れいの観てきた!クチコミ一覧

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二手目8七飛車成り戦法

二手目8七飛車成り戦法

劇団鋼鉄村松

ザムザ阿佐谷(東京都)

2011/12/02 (金) ~ 2011/12/05 (月)公演終了

満足度★★★★

盛り沢山。
劇団初見です。将棋の知識はなくても楽しく観劇できました。コメディ仕立ててで初日の固さからか笑いがすべってしまう部分もあったけれど、後半から役者さん達の力や観客を楽しませようとする思いがバシバシ伝わってきて、演劇への愛、果ては人(役者さんスタッフさんお客様)への愛に溢れた素敵な作風の劇団だなと思えました。将棋の対戦のシーンでは、役者さんに要求されるものがかなり多く難しいものであったと想像できるのですが、名人やザキヤマはもちろん、記録係も含め、よく応えていたなと感心。欲を言えば、対戦シーンの緊張と他のシーンとの楽しさのメリハリがもうちょっと感じられればなと思いました。それもきっと回を重ねるごとにより明確になるのだろうなと予感。

ネタバレBOX

きっと知識がある方が楽しめただろうし、対戦は人生にも繋がるのだろうなと思うと、ちょっと将棋を覚えてみようかな?と思ったりして。

なんか凄い役者さんがいるなと思ったら、学生演劇祭で賞をとった後藤くんでした。神経が隅々まで行き届いた身体を動かす技術に、近い将来(或いは既に)小劇場ではひっきりなしに彼の名前を聞くことになるのだろうなと予感。

そしてあの妙な動きのゲストは木皮くんでしたか。ディペオンで主演した一橋くんといい、若くて良い人材を突っ込んでくるあたり、「おじさん達がんばってます」感に溢れてて微笑ましかったです(注:褒めてます(笑))

一つウケたのは、小学生時代の主宰が本人に会いに行くところ。自虐的で切ないけど爆笑しました。自分に照らし合わせると、心が痛いです(笑) もっと立派な大人になりたい。。(いえ、主宰は立派ですよ!)
ZOKKYののぞき部屋演劇祭2010

ZOKKYののぞき部屋演劇祭2010

ZOKKY

王子小劇場(東京都)

2010/09/10 (金) ~ 2010/09/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

うわ、
あんなに楽しかったのに感想書いてなかった!すみません、、、ネタバレBOXにこっそり書いておきます。

ネタバレBOX

(ブログのコピペです。遅すぎてすみません。はい。)

・場所は王子小劇場の「裏」
・駐車場の奥の小さなエレベーターで地下へ
・エレベーターの中は青い光とミラーボールで既に怪しい
・地下に降りるとやはり暗くて怪しい
・待ってる間はヘッドホンで音を遮られる

もう既にこの時点で怖い怖いww 何が起こるのだろうとガクブルでした。

私が予約したのは大川翔子さんと堀越涼さん出演の劇団スクール水着『NOT BACK 堀 PLAY』。覗き穴から見ると思ってたら、この演目だけ演出が違うらしく。

・中に入ると、非常に狭い空間(2畳くらい)に立つ役者さん二人
・その間に仰向けで寝かされる
・左目を左手で隠して、15cmほどの長さの丸い筒を右目に当ててその中から観る
・時間は5分

寝かされた時点で既に観客はまな板の上の鯉状態。そしてスクール水着姿の大川さんと涼さんが超絶至近距離でお芝居。 大川さんがいつの間にか巨大になってしまったという設定なのですが、顔を思い切り穴に近づけて妖しい目つきで演技をしたり、私の身体を東京に見立てて「この辺が東京タワーで」とか二人で言ってたりしてめっちゃ近いしめっちゃエロいし、ヤバすぎて発狂寸前。 これ、男性のお客さんだったら間違いなく○○でしょうwwwww(あ、だから東京タワーなんだ(爆))涼さんも何気に上半身裸だし、もちろん演技は上手いしで、危うく惚れそうになりました(笑)


