miss_youの観てきた!クチコミ一覧

2281-2300件 / 2395件中
巨大なウェディング・ケーキ

巨大なウェディング・ケーキ

ami produce

新宿眼科画廊(東京都)

2011/06/23 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題27
一人の女性と父親~連れ合い~息子、3代にわたるお話。椅子が2脚あるだけの装飾を排した白い部屋。入り口横では(お話の間に)ハーモニカとギターの演奏。エレクトリックな演奏はよく聴きますが、生音は久しぶり。朗読とあったので、動きがあまりないのかなと思っていましたが、そんなことはありませんでした。豊かな表情、しぐさ。座席を入れ替えてお客さんにみえるようにとの配慮。演奏同様、アコースティックなお芝居。

ネタバレBOX

もとがラジオドラマ。今ではラジオを聴くことはありませんがずっと昔、ラジオドラマで想像の世界を旅したものです。「第七官界彷徨(尾崎)」「ビロード(啄木)」「影をなくした男(シャミッソー)」、他にもたくさん。SFもよく採りあげられていました。夜遅い時間だったので、布団の中、灯りを消して。何も見えないはずなのにまざまざと見えてくる物語。今日はそんなことを思い出しました。そうですね、ひとりひとりの「想像」のなかで振る舞うんですよね。
確率論 【コロブチカ「2」は、6/28~7/3@SPACE雑遊にて】

確率論 【コロブチカ「2」は、6/28~7/3@SPACE雑遊にて】

岡田あがさ×須貝英

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/21 (火) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題26
不可能、不確定、不完全。明日をどこまで計算できるか。たまたま 日常に潜む偶然を科学する…これらは書籍のタイトルです。実は、今回のようなテーマは好きなほうで、時々、本を借りては読んでいます。生命の誕生や進化は必然か偶然かみたいなものも面白いです。空港のロビー。椅子が2列、背中合わせに。男がひとり現れ本を開き…数字を読んでいる。奥のエレベータから降りてくる女、強い眼差し。お〜、なんだかミステリー調のでだし。

ネタバレBOX

一方的な問いから、会話へ、感情心情の発露へ。時折、空港のアナウンスが入るくらいで会話意外には聞こえてくるものがない。須貝さんは初めて。なんとなく、小説家(論理の飛躍、世界を創る、変化)、数学者(理詰め、世界はそこにある、不変)。二人の距離が少しずつ近づく様子がみえてきました。

アフタートークもよかった。そうか、岡田さん、セリフすっ飛ばしたのか。

ラスト、Sigur Rós(シガー・ロス)の「Glosoli」がかかるけど…選曲の意図は何でしょう(北欧のイメージ)?
演習3 第七官界彷徨

演習3 第七官界彷徨

劇団森

早稲田大学学生会館(東京都)

2011/06/23 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題25
観たい!に書いてから約1ケ月、ようやく観劇。不思議に思っていたのが、今の学生さんや若い方々にとって尾崎翠は馴染みのあるものかどうか。私がNHKの朗読(白坂道子さん)を聴いて創樹社の全集を買ったとき、とてもポピュラーな作家とはいえなかった。終演後お聞きしたところ、鳥取ご出身、学部で採りあげられたということでした。なるほど、今、検索してみたら明大の卒論テーマに尾崎翠『第七官界彷徨』論、甲南のゼミ「こおろぎ嬢」。ちくまから文庫がでて作品を入手しやすくなったこともあるのかな。1931年の作品。今回、チェーホフ「かもめ」を作中に織り込んで上演。つい先日、観劇したばかり。そうでなかったら、とんでもない誤解をしていたかも(こんな話はなかったけど...って)

ネタバレBOX

大学...私が卒業したときとくらべると隔世の感。世代がちがうなかで尾崎翠がどうとらえられているのか、それを体験することが楽しみのひとつでした。私の尾崎は前述した白坂さんの朗読がすべて。

