最新の観てきた!クチコミ一覧

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しあわせの支度

しあわせの支度

ソラリネ。

上野ストアハウス(東京都)

2013/06/12 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★

タマシームマシーン
私はドラえもんが好きなのでつい関連づけて考えてしまうのですが…この舞台は
タマシームマシーンの装置みたいだと思いました。(ドラえもんのひみつ道具を体感出来るとは思ってもみませんでした。ありがとう。)
観劇中、ストーリーにシンクロするように私の魂も家族との思い出を行ったりきたり。
私が生まれて初めて見た人達(家族)、私の前後に仲間になっていった兄弟、古い家族との関係を断ち切る夫(新しい家族)
改めて、家族って当たり前にあるようでそれぞれ偶然と必然で作り上げているものなんだなぁと、愛しいような、恐ろしいような
複雑すぎる感情になったもので…うーん、その複雑すぎる感情を表現しきるには2時間弱は短いけど、一気に魅せるにはちょうど良い時間だったかなと思います。
長男はドラえもん上半身、謎の彼はドラえもん下半身みたいな配色でしたね(衣装が)
二人で一体分になっていて面白かったです。いないけど、存在感を強く感じました。(いやドラじゃなくて母の愛をです)
自分より平均年齢が低い劇団さんを初めて見たのですが、透明感半端なくて気持ち良かったです。爽やかで。あと美形ばかり…眼福眼福。
モンスターエンジンネタが出てきた時は思わず吹き出しました。
思いつくまま書いたので乱文ですみませんでした。

崩れゆくセールスマン

崩れゆくセールスマン

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった。
台詞の端々に「あぁ野木さんの書いたお話だ・・・」と感じ取れる部分が。
青年座さんのお芝居は始めて観ましたが、面白かった。
開場から開演まで流れていた音楽が不快でしたが、始まってしまえば忘れるくらい。
夫々の表面から色んなものが削ぎとられ、追い込まれていった先に見える人間臭さに引き込まれました。

派手な展開や演出がある訳ではないけれど、それだけに役者さんたち流石だなぁと思えるお芝居でした。

ネタバレBOX

老女と老人の「欲望」に対するやり取りがなんとも言えない・・・。
自分はどんな風に歳をとるのかと考えると、怖くなった。

演じられたお芝居とは関係ないのですが・・・。
初めて行った会場でしたが、入り口付近にたむろしてたのは養成所の人達でしょうか。席が近かった関係者達(養成所の方と思われます)、おそらく一般より手頃な価格で観ることができた(あるいは観ることが義務付けられていた?)のでしょうが、マナーの悪さにがっかり。
劇作家女子会!

劇作家女子会!

劇作家女子会×時間堂presents

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/06/13 (木) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

第二弾を!!
それぞれに女性目線の感じられる脚本作品、覗かせてもらいました。 中でもオノマリコさんの「Compassion」が面白かったです。 どれも、終わった後の展開が気になる終わり方でしたが、あえてそんな演出だったのか、それともたまたまだったのか気になるところです。 面白い企画、続編も期待します

ココロに花を

ココロに花を

ピンク地底人

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/05/31 (金) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

研ぎ澄まされた演劇
シーンのひとつひとつが緻密で、計算されつくしたものを感じる。その象徴は役者が発する効果音。効果音を役者の声で行うという作品には過去何団体かで体験しているが、ピンク地底人ほど洗練されたものはなかった。それらが作品に不思議な緊張感を見事に生み出す。

この緊張感と狂気をはらんだ空気感がピンク地底人の持ち味。「研ぎ澄まされた」という言葉が本当の意味でぴったりくる作品だった。

兄よ、宇宙へ帰れ。【ご来場ありがとうございました!】

兄よ、宇宙へ帰れ。【ご来場ありがとうございました!】

バジリコFバジオ

駅前劇場(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

グロかわいさにはまってきた。
正直言うと、最初バジリコを見たとき、人形のグロテスクさにちょっと引いてしまった。しかし次第に慣れてくると、あのグロテスクさこそが、かわいくてたまらなくなるから不思議だ。