ということで、5分間で超悶絶、失神寸前。息も絶え絶えに部屋を出ました(笑)


ちなみに、全11演目の中から私がなぜこれを選んだかというと、堀越涼さんがproject anaume『よせあつめフェスタ』 で素敵な演技を見せてくれたから。またあの繊細な演技を見たかったのです。しかも至近距離だしね。

そして。 当日券だけということで、KIKKY『本能』という演目を勧められましてて。なんでも、役者の姿は見えない「囁き演劇」だと言うので、せっかくなのでチャレンジ。

で。

・暗くて狭い部屋の中に入ると、拘束椅子_| ̄|○
・座らされて両手を肘掛にベルトで固定されて、目にはアイマスク

何も見えない中、3人くらいの女優さんが入ってきて私の周囲をグルグル回りながら、ひたすら「信長、どこじゃ。出ておいで。信長、信長」と幽霊のように囁き続けるのです。時には遠くから、時にはめちゃくちゃ近くで吐息を腕や首に吹きかけながら。思わず「怖い」と口走ると、「怖がらないでよいぞ、出ておいで」。最後には「そこか、そこの茂みか」と耳元で囁かれて。

何のプレイですかこれはwwwwwwwwwwwwww

で、部屋を出るともう、超絶ぐったり。なんだかレズプレイで犯された気分でした(笑)

目隠ししてたから誰がいたかなんて分からなかったけど、終演後にパンフを見たら佐々木なふみさんの名前が。なにやってるんですか(爆)

んー。 エロスでした(笑)

5分×2本で、こんなに悶絶させられるとは。予想外も予想外。帰りのエレベータで一緒になった知らない女の子と、王子駅まで興奮状態で話しながら帰りました(笑) こういう超絶悪ふざけも面白いですね。

大川さんも涼さんも、面識はないけれどそこそこ好き、というくらいの役者さんだからいい具合に楽しめたのかも。面識のある役者さんだったり全く知らない役者さんだったら、多分ここまでのエロスは感じないんだろうな、と。


ああ、面白かった☆
1924 海戦

1924 海戦

やなぎみわ 演劇 プロジェクト

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2011/11/03 (木) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

演出が素敵でした。
大正当時のアヴァンギャルドな演出はそのままに、関東大震災後の混沌を今とリンクさせるためにツイッターやTV電話のやり取りで表現したり、土方が客席に座って演出する演技をしたり、劇場見学さながらに観客に舞台を通らせたりと、空間と時間の拡がりをとても感じられた素敵な演出でした。ただ、アヴァンギャルドな部分があまりに難解で、当時の評判同様「大衆の感覚に即していない」「芸術とは何か」ということを過度に考えさせられてしまい、「楽しめる」感覚に至らなかったのはちょっと残念。しかし役者さん達の演技力の凄まじさがかなりのもので、神奈川まで行った甲斐があったと心から思いました。

ネタバレBOX

川口覚くんがやっぱり素晴らしい。初めて彼を観た3年前から独特の清涼感はそのままに、年々精悍さが増していい役者さんになっていくなぁ、と。素敵です。

大久保綾乃ちゃんはお人形みたいで、大正時代のモガなファッションがすごく似合ってて可愛かったです。虚構の劇団とは全く違った魅力に溢れてて、器用な役者さんだなと思いました。
【追加公演決定しました!】『B4 paper books 2』

【追加公演決定しました!】『B4 paper books 2』

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2011/10/26 (水) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

大好きかも。
赤・黒、両方拝見しました。相変わらずの耽美っぷり。どのシーンを切り取っても、切断面からは美学とエロスが血飛沫の如く溢れ出て、ああ、この凶暴さが海賊ハイジャックだな、と。どの演目も、最初から最後まで緊張感が途切れることなくずっとクライマックスのようで眩暈がする。作・演出の宇野さんはきっとド変態なんだろうなと思わされるのですが(失礼、)その宇野さんの世界観を嬉々として作り上げる役者さん達を目の当たりにしていると、そのグルーブ感が凄い勢いで伝わってきて、なんて素敵な劇団なんだろうと思うのです。受付でのスタッフさんの対応も温かく、海賊ハイジャックという劇団がなんだかとっても好きになりました。

