少女仮面
オルガンヴィトー
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2013/01/12 (土) ~ 2013/01/14 (月)公演終了
満足度★★★★
そこはテント!
舞台の壁にはグリーンのシートがぐるりと張られ
気分はテント公演!
アングラを真正面から描く怖さを堪能。
発表~いま、ここ。~
趣向ワカヌ
BAR COREDO(東京都)
2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了
満足度★★★★
一作ずつに異なる景色
4作とも、とても良い意味で、真正面ではない場所からなにかを眺めているというか、覗き見ているというか・・・。
それぞれの作品の個性を楽しみつつ、
休憩込みの4作品があっという間でした。
ネタバレBOX
リーディング『いま、ここ』
最初に、二人の劇作家・演出家のご挨拶と前説があって、
それを二人の役者が引き継いで会話の風景を組み上げていく。
まあ、ガールストークの態ではあるのですけれどねぇ・・・。
なんか、四角いものを斜めに置くような
歪みがしっかりと腰をすえているような、
不思議な会話でありまして、
でも、だからこそ感じられる、他の作品を導き出す
二人の視座や切っ先があって。
会話の、どこか食い違いつつも、
拠りあわさるような質感(良い意味で)がひっかかる
百花亜希・若林えりバージョン、
二人の個性のデフォルメが、
それぞれの独立した質感を醸し、
統合した風情のなかに、
同床異夢の、想いの歪みや踏み出しが際立つ
菊池美里・サキヒナタバージョン。
キャラクターの歪みやひずみ(しつこいですが褒め言葉です!)を
異なる角度からみるような2バージョン、
両方見て、まったく質感の違う舞台だからこそ
伝わってくるものも多々あって、
二人を背負う役者達のお芝居も、
それぞれの個性たっぷりの描き方で、
幾重にも面白かったです。
『いつかあなたはここにいて、わたしはいつもそこへいく』
3.11とその後のことについては、
多くの作り手の方が様々に見つめ、
いろんな切り口で描いているし、
演劇に限らず、私自身もその地方に個人的な知り合いがいて、
いろんな話を聞いたりもしていて。
でも、この作品で
照らされていくものには、
それらとは、異なる視座や想いの広がりがありました。
舞台に立ち上がる
音のない言葉(手話)で表される世界、
そこに紡がれた物語や今との構造に気づき、
コアの部分に描かれる刹那が観る側を捉えるとき
震災以降の座標よりはるかに長い、、
3.11という原点までの時間たちに想いを馳せ、
その場所にまで至る日々の重なりに心奪われる。
その刹那までが失われたのではなく、
その刹那までの失われたものが抱いていたものが
霧散していくことの感慨が、深く締め付けるように
舞台の空気から伝わってきて。
息を呑みました。
すっと、新たな視野が開け、
作り手の今の切り取り方に強く捉えられたことでした。
(休憩)
『ヤギさんと永遠』
ちょっとコミカルな中に
観る側を引っ張り込むようないろんな仕掛けがあって。
香水の名前から、[やぎさん郵便の歌]が導かれ、
そのヤギさんたちの手紙の永遠が織り上げられ、
さらにその永遠がほどけていく。
役者たちが纏うロールには、
会話が特別なものではなく、
キーボードで紡ぐ仕事の間の
とても心地よい時間を醸すような雰囲気があって・・。
だからこそ、ちょっと意外で、でもわくわくするような展開には、
観る側がいろんなニュアンスをもらうことのできる
間口の広さと豊かさがうまれる。
WSなどでも使われた戯曲だそうですけれど、
さもありなんと思わせる。
シチュエーションや雰囲気のいろんな可能性がありそう。
役者の二人にも、そのロジックをただ語るのではなく、
二人の距離をコントロールしつつ
キャラクターや距離を自然に纏うよな
演技のしなやかさがあり、作品のトリガーを
うまく、空間のテイストに編み上げて。
そのセンスが洒脱なものに思えたことでした。
『三月十一日の夜のはなし』
横浜のSTスポットで同じ役者のお芝居を観ていて。
でも、飽くことなく、
そのキャラクターの実存感に惹き込まれてしまいました。
役者の織り上げる時間や感情に、
細微にわたる実存感があって、
それが観る側の自らの記憶の同じ時間の引き出しをあけて
肌触りや想いを引きだしていく。
この、一人芝居には
あるキーになる質感が描き出されると、
観る側の同じ時間の体験を呼び起こす仕掛けが
