最新の観てきた!クチコミ一覧

88561-88580件 / 189764件中
ノミの心臓

ノミの心臓

劇団サミシガリヤ

シアター711(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★

I know me! Do you know,,,
おむすび・・・を逃してしまったので、雪辱戦での観劇です。
アイドルという夢を追い続ける30代女子のパワフルなこと。その姿勢や容姿に、まだまだイケルぜお姐さんたち!と一喝したくなりました。さらに、某ジャニーズの流行歌に乗せて、「言わないでー、言わないでー、『いい年なんだから』って言わないでー」と歌う姿は、まさにミラクル30代女子。
夢追う女子も、夢諦めた女子も、みんなちがって、みんないい、、、と金子みすずさんの声が聞こえてきそうなストーリーでした。

ネタバレBOX

上演前のBGMの選曲が、これまたツボを刺激してくれます。フレンズ@レベッカやマイレボリューション@美里、翼の折れたエンジェル@中村あゆみ。。。ゆぅ  あ ショック!に打ちのめされて帰ること間違いなし!!できるだけ早めにシアター711に開場されることを強くおすすめします。
ゾンビ沼袋

ゾンビ沼袋

lovepunk

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★

”どどいつ”がレビューには出てくるにゃ
 皆、一所懸命なのだ。闘いのシーンや闘いに向けて闘争心を燃え上がらせるシーンでは三白眼になる役者も居て、中々迫力がある。

ネタバレBOX

が、どうも表現に深みが無い。それは、身体性に頼りすぎているからだろう。無論、演劇に於ける身体は、最も重要な要素には違いない。然し、我々が生きる現代は、それなりに複雑な社会でもあり、人々の孤立も深い。この植民地では、マヤカシが大出を振って中味の無い阿保面を得意気に晒しているのに、それに気付かない人々、気付かない振りをする人々がマジョリティーなので、深く生き、悩む事を避けない生き方をすることは、容易いわけではない。だが、そのことに甘んじていては、無論、良い作品は作れない。心の内側を耕して更なる境地を開いて貰いたい。
今作は“諦めましょうとどう諦めた諦めきれぬと諦めた”というレベルをちょっとアメリカナイズした上で、植民地に当て嵌め、皮相に押し上げられたM版とみた。であれば、この状況を逆照射する痛烈なアイロニーも欲しい所だ。

「売春捜査官」「熱海殺人事件〜友よ、いま君は風に吹かれて」

「売春捜査官」「熱海殺人事件〜友よ、いま君は風に吹かれて」

★☆北区AKT STAGE

★☆北区AKT STAGEアトリエ(東京都)

2015/01/18 (日) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★


Qチームを観劇。前週みた鈴木万理絵の伝兵衛を
見たくて今年3度目の星亀ビルでした。木村伝兵衛の狂気の混じった目を見ることができました。ただ、鈴木さんの声は前回以上に枯れていて
限界に近いものがありました。ベストコンディションで観たかった。大山役は表情の変化がなく、演技になっていない。

こうして二人は幸せになりました、とさ

こうして二人は幸せになりました、とさ

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★

【水越バージョン】観劇
仲間内的限界を感じました。

ネタバレBOX

余命わずかな彼氏の現況を受け入れられず、妄想の中で一緒に生きることで気力を保持し引きこもっていた彼女が、現実を受け入れて再出発しようと決意する話。

妄想の中で、彼氏が魔王、彼女が勇者のゲームを何度も繰り返し、常に魔王を倒すことに躊躇していた彼女が、最後魔王を倒すことで決着をつけました。

一応前向きな話ですが、結局は大声がなりたて系、ちょっとした所作が大受けするなど仲間内だけで通用する素人っぽいお芝居でした。役者との面会を考えているのか終演後誰も席を立たず、全員がお仲間さんかと思ってしまいました。
蛍の頃

蛍の頃

ペテカン

あうるすぽっと(東京都)

