最新の観てきた!クチコミ一覧

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この夜の終わりの美しい窓

この夜の終わりの美しい窓

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

タイニイアリス(東京都)

2009/08/05 (水) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

初めて見た、
小劇場のミュージカル。マイクを使うのかと思ったら使わない。そのためセリフ(歌)が聞こえない場面もあったのは残念。しかし、元宝塚の女優さんだけに主役の女性は、きらびやかな衣装にも負けないだけの華がちゃんとあった。さすがである。タイニイアリスのそれほど広くない舞台をうまく使って、ちゃんと立体的な演出がされていた。座席が

「リサイクルショップ『KOBITO』」

「リサイクルショップ『KOBITO』」

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/06/05 (金) ~ 2009/06/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

馬鹿だなー
面白かったです。
馬鹿に見せて大変切なく、でもやはり馬鹿ですねw
そこら辺がまたエロイ!
テクニックが透けて見えてニヤニヤしました。

ネタバレBOX

ずっと見てみたかったので、なるほどという感じ。
客席に居る印象としては「客は引いているかな?」と思ったのですが、ここでの評価等を見るとなかなか高い・・・・演劇好きにウケる作品なのか、それとも?

初めはこのダラダラ感がいつまで続くのかなーと思ってみていましたが、
途中で「あ、ずっと続くんだ」と気づき、そこからは全ての脱力加減や馬鹿らしさが大変面白かったです。
いやー、ホントにこの力の抜けた感じうまいですねー、ずるいですねー。
役者さんたちも大変素晴らしい。

本当に面白いのだが、なんだか手玉に取られてるような気もして、
少し悔しいです。でも好きって感じ。
見事だと思います。
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ガレキの太鼓

シアター711(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/11 (火)公演終了

満足度★★★★★

えぐられた
皆さん大絶賛だろうなと思い見てみたら、あれ意外に低いですね。
大変素晴らしかったです。隣の席のお兄さんが嗚咽をあげて泣いていて、終焉後思わず「いやー、すごいですねー」と話しあったほどです。
確かにはまらない人にははまらないのかもしれませんが、この脚本の層の厚さと人間力、途方も無いものを感じます。大きく羽ばたいていく脚本家の誕生を見れたような、ドキドキを感じています。

ネタバレBOX

あまりホメるとうそ臭いのですが。。。
でも素晴らしかったですね。

ストーリーは、皆さん書かれているとおり非常にシンプル。若者の挫折と葛藤の物語です。
ひとつ残念な点を挙げるとすれば、役者さんたちかな。
力技で押し切った感があって少し残念。その中でやはり主宰の舘さんの演技はひかってますね。控えめで押し付けがましくないのですが、目線ひとつまで計算しつくされたその繊細さには脱帽。ぜひ客演の舞台で拝見してみたいです。

旗揚げ公演独走に比べ、潔さを感じました。
これは最初から万人受けなんて求めていないでしょう。
曖昧な「その場楽しければそれでいい」みたいな作品が多いなかで、ここまで突き詰めた作品は大変貴重だと思います。まさにこの作者しか書けない作品、この場でしか見れない作品。
勿論その対象をもっと広げていく努力はしなくてはなりませんが、是非このまま突っ走ってほしいと思います。

聞けば劇団員を持たないとのこと。
早く劇団としての体制を整えてどんどん深めていってほしいです。
第二回目でこのクオリティー本当に脱帽です。
第二回でこれなら、末恐ろしい。

これから、応援します。
もっと評価受けてもいいと思うんだけどなあ・・・。
花とアスファルト

花とアスファルト

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2009/08/01 (土) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

森はどこにある
種のものがたりなんだろう。
物語が進むにしたがって、なんだかクマに妙に肩入れしてしまい、涙が出てきた。
さみしかったガキの頃のこと思い出しちゃった。

この作品は道祖神のよう。
やさしい顔で笑っているけど、土地のかなしみを吸い込みすぎて、少し顔が欠けている。

ネタバレBOX

くまがピクニックで彼女の足だけをスケッチする(けどうまくかけない)シーン。
それがチラシの写真とリンクするところ。
くまが描こうとしていたのは、彼女が少女だった頃の足だった。
と、いうところでシビれた。くま、かっこいいじゃねえか、と。

最後の別れで、何の逆転もなかったさみしさ。
くまが最後の挨拶でたべもののことばかりお礼を言うところ。
ほんとにさみしくなっちゃったよ。

彼が帰った森は、
自分の幼少期における傷をたくさん閉じ込めている、記憶の森なんだろう。
彼には、ゆっくりと、ゆっくりと死んで欲しい。

とここまで書いて思ったが、ほんと感情移入して観てたんだな。
丁寧な作風とはりつめんばかりの繊細さがそうさせたんだろう。
だからこそ、もっと傷つけてほしかったかも。
心臓をつかんだのなら、そのまま握りつぶしてくれたらよかった。
グッバイ・マイ・ダーリン