早稲田の学生会館、3回目。土曜の夕方だというのに多くの学生さんがいらっしゃいます。サークル活動でしょうか。B202前に受付、和服を着た方も。開場時間になって中へ。てっきり和室のようなセットかと思っていましたがそうでもありませんでした。舞台は5つに仕切らています。手前中央、町子の部屋、奥、下手から一助、二助、三五郎の部屋。そして手前上手、ここは町子でもあり尾崎自身の部屋のようにもみえました。ご覧になった方、きっと第七官界のお話はよく知っていると思われますが、開演前には、女性がチェーホフの「かもめ」を朗読。先日、「ゆうど」で観劇していたので助かりました。でなければ何をやっているのかさっぱりわからなかったと思います。開演まで間を持たせているのかと思っていたら、そのまま始まり、劇中にも出てきました。尾崎と「かもめ」の関係についてもお聞きすればよかった。

今回の町子は結構気性が激しそうで、ラスト、失恋して号泣。1931年、昭和6年の泣き方(のイメージ)とはずいぶん違うけど(だって冒頭、「そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである」と淡い出だしだし...)これもいいかな。

尾崎のお芝居をみることができるなんて思ってもいなかったし、また違ったイメージでみることができたし、満足です。

Oh!Sister!!!

Oh!Sister!!!

劇団スクランブル

シアターシャイン(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★

無題24
Other side(3/25)から2回目。「シトラスちゃん〜」をみているので中根さん、竹内さんは3作品目。今回は比較的ゆっくりとお話しがすすみます。3人の妹、親代りの兄、妹たちの夫、恋人…ほんわかと笑いながら観劇。次回公演って来年の夏か…きっとみに行ってるんだろうな。

ネタバレBOX

シアターシャインは初めて。舞台、この家(兼オフィス)は、素行調査(探偵)会社なんですね?番場蛮のようなお名前のダイダさん(恋人の代打だい!っていう意味ですか?)が闖入してからの空回り具合がいい味。男のくせに年齢を誤魔化すな! と思う一方、男だって…。それにしてもオシャレな部屋、美味しそうな珈琲。

公演の案内をみると…江澤さん、7月、逗子の祭ですね。亀岡八幡宮は京浜急行、駅のすぐ近く。ここの商店街、よく知っているのでした。

※ひとつだけ気になった点。掃除するシーン、客席に向けて掃くのは避けたほうがいいと思いました。
『Every Day』公演終了いたしました。ありがとうございました。

『Every Day』公演終了いたしました。ありがとうございました。

津田記念日

OFF OFFシアター(東京都)

2011/06/23 (木) ~ 2011/06/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題23
最後のシーン。ここで☆5としています。それまでの展開については少し「どうかな」と思うこともしばしば。会場にはいって「ここは無印のお店?」と思ってしまった舞台セットの使い方は見事。

ネタバレBOX

リアルな心理描写とお話の上だけのもの、私の中でどう折り合いをつけるかが少し難しかったように思います。恋人が事故で入院、症状は一進一退。普通なら平常心(会社に行く、食事をする、寝る)でいられるわけがありませんし、それも自分の「ひとこと」が発端であればなおさら。それを知りながら1週間過ごそうというのはなかなか信じられない展開。なんだけど、でも、それでは「もらった1週間」の話にはなりません。

心のどこかでは「そのとき」が来ることを理解していても受け入れるための時間は「1週間」。夜が来て朝が来て。最後のシーン、テーブルの下で鳴り続ける携帯、繰り返される「ただいま」と「おかえり」。

1日ごとにセットが変わりますが、やや照明を落としたなかで行われたセットの入れ替えはまるで飛び出す絵本のページをめくっているようでした。時計が4つだったと思いますが7つでないのはなぜだろう。朝食のシーンでカップから立ち上る湯気、美味しそうな紅茶。金魚、テーブルや椅子、みんなきちんと収納。シェイクのカップからはピンクの花びらか...。

なんだかんだ言っても、いいお話しでした。
グッドモーニング・ブルーバード!

グッドモーニング・ブルーバード!