2015/02/06 (金) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★

ほのぼのと……
 ペテカンさんの公演初見。コミカルでちょっぴりホロッとさせられる場面もあり、楽しく拝見させて頂きました。ただ、全体的に平板な印象があり、物足りなさを感じました。

ネタバレBOX

 静江さんが売春に走る動機がイマイチ説得力に欠ける気がしました。
暗く暖かな日々

暗く暖かな日々

小松台東

OFF OFFシアター(東京都)

2015/02/03 (火) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

今作も言うまでもなく宮崎弁演劇です。/約100分
 いつもは小品の趣がある小松台東作品。
 が、今回はいつもよりスケールが大きい印象を受けた。
 これまでの多くの作品と同じく家族を扱い、上演時間もこの劇団としては平均的な約100分、小屋も小さめなOFF・OFFシアター。家族という小集団を描き、尺もほどほど、会場も狭いのに、デッカい印象を受けたのは、今作が内藤家の未来、ここでは途絶えずこの先も続くであろう一家の歴史を予感させる内容を持っているからに他なるまい。
 余韻を残すような終わり方は一家の「この先」を否応なしに想起させ、じんわりじわじわと感動が込み上げた。

 タイトルに「暗く」とある通り、色んな事が重なって内藤家の面々の胸の内はきっとどんよりしているに違いない。
 それでも舞台上に騒々しい時間が流れて彼らが時には白い歯を見せ、客席にも笑顔が咲くのは、色んな人々が内藤家に出入りして茶の間に明るさを持ち込み、家を活気づけるからだろう。
 なんだかんだありながらも内藤家がお家断絶を免れそうに思えるのは、この「内藤家を取り巻く人々」が離散しそうな一家を温かく包み込み、そうとは知らずに束ねているからに他ならない。

 この意味で本作は、チラシにもある通り、まさに「絆の物語」と言えよう。
 このあったかい「絆の物語」に涙したお客さんもおられようが、私は泣くまでには至らず、その代わり大いに笑った。
 とりわけ内藤家の家長・晴夫の部下役の永山智啓、晴夫の友人役の瓜生和成の交わすスッとぼけたやり取りには爆笑!
 そして、浅野千鶴さん演じる娘があたかも素で笑っているかに見えるいくつかのシーンには微笑を誘われました。

ネタバレBOX

 舞台となるのは、母親が入院中のある家庭。
 そこへ別居していた父親が妻の入院を聞きつけてふらりと現れ、「またここに住む!」と言い出して波乱を起こす。
 娘の朋美はその酒癖の悪さで母を悩ませていた父を疎み、「帰って!」とおかんむり。
朋美の兄・克則も温かくは迎えてくれず、父はイライラ。
 そこで父・晴夫は友人の稲本、会社の部下・関根に援軍を頼んで引っ越しを強行!
 そんな折も折、妻が帰らぬ人となって、内藤家はますます暗鬱なムードに…。

 こうしてあらすじだけを書き連ねるととても暗い話のようだが、稲本や関根をはじめとする一家を取り巻く面々がすこぶる明るく、劇は笑いを誘いながら進行。
 それに、お母さんは亡くなっても、息子の克則にはなし崩し的に家に住みついているカノジョがいて、さらには、稲本が朋美と同級生だったことも発覚!
 劇は克則とカノジョの、そして朋美と稲本の結婚を匂わせつつさらに進み、内藤一族が今後も栄えていくことを暗示しながらどこか前向きな印象を残して終わる。

 日本が国策として推し進めた核家族化はさらに進んで単身世帯の氾濫を招き、日本はまさしく無縁社会となりつつあるが、協調性に乏しく人付き合いを疎みがちな私でも、こういう劇を見せられると今よりは大家族が多く、色んな縁に支えられていた少年時代が懐かしくなってくる。
 