巧みに織り込まれているように思う。
描かれるのは、とてもリアルなロールの3.11の時間ではあるのですが、
そこには、戯曲と役者の秀逸で描きこまれた、
観る側に共振する感覚が内包されているのです。
よしんば、3年が過ぎ、5年が過ぎて、
3.11自体の記憶が風化し、あるいは
冒頭シーンの振り返りの立ち位置が
時の経過に変質したとしても、
役者が、この質感を舞台に作り続ける限り、
再演があれば、
きっと観客は同じ感覚に浸り、そのときの記憶に戻り、
自らの歩みを見届けることになるのだろうと思う。
そんな力を作品に感じたことでした。
嘘ツキタチノ唄
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★
1977年・毒入りコーラ事件
何で電話ボックスに置いてある飲みかけのコーラを飲むかな~?と、思ったのを思い出した。当時の風俗や言葉もよく調べてあって年配者にはそのあたりも面白かった。場面転換が早く、しかも現在と過去を同時進行できる舞台のセットの作り方が良い。神出鬼没の医者など変な登場人物がいたり、嘘はてんこ盛り、影の人物がいてわかりにくいところもあったが、観客を引き付ける物語の展開もよかった。上演時間、この日は2時間40分。平日の夜にはちょっと長い。
ネタバレBOX
あと少し個々の人物の個性が描かれていればさらに物語に深みが増してよくなると思う。例えば中原は姉妹に愛されていたが、どの辺が愛された理由なのか掴みどころがない。短い上演時間の間に「人間」を描くのが、やはり作家の腕の見せ所だろう。
嘘ツキタチノ唄
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★
ふーむ
初めから謎など無いようで、何か腑に落ちませんでした。
ネタバレBOX
嘘つき日記の存在で謎めいたスタートではありましたが、結局は謎解きと称して過去の事件を順番になぞっただけのような感じでした。
36年前に刑事の前で執事が刺されたことは事件になっていなかったのでしょうか。そのときの調書にお嬢さんが毒を飲んだことも載っているはずですし、お嬢さんの件も詳細な調書が作成されているはずだと思うのですが。
歌に込められたメッセージについては、意味を説明した後にもう一度歌ったので何となく伝わりました。一回聴いただけでは、どうしてもメロディに気が取られ意味を把握することは難しいですからね。
発表~いま、ここ。~
趣向ワカヌ
BAR COREDO(東京都)
2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
斉藤まりえ さん
彼女の演技は、本当にリアルです。
電話ならば、受話器の向こうの声が聞こえてくるようです。
それくらい電話を受ける彼女の言葉や、間や、表情がリアルで
想像をかき立ててくれます。
今後が期待できる女優さんです。
公演も4本のオムニバス。
二人の作家の会話を脚本にしてのリーディングも面白かったです。
ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックⅢ
劇団☆新感線
東急シアターオーブ(東京都)
2012/12/19 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★
とにかく長い!
休憩を含めて4時間近くで、お尻が痛かったです。
大勢の役者を出したいみたいけど、いらない場面もありました。
ストーリーは謎解きですが、ここまで長いとどうでも良くなってきて、ちょいちょいアドリブらしきものが出るのを楽しむ程度の内容でした。
三浦春馬は、歌も踊りもミュージカル俳優として申し分ないです。いい声で、キレのある踊りでした。今後もっと高度なダンスにもチャレンジしてほしい。
古田新太は、若手俳優達に比べるとちょっと力抜きすぎかも。決めぜりふもさらっと流してて、歌も踊りもそれほどの見せ場はありませんでした。
照明をうまく使った舞台が素晴らしかったです。
照明で、後ろの壁がふすまになったり、土壁になったり、いろいろ変わり、奥行きのある装置も良かったです。
カエルの魔女とネズミの王子【閉幕御礼!】
劇団やぶさか
相鉄本多劇場(神奈川県)
2013/01/19 (土) ~ 2013/01/20 (日)公演終了
満足度★★★★
好っきやで~
非日常的な感覚が味わえるこの劇団。いつもキラキラと元気を貰えます。
ハッピーエンドがお約束だから?はたまた、サービス精神の塊だから?