人形を使う劇団はたくさんあるが、バジリコはその使い方が見事である。人形を使わなくても成立するだけの作品のクオリティを持ちながら、突然の人形の登場によりわれわれを一気にファンタジーワールドに連れていってくれる。
その高揚感がたまらない。

ちょっと懐かしい、ちょっと甘酸っぱい、そしてちょっと切ない。それがバジリコワールド。独自のスタイルを持っている劇団は強い。

黒塚

黒塚

木ノ下歌舞伎

十六夜吉田町スタジオ(神奈川県)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

全公演観たくなった。
歌舞伎の黒塚をしっかりと学習し、その上でまったく違う黒塚を描きだすというその手法は巧み。

今回の黒塚という作品は歌舞伎では踊りがメインの作品。しかも歌舞伎の様式美とダイナミックさがあり、大きなステージでこそ生きる作品である。小劇場で現代版に生まれ変わらせるには大変困難な作品だと思われる。その作品にあえて挑み、これだけのクオリティのものを作り、歌舞伎の黒塚のファンの人でも納得するものを生み出す創作力は脱帽。

今まで何度かチャンスがありながら、今回木ノ下歌舞伎を初めて見たということを残念に感じたほど。これからも見続けたい団体だ。

My Favorite Phantom

My Favorite Phantom

ブルーノプロデュース

吉祥寺シアター(東京都)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★

劇を目撃する。
劇の世界に連れ去られるという言葉があるが、まさに劇場全体が舞台になり、我々観客はその舞台の世界の住人となり、劇を目撃するという形式。

演出家が目指すところはどこまでもハイレベルである。ただ、まだその形が、あまりに新しすぎるがゆえに観客がついていけない部分があり、そのギャップの中で劇的感動をどう体験させてくれるかという課題を感じた。しかし、このスタイルが完成したときに、凄い作品が出来そうだということはひしひしと感じる。今後に期待したい。

左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))

左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))

INUTOKUSHI

シアター風姿花伝(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

毒と中毒性
鈴木アメリ、二階堂瞳子、この二人の個性的な女優を競わせる作りが面白い。無意味なギャグの応酬のように見せかけて、演出家が仕掛けているものは意外と深い。笑いの仕掛けは多重構造の上にびっしりと敷き詰められていて、年代によって反応するところが違うが、実はこんなところまでという細部まで計算づくである。そしてそういった笑いの中に毒とメッセージが気づかれないように仕込まれているのがこの劇団の特徴。それに気づいたとき、非常に中毒性がある。

鍛えられた役者の肉体を見ただけで、この団体がただのコメディ劇団ではないということがわかる。躍動感というのを演劇の中でここまで感じられる劇団は少ない。

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

劇団チョコレートケーキ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/03/23 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

急成長する劇団
もうチョコレートケーキを見始めてどれくらいなるだろう。この作品の完成度もそうだが、劇団が大きく成長していく過程を見させてもらっている。つい数年前まで、そんなに注目を浴びる劇団ではなかった。それがここ何本かの急成長ぶりはどうだ。

「熱狂」は初演をルデコで観た。あの狭さゆえの迫力があり、サンモールスタジオでそれが再現されるかと心配したが杞憂だった。サンモールスタジオでさえ狭く感じる熱演で、舞台と観客席の一体感をさらに強めた。「あの記憶の記録」は「熱狂」のような派手さはない。しかし、表裏の関係でどちらも心に響く。同時期にこれだけのクオリティのものを二作品作り上げる劇団力に恐れいる。

マギー・マラン『Salves-サルヴズ』

マギー・マラン『Salves-サルヴズ』

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2013/06/15 (土) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

絶え間ない寸断
人々が心に暴力性を秘め持つ現代の社会状況を、切り詰められた断片的なシーンの畳み掛けで表現していて、不穏な緊張感に満ちていました。多くの政治的・宗教的イメージが描かれるものの具体的な物語やメッセージは明示されず、観客に多くを委ねるタイプの作品で、分からない部分も多いながらも、強烈な印象が心に残りました。

