黒塚
木ノ下歌舞伎
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
優良と好みは別でした
人間の業を見事に描いた脚本、音や光を効果的に使用した演出、ミニマムな息遣いから身体性をフルに生かした演技どれをとっても素晴らしい。真に凄いものを観たと言う印象は有りますが、残念ながら私には合わなかったです。何て言うかカンヌ映画祭のグランプリ作品を観た感じに近いのかもしれません。
上手い(巧い)や素晴らしいと感じる感性と面白いと感じる感性は一致しないのだと、改めて実感しました。
本当の歌舞伎とは違いますが、その高尚感は似ていると思います。そして、その高尚感こそが私と決定的に合わない所なのでしょう。
本人不在殺人事件
劇団ピンクメロンパン
山王FOREST 大森theater スタジオ&小劇場(東京都)
2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
ネタ振りのためのネタ振りは・・・・
ドラマチックにするなら刑事達じゃなく、被害者側で残された人達の方にした方が良かった気がします。
ネタバレBOX
犯人当ての推理要素もサスペンス性も薄いと言うか、全くありませんでしたが、ドラマ性の無い通り魔的犯行オチは良かったと思います。ただ、話は後付け、後から説明ばかりで正直退屈しました。犯人逮捕後は冗長だし、ラストは完全な蛇足、土葬ってどこの国?いつの時代?と思ってしまいました。
自分は好きではありませんが、彼が殺されたことによって被害者周辺の人達の状況が好転した的な方が良かったのかと。「自分が死んだことに意味がないわけじゃなかった」と。
「家に帰りたくない」からと言う幼稚な言い訳のため、刑事たちが陰謀論や奇抜な推理をしてるのを、小躍りしながら見ているよりは良かったなと思いました。
ただ、役者の人たちは皆良かったですねえ。皆さん、二役なのですが全員別人に見えました。本当に素晴らしかったです。
MAMORU
モーレツカンパニー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2015/09/16 (水) ~ 2015/09/22 (火)公演終了
満足度★★★★
笑い!
劇団としては、身近な題材…自虐ネタのようであった。しかし、それでもしっかり観させる力のあるコメディであり、笑いとホロッとさせる常道の芝居は素晴らしかった。
何となく、映画「ロボジー」(2012年・矢口史靖監督)を想起した。
そのMAMORUとは...。
ネタバレBOX
主人公の名前という単純なもの。もっとも物語もわかり易いが、その笑いの連続の中に人間...家庭人としての哀しさも描く秀作。素晴らしい公演の中には光る...印象に残る台詞がある。物事は”真剣に本気でやっていないから続けるか辞めるか判断が出来ない。納得するところまで自分を奮い立たせ、その結果判断が出来ると思う”そんな趣旨の言葉は心に響いた。
梗概(説明から)は、主人公・久留島守、職業は役者。 仕事は無いが、配偶者有り。 ひょんな事からスターとなる。 しかし、役者・久留島守は無名のままだった。 何故ならスターになったのは彼の外側。 〝ゆるキャラ〟ならぬ〝ゆるロボ〟のMAMORU君として第二の人生を送る事となるが...。
その言葉を体現するような疾走 ユルロボ・コメディは観応えがあった。ストーリー展開は予定調和...安心感があるものであるが、けっして飽きさせない。表層的、平面的な描き方であるが、芝居を多くの観客に観て楽しんでもらいたいという思いが伝わる。その姿勢の表れがこの展開になっている。
また、キャストの演技はしっかりキャラを立ち上げ、軽妙なセリフのやり取りは見事。そしてキャスト陣の演技力もバランスが良く楽しめた。