 核家族化、ひいては単身世帯化は人口一人あたりの出費を増加させ、日本の経済発展を促進したかもしれないが、同時に少子化も推し進め、結果的には経済を冷え込ませている。
 目先の利益だけを追い求めると痛い目に遭うという好例だ。
夏目漱石とねこ

夏目漱石とねこ

DULL-COLORED POP

座・高円寺1(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★

猫の目を介する必要性
皆さんのコメント通り、とても静かな2時間。
襖や障子を使った装置と転換が綺麗でした。

ネタバレBOX

所々セリフが聞き取れなかったので情報を集めきれなかったのかもしれませんが、夏目漱石という人物を2時間描くということで、個人的にはあと3倍くらいの情報量を浴びせてほしかったなぁという印象でした。

事前知識があった方がより分かりやすい内容でした。
「3.11」企画2014  『終わりと始まり』- 演劇と言葉とピアノによる失われた時間の創造―

「3.11」企画2014 『終わりと始まり』- 演劇と言葉とピアノによる失われた時間の創造―

桜美林大学パフォーミングアーツ・インスティテュート(舞台芸術研究所)

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★

抽象化の境地
311を取り上げた演劇にも徐々に変化が見られます。静かに淡々と進むステージながら、命とは何か、記憶とは何か、我々の存在意義とは何かを考える良い機会になりました。

完熟リチャード三世

完熟リチャード三世

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

演劇の、ちからの結晶…
ふたたび、すべての大切なご縁の方々と、一緒に観たい舞台…

GIMMICK!

GIMMICK!

CLOUD9プロデュース

ギャラリーLE DECO(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

全く違和を感じさせない伏線とその回収が鮮やか
自主映画の撮影グループ、調査研究に訪れた教授と助手、廃墟マニアなどが偶然会した廃屋で起こる恐ろしい出来事…。
序盤はコミカルながら次第に「御約束」的なホラーに移行して、さらに…という構成が見事。
一通り物語を見せてからの後半は謂わば「謎解き」で、起きたことの裏を見せて観客を納得させる…というか笑わせる。
実は前半に伏線があれこれ張られていて次々にそれを回収してゆくのだが、その伏線が物語の進行に全く違和を感じさせないのが鮮やか。
最後の1シーンも画竜点睛を打つ感じ。

蛍の頃

蛍の頃

ペテカン

あうるすぽっと(東京都)

2015/02/06 (金) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★

寒い夜にはぴったり
忘れかけていた古き良き昭和、そこではみんな明るく懸命に生きていた。ライトに可笑しくて悲しい。寒い夜にはぴったりのハートウォーミングな舞台だった。

スィートホーム

スィートホーム

トム・プロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/09 (月)公演終了

満足度★★★★

少年
14歳の少年が祖母と両親を殺害するという実際に起こった事件に想を得た作品。
安易な楽観主義に陥らない展開は、暗いかもしれないがその分共感を覚える。
これまでチョコが得意としてきた、“歴史上の大事件から個の感情へフォーカスする”
ダイナミックさは無いが、きわめて個別の、特殊なケースの中に私たちとの共通点を見出す、
繊細な作品になった。
西尾さんの役が、「親愛なるわが総統」と終始ダブってしまったのは私だけか?

ネタバレBOX

上手に事件現場らしい居間、下手に一段上がって
殺風景な机とパイプ椅子のある部屋…。
劇場に入ってすぐ、現在と過去のいきさつが交互に描かれるのだろうと想像した。

両親と祖母を殺害した少年は、少年院を出る日が近づいているが、
後悔しはているものの、奪ったものの大きさに今一つ思い至っていないように見える。
そしてただひとり生き残った祖父に、彼を受け入れる気は毛頭なかった。
少年院で彼を見守り続けた精神科医は、敢えて祖父に少年との面会を強く要請する。
最初は拒んでいた祖父もついに面会を承諾し、小さな部屋で少年と向き合う。
だが最初の面会は「(おじいちゃんも)殺しておけばよかった」
という言葉でさらに亀裂を深くする。
精神科医は、少年の言動を更生のプロセスとして受け容れ、祖父に理解を求める。
祖父は「いったいあの時何があったのか」と初めて当時の少年の立場に思いをはせる。
それは、すれ違う家族の感情を一身に受け止めるという、
14歳の心には過酷な日々だった…。

