半紙(!)で作られた会議資料が観客にも配られるのもなかなかである。内容や書き方で、それぞれのクラスの意気込みと雰囲気を感じさせる。

さらに受付(ビルの下にもいる)や案内の人たちが、スーツで、丁寧に応対する姿も好感度が高い。

とまあ、いいことすくめであるが、ひとつだけ気になったのがラストだ。

2人の3年生がこの会議について、少ししんみり話して「これがナイゲンだ」みたいなことを言うのだが、これって、うまいこと言い過ぎて、どうもしっくりこない。
演劇のラストとしてはいいのかもしれないが、それまで、高校生っぽい台詞の応酬のあとだけに、大人の(都合の)台詞のような気がする。

「高校生がわかったようなことを言う」というにしても、もっと高校生らしい言い方、台詞があったのではないかと思うのだ。
例えば、うまいこと言ってドヤ顔するとか、・・・よくわからないけど。
(いつも、したり顔で、そんなことを劇中ずっと言っていた男だったりしたら、それはそれで成立したのかもしれないけど・・・)
最後のこのシーンは、大切だっただけに、やや普通すぎた印象だ。

にしても、ナイゲンって3日間もかけて何を話すのだろう(笑)。
それぞれの発表について説明し、それについて質疑応答で発表の可否について話合うのだと思うのだが、文化祭の実行委員とかが審査すればいいんじゃないかと思うから、イマイチ、ピンとこない。これも「生徒の自主性の尊重」っていう名の下の、・・・なのかな(笑)。

あと、冨坂さんは、3年生の文化祭を経て芝居にはまったのだろうか?(笑)
中也論 よごれたかなしみ

中也論 よごれたかなしみ

趣向

STスポット(神奈川県)

2012/09/23 (日) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★


 飛び石や靴脱ぎ石には、石材が使われ、如何にも大正から昭和初期の雰囲気を醸し出している。更に孝子の庭には、四季折々の木々と花、鳥や虫が挙って、いやがうえにも風情を顕す。このような背景が、芸術家たちの寄る辺ない位置に、傷つけられた神経をどれほど安んずるかに思いを致すべきであろう。
 太郎が、泰子が、秀雄が、二郎が何故、中也を嫌うのかの答えが、ほの見える。無論、中也自身が最も深く傷ついている。中也は、小林自身が指摘している通り、voyantである。見えすぎるが故に、彼は言葉を溢れさせる他、方法を持たなかった。而も、彼の発する言葉は、その向かう対象の裸形を明らかにせざるを得ない。彼の愛する対象は、中也に愛されることによって、己の本質と真正面から向き合わざるを得ない。それが如何に不快であるか。多少とも自らを掘り下げたことのある人なら納得のゆく所であろう。つまり、太郎、泰子、秀雄、二郎総てが、自らの本質を嫌ったのである。そして、そのことを悟らせた中也を嫌うことによって自らの平衡を保ったのだ。そして、それら総てを暴き、愛された者たち総ての裸形を知る中也を恐れたのである。そのことが、voyantである中也には見えていた。そして、己自身、そのヴィジョンに喰われつつあることも。
 それが、中也という詩人の誇りでもあり、傷でもあった。即ち、中也とは、総ての底を見尽くす透視力と同時に見られる傷。傷を一身に体現した存在。詩人と名付けられ、生きながらメスをあてがわれた神経束、同時に自らを切開するメスであった。
 だが、彼を詩人と名付けた者は誰だったのか、或いは何だったのか? 
 我らに残された問いである。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

ニッポン放送

Zepp Fukuoka(福岡県)

2012/09/25 (火) ~ 2012/09/26 (水)公演終了

満足度★★★★★

最高!!!
演劇にはないノリというかおとなしくしとられないというか、
最初からスタンディングで私にはヘビーだったけど、
胸がどきどきでずっと森山未來から目が離せなかった。

ネタバレBOX

しかも2012年、大根仁演出は2011.3.11のあの時から始まっていた。
警鐘を鳴らす作品になるだろう。
ブラッディ・マリー

ブラッディ・マリー

劇団東京ドラマハウス

萬劇場(東京都)

2012/09/20 (木) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

満足度★★★

ベタかもしれないけれど
かなーり笑えて楽しい時間を過ごせた。

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