少し気になったのが、冒頭の映像シーンである。キャスト紹介はわかるが長い。もう少しコンパクトにしたほうが良い。もう1点はラストへの収束シーン...映像フリップで説明し、劇中劇にしていた。しかし、それまでの芝居の雰囲気で出していた好感と余韻を失なってしまう。出来れば冒頭の映像シーンのカットとあわせてラストシーンの充実を図って欲しいところである。
次回公演を楽しみにしております。
ショートストーリーズvol.7
T1project
「劇」小劇場(東京都)
2015/09/16 (水) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
はまる
三度目の鑑賞ですが さすがに 生
前日がっかりした部分も3倍補正してきた。
中村唯の声も うじのさんにしか うじのさんの涙にしか
はじめて満点の演技を観た。
千秋楽まで走って欲しい。
愛すべき部屋
GOLDENBOY
吉祥寺櫂スタジオ(東京都)
2015/09/21 (月) ~ 2015/09/22 (火)公演終了
無題1606(15-295)
15:00の回(晴)。
14:30受付、開場。
歪んだ背景、窓、床と壁の模様。中央にテーブル、兎の頭と林檎、周辺にもぬいぐるみやおもちゃ、と林檎。
客席をもう少し明るくして頂けるとありがたいです(暗くて読みづらいので)。14:50前説(70分)、15:00開演~16:09終演。
「ここ」がどこなのかがお話の肝だと思うのですが、そのミステリアスな世界の見せ方はもっと工夫した方がいいのではないかと思いました。
「ここ」に来た時点でメイドにも「ここ」の意味は分かっていたのではないかと思ったので、終始、違和感がぬぐいきれませんでした。
「ここ」でゲームをする理由、それ以前に、集まってくる理由がもうひとつわかりませんでしたし、どうして死ぬのだろう。
この会場ならもっと抑えた演技(声量)でも通じるでしょうし、変にワルぶったセリフや演出にする必要はなかったのではないかと思いました。
一生の砂
THE 吉見麻美 公演
笹塚ファクトリー(東京都)
2015/09/16 (水) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
ストプレ?コメディー?ファンタジー?
無駄が多いのに説明不足。
ヒロインの生きざまが胸糞悪くて、誰にも感情移入できない。
裏切っても何十年経っても昔の恋人はいつまでも好きでいてくれるという妄想の極地。
ネタバレBOX
私が観劇したのは砂班。
オープニングはヤスシとまりっぺの自己紹介。
そのあと映像。
ヤスシの絵を露天売りするけど売れない。
そんな中、浮浪者やらチンピラやらが登場。
『なんだったんだろうね今の人』
それはこっちのセリフ。
いっそキャスト紹介を映像にして、絵が売れないところから始めるか、映像自体使わないかの方が良かったんじゃないだろうか。
別れを告げたまりっぺが自転車で浮気相手の家に向かう。後をつけるヤスシ。
本物の自転車&パネル転換で通りの名前。
自転車を載せた台を押す人が大変そう。
しかし、仮装大賞レベルの転換やら小ネタをやるくらいなら、こっちを映像にすべきじゃないの?
背景映像で上手から下手に流して、二人揃って自転車を漕いでたらいいじゃない。
無駄に増やしたキャストをなんとか使おうとしてるのか? と、問いたい。
スナック京のシーン
まさかフルコーラス。なにこれ。いる?
ママのタロットカード占いがメインなら、浮気現場目撃したヤスシが自転車を押して歩いてるところに辻占と遭遇くらいでいいんじゃないの?
何故か次のシーンではヤスシの家に帰ってきているまりっぺがケーキを食べている。
内容と関係ないけど、この時にまりっぺ役の子足開いてるのが個人的に気になる。可愛い女の子なのに見苦しい。こんなところで、まりっぺの股の緩さを表さないで欲しい。
浮気相手のハイスペックさに打ちのめされたヤスシがミッツリューズの秘密基地に偶然行ってしまう。
あらすじにはこう書いてある
『そんなヤスシの悲しみを紛らわせてくれたのは、謎の軍団だった。』
ドタバタダンスと訳のわからない銃撃戦、畳み掛けるようなくだらない商品紹介。
悲しみ紛れるかい!