ネタバレBOX

一番のお気に入りは「黒髪と魚の足とプレシオサウルス」。皆さん体当たりですね(笑) 橋本くんご苦労様です(笑) ひょいのさん面白いなぁ。怖すぎる話なのに救われました。

「dogma」では川添さんの役者力に感嘆。あの小柄な容姿がキラキラキラキラ輝いていて、まるで宝物のよう。素敵な女優さんだなー、と。

シュルレアリスム宣言は遊び心満載で面白かったですww ひろしさんがwww
Live forever

Live forever

キコ qui-co.

Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)

2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

ダブルコールでした。
阪神大震災でのお話がそのまま今の私達にリンクして・・・という狙いは容易に想像がついたものの、ここまで心を震わせてもらえるとは思っていませんでした。黒沢世莉さんらしい毒のない素直な表現と、攻撃的な映像と美しいピアノの生演奏とが相まって、ノスタルジックな中にもリアルな現実を突きつけてくれて。その上で、放射能塗れのこの日本でもう生きていきたくないと思っていた私に、生きる希望を提示してくれました。こんな風に人の心を動かす演劇を創ってくれる人達がいるなら、まだ生きてみよう、と。きっと日本も、そして世界をも彼らは変えてくれるだろうと、そんな風に感じさせてくれるお芝居でした。あのスタジオでダブルコールはなかなかないのではないでしょうか。私も流れる涙を拭うことなく、拍手をし続けました。

ネタバレBOX

基礎のしっかり出来た役者さんばかりで素晴らしかったです。

特に、吉田能さん。姿を見せるだけで美しい音楽が鳴り響く予感がし、空気が透明感を帯びる。他にこんな役者さんは見たことはありません。稀有な存在だなぁと思います。

あと、何気に衣装替えが多くて楽しめました。90年代の服探すの大変だったかな、と(笑)小道具や靴に至るまで、細かく考証されてて素敵でした。
ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】

ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】

たすいち

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/10/22 (土) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★

ハッピーハロウィン!
シチュエーションコメディ+エンタメ。ハロウィンという季節にぴったりの、プチブラックでいたずら心満載の楽しいお芝居でした。

若い役者さんが皆キャラ立ちしていて、特に女性は皆さんフェティッシュでとても魅力的。特に採血フリークの看護師(永渕沙弥さん)と無邪気すぎる女児(安田友加ちゃん)は面白すぎ。花見(一橋純平くん)の多重人格が入れ替わり出現する様も笑えるwww ストーリーはちょっと分かりづらかったけど、それがさほど気にならないほど楽しい時間を過ごせました。

ただちょっと、セリフの噛み具合が気になった役者さんもいて、そんなときには「12時間連続公演だから稽古不足なのかなぁ」と余計なことを考えてしまいました。。

しかし「続けられる」ということは凄いと思うのです。12月までこの勢いでぶっちぎって行けますよう。

ネタバレBOX

これだけがっつりフルネームで役名が決まってる芝居は珍しい。と思う(笑)
隣の食卓は美味しくない(全ステージ満席御礼!ありがとうございました!)

隣の食卓は美味しくない(全ステージ満席御礼!ありがとうございました!)

劇団イノコリ

Gallery&Café FIND(東京都)

2011/10/21 (金) ~ 2011/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

あたたかで、しっかり。
カフェ演劇ということで、ほのぼのとした空気感を想像していたのですが、意外にがっつりとしたお芝居で見応えがありました。

食卓というと家族団欒の場所で和やかであるものという先入観があるせいか、ずっと続くピリピリムードに、そのうち良い方向に収束するのだろうなとは予想できてもあまりいい気分で観られなかったのですが、おかしな隣人や姉の友人が絡んでくるあたりから空気が動いてきて、いつしか家族を温かく見守ることができました。

