満足度★★★★★
ダブルコールでした。
阪神大震災でのお話がそのまま今の私達にリンクして・・・という狙いは容易に想像がついたものの、ここまで心を震わせてもらえるとは思っていませんでした。黒沢世莉さんらしい毒のない素直な表現と、攻撃的な映像と美しいピアノの生演奏とが相まって、ノスタルジックな中にもリアルな現実を突きつけてくれて。その上で、放射能塗れのこの日本でもう生きていきたくないと思っていた私に、生きる希望を提示してくれました。こんな風に人の心を動かす演劇を創ってくれる人達がいるなら、まだ生きてみよう、と。きっと日本も、そして世界をも彼らは変えてくれるだろうと、そんな風に感じさせてくれるお芝居でした。あのスタジオでダブルコールはなかなかないのではないでしょうか。私も流れる涙を拭うことなく、拍手をし続けました。