笑いどころが分からないのと、まき散らされる粉、突然の火薬を使った発泡音に、不快感MAX。リーダー役の河田直樹さんのお芝居が面白くなきゃ私は帰っていたかもしれない。
まりっぺと話をすることにしたヤスシはそこでまりっぺの妊娠を告げられる。
失意の中ミッツリューズのもとへ約束通り帰るヤスシ。
すると、そこには何故かミッツリューズとunoをしているまりっぺ。何故居る?
無駄なダンスと銃撃戦再び。
ミッツリューズの皆さんと色々話して相談に乗ってもらったというまりっぺ。ただし、最後までその内容は明かされず。
銃声のせいで警察に包囲されるミッツリューズ。
自業自得。
何故かヤスシに自分を殺せと迫るミッツリューズ。なんで!?
リーダーが自分以外のメンバーを射殺し、リーダーはヤスシに撃ち殺される。だから、なんで!?一般人にそんな十字架背負わせんなや。
でもここの、砂で血の表現するのは好き。
このあとの黒服+仮面の集団。ここいる?
50年後、画家として成功したヤスシの元に老いたまりっぺが現れる。
浮気相手の暴力から逃げ出し、娘を生んで別の男と結婚し、いまは3人の孫がいて、もうすぐ曾孫が生まれるまりっぺ。画家として成功はしても独りのヤスシ。
胸糞悪ぃ。ビッチはビッチらしく自己責任でやり切れよまりっぺ!
『人生は、流れ落ちる砂のようなものかもしれない』の言葉そのままに天井から落ちる砂。
そのなかを老いたヤスシが歩き、ヤスシとまりっぺの恋の象徴のような深紅の薔薇を捧げる。
ここで、おしまい。
まりっぺ胸糞悪いーこのまりっぺの人生を納得できるには、もっとまりっぺ掘り下げてくれないと理解できない。
ストプレにもコメディーにもファンタジーにもなりきれない。どこか要点絞ってよ。
粉やら砂やら降ってきたり、あの狭い笹塚ファクトリーで火薬での発泡あったり、もう少し客席への配慮欲しい。
主演・清水一希のファンなら楽しいと思う。出ずっぱりだから。
2回3回と観るのには辛い。
「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」
劇団競泳水着
新宿眼科画廊(東京都)
2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★
「Nice to meet you, My old friend 」
シンプルなセットとで、思い出を語らせる。でもそれは思い出なんかじゃなくて、現在の自分なのだ。全くまとまらないが、上野さん演出はうまいなと感心させられた作品であった。
俺、HEROらしいよ。
演劇ユニットちょもらんま
pit北/区域(東京都)
2015/09/18 (金) ~ 2015/09/20 (日)公演終了
満足度★★★
面白いが、少しもったいない
企業においてコンプライアンス遵守は、その活動の最重要に位置づけられると思う。その現実に突きつけられた問題とそこに登場するHEROの存在に違和感を覚えた。
現実的には、職場内での人間関係をコミカルに描き、一方ある物を使用しHEROが現れる非現実的な描き方...もちろんHEROは、その人が持っている人間性を意味することは分かるのだが...。
ネタバレBOX
現実の会社では、中間管理職として対応しなければならない場面の数々...上司と部下の板ばさみ、上司の無理難題の命令、扱い難いお局的存在、部下の勝手な行動、古参で仕事のできる派遣社員という、仕事の出来と職場内での立場のねじれが、少し悲哀も含め感じられる。笑うに笑えない状況であろうが、そこはコメディ...次から次に起こる問題や人間関係を誇張してしっかり笑わせる。
梗概(説明から)、主人公はさえないサラリーマン。昼食を食べそこね、定時には帰れない。 仕事といっても雑務ばかり。上司も部下もわがままばかり。 平和な職場を維持するために「僕やっときます」と言うばかり。 そんな思いだけを抱えて仕事をこなす日々。 そんなある日、世界を守るヒーローに選ばれる。