客電が落とされないままステージに1人が静かに現れ、紐状の物で境界を作るような仕草が行われ、客席に紛れていた他のダンサーを1人ずつステージに呼び寄せ、全員が同じような動作をするシーンの後、暗転し、舞台上に置かれた4台のオープンリールデッキから流れる日常音やノイズが流れ、短いのは1秒程度、長くても2分に満たない様々な短いシーンが暗転を挟みながら続きました。
薄暗い中、皿や花瓶や自由の女神像を落として割ってしまったり、壁に掛けたピカソの『ゲルニカ』が落下したり、後ろから目や口を塞ぐ手が静かに迫ったりといった、崩壊の瞬間や不吉の前兆をイメージさせ、何とも言えない恐ろしさがありました。テーブルの上に横一列に座っている所にもう1人がやって来て、無理矢理座ろうとして反対側の端の人がテーブルから落ちるという少々コミカルなシーンが3回繰り返されるのですが、アフリカの原住民、兵士のあとに来るのが普通の格好の人だったのが象徴的で恐ろしかったです。女性が壁にエルヴィス・プレスリーのポスターを貼るシーンが繰り返される度に同じ格好で同じ動きをする人がどんどん増えて行くシーンも不気味でした。
終盤になってようやく持続性のあるシーンとなり、大テーブルに晩餐の用意をするものの、1人がグラスを乗せたトレイをひっくり返してしまうのをきっかけに、食べ物やペンキや粉が飛び交うカオティックな大乱闘に突入し、心の内に秘められた暴力性がスラップスティックに描かれ、途中でキリスト像を吊り下げたヘリコプター(ラジコンの)が飛んで来る、フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』の引用もあり、インパクトがありました。
最後は暗闇の中で鳥のさえずりや子供の声の録音が流れ、わずかな将来への希望にも、あるいは取り返しがつかない過去への郷愁にも感じられました。

ベルント・アロイス・ツィンマーマン作曲の問題作、『若き詩人のためのレクイエム』を思わせる、ナレーションやノイズ、既成の音楽をコラージュした、不安を掻き立てる音響が素晴らしかったです。暗転中にオープンリールデッキのライトだけがうっすらと光っているのも不気味な美しさがありました。

いわゆるダンス的な動きはほとんどありませんでしたが、短い暗転で次々にシーンを変えたり、最後の乱闘シーンでの滑稽な程の混乱はダンサーの高い身体性があってこそだと思いました。

暗転や無音がかなり多い作品なのに、それに構わずに遅刻した客を何度もその都度誘導するスタッフの動きが非常に残念でした。この様な作品の場合は、遅刻客には終盤の明るく騒々しいシーンまではロビーでモニターで観てもらうか、そこまでしないにせよ、事前に遅刻客を客席に入れても大丈夫な時間を確認しておき、決まった時間にまとめて誘導するべきだと思いました。

ステキなタイミング【ご来場誠にありがとうございました!】

ステキなタイミング【ご来場誠にありがとうございました!】

円盤ライダー

HOTEL SHERWOOD(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

つくりかたはユニークでした
前作は見ていないのですが、それでもまぁ楽しめましたが。
続編と言う事で前作を引っ張りすぎてないかなぁ・・・。とか感じました。

(1時間40分)

ネタバレBOX

食事提供場での芝居であり照明や効果音などは調整しづらいのでしょうが、
やはり工夫とかして欲しかったかなと思ったデス。
妙に気になる「ぬれらっきょ」「さとうマン」という登場人物たちのネーミング。
なんでそんな名前?あだ名?説明欲しかったなぁ。
まっ面白いんですがねっ!

頭に地書きのサインやクリオネのようなカッコには驚かされたので、
星は1つ追加いたします。

前作ダイジェスト版(7~8分)らしきものを今作前にやってれば、
うまく導入できたのでは?
→セッカチくんがちょっと1年前の事喋るだけでは
新参者への伝達には弱いと思ったさぁ
小さい つ が消えた日

小さい つ が消えた日

ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ

赤坂区民センター 区民ホール(東京都)

2013/06/16 (日) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★

生演奏でのミュージカル
楽しい作品でありました

家族みんなで楽しめる

ユニークな五十音村という設定が気に入りました(^^)

(1時間40分に10分の休憩付き→子供の集中力配慮もGoodです)