血の繋がった家族や、元々他人の夫婦、これから家族になる恋人同士、など「人と人とが関わる上で大切なこと」をいろいろ考えさせられたいい時間を過ごせて楽しかったです。

※チケットには、黒糖飴?(もったいなくてまだ食べてません(笑)) 姿は見せないものの、母・ゆっこの人生が投影されていて、素敵で温かな演出だなと思いました。

ネタバレBOX

江嵜大兄さんは「地味で変人でオタッキーながらもファミレスのパート主婦達の人気者」という風情に溢れていて、繊細で良い役者さんだなと思いました。役者をするのは2年ぶりとのことですが、また役者としての姿を観たいです。

中泰雅くんを観るのは1年ぶりでしたが、見た目がぐっと大人になっていて、きっと人間的にも大きく成長したのだろうなと思うほど演技に深みが出ていました(もともと技術的にはいいものを持ってる方だと認識してました)。

ちょっと残念だったのは、妹が高校生だとはついに思えなかったこと。外見の問題ではなく、脚本や演出に物足りなさがあったような気がします。見た目は幼いのに周囲が思うより確り意志を持っている、というよりは、ただヒステリックに見えてしまったかな。。
聖ひばり御殿

聖ひばり御殿

花組芝居

博品館劇場(東京都)

2011/10/14 (金) ~ 2011/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

ひばり。
花組芝居にかかると、ジャンヌの物語はこんなに楽しくなるのですね。楽しかった分、切なさも一入。ジャンヌに留まらない「女」の人生が絢爛な舞台から浮き彫りになる素敵なエンターテイメント空間で、笑いながらも絶えず涙目。帰り道がとてつもなく幸せでした。

ネタバレBOX

タイトルの「ひばり」はアヌイかと思ったら、美空ひばりさんのことでもあったのですね。ジャンヌと美空ひばり、二人の女性の人生が凝縮された最後の語りに涙。そして、ジャンヌとして登場したときの堀越涼さんの所作の美しさに涙。

というよりもう、最初の狸から楽しくて楽しくて、全編通して幸せな気分で観られました。狸のお面を被ってるときは「紋」で役者さんの見分けがつくことが嬉しかったです。

あと、和と欧、2種の灯が素敵。戴冠式と火炙りは、和服ながらも欧が際立って非常に美しいクライマックスでした。
三鷹の化け物

三鷹の化け物

ろりえ

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

写メりたかった。
舞台を観てケータイで写メりたいと思ったのは初めてです(笑) すごいなぁ。あんなことやっちゃえる劇団って、ろりえの他にある?初見の「女優」のときもそうでしたが、3時間という長い公演時間が、物語の長い道程を一緒に歩いているような錯覚に陥らせ、観終わる頃には登場人物全員が愛しくなってる。終わるのが寂しくて、もっと観ていたいなと思わされるのです。面白かったぁ。ずっと笑いっぱなし。あのジジイ(注:役名です)、出てきただけで爆笑。存在感がズルいよ(笑) ※相変わらず内容に対してチケット代が安すぎですw

ネタバレBOX

一番好きだったのは、草薙の剣のくだり。それと、客席後ろで3人の役者さんが○○○と対峙するシーンが迫真の演技。感動的で涙しました。後ろを向きづらいせいか、客席の皆さんはほとんど○○○を観てましたが、すごく勿体無いなかったと思います。。

そして、本当の「三鷹の化け物」は、おっきいアレやタブーのオンパレード(しかもバカバカしいww)で立派な劇場を埋め尽くした「ろりえ」そのものだったりして。三鷹芸術文化センターもよく許しましたな、と。三鷹まで行った甲斐がありました、ありがとうございました!
新宿コントレックス Vol.1

新宿コントレックス Vol.1

新宿コントレックス実行委員

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/08 (木)公演終了

満足度★★★★

楽しかったです♪
vol.0に続いての観劇。新たに参入した2団体、「神と仏」「ゾンビジャパン」の勢いが凄まじかった!「黒薔薇少女地獄」もですが、他の団体を喰う気満々。どれもお腹痛くなるほど笑えました。これで1000円は安すぎます(笑)