この職場の清掃員が、実はエイリアンで、このコンプライアンス室が管理している資料室内にある物が...それを奪取したく潜入しており、この主人公・田中明(山本啓介サン)の前職場(営業部)の後輩社員も巻き込んで、というか主人公が巻き添えになる。資料室に入れる権限は特定人物(コンプライアンス部長)の承認が必要だとか。そして5分遅刻しただけでも、その承認書類が、という徹底振りである。
些細なところは気にしない。その物語は、資料室の入室を巡ってエイリアンとの攻防、このドタバタが少し冗長に感じる。それよりも部下を叱れない気弱な中間管理職の主人公、エイリアンのボスは、高圧的に部下を叱ってばかり。この攻防の中心にいる2人の気質の違いが現実の職場ではあり得て面白い。アイロニを感じるところである。HEROになるのが選ばれし者…田中明である。この変身姿...全身タイツが情けなくなるほど可笑しい。
このエイリアンは同一次元で存在しているという設定である。ここに違和感を感じる。なぜ、この会社の清掃員に、そしてエイリアンの仲間割れのようなことが出てくるのか。
例えば、主人公が疲れてうたた寝をしている時に見た、夢の世界のことであれば分かるのであるが...この現実社会と非現実事象の同一次元で描くことに無理を感じた。
次回公演も楽しみにしております。
私もカトリーヌ・ドヌーヴ
『私もカトリーヌ・ドヌーヴ』を上演する会
上野ストアハウス(東京都)
2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
濃密な舞台
すでに劇場内は薄暗い照明に照らされ、沈鬱な雰囲気が醸し出されている。そして、この照明がわずかな変化が、登場人物の人柄なり...その本質を描き出すような効果をあげる。
全体的には、それぞれの役者のセリフ...会話のようでもあり、独白のような抒情的な印象も受ける。その繋ぎが物語を展開して行く。動きで観せるというよりは、力強いセリフが最小限と思われる役者の動きを確かなものをイメージさせる。まさに心魂に響かせるセリフで観(魅)せるという公演であった。
ネタバレBOX
舞台セットは、中央に長方テーブルと椅子、上手にボックス(中に座人が入れる)、下手に飾り4階段とミニステージ(1人が立つ程度)、スタンドマイクがあり、舞台奥に窓がある小部屋、またはアナウンス室をイメージする仕切りがある。当初はこの配置であるが、物語が進展するに従い、奥の部屋を除き、移動・変化する。それも役者が自然な振る舞いで動かすのである。
芝居は、それぞれが勝手に不平不満を吐露するようであり、それがいつの間にか家族の歪んだ生活状況を浮き彫りにする。濃密な会話があるような、そして独り言でもあるような不思議な感覚が新鮮であった。
そして、その雰囲気作りは、証明...基本的には淡い自然光、赤、青の3光射で最大限の効果をあげていた。そして役者が劇中で心情をしっとりと歌い上げる。大人の芝居という印象...そして余韻が素晴らしい。
梗概は、姉は、自分を大女優カトリーヌ・ドヌーヴだと思い込む、妹は、台所でリストカットをしたり、歌ったりする。そして息子は、沈黙の殻に閉じ篭り、ほとんど外に出ない...母親は、そんな子供たちにイライラする。さぁ、説教、小言など等。そして母親は一人孤立し疲れ果て、終いには自分に向けて希望を失った哀しい愛のシャンソンを口ずさむ。
母親の思いと子供たちの小煩いと感じるギャップ感が、わざと笑いを取るのではなく、自然と笑みが...姉だけではない、勝手「カトリーヌ・ドヌーブ」は映画の中だけの肢体ではなく、確かにこの劇場にもいたようだ
次回公演も楽しみにしております。
傘がない
坂口修一ひとり芝居
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2015/09/12 (土) ~ 2015/09/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
満喫しました
坂口さんの舞台空間をとても楽しみました。
1人芝居では、1人ではない空間を私にどこまで観せてくれるのかに期待をしてしまいます。
沢田さんに、梅荘の回想の横ちんまでが、そこに居るようでした。
幸せな時間を満喫(^^)
だけど、話の内容はドキドキの緊迫感いっぱいです!!