今回も満員御礼でコアなファンと思われる方も回りにチラホラ。
なにかしらのマニア向けな面もあるのかな~
ま、好きなモンは好き!いいじゃん贔屓目で(笑)
マンガ的・冒険活劇好きな方にお薦めです♪
ネタバレBOX
カエルちゃんとネズミくんがとても可愛かった。
全員アニマルをお面で表現。みんな素敵でした。
(*^_^*)はぅぅ・・・ドストライク!!
100万回生きたねこ
ホリプロ
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2013/01/08 (火) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★
3次元化された絵本の世界
日本の若手劇作家3人による脚本と、イスラエルのコンテンポラリーダンス界で活躍するインバル・ピントさんとアブシャロム・ポラックさんの演出・振付・美術で有名な絵本をミュージカル化した作品で、シュールでキュートな中に切なさが感じられました。
とらねこが様々な人間に飼われては死んで行く様子がユーモラスに描かれる第1幕と、誰のものでもない野良猫になったとらねこが白いねこと出会い、そして死別する物語をしっとりと描いた第2幕の対比が印象に残りました。
前面が大きな枠で縁取られ、天井面も塞がれた、遠近法の錯覚で奥行きが強調された舞台の中で、カラフルながら落ち着いた色調のヴィジュアルと、様々な仕掛けを用いた手品の様な演出が繰り広げられ、まさに絵本の中の世界が飛び出して来たかの様でした。
涙を色々な小道具を用いてユーモラスに表現したり、おばあさんの余命が短くなって行く様子を衣装を用いて表現したりとアナログ感に富んだ多彩な手法に暖かみが感じられました。奇妙な服のシルエットや不自然なポーズや動きでいびつな感じを出していたのが個性的で楽しかったです。
台詞と歌とダンスがあまり密接に関連していなくて、言葉より身体表現や美術の比重が高く、ミュージカルと称するには異質な作品でしたが、まとまりが無かった訳ではなく、むしろ独特の雰囲気が出ていました。
主役の森山未來さんと満島ひかりさんはダンサー達に引けを取らない運動量をこなし、第1幕と第2幕での演じ分けも見事でした。特に終盤の趣向を凝らした短い台詞のやり取りの中に深い情感が感じられて素晴らしかったです。
チラシや公式サイトには書かれていないのですが、歌詞は友部正人さんによるものだったのも嬉しいサプライズで良かったです。
プラットホーム
劇団もんじゃ
ウイングフィールド(大阪府)
2013/01/13 (日) ~ 2013/01/14 (月)公演終了
満足度★★★★★
面白かった、暖かい よく出来ております。
⑧ゼニーズ 合唱 ドルッ ♪ドルッ♪ドルッドルッ♪ ・・・・合唱・・・(クレッシェンド やがて責めるように強く)
エン エンエン エーン(弱くなくように) ウォン!!(吠えるように) 終わり
(金やん!!しかも なんか 今の情勢・・・最高にオモロイ!!)
他も色々 ネタばれに記入!!
ネタバレBOX
面白かった、ちょっと暖かくなる、よく出来ております。
① オープニング
② 黒板 駅のメ―セージボード、“御元気ですか”“風邪に気を付けて”
上司から、内容が気持ち悪い メッセージよりCMにしなさい。 ・・・行楽・・・・ OLが通りかかる:良かったのに、励まされてたんですよ!! この町も悪くないなと思ったのに。 駅員:今日この後食事でも? OL:彼が待っているので、 駅員:いつでも励まします、私駅員室にいます。
(OL演じる荒井美紀さん、こんな綺麗なOLさんに、こんなん言われたら、励まされたのは駅員さんの方ですね、面白い!! )
③ P1 ミクちゃん プラットフォーマーは困った時に助ける、。。。(説明しよう!!プラットフォーマーは、駅員が構内で困った子供を助けるために変装してる駅員だ!!今流行のキャラクター者だが、・・・・!!)