祖父を演じる高橋長英さんの演技が落ちついていて、舞台に安定感が増す。
揺れに揺れているはずの心中を、時に露わに、時に沈痛な表情で豊かに表現する。
孫に過剰な愛情を注ぎ、嫁と奪い合う祖母を演じた大西多摩恵さんが素晴らしく
ねっとりとまとわりつくような、うっとうしい愛情を見事に声にのせる。
常に自分の理由を最優先する世代ともいえようか、
短絡的な行動に出た少年を演じた辻井彰太さん、
最初、“同級生にけがをさせて反省している”ような顔をしていた彼が
ラスト、墓参に通う彼を待っていた祖父と再会する場面で、
爆発するような苦渋の表情を見せる。
この変化が鮮やかで素晴らしかった。

祖父と少年の間に横たわる深い溝を埋めようと奔走する精神科医を演じる西尾友樹さん、
情熱を持ち、辛抱づよく温かいアプローチを続けるキャラがぴったりなのだが、
どうしても昨年観た劇団チョコレートケーキの「親愛なるわが総統」を思い出してしまう。
戦後収監されたアウシュビッツ強制収容所の初代所長ルドルフ・フェルナント・ヘースの
心の底深く分け入っていく精神科医の役だった。
理想の人間像とはいえ、よく似た人物造形であったこと、
せっかくの味わい深い台詞が少し早口だったことが気になった。

「母と祖母の間で板挟みになる少年の立場に立って考えてみてください」
という精神科医のアドバイスで、家族を顧みなかった祖父が初めて当時の状態を知る…
という展開は、ちょっと中学校の道徳の時間みたいな印象を受けた。

過去と現在を行き来しながら、死者の声も織り込むという構成は
奥行きが出てよかったと思う。
いつものチョコレートケーキのごつごつした手触りが、すこし角が取れた感じだが
この少年がモンスターでもなんでもなく、私たちと多くの共通点を持つ
感情の持ち主であるという温かなまなざしが感じられて、
こういう視点を持つ作者に尊敬の念を覚える。




「売春捜査官」「熱海殺人事件〜友よ、いま君は風に吹かれて」

「売春捜査官」「熱海殺人事件〜友よ、いま君は風に吹かれて」

★☆北区AKT STAGE

★☆北区AKT STAGEアトリエ(東京都)

2015/01/18 (日) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★

審査となると
2月10日(火)
17:00売春C・・・軸となるべき女性捜査官。どうしてもパワー不足が否めず、惜しかった。大山役はよくやっていたと思いますが・・・。

19:00友よJ’・・・安定感はあります。ただ、他の役者との身体的接触を伴う芝居にぎこちなさが見えてしまいました。

そもそもこの作品は女性にはタフなものであろうと思われ、審査面で割を食うのではと思ってしまいました。
そして役者の組み合わせが幾通りもあるためか、どうしても演技が個人のものとなり、集団のものとはならないのは致し方ないことでしょうか。こうした制約の中で心を打つ演技をするのは難しいことでしょう。

止むに止まれず!

止むに止まれず!