リスボン@ペソア

リスボン@ペソア

重力/Note

BankART Studio NYK(神奈川県)

2013/06/13 (木) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★

存在論のポリフォニー
異なる人格を使い分けて作品を書いたフェルナンド・ペソアの「異名者」の1人であるベルナルド・ソアレスの『不穏の書』を中心に、断片的な文章の集積が通常の「演技」とは異なるスタイルで語られる作品でした。

川俣正さん作の常設のインスタレーションに囲われた空間の床一面に乱雑に白紙が敷きつめられ、奥に机と椅子、手前左側にマイクと椅子が置かれた中で生成りのアシンメトリーなスーツにグレーのハットを被った5人がモノローグ的にペソアやソアレスのテクストを普通ではないイントネーションやリズムで語る形式で、意外とコミカルな雰囲気がありました。

原作が手記の体裁を取った作品なので、会話シーンはほとんどなく、珍しく会話が現れるオフィスでのシーンが執拗に繰り返されるのが印象に残りました。
始まってすぐに床の上に広げられ、海や川を象徴していた円形のブルーシートが終盤に、「実存しない中心、思念の幾何学によってのみ存在する中心である周囲にこれらのものが回転するこの虚無が私なのだ」(『不穏の書』アティカ版28章)という文章と対応して用いられていたのが強く印象的に残りました。

事前に原作を繰り返し読んでおいたので、台詞は大体把握出来ましたが、台詞回しが特徴的で、テクストと身体表現の繋がりが単純な対応関係となっていない演出だったので、原作が特別難解な文体ではないとはいえ、言葉が伝わらない部分が多くあると思いました。

役者のそれぞれの声のキャラクターが際立っていて、演劇には不向きな残響の多い空間を役者と客席の距離のコントロールによって多彩な声の表現を生み出していたのが素晴らしかったです。
身体表現に関しては、意図したと思われるゆるさとは別種のゆるさが感じられ、もっと緊張感が欲しかったです。

作品としては興味深かったものの、三浦基さん(丁度アフタートークのゲストで来てました)が率いる地点と似た手法があまりにも多くて、釈然としない思いが残りました。

マリオン

マリオン

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/06/15 (土) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

メルヘン
個と種のことを考えました。

ネタバレBOX

最後のゾウガメの話と、最後の日本人の話と、その最後の日本人の一家が旅芝居をしていた頃の話。

甲羅の張り具合で成熟度が知れる、生き物それぞれで異なる嬉し恥ずかし乙女心の描き方は繊細で素敵です。

ペットに名前を付けるということは最後まで責任を負うこと、飼い馴らすを考えることと同じですね。

孤独を厭わないゾウガメです。いずれ訪れる単なる個としての死だったはずが、カモメ郵便の知らせが届いたせいで種の絶滅という大事の当事者になってしまいました。知りたくもない情報も耳に入る情報化社会でした。

下手側の奥にロケットのようなものがあり、後で灯台だと判明しましたが、四方八方にコードが伸びていてやはりロケットに見えました。

別の星から地球に戻ったのでしょうか、最後の日本人は日本で売春を生業として生きていますが、一夜を共にした男は北へ、彼女はアサクサへと別れていきました。原発の事故処理で一時的に来る労働者はいても、国籍とか住民票的な意味での日本人はもう他に誰もいないのでしょう。

私も一気に絶滅危惧種の一人になってしまいました。

隕石の落下後飢えてドタバタしながら息絶える恐竜のCGをよく見掛けますが、実際は食料が減ったとしても少しくらいはあって、最後の恐竜は自分が最後の一頭だと意識することなく個としての生を全うしたのだと思います。

日本人も銘々が個の人生を送っている間に誰もいなくなってしまうのでしょうか。自分も当事者だと気付かせてくれる持って行き方は秀逸でした。
ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

うしゃしゃしゃしゃ・・・ぼぉくジョウキゲン
うしゃしゃしゃしゃ・・・ぼぉくジョウキゲン
ぼくは,ちゃんとやってるよ
みんなタネにしちゃたんだもの。
なのに,どうして,ぼくをきらうの?