P・Q・R

ザ・ポケット(東京都)

2011/06/23 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題22
初日、劇場入口にはお花。席に座り前をみると舞台が近い。赤い椅子が3脚、ここでダンスだな…。んーと、聴こえるのは「EASY(L.Richie)」。お話しは説明にあるとーり。ウィキペディアでみると「日本女子野球連盟」というのが1950-51、女子プロ野球リーグを運営した、とあります。かなり詳しく書かれていますので、ご観劇後にでも。

熱いショーでした。ダンスホールの閉鎖、実は新たな興行として仕掛けられた女子プロ野球。野球なのでちゃんと9人揃ってますし、相手チーム(どぎついメイクなんだけど、とってもいいなあ!)と試合もします。舞台を縦横無尽に駆け巡り、ハラハラドキドキの攻防で、こっちも熱くなります。

試合を見学する作家…全然書けなくて、八つ当たり応援、それを側でみているおじさん(真心さん)が語り始めたのは…ここからはぜひショーを。

歌、ダンスが随所にちりばめられていて、とっても豪華。後方の座席より最前列でみなくちゃ。途中、どこか聴き馴染んだ曲調だなと思ったのがあったので、あとでみたらデス電所の和田さん(てらりすと、みてますよー)でした。ちょっぴり「千年女優」的。

汗いっぱい、たのしさもいっぱい。




崑崙クジャク

崑崙クジャク

ひげ太夫

王子小劇場(東京都)

2011/06/21 (火) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題21
劇団の基本情報にある「目もくらむ出し物」に偽りナシ。サイトに飛んで座長のお言葉をみると「すべて女性のキャスト」「体を張ったネタ」とあります。目の前でこれをやられて度肝を抜かれました。よくもまぁ、これだけ動き続けながら豊かな表現ができるものだと感心しっぱなし。体一つで舞台上のすべてを表現。それもセリフがあって、振り付けがあって。劇場の端から端まで、床から天井まで使い切った快作。

ネタバレBOX

とにかく楽しませてくれます。ウクレレを弾きながの前説、効果音も役者が発します。山だって谷だって、現せないものはないのでしょう。組体操をしながらお芝居。2-3人が組むのは普通で、脚、腰、腕、手のひら、使えるところはすべて使ってしまう潔さ。さすがに縦に4人も重なるとすぐ上は天井。安定感あるパフォーマンスです。

おまけのNG集も秀逸。それは楽しい一夜でした。みなさんお疲れ様でした。
そう、みじかよ

そう、みじかよ

green flowers

荻窪小劇場(東京都)

2011/06/18 (土) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題20
南口を線路沿いに歩きます。天沼陸橋には見覚えがあるのですが、いつどんな理由でここに来たのか思い出せません。見上げると青い空に夏の雲が流れています。そうか、明日は夏至か、短い夜が来る。

早くついてしまいました。受付していただき少し待ちます。初めての劇場、劇団。お芝居が初めての方でも十分楽しめます。

ネタバレBOX

開場、舞台は日本間、お葬式。

ここにはお母さんは出てきません(声だけです)。父親、長女、次女...、家族と家族ではない者がひとつ屋根の上で一晩を過ごします。語られるお話、自分が振り返ってみて、同じように思い出すのはひとつやふたつではありません。家族との思い出、親になってようやくわかること。それを伝えたい人がもういないことも。

舞台は決して広くありませんが、家族の距離感(個性)を出すのにちょうどよいと思いました。仕草が自然(そうだ、お茶は「廻し注ぎ」するんだった)で、話のつなげ方が上手、ホントに時間を忘れてしまいました。

だれでも小さい頃お母さんを困らせたことがあると思います。ちょっと後悔している人、ぜひご観劇を。もう一回見たいけど日程...無理だ
かもめ

かもめ

オクムラ宅

ゆうど(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/21 (火)公演終了

満足度★★★★

無題19
投稿の時間からしてぴおんち33さんと同じ「19:00」の回かなと思いますが、私もチェーホフ&「かもめ」初観劇。今日は禁を破ってウィキペディアであらすじを予習しました。もちろん「ゆうど」は初めて。庭に向かって、左:板の間、右:畳。廊下があって庭には緑、椅子が2脚。外に解放されているので都会の生活音が当たり前のように聞こえます。豆腐屋さんのラッパの音が聞こえてきそうな夕暮れ時。門の外から覗き込む通行人(エキストラではない)の顔もみえたりします。夕方から暗くなる...きっと芝居の始まりというのはこういうことだったのかと思いながら観劇。