(えっ 変身物のヒーローや、こう来るか!! ミクちゃんが困っている事を助ける? 現実は、そんな格好危ない人やん!!本人もちょっとそんな感じかもと うすうす 感ず居ていながら変装してる。 オモロイ!!)
④ T1 つり革・・・ かぶり物 頭に大きな白い輪っか しゃべる“最近出入り口が混む 手すりにもたれるから混むんですがぁー。。。。このガリガリやろう―!!取り乱してしまいました。 おいそこの女子高生 手すりにもたれんと 吊り輪もてや!!”
(オモロイ!! そうそう 手すりにもてれて どかんと 混むのよね)
⑤ 運 死にたい 押す 死なずに済んだ。殺されると思った、 特急に乗り遅れた、変なおじさんがいる 無視無視 次は30分後か・・・・ あの電車鹿ひいて止まるで!! ♪ピンポンパンポン~♪ 鹿の飛び込みで停止致しました、変なおじさん“私は、運 、CMに出てる様な?、あれはちょと、作られてるけどな” 運が良くなる方法“諦めない ”私と出会う 運が悪い中でも運が良い。 拾い物 黄色い封筒 若い男が封筒に金 椅子に貼りつけろ 脅されている おばさんと当たり金をバラまくおばさんは家政婦 事件の始まりの予感 クビになった仕返し 画像データーをぬすまれた、データーと交換に50万ちょうだい(微妙な金額)岩石おとめのフィギヤが50万 売れません 後30万よこせ!! 運:余計なことに首つっこんだらあかん。 脅されていた男は、取り引き先の相手、岩石おとめを持っている私、岩石おとめが欲しくて恥ずかしい写真で脅す娘 岩石おとめは営業ネタ用 娘の写真データーと交換 商談相手にデーターを渡す、万事解決!! 運がある!! (ほんわか、松竹新喜劇、藤山寛美さんのお芝居の様 暖かい)
⑥ T2 吊り革 手相見る 輪っかの所で見る。 結婚運ですか?横の彼女は・・・選り好みしている?。 健康運ですか?・・・・早く手を洗いなさい わたし大腸菌だらけですから!! (オモロイ!!)
⑦ P2 田中瞳:急がなくて良くなった仕事 圭吾:今週中でいいよ、 オレ怒ってない 君の事も知りたい 今日はもういいよ。 憧れの先輩 よく叱る怖い先輩 圭吾が帰った。 助けてプラットフォマーぁ 書類落とした 又こけた 破れた プラットフォーマーに相談 プラットフォーマー登場!!
(説明しよう!!プラットフォーマーは、駅員が構内で困った子供を助けるために変装してる駅員だ!!そんな格好 危ない人やん!!本人もちょっとそんな感じかもと うすうす 感ず居ていながら変装してる。!!)
圭吾が、田中瞳が心配で戻ってくると、変な格好の男が瞳に襲いかかろうとしている!!圭吾は、プラットフォーマーをを殴る 瞳:違いの違うのやめてーー 圭吾:君をほっとけない、 君は危なっかしいんだ、 君が好きだー
(プラットフォーマーは、その身を呈して相談しに来た田中瞳さんを助けました、しかしその中身はただの駅員、今はやりのキャラクター!!殴られ損?違います 駅の困った人を助けるプラットフォーマーだーー 最高オモロイ!!)
⑧ゼニーズ 合唱 ドルッ ♪ドルッ♪ドルッドルッ♪ ・・・・合唱・・・(クレッシェンド やがて責めるように強く)
エン エンエン エーン(弱くなくように) ウォン!!(吠えるように) 終わり
(金やん!!しかも なんか 今の情勢・・・最高にオモロイ!!)