ぼぉくジョウキゲン
ビョードロは,ぼくのぱぱ。
ぱぱが,ちちの日に,ぼくを殺しに探しまわっている。
ぼくは,逃げるよ。シーランなんか,し~らん。

ぼぉくジョウキゲン,うしゃしゃしゃしゃ
おぉ~おぉ~
みんなぼくのことを忘れないでね
また,いつか,ぼくは輪廻転生しちゃうからね

よくやった!末原拓馬!最高の童話をありがと!みんなタネになっちゃったけど,みんなネタは理解できたかな。

「夢の水底、泡沫の檻」・「夢幻廻廊」

「夢の水底、泡沫の檻」・「夢幻廻廊」

風凛華斬

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★

よかった
いろいろな話があり、おもしろかった。迫力もあった。

そして、明日-いつわり-は箱の外へ

そして、明日-いつわり-は箱の外へ

劇団 暴君ハヤブサ’69

サブテレニアン(東京都)

2013/06/13 (木) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★

丁寧な作り
 Team真を拝見。全体としてとても丁寧に作っていることに好感を持った。物語は、死刑執行1時間前の死刑台へ通じる部屋。教戒師と死刑囚が、執行前の最後のひと時を過ごしている。だが、この死刑囚は、ちょっと変わっていた。

ネタバレBOX

 自分に関わりのあること、名前や生年月日、自らの人間関係などに関する記憶を失くしていたのである。無論、自分の罪についても知らなかった。在る朝、そのことに気が付いた彼は監守に、この事を訴え、精神科医の診断を受けることになる。何人かの医師が、彼の症状を診断するが、一人を除いて記憶喪失だという診断は下さなかった。その結果、最高裁の判断は死刑を執行で確定した。
 研修医が診てさえ明らかな記憶喪失を殆どの医師が、否定したのは面倒なことに関わりたくない一心からであった。詰り、放っておけば、死刑になる。死人に口無しで誰からも咎められる気遣いはない。一方、もし、自分より業界上位の人物と異なる判断を出して誤診ということにでもなったら。多寡が死刑囚の為にリスクは負いたくない、という保身である。だが、それは正しいのか? と一人正しい判断をした医師は問うのだ。そもそも、医師の仕事とは、人の命を救うこと、はっきり記憶喪失の症状が出ているのにそれを指摘しないことは、医師として、人間としての人倫に悖る。彼は、精神科医師として、若干の躊躇はあったものの、普遍的解を選ぶ。それは、彼の亡くなった彼女が夢に立ち、「自らの信ずる所に従え、私がついている」と応援してくれたからであった。医師の迷いの原因とは、記憶喪失の患者、殺人犯は、この医師の彼女を殺していたことにあった。
 物語は、このように密接に絡みあいながら、徐々に犯人の記憶を呼び覚まして行き、終に完全にその覆いを解く。最後に犯人は己の罪を自覚し、心から犠牲者に詫びて罪を背負って死刑台へ進む。
 この間、教戒師は、登場時の蓮っ葉な様子から、死刑囚との心理的対決を含む支えになるなかで真に真面目に人として死刑囚に向き合う。殺人犯を演じた松田 勇也のどこかおどおどしつつ緊張したような、死刑囚の不安の表現と共に、教戒師のドラスティックな変化を演じた小綿 久美子の演技、その演出も気に入った。同時に、一人、自分より権威のある医者達に逆らい、また、彼女を殺された痛みに耐えて前に進んだ医師を演じた牛居 朋広の若きヒポクラテスぶりも良い。更に、彼女役を演じた那智月 まやが、普通の女の子らしさを自然に出して、この特異な情況に安定感を齎している。出演した役者其々が、ちゃんとキャラを立て、己の仕事を果たしたバランスの良い舞台であった。演出のバランス感覚を褒めておきたい。
「ラフ~絵のある風景」

「ラフ~絵のある風景」

[DISH]プロデュース

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★

おもしろかった
おもしろい話の連続でとてもよかった。みんな個性が光ってて楽しめた。きれいでかわいい人が多く、飽きなかった。

帰郷 -The Homecoming-

帰郷 -The Homecoming-

Runs First

シアター風姿花伝(東京都)