ネタバレBOX

医者役の山森さん、どこかでお見かけしたなと思っていたら「冬の穴(2010/11)」でした。「冬の穴」といえば、場所が学習院女子大やわらぎホール。そこも意表をつく場所(普通の学生会館のホール入口)でしたが、今日も、民家にお邪魔したような雰囲気(というか、そのものだ)。お話の内容...は面白くはありません(すみません古典的な戯曲はダメみたい)でした...が、お芝居は楽しく見させていただきました。開演前から役者さんはそこ(廊下や庭)にいて雑談。観客にみせているのかよくわかりません。ひとりずつ役名と年齢を述べて始まりました。4幕の間に、背筋を伸ばす時間、10分間の休憩あり。時間とともに夕闇が迫ってきます。雨が降ったらどうするんだろうなどと考えながら待ちます。初見なのでこうしたほうがというものはありませんが、役者さんによってはリラックスした普段着なので、お芝居のトーンが乱れています。それは意図したもののはず→何を狙ったんだろう。ラスト、表と裏とをみせたのは、なるほどーと感心。何か所か笑いが起こったシーンがありました。大抵、少しも笑えなかったのですが、何かひねったものがあったのか。もちろん、はっきりと笑える場面もありました。佇まいは古いものの、芝居中使うスナック菓子、ペットボトル、新聞などは、近くのコンビニで買うことができるものばかり。100年以上前に書かれた作品…という時の重みは感じられないけど、座布団に座り、時々、庭に目をやってお話しを味わうことができる時間でした。
4時48分 サイコシス

4時48分 サイコシス

深谷水プログラム

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題18
少し空いてしまいましたが、なかなか表現しにくいお話。板橋でみたものは(当時)さっぱりわからず、今でも断片的なシーンしか思い出せません。60分で、2作品がつながっているバージョン(タイトルは「4時48分サイコシス/渇望」だけど、順序は逆?)だったようで、どこから次の作品に移ったのかもわからず…。なので、違った演出でみたらどうだろう、という軽い気持ちで「観たい!」にコメント。でもですよ、逆立ちしてもわかりそうもないお話をみに行くのは、少々気が重いのでした。と、そんなとき、出演される西村さんからメッセージをいただき、行くことに決定。
雨の中、劇場まで行くと道の反対側が更地に。ここは2回目(前回は2/26)。受付後、会場内へ。椅子、床には四角いラインが二重に描かれてれています。最前列の近くには紐が6本。緑のワンピースを着た女性が物憂げな様子で椅子に座ります。10〜1まで数えながら周囲を歩く人たち。今日は焦点がピッタリあっています。

ネタバレBOX

「4時48分 サラ・ケイン」で検索するとそこそこヒットします。観劇する側も作家が自殺したことを知ってのうえのようですが、私の場合、板橋のときには予備知識なしでした。今回、会場外に原語で数ページ分が貼り出されていたので眺めていました。もちろん印刷されたもの、自筆原稿はどうなんでしょう。

atelier SENTIOは白、中央に座った女性を取り囲む。バビロンは黒、舞台手前に女性(途中で入れ替わる)、対話の相手は奥だったり、周囲だったり。相手は「医師、男性、1名」という設定でしたでしょうか。それを、数人の役者さんが交互に話し始め、医師はその言葉にあわせて唇を動かす。なんだか多重人格のよう。

舞台上の闇は女性の心の内?。周囲の照明、医師たちが手にしたライトが照らし出そうとしているのは繫がり?女性は鏡で光を拒絶。客席にも光の断片が散ってきます。音楽や効果音があるので、気持ちを乗せやすいのでした。続く
『宇宙の旅、セミが鳴いて』