⑨I love Japan どうぞ どうぞどうぞ すいません すいません 阿山リナさん 。 有田さん すいません 水泳? 阿山:睡魔との闘い 今は無理 そんなもんじゃすみませんよ!! 有田さんタバコは吸いません 水間? 「すいま」です 北島コーチに・・・ スイマー専門誌 スイマー専門です。 日本大好き 日の丸 こんな素敵な日本にすみませんか?
(こんな責め方の駄洒落は初めて観ました、面白い!!)
嘘ツキタチノ唄
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
次も・・・
続けて5作品観ています。毎回なんだかんだ物言いをつけていましたが、今回は完全にストーリーに入り込んで観てしまいました。嘘の糸で縫い上げた衣がすこしづづ紐解かれて、ラストに剥き出された本音。ここまでの展開が非常に上手い!!文句なしに面白かった。相変わらず映像使いも効果的!!次回作も期待してます。
嘘ツキタチノ唄
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★
エンタメ良品。
嘘をつく、というのは精神的にとてもよろしくないことだ。だって、嘘をつくと、胸がぎゅってなるでしょ?嘘をついたら、もうずっと嘘にしなくちゃいけない。それはとても辛いことでしょ?
嘘ツキタチノ歌う唄ハ一体ドンナ唄ナノカ。
是非劇場で確かめて欲しいです。2時間40分ありましたが、体感としてはそんなに長くは感じませんよ。それと、とても気持ちのいいカンパニーだと思います。見終わった後、なんだか応援しようって気になりました。
「テヘランでロリータを読む」
時間堂
シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)
2013/01/19 (土) ~ 2013/01/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
時間堂「テヘランでロリータを読む」観ました
舞台上に、姿の見えないキーパーソン(原作における一人称の語り手)と、自在に動き回る架空の人物(作中で読まれる小説の登場人物)の対比。さらに、劇中の実在の人物たちと、小説のもうひとりの架空の人物がかぶさる見せ方の妙。 彼らを軸やガイドに繰り広げられる、宗教・体制・性差・欲求に絡め取られた多彩な人間模様の群像劇。
顕微鏡で覗いたように切り取られ出てくる場面場面が、映画やTVドラマのように観客の中で紡がれる。
劇中で読まれる小説「ロリータ」の読み方は、人それぞれで違う。人の尊厳、自立への考え方の違い。その上で同じ世界に生きることとは。世界への読解力の違う人間同士の相互理解は、どこまで可能なのか。
同日に観た、東京デスロック「東京ノート」と共通するテーマを感じました。
観終わった後は、まるで海外ドラマをまとめて観たような、もたれた感覚が(笑)
「テヘランでロリータを読む」
時間堂
シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)
2013/01/19 (土) ~ 2013/01/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
「抑圧」の部屋から、「(隣の)青い芝生」が見える「窓」を開ける
オノマリコさんの戯曲が素晴らしい。
それを具現化した黒澤世莉さんの演出も見事。
もちろん役者さんたちもいい。
オノマリコさん × 黒澤世莉さん の生み出す作品って本当に素晴らしい。
ネタバレBOX
最初から、革命後のイランはイヤだなー、とだけ思って観ていた。
もちろん、この舞台以前から、イランではこんな大変なことが起こっているとニュース等で報道されていたこともある。
先生と週の終わりの木曜日に読書会をしている彼女たちは、「目に見える抑圧」を受けている。
彼女たちは、「先生」によって巧みにチョイスされた「外国文学」で、「知って」しまったのだ。
自分たちが「抑圧されている」ことや、「敵」が誰なのか、そして「(自分たちの欲している)理想」「自由」がどこにあるのかを。
活字の中にある、西洋=自由。
先生は、「外国文学」を「隣の青い芝生」の見える「窓」にしてしまった。
窓からは明るくて煌めく青い芝生が見える。そこには「抑圧」はない。
そして窓から振り返り、自分のいる場所を改めて見ると、暗く陰湿で陰のある部屋しか見えない。
「先生」は罪作りだ。