逆にアガリスクとトリコロールは「コントレックスの1団体」としての枠に落ち着いてしまった感あり。特にトリコロールは前回と演目が一部同じだったのが残念。1回の上演、短い持ち時間だからこそ攻めてほしかったなぁ、と。

ネタバレBOX

現役の明大生が集結した「神と仏」の○ナンパロディは、この年齢ならではの冒険。本人たちは冒険だと思ってないだろうけど、多分もう少し商業を意識するようになったら絶対出来ないことだと思う(笑) ○ゴロウさんが似すぎてて場内が異様な笑いに包まれたのが印象的。
前半の『幼稚園』は園児二人がお気に入りの役者さんだったので「やっぱ上手いなぁ」と演技力に感動しながら観てました。

「ゾンビジャパン」は、おじさん達が汗だくで頑張ってて、ネタはもちろんですがその奮闘振りにもいい意味で笑えました。映画ネタとか古くて完全には分からないのだけど、微妙に分かるそのニュアンスが面白かったです。

「黒薔薇少女地獄」は淡水魚と海水魚のシュールなラブストーリー。魚の被り物に無意味なゴス服ww 劇団(ユニット)のカラーが出ていて確実に一つのジャンルを築きつつあると感じました。いずれお金をかけて本公演を行うようになったらどんな絢爛なものを見せてくれるのか楽しみです。
明けない夜 完全版

明けない夜 完全版

JACROW

シアタートラム(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

圧倒的なライブ感。
2時間サスペンスドラマを目の前で見ているようで、正直、最初は「演劇じゃなくても良かったのでは」と思いました。しかし徐々に、圧倒的なライブ感・・・それは生きた人間の感情・・・悪意であったり狡猾さであったり嫉妬であったり、に。むせ返るほど、それこそ吐きそうなほどの濃密な空気感に押しつぶされそうになっていって、ずっと息苦しくて仕方ありませんでした。この舞台は「感想は人それぞれ」なんてものではなく、観客を文字通り釘付けにして息苦しさを覚えることを強いるもの。舞台として自由度は高くありませんが、これだけの空気を醸し出せるのは本当に凄い。サンモール・ルデコと観てきましたが、その売りである「空気感」を広いトラムで再現できるとは。さすがJACROW。

ネタバレBOX

役者さんはみなさん素晴らしかったけれど、中でもハマカワさんが素敵だった。私が男性だったら間違いなく片想いして焦がれ死ぬ(笑) 魔性だなぁ、と思ったのは役柄でなく女優としてのハマカワさんにかも。

※☆一つ減らしたのは、「北と東の狭間」が好きだったからです。演劇の表現としてはあちらの方が好きだなー。
Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】

Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】

Depend On Others

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ピュア。
繊細でファンタジックな演出がとても素敵でした。前半はちょっと分かりにくくてお話に入り込めなかったのですが、それぞれのファクターが徐々に繋がっていく様にこちらの心臓と涙腺がシンクロ。ピュアで透明感溢れる演出にお祭りのシーンからずっと泣きっぱなし。一橋純平くんと鈴木由里さんが眩しいほどの純粋な演技で、また観たいなと思わされました。それにしてもゴキの人生(ゴキ生?)が壮絶。怖かった・・・。

ネタバレBOX

人は生まれ変わるのではなく、また同じ人生を生きる・・・それはかなり怖い話(-_-;) また今の人生を生きたいかと問われると決してそうではなく。だったら今からでももっといい人生になるよう努力しよう、後悔のないように生きなければ。物語を楽しみながら、そんな風に人生に思いを馳せました。こういうテーマのお芝居、人生に訴えかけてくれるお芝居が一番好きです。かなり心が痛みますが(^-^;)