ネタバレBOX
坂口さんの汗だくな熱演に、1人芝居の大変さを感じました。
「走れメロス」の時は、ホントに走っていたので、汗だくがあまり気にならなかったのです…。
初め、征和会が、いわゆる暴力団体の名前だと分からなくて、横ちんのポジションも勝手なヤツくらいに思っていました。
それが、もしかして組関係だったかぁ~。
と分かっても、寿司桶の三段目は梅荘からのご祝儀に違いないと疑わなかった私。
しかし、短銃だったので横ちんどうなる??
そんな状態で終わったため、「手がない」が気になって、シナリオ購入してしましました。(なんと、坂口さんにサインをいただけました♪)
帰宅しながら、拝読!!
死んでなくてよかった~~と思いつつ、感動が薄いんですよね。
そこで、「傘がない」のシナリオを読んでみる。
そこには坂口さんの演じた梅荘が存在しているのです。
今さらながら、演劇の楽しさを思い知ったわけです。
シナリオの面白さは、演じ手によって増加する!!
というわけで、「手がない」の1人芝居も観てみたいなぁ~と強く思いました。
今回、梅荘は40歳の設定に変わっていましたが、30歳の設定のままで良かったかも?
同い年の沢口さんや横ちんまで40歳となると、沢口さんの今までの人生や横ちんの40歳にまでなって下っ端という状況が非常にツライ…。
ドアを開ければいつも
演劇ユニット「みそじん」
atelier.TORIYOU(東京都)
2015/06/13 (土) ~ 2015/10/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
無題1605(15-294)
19:00の回(晴)。
18:31受付、開場、6公演目。
有楽町から歩きます。もうすでに暗くなった街、上空、彼方に月がかかっています。ちょうど縦に割ったような右側だけの月、周りが丸くぼんやりと明るくなっています。寒くはないものの季節は秋。
いつものようにラジオから聞こえてくるのは...「松田聖子の夢で逢えたら」でしょうか、もちろん当時聞いていたわけではありませんが、車のCMが多い、忘年会とあったので放送は12月か、吉野家の牛丼350円(今いくらか調べると並盛380円)、百百ちゃんぎょうざ...国電なので80年代中頃か?
本多さん、鈴木さんは初めて、那須野さんは「グッドモーニング・ブルーバード!(2012/10@エコー)」を観ていました。
19:03前説(天乃さん)、今月の花は「ホトトギス(Wiki:花期は初夏から秋にかけて」、綺麗な色です。(ラジオ)PM8:00の時報で開演~20:33終演。
扇風機と蚊取豚がなくなった部屋、大石さんはさらにゴシック色が強くなり、他の3人も秋口らしい色づいた衣装、パジャマ。
雨、季節らしさ、家の近くからさりげなく聞こえる音、歌、ふと耳に届くものが自分たちも一緒に、居間の、4人だけの空間なのに、小さかった頃、母がいたころに戻っていたことに気付かせてくれます。
4女の鈴木さんは、幼さを残しつつ姉思いであることを好演、笑顔が素敵で本当に美味しそうに食べていました。
4人姉妹といろいろなものを共有、共感できるのは脚本の力と、役者さんの強い想いによるのではないかと感じるのでした。
ホテル・ミラクル2
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★
25時のレイトショーを観ました
初日に観ていましたが、もう一度観たかったのと
25時の回はレイトショーで
終演後は始発まで劇場にいていただけるというイベント的要素もあり
(実際はこの回以外は仕事で行けないという事もあり)
観に行きました。
終演後にゲストを交えたアフタートークもあり、演出的な部分もわかり
より楽しめた回でした。
残り2公演となっています。いろいろな方に観ていただき、
感想も読みたいです。
ネタバレBOX
初日より女性客の割合が多く、終演後のトークショーでも話題になりましたが
普段より客席側からの笑いが多い回でしたが、女性客が多いという事もあり
その笑いが男性と女性で笑うポイントが違うのが分かりやすい回でもありました。
「砂と棒」
初日は胸を服の上からひたすらもみながらストーリーがが進んでいましたが
先日の回を観ると、こちらもトークショーの話題に上がりましたが
途中から服の中に手を入れて揉んだり、乳首を攻めるようなさわり方に
変わっていました。
それにしても本編のセリフ的にいうと、
男のロマンの詰まったあの大きい胸を(何カップだろうか?)