彼女たちに「目に見える敵」と「目に見える理想」を気づかせてしまった。刺激的な『ロリータ』という書物を、野球の「ピンボール」のごとく、彼女たち意識の近くに放ってきたのだ。
彼女たちへの効果は抜群で、ロリータに自分たちを見出すだけでなく、「こんな内容の書物が許される世界があるのだ」ということも同じに知ることになる。
知ることで、自分が不幸であることも知ってしまった。
この舞台で「先生」の役はいない。
いない先生を取り囲む女性たち。
この作品が素晴らしいのは、こうしたセンスだ。
先生が彼女たちを読書によって導いている様が、「ガイド」しているようになってしまっては、彼女たちが自分たちの頭で考え、発言し、行動しようとしたことが薄れてしまうからだ。
「自分の不幸を知る」ことで、「希望」が生まれ、「未来」が生まれていくのも事実だ。ただし、そのためには「強い意思」が必要ではないか。
彼女たちの多くはそれを持ち、ある者は命がけで外国へ行く選択をする。
その時点で彼女たちにとっては先生は「不在」となる。先生とのかかわりの中から、自分の「意思」を知ってしまったからだろう。
「知る不幸」は「知らない不幸」よりも何百倍もいい。
知ってしまったことへの苦悩を伴うとしても。
と、つい簡単に書いてしまうが、彼女たちが受ける苦悩は精神的はもちろん身体的な苦痛を伴う。生命の危険さえ伴う過酷なものだ。
それを乗り越えてまでも「何かをしたい」「どこかに行きたい」、つまり、「自分を取り戻したい」という気持ちを強く感じる。その欲求は強く、意思も強い。
彼女たちにそれを感じた。
ただ1人自らオールドミスと言っていたマフシードも、自分が強く信じるモノがある。
先に書いたように、小説『ロリータ』のロリータに彼女たちは知らず知らずのうちに、自分を重ねていく。
舞台の中では、ロリータを彼女たちが演じることで、それを表現し、さらにロリータの中の登場人物ハンバート・ハンバートが彼女たちを悩ます。
ハンバート・ハンバートが、彼女たちを悩ます、あらゆる「陰」となる。ハンバートがイラン革命だったり、為政者だったりするわけで、それに人生を奪われたロリータが彼女たちだ、というのだ。
読書会の彼女たちが、読む書物の中に重なり、交錯していく戯曲が見事だ。本当にスリリングで面白い。
そして、彼女たちは被害者として存在する、ロリータのことからしかモノが見えていないことが露わになる。それは彼女たちがロリータだからだ。この構図は、舞台の中でも、男性が彼女たちに「自分は違う」「男性も悩んでいる」と主張しても理解を得られないことに似ている。
「男」は「抑圧している側」の象徴でもあり、彼女たちにとって、常にハンバート・ハンバート(側)であるからだ。「ベール」「化粧しない」等々の理由が男性側にあるということもあろうし、男女の「感覚の違い」というのは、簡単には理解し合えるものではないということもあろう。
で、そして、ふと思った。「今ここで、この公演が上演される意義は?」。いや、そういう大上段に構えたソレでなくて、なんか心が動くな、と思うところがあったからだ。
それは「何」だったのだろうか。
世の中には、政治であったり、差別であったり、格差であったりの、「抑圧」が存在している。
しかし、「抑圧」は、そういった「目に見える」ものだけではない。
「目に見えない抑圧」もある。
したがって、「他人に理解されない抑圧」もある。
つまり、「テヘランであったことは世界のどこにでもある」のではないか、ということ。
「抑圧されている」ということを、自分のせいにして、つまり、「悪」を自分の中に見つけ、それを悔やみ、嫌悪することで閉じていく人もある。
だから「外に敵を作れ」「目に見える敵を作れ」とは言わない。
彼女たちから「学ぶ」とすれば、それは、痛みも伴うこともあるということを理解した上で、「自分で考え、行動する」ことであろう。
そういう、少し脇道に逸れた見方もあるのではないか、と、彼女たちの強さに、感じた。
彼女たちの中には、外国に渡った者もいる。
「自由」と「理想」に近づいた彼女たちの、「次の敵」は何だったのだろうか。
だぶん「見えない敵」にも遭遇したのではないだろうか。
それは自分で見つけることができたのだろうか。それにも「強い意思で対処していけたのであろうか」。
そんなことが気になった。
シンプルな舞台なのに、シンプルであるとか簡素であるとは感じなかった。
役者たちの絡ませ方がうまいからだろう。
台詞に無駄がなく、そのときの感情を見事に表現しているように響く。