2013/06/15 (土) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

最近の舞台では珍しく喫煙シーンが多いので苦手な人は自己防衛を心がけましょう
初めて訪れた劇場、シアター風姿花伝。
客席構造が前方は対面式、その一部は座椅子桟敷、中央から後方は正面向き。指定席だけど、前方に座るかもしれない女子は服装に気をつけましょう。暗転時間短いし、約2時間近く身体動かせない。

この戯曲は読んでないけど、海外で暮らした事がない自分にとっては外国の戯曲は読むより見た方が分りやすいし漠然とした想像力を掻き立てる。
だが、この作品に関してはなんと言って良いのか答えが上手く出て来ない。文学的でもあるし、不条理的でもあったし、それでも登場人物が醸し出す特有の美学はなんとなくわかる。まるで散文詩の世界を詠んだような感じ。
あの家族に共感はしないけど、父親の大切な人に当たりたくなる気持ちは分らないでもない。でも、全員歪んでいるけど。歪む前、母親がいた時はあのブランコで息子達をあやしたんだろうか。最後の長男の嫁の決断はそれで良いの!?って突っ込みたくなったが、野獣の中に独り放り込まれると女の気持ちも大らかになるんだろうか。なんというか大人な舞台だった。
約2時間。
観賞日、出演者全員と照明、美術スタッフと演出の小川さんが揃ったアフタートークあり。

ネタバレBOX

家族の中で成功者とも思える哲学者の長男のテディ。
なんかお金を儲ける才能はあるらしい次男のレニー。
思うより身体が先に動くボクサー志望の末っ子のジョーイ。
それなりの仕事をしてきて労働者階級のトップまで登りつめ、現在は家長として一家に君臨している父親のマックス。
実家なのでそのままそこで住んでいる三兄弟の叔父でありマックスの弟であるタクシードライバーのサム。
テディの妻であり3人の子供の母であるルース。

ルースが現れた事で、レニーのクレバーさが垣間見えたり、ジョーイの荒っぽいピュアさが可愛かったり。テディの家族と接する事により、ルースは子供産んでも、歳をとっても「女」を捨てない人なんだなー、本性が開花したのかな。
ジョーイがルースに母性的な愛情を覚えた瞬間は理解できたが、家族に奉仕させる?妻の行動をあそこまで寛容した夫テディの気持ちがよくわからなかった。ポーカーフェイスというか、言葉にださなくても通じていた強い意志の固まりのようなの夫婦なんだろうか。女と男の思考の違いが如実に出ているという事なのか?だれか解説して下さいー。
お父さんの鬱屈にも似た憤り方が凄かった。
舞台全体は満足だけど、内容をちゃんと理解出来ない自分の頭を恨みたい。小川さんの演出、前回SISカンパニーの「TOPDOG〜」よりも今回の演出の方が好きかも。
    **********************
当日アフターゲストは上記の通り。
照明の松本氏はハイバイやイキウメ等に携わり、演出の小川さんが日本で初めて作品作った時から関わりある方だそう。
客席下手から浅野さん、那須さん、斉藤さん、しゅうさん、中原さん、小野さん、照明の松本さん、美術の松岡さん、演出の小川さんの並び
演出の小川さんが司会者的な役回りで、以下、ざっくり記憶の覚え書き。

しゅうさん:(舞台終ったばかりで)テンション下がってないので何を言うか分らない、最初は(この舞台の上演は)小川さん(以下呼称、絵梨子)や自分達の企画で考えていたが、なかなか(劇場とか金銭面?)思うように行かなかったが、那須さんのおかげで劇場を使え一ヶ月近くやれる事になった。役柄、演じ方は小川絵梨子の言う通りにやっている。良いダメ出しをする。
小川さん:ピンターの戯曲、「不条理」のままやるとわからなくなる、読んで、立って、演ってもらって発見することがある。役者を通して話が立ち上がる読み物ではない「戯曲」だ、と。