『宇宙の旅、セミが鳴いて』

THE TRICKTOPS

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/20 (月)公演終了

満足度★★★★

無題17
八角さん演出、09/5。桐朋学園、11/6。京都ビエンナーレ、03/10。高田馬場、11/9。ちょっと検索しただけでもよく採りあげられる作品だということがわかります。本公演、お芝居はよかったですが、お話は凡庸。どこをみても「極限の状況」と書かれていますが、そうでしたでしょうか…

ネタバレBOX

「宇宙の旅」ってあるからどうしても「2001年宇宙の旅」…につながってしまうので、そこが間違いですね。宇宙船である必要はなく、閉鎖された場所なら何処でもいいように思えます。孤島、海外、深海。はかないスペースマンの孤独や宇宙空間の無常感は皆無。地球の資源確保のために、3年契約で月に派遣された男の物語「月に囚われた男」、古典SF「冷たい方程式」、光瀬さんの「年代記もの」。SFに極限状況はつきものなので、本作品程度だとちっとも緊迫感がないのです。また、(極端だけど)99%がクーデター前の話。近未来の日本というのも設定がローカルすぎ。いのち短かし、恋せよ……か。ここでセミ。カゲロウ(その日1日)でもいいんだろうな。

で、お芝居ですが、飽きることなく楽しめました。宇宙船内に日本間。すだれがかかっていて、床は畳模様?障子のようなドア。お揃いのスニーカー。重力はどうやってるんだろう。船が回転しているのかな。
Jellyfish

Jellyfish

ウォーキング・スタッフ

シアター711(東京都)

2011/06/09 (木) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題16
711は初めて。観たい!に書いたように東風さんみたさに観劇。「ヌードの夜」で、ラスト、竹中さんとのシーンが印象的だったので、またみたいなと思っていたところでした。チケット記載の番号は、最前列。ちょっと見上げるようになりますが、部屋の様子がよくわかります。マンションの外、聞こえてくるいろいろな(効果)音が雰囲気を高めてくれます。壁に掛けてある時計 8:46…(シーンごとに時間がかわっているようです)。
暗転、男性が一人、飛び込んでくる女性。

ネタバレBOX

映画(洋画も邦画も)よくみますが、スクリーンにはいろんな性格(イヤな奴はとことんイヤらしい)の人が登場します。なので、本作の各キャラクターに特段の違和感はなく、徐々に現れる煮え切らない(沸騰しきれない)情念も面白くみることができました。きっとそれは役者さんの力量によるところが大きいのでしょう。目の前でみていて、少しも不自然なところがありません。否応なく自分が纏っている薄肌が少しずつ剥がされ、その痛みが相手に対する念を一層強くする。最後はバラバラになり、誰もいなくなった…で幕、かと思いましたが、図太いですね。

今日のこの回でおしまい。ギリギリ間に合いました。
「13日間の罪と罰」

「13日間の罪と罰」

劇団アニマル王子

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2011/06/16 (木) ~ 2011/06/20 (月)公演終了

無題15
初めての三鷹北口、初めての劇団。劇場の雰囲気も普段とは違い、提灯なんかがある。前日行った板橋区立文化会館(こっちはシェイクスピア)と同じ様子。開演、群衆。

「罪と罰」...は読んでません。辞書みたいに分厚い本は持っていますが、登場人物のやたらと長い名前(しかも「・」が2つもついている)、これに辟易し、いまだ未読。手塚版(漫画全集)もありますが...以下同様。ウィキペデイアをみると「日本人にもよく親しまれている」とある(ホントか?)。

ネタバレBOX

さて、気を取り直して。結局のところ「1930」と「古代」のつながりがわかりませんでした。もしかしたら大切なシーンでそれと気が付かなかったのかも。出だしで躓いて先頭集団から数周遅れてそのままゴールというかんじ。でも、長かったことに違いはありませんが、退屈だとか、そろそろいいんじゃない、ということはありませんでした。なかなかよいテンポ、間に入ってくるパフォーマンス、群衆の行き来、客席からの登場。セリフは、ボソボソでもキンキンでも、早くても遅くても、個人的には大丈夫です。でも、今回、役者さんによっては全体のトーンと微妙にずれている方がいらっしゃるのでそこのところは少し疲れてしまう要因でした。声質、声量に違いがあるのは当然ですが、同じ舞台上では、それを全体としてどう客席に届けるのか、が大切ではないかと。

皆さんが履いていらっしゃるスニーカー、ほとんどが「黒」だけど、数人は違う色。かかとのところに「ALL ★***」とかなかったけど...