2時間近い舞台なのに、最初から最後まで引き込まれた(お尻は痛くなったけど・笑・クッションぐらい欲しいところだ)。
四方を観客で囲む舞台だったが、どの場所で観たとしても、まったくストレスはなかったと思う。
ライティングを含め、役者の動かし方がうまい。
ちょっとずらして折ったフライヤーなどのアートワークもいい。
受付、客入れも丁寧。
また、兄弟や夫婦、肉親の関係を、衣装の色で見せるというのは、なかなか面白いと思った。
ロリータがサングラスを頭に、とかハンバートのみがダークスーツで革靴というのも。
さらにニーマを除き、イランの男性が全員ヒゲを蓄えていた。
黒澤さんはもの凄いヒゲ面だった(笑)。
公演の直前に実際にテヘランに行ったということだが、それがどれぐらい公演に反映されたのか、は知りたかった。
蛇足ながら、ミニシアター1010には初めて行った。
家からは遠いのだが、いい会場だ。思ったよりも広さがあるし、トイレもちゃんとしていて、駅に直結。
終演後であっても、1つ下の階で食事もできる。
エスニックな公演の後、中村屋でカレーを食べた。美味しかった。
「テヘランでロリータを読む」
時間堂
シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)
2013/01/19 (土) ~ 2013/01/28 (月)公演終了
満足度★★★★
奥深く、細かい
人間のあれこれ。110分と比較的長いお芝居だけど一人一人にスポットが当たって、それぞれにドラマがあって飽きなかった。それがすごく奥深く、細かく描かれていたので共感ができた。それでいて「テヘランでロリータをよむ」というタイトルに相応しい世界観も出ていたので流石だなと思いました。役者さんも、言葉を大切にしていて伝わるものが大きかった。観に行くことをお勧めできる舞台。
SKY RUNNER
SPINNIN RONIN
d-倉庫(東京都)
2012/11/28 (水) ~ 2012/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
素晴らしい舞台!
Spinnin Ronin Japanさんの公演自体も初めてだったのですが、芝居・ダンス・音楽がこんなに融合している舞台は中々無いのでは!?
ストーリーも自然と心に伝わってくるものがあり、何度もリピートしたくなりました。
祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹~
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2013/01/12 (土) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★
壮大を装った作り話
アルジェリアのテロでの犠牲者のニュースなどを見ていると、殊更、この壮大そうな作り話が、空虚に感じられて仕方ありませんでした。
正直言って、脚本にも演出にも、何も魅力を感じることはできませんでしたが、ただ役者さんは、それぞれ、魅力的で、構成もしっかりとはしているので、4時間20分の観劇そのものは苦痛ではありませんでしたが。
古谷さんが、お元気そうでほっとしたり、伊藤蘭さんと大石さんの執事夫婦の演技が素晴らしく、印象に残りました。
ケラさんの演出は観ていませんが、蜷川さんの、またそれか?の物が落下したり、雨を降らせたり、最後の劇場機構を逆手に取った演出は、あまり必要性を感じず、ゲンナリ。
コロスのラップも、無理やり感いっぱいで、逆効果だった気がします。
ネタバレBOX
どうも先に企画ありきで、ケラさんが、熟考して、愛情を籠めて作品を生み出した気配があまり感じられない戯曲だったように感じられてなりませんでした。
ダークな「わが街」風だったり、「三人姉妹」風だったり、ギリシャ悲劇風だったり、ありとあらゆる調味料を混在させ過ぎて、味が雑になってしまった気がします。
これだけの登場人物を使って、何を描きたいのか、軸が見えないし、わざわざこんな作り話を新たに生み出さなくても、この面々で、シェークスピアや南北を上演してくれた方が、ずっと見ごたえある舞台になったのではと、この作品の上演それ自体に、意義を感じられませんでした。
でも、キャストは、端役に至るまで、適材適所で、本当に、演技を堪能させて頂けたのは幸いでした。
一番不可解だったのは、ヤンの服装が、密航してきた時のままだったこと。何故?何か、理由があるのでしょうか?