グッバイ・マイ・ダーリン

世田谷シルク

小劇場 楽園(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

炎ちゃんと辻ちゃんは
そのまま9月のMU『片想い撲滅倶楽部』に揃って出演します。
御二人ともよろしくね。

ねずみの夜 【公演終了・御来場御礼】

ねずみの夜 【公演終了・御来場御礼】

殿様ランチ

サンモールスタジオ(東京都)

2009/07/29 (水) ~ 2009/08/04 (火)公演終了

____
(相対評価を避けるため、どの公演にも★は付けていません)

暗黒地帯

暗黒地帯

鵺的(ぬえてき)

「劇」小劇場(東京都)

2009/08/05 (水) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

感想は後ほど
後ほど詳しく書きます。すみません。
ここまでシリアスでいいんだって励みになりました。
好きです。

グッバイ・マイ・ダーリン

グッバイ・マイ・ダーリン

世田谷シルク

小劇場 楽園(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★


汚れた下着のような作品だと思う。
この汚れこそが愛おしい。
洗いたくないし、もうしばらくにおいをかいでいたい。

女っちゅうのは可愛いな。としみじみ思ったのでした。

ネタバレBOX

この世田谷シルクの世界で、最も重要な存在は堀越涼さんなんじゃないかな。
おそらく。
堀川炎さんの感性に内在する「禍々しさ」を一手に引き受けていたと思う。
日常に、透明に存在する魔物。
彼が出てくると、心地よいストレスを感じた。例えば、サイコホラーで感じるような、生理に響くひんやり具合。
この要素が世田谷シルクの特異性の正体なんじゃないだろうか。
彼はそういったものを可視化できる稀有な役者だ。

そして、キャサリンが可愛すぎた。普通に惚れた。
カタコトがうますぎる。あんなにうまいカタコトはみたことがない。
なるほど、ある意味、すごくフェティッシュな作品なんだな。
愛おしいわけだ。

そしてトミ。おつかれさま!すっごく君の良さがでていたよ。
サーカス団エルミタージュ

サーカス団エルミタージュ

Monochrome Plus

シアター風姿花伝(東京都)

2009/08/05 (水) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★

人形と人形くり
戦時下の操り人形師と操り人形の話です。

人形はとにかく、ユーモラスな動きで飽きません。
アイリスは道化師の人形、いつでもポジティブ
パルシボーは軽業師、やんちゃな男の子。他の人形達もいつも話をしています。
ジョナサンは人間キライの引きこもり。
でも、人形遣いや人間達は彼らの声が聞けません。

でも次第に聞こえるようになって・・・

シリアスで少々単調で荒削りなところもありますが、
若くエネルギッシュで真摯な作品だと思います。
もっと笑いどころが欲しかったかな

玉響(たまゆら)に… <能「班女」を原作として>

玉響(たまゆら)に… <能「班女」を原作として>

香瑠鼓

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★

能「班女」を題材に
今回の「玉響に・・・」は有名すぎるお能の「班女」を題材として描いた作品だったからひじょうに興味はあった。「班女」は源氏物語の夕顔の恋と同じような純粋さがあって元々好きなネタだ。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

今回の芝居・第一部「玉響に・・」は現代能といっていいと思う。

宿の遊女・花子は、ある時宿に泊まった吉田少将と契りを交わし、その折に取り 交わした形見の扇ばかり眺め入り、他の座敷へは一向に出ようとしない。遊女として働かない花子を宿の女主は追い出してしまう。 東国からの帰りに宿に立ち寄った少将は花子の不在を知り、戻ったならば都へ来るよう伝言し、都へ戻って下賀茂 神社に参詣にいく。そこへ班女と呼ばれる物狂いがやって来るが、それは少将への恋慕がつのり狂女となった花子 だった。
花子は契りを交わしたはずなのに少将に扇と共に捨てられたと思い込み、その悲しさと少将のつれなさを恨み狂おしく舞う。扇に気付いた少将は自分の扇を出してお互いを確かめあい、 再会を喜んでもとの契りを結ぶ。 という筋だがこれを現代的なダンスと能を融合させた舞台だった。
衣装共々幽玄な情景も加味して美しいさまだった。
他の小劇団の芝居でも「班女」を現代的に書き換えて上演している芝居を何本か観ているが、「班女」や「源氏物語」は題材としては神秘的な恋物語になるのだと思う。

第二部
日本舞踊X現代舞踊のコラボは意外にマッチして面白かった。どちらかというと緩やかな日本舞踊とヒップホップダンスは融合するのは難しいのでは?なんて素人目には感じたが、二つの二面性は合わさるとポップでコミカルな楽しさが露出してコメディ的な要素もあった。古賀の歌の上手さには脱帽。