淑女(レディ)のお作法

淑女(レディ)のお作法

“STRAYDOG” Seedling

池袋GEKIBA(東京都)

2011/06/15 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

無題14
終わってから、高橋さんの本があること(Amazonで「なか身!検索」可)や「My Fair Lady」のことを知りました。GEKIBAは2回目で、STRAYDOGの公演も2回目。「女の子ものがたり」つながりでの観劇です。「女の子~」は私の好みにはまって2回みてしまいました。深津さん(※)が出てらっしゃる映画のほうは未見。


役者さんのおふたりが舞台中央でお客さんの出迎え。これは恒例のことなのでしょうか。舞台はそれほど広くないので人数が多い場面や、アクションのときにお芝居として余裕がなさそうにみえてしまいました。栗城さんのアクション..かなりシャープでビックリ。


次は「問題のない私たち」で。


(※)余談:深津さんは、水原さんだったときの「1999年の夏休み」「ステイ・ゴールド」「満月のくちづけ」をみました。

リミックス2

リミックス2

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題13
予定変更して観劇。もちろん「おまけ」を見逃すはずがないのです。2月の「ホテルロンドン」に続いて2回目です。このどうしようもないキャストのネーミング、ゆるゆるの寸劇。今回、ダルビッシュは登板のタイミングを間違えたのか、呼ばれてようやく登場。あたまカキカキ、ひたすらペコペコ(このとき後藤さんは、どんな表情だったんでしょう。ここからは大きな背中しか見えない)…深谷さんは露出度高く照れまくる。前回も対決モノでしたが、今回も根性物とは全く縁のない10分。

ネタバレBOX

思いつく順に。
第2話、寝そべってゲームをする男、私の席からは顔が見えません…と、起き上がると、げげっ、今村さん(いつものように、前もって配役等みていないのでした)。15Minutesのたどたどしい司会ぶりとは違ってちゃんとお芝居してます。深谷さんも、柿喰う客の舞台ではみられないようなお淑やかさ。

舞台の周りはゴミ収集場。マンガ、CDラジカセ、掃除機、炊飯器、換気扇、布団、ポリバケツ…それらの間に、ひっそりと正面に向けて「国分寺大人倶楽部」のサイン看板(お芝居が始まると点灯)。野菜が入っていた段ボールには「なす」の文字がくっきり。天井に吊られた看板には演目のタイトル。

座席は椅子席、入って右3列、左5列。最前列に座りましょう。

「ストロベリー」:ドキドキシーン多し。
「ガールフレンド」:切ない深谷さんがいい。今村さんは「りんごりらっぱんつ」に続きラストでグッとくるいい役どころ。見える/見えない、の表現が巧み。
「グロテスク」:すでにコメントあるように、大塚さん、LE DECOでの熱演をうっちゃって最後はあっけなく。食事は万能のキャットフード?僕の部屋とリビングとのチープな場面転換がシュール。勉強机をくるっと回すとテーブルに早変わり(親切にも両側に表示されています)。板倉さんのはじけっぷりもみどころ。
「ホテルロンドン」:なぜか子猫を思わせるような、はにかむ後藤さん。

「おまけ」:訥々とした語り口、引きつった表情、語り部板倉さん。「※※※※※※」を連呼する根岸さん。なんとも楽しいメンバー。

【ご来場ありがとうございました!】Loss / Recover

【ご来場ありがとうございました!】Loss / Recover

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2011/06/07 (火) ~ 2011/06/15 (水)公演終了