主演の森田さんを初め、若い役者さんの好演が光る舞台でした。
嘘ツキタチノ唄
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
あっという間
嘘がテーマで、観客にもその嘘と真実を見分けさせる、面白い舞台となりました。もちろん、サスペンスなので伏線を見逃さないようにしないといけないという心構えはありましたが、2時間半を過ぎていたとは思えないほど集中して観ることができました。多分36年前はまだ生まれていらっしゃらなかったであろう役者さん方が当時の風俗もかなり研究されたんだと思います。
エンディングの「嘘」も洒落ていましたね。
夢十夜
MAG.net
シアターサンモール(東京都)
2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了
満足度★★★★
話しは「夢」でしたー
難解な話しながら、イケメンさんたちが熱く演じられていた舞台でありました。
(=まぁ女性客の多さの理由でしょうね)
笑いの入り辛い話ながら、なんかアドリブにていろいろと入れていたのが、
面白く受けましたです。
ネタバレBOX
ラストの赤い蝶降らせるトコが凄かったんですが、
毎回の赤い紙吹雪の量が段々増えていったそうで。
下敷きになった役者さん曰く「腰直撃して痛かった」との話でした。
見応えはすごかったです!
また手ぬぐいでのお題目は笑いが取れる分、
役者さんの負担が強かったみたいです。
アドリブな分大変だったようですなー(^^)
新春浅草歌舞伎
松竹
浅草公会堂(東京都)
2013/01/02 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★
若手の華やかさ
若手中心の座組で、年明けにふさわしい華やかさが感じられる公演でした。
『毛谷村』
部分の抜粋なので物語としては物足りなさを感じましたが、短い時間の中に立ち回り、義太夫、子役といった様々な見せ場があり、シリアスな場面もコミカルな場面もあって楽しめました。
お園を演じた中村壱太郎さんが美しく、ときにはとぼけた味わいも見せていて印象的でした。
市川海老蔵さんによる口上は、新年の挨拶に続いて市川家伝統の「にらみ」が披露され、迫力のある姿で客席を沸かせていました。
『勧進帳』
ずらっと並んだ出囃子が祝祭感を盛り立て、定番作品としての力強さが感じられました。
海老蔵さんの弁慶は、元々古めかしくて分かりにくい台詞を少しこもらせた声色で言うので聞き取り難かったのが残念でしたが、若さ溢れるダイナミックな舞が良かったです。特に終盤の酔っぱらって踊る場面での豪快なよろめきっぷりが印象的でした。
『スーホの白い馬みたいに。』《京都ver.》
劇団しようよ
元・立誠小学校(京都府)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/22 (火)公演終了
満足度★★★★
今しかない若さを感じる
始めのプロローグ的なところが全然わからず
ちょっと音も大きくて台詞が聞き取りにくいわーとか
思ってたけど
ここはわからなくて良かったと後でわかった。
座付き音楽家という方がいる劇団って初めて。
前半は話がわかりにくいまんま進んで行ったのだけど
どんどんと色んなエピソードが符合して行きハッとする。
そこで時間軸が戻り
同じシーンがリフレインされる。
最近こういうパターンのお芝居が多い気がするがまぁ良いか。
ところどころ
ドタバタ劇になりがちでそこは気になったけど
曲とかダンスとかええ感じでした。
ユニゾンの台詞が聞き取りにくかったのももったいない気がする。
二人ずつくらいにしても良かったのかも。
ケラリーノさんがツボでした。
お話は切なくて
自分の体験にはないけど
そういう気持ちになるのはなんとなくわかる。
コラピスおじさん、藤田くん、工藤さんは前に進めたけど・・・
ゆきこはどうなったのかな。
みくが洗濯機を覗いてみたものは・・・