ひたすら揉みまくっているのですが、それで平然としながらセリフを
しゃべっていき、揉まれている風俗嬢役の方は何もないような感じで
これまた、淡々とセリフをしゃべっていく。
稽古をきちんと重ねていなければ、ここまでできないような感じで
演じられている物でした。
「初恋は消耗品」
優菜役の方のJK的な感じがよく出ていて、よかった。
どの作品もよく、また
共感できる部分せりふもあり
それを再度聞くために観に行きました。
最後に
2度目観劇という事もあり、ごめんなさい。ネタが分かっていて、
こらえていましたが若干その手前で笑う事がありました。
仮定教師
HYP39
シアターシャイン(東京都)
2015/09/22 (火) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
壮大
サイドストーリーが楽しめました。
ネタバレBOX
アンドロイドが普及した格差社会からいつの間にかうやむやの内にクローンが当たり前になる社会へ変遷していくまでを描いた話。
子供に関して悲しみを抱えた夫婦が三組もいたり、アンドロイドのアイドルグループや母乳の風俗があったりして、思ったよりも壮大なSF作品でした。ただ、特段感慨を覚えるということもありませんでした。
坊's WAR頭2〜神々のオフ会〜
乱痴気STARTER
Geki地下Liberty(東京都)
2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
ネホリーハホリー☆
(^^)/ 22日の夜、下北沢で
[乱痴気STARTER]の、
【坊's WAR頭2~神々のオフ会~】を観てきました☆
面白かったです。
神々が登場する「坊's WAR頭(ボウズウォーズ)」シリーズ第2弾!
面白さも、神々もパワーアップ☆
アクションも凄い、爆笑コメディーでした♪
観劇日記をブログに書きました。
「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」
劇団競泳水着
新宿眼科画廊(東京都)
2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
爽やかさを感じる作品
「嗾け上手の初恋」の観劇。 内容的に、下ネタが溢れているのに、何故か爽やかさを感じる不思議な作品。観劇後は、すがすがしくもあり、2組のカップルを応援したくなる。「Nice to meet you, My old friend」と同じく、喜怒哀楽を感じられる舞台でした。
それにしても、「Nice to meet you, My old friend」にも同様の事が言えますが配役が実に合っていて、魅力的な役者さんが多いです。
「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」
劇団競泳水着
新宿眼科画廊(東京都)
2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
70分に詰め込まれた喜怒哀楽
「Nice to meet you, My old friend 」観劇。 知人から何度も話を聞かされていて、一度観たかった劇団。やっと観れたが、期待以上の舞台でした。
狭い空間で(これが良いのです)、5人の役者さん、大掛かりな舞台装置等はなく、淡々と魅せてくれる。
言葉だけでなく、仕草、表情だけで魅せられる舞台はそう多くはない。喜怒哀楽が詰め込まれた傑作でした。
すばらしい日だ金がいる
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2015/09/18 (金) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
すっきりした気持ちで見終えることができたが・・・