満足度★★★★

無題12
「R」ようやく観劇。お〜、場内の雰囲気いいですね。切れかかった灯と突然の音。それほど暗くないのでつまずくということはありません。ちゃんとスタッフの方が足もとを照らしてくれます。おどろおどろしいのは好きな方なので1番前に着席。緑のお兄さんの前説(もっとどぎつい言い方でもいい)があり、少し間を置いて開始。楽しい2時間強。以下、ホントに駄文なので「閉じた方がいい」。

ネタバレBOX

獣の咆哮と、獲物の叫声。80万年後のモーロックかデーモン(アニメじゃなくて漫画版のデビルマン)か。でも、なんで襲われる方は(最初)普通の服なんだろう。モーロックはエロイを食べちゃうけど(「タイムマシン」参照)、こちらはどうなんでしょう。タイトル→「向こう側の世界」にくるよう「そそのかす」、ですか?なので覗きに行った彼は、何かが憑依したかのように、襲いかかろうと…。
で終わちゃうのですが、もうひとひねりして、女性陣も全裸で登場。獣を取り囲み嬲りものにするシーンを追加。別に客席の方を向かなくてもいいし、もっと照明を落としてもいいし。でないと戦慄…とまではいかないかな。

後のお話は、毒気のあるショートショートのようで、それぞれ面白かったです。

「トルソ 」のエピソードは、映画「トルソ」と少しかぶりました。

 げんこつ団の「圧縮」がたたみかける笑いの連打だとすると、本作はブラックな味わいがじっとりと滲みてくるようでした。

正面、赤いカーテンの上、TVのような、モニターのようなものは「L」で使うのでしょうか。 
女と天才

女と天才

劇団キンダースペース

劇団キンダースペース アトリエ(埼玉県)

2011/06/13 (月) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★

無題11
はじめての場所。太宰もほとんどはじめて。文字として作品に触れることがなく、演劇としては3作品目。「走れメロス」では役者さんが走っていたし、「女生徒」は微妙なパフォーマンスでした。
時間になり開場、なんとなくザムザのような雰囲気。L字(の上下逆ですね)に座席が配置されています。舞台は、入口の右からはじまっていて、そこと、中央、奥と3箇所で演じられます。座席は、入口から左側、奥に向かって並んでいて、右に折れます。私は入ってL字の長いほう、一番奥椅子席に座りました。ここからですと、入口付近の役者さんは、首を伸ばして、思いっきり右に向けないとちょっとみえません。でも、中央、奥の場面はよくみえます。外の喧騒を離れ、静かにお芝居ははじまりました(プログラムA)。

ネタバレBOX

5つのお話が、ほとんど切れ目なく演じられます。会場の雰囲気がいいので楽しく観劇できました。ここでみた「太宰」が、太宰に対するいろいろな評価のなかでどういった位置付けになるのかわかりませんが、テキストを読んでみようという気持ちになりました。
静かの海【ご来場ありがとうございました】

静かの海【ご来場ありがとうございました】

青春事情

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/06/08 (水) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題10
「ロボと暮らせば」はみていないのです。場所は今回と同じ、私は隣で「15 Minutes Made Vol.10」をみていて、「ロボ」のポスターをみながら家に帰ってしまいました。隣が気になって行ってみた、というのはたまーにあり、これがまた面白いのでした。やはりあれですね、気になったら行かなくちゃいけません。
今回は、月・静かの海/お笑い芸人・現在と過去、が結びつかず、またまた見逃してしまうところでした。月はいいですね。「渇きの海」「月は無慈悲な夜の女王」(←古い)、「月に囚われた男」、「2001年」では2つ目のモノリスは月にあります。月は裏の顔を見せません。月…Luna、「Dark Side of the Moon」…狂気。

ネタバレBOX

病院の一室を使って、今と昔、を上手に現していました。みている側ではもう一方を重ね合わせながらお話に聞き入ります。2つの「時」は、とてもわかりやすく演じわけられていて、そこがまた上手いなと関心。大人になるって、ちょっと悲しことかも。無茶ができて、後先考えなくてよかった頃。そんな人生にも挫折や後悔は嫌でも訪れます。諦めることが当たり前になってしまう毎日。そうではなくて、これは自分が選んだんだよ…そして前を向いて。