第三部
即興ライブ
これはちょっとぐずぐずな面があってワタクシには合わなかった。
芝居やダンスを観に行く時、舞台は完成されたものでなくてはいけない。みたいな私的な要求があって、だからこそ、「即興とは」という題材を投げかけられていわば役者が教室でご教示されてるような風景は好みに合わなかったのだった。

総合的には第二部までなら☆4つ、第三部までなら☆3つといったところ。


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ガレキの太鼓

シアター711(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/11 (火)公演終了

満足度★★★★

そこにいるかのような・・・
そんな舞台でした。
なにしろセットがよくできていて、壁の横にはたまねぎがぶらさげてあり、本物の大根がでてきたり、ごはんを食べたり・・・においまでも楽しめました。

そしてみなさんたいへん自然な演技で、まさにその場所いるかのような感覚に囚われました。

ネタバレBOX

ただ、残念なのは最後。
もう少しわかりやすい終わり方にして欲しかったです。
見知らぬ乗客

見知らぬ乗客

Quaras

東京グローブ座(東京都)

2009/07/18 (土) ~ 2009/08/11 (火)公演終了

満足度★★★

演技
演技力って大切だなぁと思いました。


また、最初のテンションを上げる方法を教えてあげて欲しいです・・・・。

MUSTANG MONO

MUSTANG MONO

GRINDER-MAN

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

漂流画祭

漂流画祭

マヤ北島くんを大さわぎで偲ぶ会

大博多ホール(福岡県)

2009/08/01 (土) ~ 2009/08/01 (土)公演終了

「ガラスの仮面」が読みたくなった
なんと言うか。。。理屈じゃなくて、よかったです。
あの広い大博多ホールが、あたたかい空気に包まれて
舞台と客席がひとつになった感じがしました。

それはきっと、
「生の舞台を見る」「場を共有する喜び」「舞台はお客も作る」
という、観劇の原点(?)みたいなものをあらためて感じれたからかもしれません。

「ガラスの仮面」を一気に読みたくなりましたf^^;
そういうシーンがあったなぁ。。。なんだったかなぁ。。?

そういえば、「マヤ北島」さんのお名前の由来は、
北島マヤだと どこかで聞いた記憶が。

グッバイ・マイ・ダーリン

グッバイ・マイ・ダーリン

世田谷シルク

小劇場 楽園(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

20090808
ン、)ノ 冒頭の映像と踊りがかっこよかったです

グッバイ・マイ・ダーリン

グッバイ・マイ・ダーリン

世田谷シルク

小劇場 楽園(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

みた。
退屈はしなかったけど、入り込むようなあれもなく、なんか普通に観ました。

暗黒地帯

暗黒地帯

鵺的(ぬえてき)

「劇」小劇場(東京都)

2009/08/05 (水) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★

良薬は口に苦し
なんとも言いがたい、後味の悪い舞台でした。
でも、個人的には嫌いじゃないです。

素人ながらに、演出が、良い感じだったと思う。

配管が切っ掛けになる話なので、
舞台セットもそれを意識して作られたのだろうけど、
そこに映し出された文字は、いささか読みづらかった。のが難点。

五人の執事

五人の執事

パラドックス定数

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2009/07/31 (金) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

チラシに偽りなし
わー、なんという贅沢。だったんでしょうか。空間の扱い方、俳優の演技力、脚本の筆力、どれをとっても珠玉の苦くて濃いチョコレートを一口含んだような感覚でした。

ネタバレBOX

最近、読解能力の衰えが・・・一緒に観劇した人と観劇後の話し合いで気付かされた面が腑に落ちる。
これ、「主人」が「執事」になった妄想じゃなく、「主人」を既に失くした「執事」の妄想、なんすね。端的に言ってしまうと分裂症の一種なのかな。
結局、最後まで残った給仕係の人格は、彼の中でも相当古く、また強い思念(主人が居なくなったことを信じられないで居る自分)なので、いつまでものこっていられた、ということなのでしょう。話し相手が居なくなった時点で、オリジナルの執事は自我崩壊、抜け殻になるのかなぁ。自分の中の自分達を認識できた時点で、彼の中でようやく時間が少しだけ進み始めた、と思いました。
あとは私も○○○なのか・・・と思うフシ、セリフの端々にいちいちしびれてしまうのです。遠近感で離れたところの言葉を注意深く聞くという体制が取れるのも素敵です。
次は11月!東京裁判の再演!絶対観に行く!
P.S ~Prompt Side~

P.S ~Prompt Side~

演劇創作館 椿楼

ぽんプラザホール(福岡県)