うつの話ということで重苦しい息の詰まる内容も覚悟していたのですが、会話を通して「わかる」「理解できる」「うなづける」など共感できる気持ちも多かったし、笑えるやりとりなどもあって、「キレ」のある内容になっていたのがとても良かったと思います。最後までわからなかったタイトルの意味も一番最後のセリフで見事につながり、すっきりした気持ちで見終えることができました。
でも後で思い返してみると、ここで演じられているのはうつの世界のほんの一部であり、一面でしかないということは理解しておくべきだとも思いました。
「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」
劇団競泳水着
新宿眼科画廊(東京都)
2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★
『Nice to meet you,』は 『ガラガラガラ』
私が小劇場にはまるきっかけともなった 1本目に観た作品が 劇団競泳水着『弄ばれて』だった。
初めての作品が 上野さんで良かった・・・こちらの作品を見て やっぱりそう思えた。
『N』は今までと違う上野さんを含んでいて 『嗾』は今までの競泳水着っぽいです。
(て一回しか観てないけどそんな気がします)。
それぞれ味わいがあり どっちも同じくらい好きって人は少なくて どっちのほうがより好き!ってのが多い気がします。
(↑勝手な憶測です。もちろんどっちも良い作品という前提で^^)
良い作品なのに ここでの書き込みが少ないような。
私の行った『N』の会 お客さんは不思議と男性が多く 男女比7対3くらい。
ネタバレBOX
たまたまだったのかもしれませんし いつもそうなのかわかりませんが
上野さんご本人がいらして お出迎えや色々されてて ビックリ。
自分は 尊敬しすぎて話しかける事なんて出来ませんでしたが。
夏の終わりに 上野さんをこっそり目撃してしまうのでしたーっ。
席が奥と手前と2面あり
『奥の席は閉じ込められるような設定となっております。気分の悪くなられた方は速やかに向かい席にご移動ください。』
向かい席に椅子も追加でおかれる。その細やかな配慮が良かったです。
会場は大きくなくて 役者のパーソナルスペースに入ってる感じで 臨場感たっぷり。
舞台と客席が近い事を 本当に上手く活用しています。
これが何メートルも先に舞台があったら 感動もぐっと薄れてしまうと思う。
↑そこも上野さんこだわりだそう。
沢山お客さんが入れる劇場よりも 来たお客さんが楽しめるように そこは妥協できない、みたいなことを以前書かれていました。
(「観たい」でも近い事かいてらっしゃる方がいましたが)。
~~~
ある女優の中学校時代の思い出番組を撮る話。
友人がいなかった女優は レンタル友達(友達のフリをする人)を依頼するが・・・。
台詞は洗練されてて 笑う場面は確実に笑わせるし 間の取り方も絶妙。
上野さんの魅力がいっぱい詰め込まれてる感じ。
ハラハラを盛りつつ たまにどす黒く それらを掃除機みたいに先生がリセットし ラストは思いのほか スッキリと心地よくなる作品です☆
先生(松永直子)ズッキュン娘の『愛のバカヤロウ』でのお母さん役も良かったが
今回の先生役がまたとても良い。
マネージャー(古澤美樹)も良かった。
なんていうか 上野作品て会場全体が キラキラ感に溢れていて。
そのキラキラに包まれると 役者さんもより輝きだす、みたいなイメージがある。
このキラキラ感ってなんだろうって 前も思ってて。
みんながキラキラしてました。
~~~
あと 役者さんが少人数なのも好きです。
個人的に 役者が多い作品って難しいと思っているので
(殺しあっちゃうことのほうが多いように見えてしまう、一部を除き)。
それに 存分に役者の魅力を味わえる気がするから・・・。
こちらの上演時間70分ですが 上野作品は長すぎないですよね。
2時間超えとか たまに苦行に感じるときもある私としては とても嬉しいです (笑)