みてよかったー。
圧縮

圧縮

げんこつ団

しもきた空間リバティ(東京都)

2011/06/11 (土) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

無題9
コテコテのチラシに惹かれてみてきました。説明にあるように「極上の馬鹿馬鹿しさ」でした。入ってみると、舞台奥に映像がうつっています。3倍速のものを10回くらいダビングしたような画質。これって、これまでの映像なんですね?いっぱいのお客さんを前にしてトンデモないものが始まりました。手を触れると、そこかしこ毒のある棘がささり、笑わずにはいられなくなります。ひとつのお話は短いのですが、早いテンポで進み、予測できないオチに一歩遅れて笑うこともしばしば。何がでてくるかわからないので、ちょっとでも目を離せません。

(余談です)劇中、アクリルボディのAria ProⅡが登場。なかなかお目にかかれない一品。

「夏への扉」

「夏への扉」

劇団麦の会

横浜関内ホール(神奈川県)

2011/06/11 (土) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題8
取り急ぎご報告。実は、2日前までどうしようか悩んでいました。説明文を読んで行かない理由は、ひとつもありませんが…遠い。でも、横浜は学生時代よく途中下車した街。「観たい!」にコメントをいただきました(こきんさん、ありがとうございました。コメントがなかったら行かなかったかも)。で、本日、観劇。舞台上、正面に向けて置いてあるLPは、「Meet The Beatles」のようにみえます(もしかして Withのほう?)。私が一番最初に買ったLPです。すみません続きは帰宅後に。

◆続きです。
実は、本家「夏への扉(福島訳)」はあまり好きな作品ではないのです。ハインラインでは「宇宙の戦士」が一番好き。あとはやたらと長いので読了するのが難しい。「異星の客」は3回くらい挑戦しましたが半分もいきません。ですので本作品には違った味わいがありそうなので横浜までやってきました。関内周辺には案内図が何か所もあり、歩道には緑、建物のたたずまいにも港町らしさを感じます。関内ホールは駅からすぐ。開場し、一番前に座ります。すぐ目の前は舞台ですが、緞帳が下りています。7-8分おしてお芝居は始まりました。舞台は喫茶店。下手からテーブルと椅子、入口、カウンターそして、いくつもの「夏への扉」。副題の「Here,There and Everywhere」がわかる方、「香り」でタイムスリップすることがわかる方、いらっしゃいますか?わかる方にはお勧めのお話です。

ネタバレBOX

カウンターに立てかけられたLP「Let It Be」「Thriller」「Like a Virgin」。これが66年になると「Beatles For Sale」「The Beatles' Second Album」「A Collection Of Beatles Oldies」に衣替え(実は裏返します)。電話も「黒電話」になります。このように「90年」とちょうどビートルズ来日中の「66年」とを行き来しながら主人公の明日香は「夏への扉」をみつけるのでした。ラベンダーではなく香のかおりでタイムスリップ、本人は「別人」として周囲には認識されるというSF史上もっとも驚くべき設定。これで本人が過去に戻って自分自身に出会うリスクを回避。もっともタイムスリップしたのは明日香が生まれる前の頃。叔父、両親、ビートルズに熱狂する女の子、憤慨する先生たち。なんといってもこの喫茶店、ヒルトン・ホテル(キャピタル東急ホテル)まで50秒のところにあるんですから。明日香役の川地さん、お母さんの役桑野さんをはじめみなさんの演技も素敵でした。随所にながれるビートルズナンバー。はじめとおわりには、ジョンの曲がかかります。1980.12.8、私はFENを聴いていました。英語がわかるわけではありませんがジョンが撃たれた、と言っているのは理解できました。それからずっとビートルズとジョンの曲が流れていたのはいうまでもありません。

YOUTUBEに動画(稽古風景)がありますね。
おっと、忘れるとこでした。1990.3.3、ポールのライヴにいきましたよ。

このページのQRコードです。

拡大