演劇企画CRANQ

ザ・ポケット(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

もつれにもつれた
約2時間の間、とにかくどんどんもつれていきます。そこまでかって程にもつれた後に・・・・・・気になった方は、ご自身でご確認ください。

ノミの心臓

ノミの心臓

劇団サミシガリヤ

シアター711(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1391(15-039)
19:30の回(晴)。会場が見えてくるとなにやらピンク色の物体が貼り付いている、かなり大きい...ダイオウイカみたいな光沢、近づくと風船。アイドルの公演みたいだな、と思ったら、本作はそのお話でした。

18:50受付..予約返信メールには「整理番号は当日受付順」とありましたが、そうではなく受付順に並んで、ということでした。

19:00開場、薄いカーテンで仕切られた舞台、天井からはいろいろな色の丸い球体が吊られ、かかってる曲は邦楽なのでわからず(唯一、渡辺美里さんの曲のみ知っていました...コンサートにも行ったし)。

19:28前説(勅使河原氏によるアナウンス)、19:34開演~21:32終演。もちろん初演(2013/5)を観ていて5作目(2011年から年1作)になりました。

今回、どういうわけか観ていてシミジミと感じるものがありました。人生「夢見る頃」はとうに過ぎ、遠くなってしまった「後ろ」を懐かしむほどではなく、ぼんやりとした「今」。舞台の上、感情のおもむくまま、あるいはぐっと押さえつけ閉じ込めようとする「気持ち」、いろいろな感情が混じりあい、私自身とお話との距離をそっと縮めてくれたようです。

「三十路のそこそこのアイドル」が、水着でのオーディションを受け、武道館(まずは駅前劇場ですね)を目指す...また来年!

とらわれた夏

とらわれた夏

ほりぶん

ムーブ町屋4階ハイビジョンルーム(東京都)

2015/01/29 (木) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

絶叫
満席。顔ぶれからの期待を上回る嵐のような舞台だった。観ているだけでも消耗する気がする。

とらわれた夏

とらわれた夏

ほりぶん

ムーブ町屋4階ハイビジョンルーム(東京都)

2015/01/29 (木) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

カオス
パワーVSパワー?
・・暑い試合だった・・♨

ミュージカル『メンフィス』

ミュージカル『メンフィス』

ホリプロ

赤坂ACTシアター(東京都)

2015/01/30 (金) ~ 2015/02/10 (火)公演終了

満足度★★★★

歌の力が圧倒するステージ
以前、トニー賞の授賞式のパフォーマンスで、この作品を目にした時から、観たいと思っていたので、念願叶ってラッキーでした。

しかも、30年来、ファンでいる、山本耕史さんの主演舞台で、やっと彼に見合う実力の相手役を得てのミュージカルですから、観る前から、大満足のステージでした。

圧倒的な歌唱力のキャストが集結して、音楽の力を、感じる作品でした。

血なまぐさい、紛争や、人種差別や、宗教戦争の絶えない世の中ですが、こうして、音楽や芸術や文化の面で、少しでも、世界中の人々が、心を通わせることができたらと、痛切に感じてしまいました。

ネタバレBOX

一幕最後のJAY‘EDさんの熱唱が胸に沁みました。

黒人シンガーと、白人DJの、差別の激しいメンフィスでの恋愛事情の描き方は、やや通り一遍な気もしましたが、各人の圧倒的な歌唱力が光り、音楽のステージとして、クオリティの高い作品に仕上がっていました。

根岸さんの、母親の移り行く気持ちの体現と、ソロナンバーの迫力に、感銘を受けました。

ジェロさん、健闘されていましたが、もう少し、複雑な兄の心情表現と、台詞の喋り方を工夫して頂けたらと思います。

ラジオ局の掃除係の吉原さんも、いい味を出されていて、愉快でした。

濱田さんのフェリシアは、何もかも最高でした。

是非、また再演をして頂けたらと、切望します。
とらわれた夏

とらわれた夏

ほりぶん

ムーブ町屋4階ハイビジョンルーム(東京都)