べた褒めみたいになっちゃいましたが
何から何までわたし好みをついてくる人だなーって思います。
『嗾』は後ほど☆
愛すべき部屋
GOLDENBOY
吉祥寺櫂スタジオ(東京都)
2015/09/21 (月) ~ 2015/09/22 (火)公演終了
満足度★★★
楽しめました
妖しげで怖いような舞台を想像していましたが、そういう雰囲気ではなく、不思議な雰囲気・・という印象でした。コメディー的な要素もあったのですが、変に笑いを取ろうとしない方が、印象が良い気がしました。役者さん達は、動きが少ないかな・・という感じでしたが、一生懸命さが伝わりました。よくあるストーリーにも思えましたが、単純な私にとっては意外性もあり、どんな展開になるのか?と、楽しめ、考えさせられる感もありました。旗揚げ公演との事なので、今後に期待します。
傷つくな、鮮やかに浮遊せよ
チョコレイト旅団
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2015/09/18 (金) ~ 2015/09/22 (火)公演終了
満足度★★★★
たった一つ、好みではなかったシーン
初日に両チームを観て、連日通うことを諦め、千穐楽と計3回観ました。
大好きな劇団で、劇団員が客演として出てる舞台も何回か観ているので、力量は分かったつもりでいました。間違いないと思って、予定では6公演くらい観ようと思っていたのですが。。。。
前回のラスマンの世界観がとても好きで、田光葵氏の女性らしいセリフの数々は、耳に心地よく記憶に残るものでありました。
今回も脚本は良かったと思います。特にストーリーの前半は面白かった。
女性専用シェアハウスの設定で客演の女優さんが個性的。、Wキャストそれぞれに味があって、アドリブもあって、笑いをとるところ、「あ~、この子可愛いな~」と思う所、他の舞台で拝見したことある女優さん、現役高校生の女優さんも含めて、みなさん上手でした。
特に初日と千秋楽で格段に良くなってたのは絹川麗さん。彼女は別格ですね。アドリブにもさらっと対処できる頭の良さ、ビジュアルも他の方には申し訳ないですが別格。とても魅力的でした。
劇団員の田光さんと近松さんが別枠のような形でラジオのスタジオでもう一つのストーリーを組み立てて行くのですが、こちらはとても安心して観られました。近松さんの半狂乱のような演技は惹きこまれますね!!田光さんの表情やDJの話し方もGOOD!!
ラジオブースとシェアハウスを繋げていく存在の桑原さん、オーナー役の浮谷さん、いい加減男の下田さん、ドロボー役の野町さん、ラスマンに出演してた男性陣も安定です。浮谷くんのアドリブは毎回少しづつ違う所があり、楽しかった。
ネタバレBOX
ただ一つ、許容範囲を超えてしまったのが、素人のギター演奏(?と言えるのか?)と酷い歌。楽器を触ったことがないと公言してる高校生が一生懸命1か月お稽古したらしく、親目線、身内目線なら「ここまでよくがんばったわね~」なんでしょうけど、学園祭じゃないです、商業演劇なので。
クライマックスにこれが来てしまったのが、かなりの衝撃でした。
このシーンは好き嫌いの好みがはっきりと分かれると思いますが、私はダメでした。感情のままに歌っているのが、どなり声にしか聞こえない。合わせて、舞台上にいる女優が一斉に大声で叫び声を上げる。
「うるさい」と本能で感じてしまった。初回はただびっくり。。。でしたが、2回目と3回目はここから来るぞ。。と分かっていたので、自分で対処できました。
クライマックスの後にハッピーエンドがくるのですが、この展開も何だか安易過ぎる気もしましたが、バッドエンドになるよりは良いのかな~となんとなく納得。
あと気になったのは会場の空調が余りよろしくなかったことで、上演中にどんどん暑くなってきた初日。友人のチョコレートが溶けてしまうほど(笑)
千秋楽はウチワや大きな紙皿の用意があって、こういう気遣いが出来る制作さんがいるのもこの劇団の強みだなと思いました。