小野:最初読んだらさっぱり頭の中に入って来なくって焦った。こんな事言うと怒られるかもしれないがw。「ピンター」という大きい山を登っている最中、もしかしたら遭難中かもしれないけど。信頼出来るスタッフと共にお客さんと必ず生還出来ると自信ついている。
浅野:気持ち悪い本w、と思った。家族内でどんなシュチュエーションで、と考えていくと合点がいった。今回の役は普段やらないような役。今回はしゅうさんが呼んでくれた。しゅうさんは、浅野さんの結婚披露宴でお開きの際の新郎正装姿を見て「(浅野=)レニー!」と決めたらしい。
斉藤:しゅうさんに「やれー」と言われた。言われた時は他の舞台と被っていたのにw、でもやったら充実した時間を過ごしている、毎日楽しくやっている。小川さんからも一番楽しそうにしている、と言われる。

那須さん:一番最初に読んだ時、自分が配役されない役と思った「大丈夫か?」と。しゅうさんから「実はそんな女(=ひと)に見えない女(ひと)の方が良い、と言われ、小川さんは「普通の一女性が瞬間の積み重ねで得た経験をやれば良い、と言われる。カテコライズした女は作りたくない、ルーズの捉え方によって演出法は変わってくると思う。女の事をよくわかった人が書いていると思った。
中原さん:わけが分からなくて。お任せするしかない、で、やってきた。

照明さんと美術さんと小川さん:(個別にきちんと話されていたんだが、ここまで来てくると、いかんせん自分の記述能力に限界が来たのでニュアンス纏め書き)
舞台の企画が立ち上がり、製作が進み始めある程度の形を作ったとしても、稽古から本番までに演出から演技も日々変化もあり、毎回本番まで時間が無い、間に合わない、初日まで行き着かない事もある、いろんな事を考えた。まだ探している段階でもある。今回はもともと質感のあった人達と我がままが言える(劇場)環境だったので、それは感謝している。普段は別の場所で稽古して次に劇場入りして、舞台セット組んだり照明あわせたり小道具仕込んだり、があるのに、この公演はずっとこの劇場で通してやっていたと。
美術さんは、劇場見にきて気づいたらこの配置になっていた。家族のルールを認めて作ったセット。客席からは見え辛いが天井部分には蜘蛛の巣とか這っていて細かい事をやっている。一部の小道具はスタッフ私物。マックスが座っている中央の椅子は、地球儀はしゅうさんの私物だそう。

テーマを語ると言うより、物語という手法をどう取り扱って見せるのか、重点を置いているか、に気を配った。
それぞれの人物の年収とか、その背景は出していないが、細かく決めているらしい、ちなみにマックスしゅうさんは年(月?)収5万円、年金暮らし。
観客質問で、ご年配の男性や戯曲を読んだ来た方とか、率直な意見(わからなかった〜とか、舞台セットについて〜)があり、それ以外では、テディのルースの行動についてに言及された質問とその返答→家族の中に残る事になった彼女の事をどう思ったのか。その辺りの言動や行動がなかったが、どういう風に思って演じていたのか→台本上、何も説明がないし(その辺りは斉藤さんなりに考えて演じた模様)彼女は本当は娼婦かもしれないし、美人局かもしれないし。バックグランドが明確でない分、説明にしていないか、瞬間瞬間で見せられるように、わかるように努力した。

記述が曖昧な部分もありますが、大体こんな感じ。小川さんは頭のキレの早い女性だと思い知りました。充実したアフタートークでした。
ライト家族

ライト家族

劇団ガバメンツ

道頓堀ZAZA HOUSE(大阪府)

2013/06/07 (金) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

小物を使った演出がくすぐられます♪
この劇団を観ていつも感じるのですが計算されたコメディ♪
チラシに書いていた様に確かに大笑いはないけど面白かった!
小物を使っての表現は新鮮でなかなかくすぐられますね♪

どこまで本当の話しなのか分かりませんが私たちの知らないライト兄弟
何か見てはならないモノを見た様で興味深く惹きこまれました!
そして生演奏も心地いい大人の演出♪
何よりそれを演じている役者さんの味わいある演技や台詞がいいですね!

性格の違う兄弟の出来事をコミカルに描いている
家族の憎しみや悲しみ、喜びや優しさ、暖かさ…など
じんわりと愉しめるお芝居でした♪

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