※一橋くんがやっぱ凄い。これで観るのは3回目ですが、いつ観ても別人。今回はピュアなイケメンでした(驚)
サヨナラ サイキック オーケストラ

サヨナラ サイキック オーケストラ

Mrs.fictions

上野ストアハウス(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

普遍的にしてリアル。
世界の終わりを前にして、その時をどう過ごすか、今をどう生きるか。普遍的なテーマにして、今の日本では超リアル。隕石衝突という絶望的な日を描きながら、悲観的な雰囲気は全くなく、逆にコミカルな登場人物達が生き生きとしていて愛おしささえ感じる。それにしてもこのラストは・・・面白すぎる(笑) あの恋の行方がどうなるかが全く分からないし、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかさえ疑問(笑) いや、でも。たとえ地球がなくなろうと、幸せならいいのだと。そう思います。

※屋上周囲のビルのセットが可愛かったです♪

ネタバレBOX

地球の行く末も、恋の行く末も。地球が無くなってみんな死んでもハッピーエンドなんだなと思いました。あんな風に世界の終わりに自分は笑顔でいられるかなぁ。。そうありたいな。

それにしても、カゼッタ役の方が面白すぎ(笑) アフタートークでは「普通の人」だったのでびっくりしましたw
Nazca -ナスカ-

Nazca -ナスカ-

劇団銀石

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/18 (木) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★

銀石、初見です。
高い空間まであますことなく使いあげた演出や、ピアノの生演奏の音色とそのビジュアル(黒い服を着た吉田さんが舞台を見つめる姿が美しかった、、)はとても素敵でした。しかし、様々なファクターが、個々は分かりやすいにも関わらず結局繋がらないまま時が過ぎてしまい、結果、「難解だなぁ」と思いながら見終えてしまったのが残念でした。こういった難解なお芝居の場合、どこかに落としどころがあってそれがカタルシスへと繋がり、「よく分からなかったけどいい舞台だった」ともなり得るのですが。役者さん達のセリフの聞き取りづらさも気になりました。そんな中、安藤理樹さん・加藤諒さんの存在が救いでした。いい意味で毒気がなく、ファンタジックな演技。素敵です。

GHOST IN THE BOX!!

GHOST IN THE BOX!!

PEACE

上野ストアハウス(東京都)

2011/08/18 (木) ~ 2011/08/22 (月)公演終了

満足度★★★★★

期待以上!!
第2回公演ということで、若い力をどこまで商業レベルに乗せて来るかが今後も見続けるかどうかの鍵になると思ったのですが、正直ここまで完成されたものを見せていただけると思ってませんでした、失礼しました(^-^;) もちろん次回も観ます。勢い余ってDVDまで予約してしまいました。で、何を書いてもネタバレになってしまうほど沢山の仕掛けがあるお芝居で。後半は笑いっぱなしでお腹痛かったですw あー、楽しかった!!

ネタバレBOX

流石の荒木脚本。沢山の伏線を張り、それを徐々に回収しつつ後半一気に笑いに持っていく構成が得意のパターンぽい。それを非常にテンポのよい演出に乗せて、達者な役者さん達が笑わせる笑わせる。
ちなみに前半はセリフの仕掛けで「あれ?」と思わされ、こちらも推理体制に入るわけですが。「PEACEだからHAPPY ENDのはずだ、誰も死んでないはず」と考えていて。そう思わせてくれる劇団って素晴らしいなと思うのです。これからもずっと笑顔でいっぱいの公演を見せてくれる、そう思える素敵なお芝居でした。
NUMBERS-再開ー【無事閉幕。ご来場ありがとうございました。】

NUMBERS-再開ー【無事閉幕。ご来場ありがとうございました。】

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★

震災前に続き、
2回目のNUMBERSでした。敢えて比較すると、前回の方が好きでした。キャスト変更したDART'Sは、実は目が見える人の演技が前回の人の方が好み。世田谷シルクはお祭り騒ぎ色を減らして、同じ話ながらもパラレルワールドのよう。他は、うーん、、外的要因で楽しめなかったのでそこは残念。前回の終演後はとても幸せな気分だったのになぁ。