2015/01/29 (木) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★

夏の汗
面白い。60分。

ネタバレBOX

ハナ(墨井鯨子)…麦子の子(13歳)。実は麦子の夫の不倫相手。
麦子(菊池明明)…夫の死を受け入れられず狂乱する。
多恵子(川上友里)…護国寺のトンカツ屋の二代目。初代から、トンカツは目じゃなく耳で揚げるんだの教えで、目をくり抜かれる。
桑子(佐々木幸子)…多恵子を追ってきた。夫は初代の息子だが味が違うと多恵子に戻るよう説得する。

夫の死を受け入れられない麦子のため、(夫死亡の罪を償うため)娘に演じるハナ。そこにやってきた盲目の多恵子に夫と迫る麦子。多恵子は助けてもらった恩返しのため夫を演じる。楽しい二週間が過ぎ、桑子が脱水症状で運び込まれ、多恵子に店に戻れと迫る…。
ここからナカゴーな、絶叫に次ぐ絶叫とドッタンバッタなシーンが延々続く。
トンカツを揚げない(この家に残る)と決めた多恵子を前に、歌いながら桑子は帰っていき、3人むつまじく抱き合うが、ハナが夫の名前を呼んだせで、多恵子もハナも追い出される…。

精神病んでる奥様な序盤から一転してのカオスな展開につなげる手腕は流石。カオスシーンも笑える。佐々木幸子の人を呪い殺しそうな目つきが最高。トンカツ片手に多恵子に迫るシーンは、ちょっとした原始的な儀式のようなビジュアルだった。
ラスト、追い出される多恵子の、一致団結してたのにーなセリフはウケた。
蛍の頃

蛍の頃

ペテカン

あうるすぽっと(東京都)

2015/02/06 (金) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★

今年初芝居でした
生まれてこの方、1か月、芝居を一度も観ないことはなかったのですが、何故か今年は、2月になるまで、劇場に行っていませんでした。

だからか、ずっと、体調が悪かったのですが、久しぶりの、私の特効薬の効き目があって、観劇後の足取りが軽くなりました。

ぺテカンのお芝居はいつも安定していて、観ていて、心地よい思いになります。

今回の作品も、愛情に溢れた素敵な舞台でした。

ただ、少し、残念なのは、現在の絹子と、若かりし絹子が、あまりにも、容姿や体型がかけ離れていたこと。
元々は、他の劇団への書下ろし作品とのことで、無理からぬという気もしますが、お二人が、あまりにも似ていないせいで、どうしても、これは芝居なんだという感覚が抜けず、今一つ、劇世界にのめり込めないところがありました。

客演の宮原さん、いつ拝見しても、とても小劇場の俳優さんとは思えないイケメンぶりに、ビックリさせられます。

ネガティブステッカーが、たった2枚で、2000円以上もして高すぎると一瞬思いましたが、おまけが、ある公演のDVDだったからなんですね。「そうか、あれがあるから大人の事情でね」とすぐに納得しましたが、でも事情を知らない人は、単にステッカーにあの金額は出しません。せっかくの苦肉の策でしたが、たぶん売れ残ったのではと、ちょっとお気の毒に思ったりもしました。

ネタバレBOX

やはり、会場が、ぺテカンの芝居には馴染まない印象は否めませんでした。

会場に入った途端、私が人生で最初に好きになった流行歌「おーい、中村君」が流れていて、嬉しかったのですが…。

戦後、間もなくの、宮崎延岡の実在のキャバレーが舞台。本田さんのお父上とお祖母様が、モデルだそうで、チラシには、そのお祖母様がママをしていたキャバレーの集合写真が写っていました。芝居を観た後、その写真を見たら、泣けて来ました。女給さん達と、本田さんのお祖父様、お祖母様、そして少年時代の本田さんのお父様が、和やかな表情で写っています。経営者も、従業員も一体となって、素敵な職場としてのキャバレーの実態がそこにありました。
そのキャバレーシスターの温かさが、伝わる、素敵な舞台でした。

父役の俳優さんに、もう少し、人間の機微を表出できるだけの表現力があれば、尚素敵だったのにと思います。

このページのQRコードです。

拡大