2009/08/08 (土) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度

ノートの上でやればいい
あちこちで3時間の大作ということが話題になっていたが、蓋を開ければただ冗長なだけの、非常にひとりよがりな舞台だった。

ネタバレBOX

とにかく、何もかも言葉で語り尽くせばいいという姿勢が鼻につく。

正直、筋書きだけで進めれば半分の時間でも済む程度の内容だ。
そこに挟まれる、登場人物たちの過剰なまでの心情吐露、説明台詞に笑えないギャグの数々。
(いまどきの女子高生にナントカ電流デスマッチとか言わせて面白いの?)
それによって物語の進行リズムは崩壊。
期待していたサスペンス成分も希釈され、鑑賞後の満足感を薄める。

キャストはいい人材を集めていたと思う。
彼らが健闘していたからこそなんとか最後まで観られたと言える。
これで演技がダメだったら、確実に途中退場していた。

それにしれも3時間の壁。
せっかくの演者たちもスタミナ切れを起こしているのは明白で、もっと中身を絞って、ブラッシュアップしたものになっていれば、もう2つ3つ星をあげられたのに。


作中の言葉を借りれば「神」になりたいのは「“P.Sの能力者”である登場人物」ではなく「作者自身」だったのかもしれない。
舞台として成立させたければ、目の前の観客の「空想」にもっと委ねる部分があってもいい。

一方的に言葉をぶつけたいだけなら、ノートの上で充分だ。
ドリトル先生と動物たち

ドリトル先生と動物たち

NPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2009/08/04 (火) ~ 2009/08/12 (水)公演終了

満足度★★★

『ドリトル先生航海記』前編・・・。
『ドリトル先生航海記』(井伏鱒二訳・・それは知らなかった)を原作とした、主に子どもたちを対象とした演劇。
チラシがとても楽しく、期待は高まる。

ただ、今回の趣旨からも、観客には子どもが多く、中にはむずかったりする子どももいるだろうな、ということは覚悟の上での観劇だった。

ところが、席の配慮のためか、そういう子どもはいたとしてもあまり気にならず、楽しく観ることができたのだ。

ネタバレBOX

とはいえ、来ているこどもたちの親でもなく、ましてや劇団の関係者でもないのだが、子どもたちはこれをどう観ているのか? が結構気になってしまい、舞台の上だけでなく、ついつい子ども席のほうに視線が行ってしまった。

ドリトル先生シリーズを読んだのも、ミュージカル映画の『ドリトル先生不思議な旅』を観たのも、太古の昔の小学生の頃だったので、あまりよく覚えてはいないのだが、次から次へといろいろなことが起こり楽しかったのは覚えている。

さて、今回の舞台なのだが、まずなんと言っても、音楽が(ほぼ)生演奏なのが楽しい。しかも、電気楽器ではなく、オルガンも最近目にしない足踏み式だ。それにアコーディオンやトランペット、太鼓などの楽器が加わり、優しく楽しい音楽を役者たちが奏でる(と言うより、メインの楽器については、ミュージシャンが演奏し、役もこなしているのだろう)。
役者たちも、丁寧に演じているのが好感が持てる。

ただ、個人的に少しだけ残念だったのが、『ドリトル先生航海記』が原作なのに、波瀾万丈の航海の部分が話の中心でなかったことだ。もしそうだったのならば、子どもたちの目はもっと輝いていたのではないだろうか。もちろん私の目も。

どちらかと言うと、航海に出かけるまでが話の中心で、航海は急ぎ足で述べられたのみだったのだ。

今回の舞台で一番感心したのは、子ども席の設置だ。ある程度の年齢の子どもたちは、親と離れて、小さな子どもは親と一緒に、前方の桟敷席での観劇となっていた。親や一般の大人の観客は、桟敷の後ろの階段状の座席に座る。

そうすることで、舞台が近くなったり、小さい子どもが途中でトイレに行ったり(今までなかったと思うのだが、おしめ替えもできるようなトイレが設置されていた)、飽きてきて外に出たとしても、普通に座席に座っているよりも、周囲に迷惑がかからないし、桟敷なので、椅子にじっと座っているよりも身体の体勢を崩すことも可能なので、子どもや親のストレスも少ないと思う。

また、適度に子どもたちが参加する場面があり、80分程度の上演時間なのだが、集中して観ていることができたようだ。その塩梅もうまいと思った。

かなり高低差のある舞台で、演劇的お約束(例えば、衣装を変えて出てきたら別人であるとか、時間の経過とか、場所の変化とか)がどの程度子どもたちに理解できたのかはわからないが、食い付いて観ている子どもが多かったので、今回の観劇で、舞台の面白さは大いに感じたものと思う。
そういう意味で、今回の舞台は成功だったのだろう。

観客の送り出しで、役者全員が舞台衣装のままずらっと並んでいる様子は、子どもたちにとっても、本当にうれしい瞬間ではなかっただろうか。

さて、来年は何を上演してくれるのか、とても楽しみになった。

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