ネタバレBOX

愚痴です。後席の観客のマナーがとても悪く、ずっと嫌な気分で過ごしざるを得ませんでした。開場直後に一人で6席も席取りをしていたり、上演中に他の観客とトラブルを起こしていたり。リアクションで某参加団体の身内客ぽいと分かったのですが、かなり不快でした。席取りに関してはスタッフさんも特に注意はしてませんでしたが、マナー違反ではないの?
5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

MU

王子小劇場(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

あまりに痛く。
MUのお芝居を観て切り裂かれるような痛みを感じるのはいつものことで、それを楽しみに毎回足を運んでいるのですが。今回は立ち直るのに時間がかかるほど打ちひしがれて。それは何故かなと考えたら、今までのお芝居は「過去の自分の痛み」を引き出しされたのに対し、今回は「現在の自分の痛み」を直視させられているためだと気付きました。

それをどう未来に繋げるか・これからどう生きていくか。最後列で美しい照明に浮かび上がる小宇宙のような舞台を観たときに、そのヒントに気付きました。
これは世界を終わらせる物語ではなく、再生と希望に繋がる物語。今回も変わらず、人生を優しく肯定してくれるアユムさんの脚本に幸福を感じた瞬間でした。

「2」

「2」

コロブチカ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

プラスアルファ。
3作品ともどれも秀作で楽しめました。しかし秀作はどの劇場にも溢れていて。そんな中で心を魅かれる特別な作品になるには、観客の心にプラスアルファの思いを残すことが大切なんだなと実感。
そういう意味で、コロさんと堀越涼さんの絶妙すぎる掛け合いをずっと観ていたいと思った『来週は桶狭間の合戦』がかなり素敵。二人の魅力的なキャラクターに誰もが恋をしそう。ひたすら楽しかったです。

桃色淑女

桃色淑女

渡辺源四郎商店工藤支店

アトリエ春風舎(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★

三上陽永くん在りき。
女性アイドルグループの再起とミュージシャンを目指す男子高校生達の二つの物語が平行して進み、5人の役者さん達がそれぞれのお話で別の人物を演じるという試み。しかし二つの物語はリンクしているように思えてそんなにリンクしていなかったり、自殺する人間が3人もいるのに理由もはっきりとしなかったり。人生での出来事は映画や演劇の中でのようにいつもはっきりとした理由があるとは限らないので、この物語はリアルと言えばリアルなのだけれど、そう考えてもどうも釈然としない。演出面でも、衣装代え無しで2役を演じる役者さんの力量を見せる部分や音楽やダンスで煌びやかな部分が分離してしまい、結果、どれも中途半端になってしまっているという印象を受けました。

しかし、それらを差し引いても三上陽永くんの演技は素晴らしかった!男性・女性の繊細な演じ分けはもちろん、歌にダンスと三上くんの魅力が満載。女性を演じているときは、「きれいな顔をしているなぁ」と見とれてしまいました。お墓の前で女性アイドルから男子高校生にスイッチしたときには背筋が震え、やはり彼の演技力は化け物級だと実感。彼の実力をこれでもかというほど堪能できて幸せでした。

【ご来場ありがとうございました!】Loss / Recover

【ご来場ありがとうございました!】Loss / Recover

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2011/06/07 (火) ~ 2011/06/15 (水)公演終了

満足度★★★★

息が詰まる。(「Loss」)
最初から最後まで、銃を構えての密室劇。徐々に高まっていく殺意や持続する緊張感に息が詰まって疲労感を覚えましたが、ゲーム感覚で進んでいた物語がラブストーリーとスライドする辺りから、「吊り橋を一緒に渡ると恋に落ちる」感覚と同じような愛しさに包まれました。

舞台は異次元?近未来?現在の日本を考えると、実はこの舞台と同じような状況に既におかれているのかもしれないとも思えて恐怖感も覚えたり。

それらを覆い尽くしての川添美和さんが素敵だった!この舞台を観て彼女に惚れない人はいないのではないでしょうか。

ネタバレBOX

最後にサタンが生きてるのか生きてないかで評価がかなり分かれたと思います。生きてたと分かったとき、思わず涙。二人にはずっとずっと幸せでいてほしいなと思いました。

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