ドリトル先生と動物たち 公演情報 NPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)「ドリトル先生と動物たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    『ドリトル先生航海記』前編・・・。
    『ドリトル先生航海記』(井伏鱒二訳・・それは知らなかった)を原作とした、主に子どもたちを対象とした演劇。
    チラシがとても楽しく、期待は高まる。

    ただ、今回の趣旨からも、観客には子どもが多く、中にはむずかったりする子どももいるだろうな、ということは覚悟の上での観劇だった。

    ところが、席の配慮のためか、そういう子どもはいたとしてもあまり気にならず、楽しく観ることができたのだ。

    ネタバレBOX

    とはいえ、来ているこどもたちの親でもなく、ましてや劇団の関係者でもないのだが、子どもたちはこれをどう観ているのか? が結構気になってしまい、舞台の上だけでなく、ついつい子ども席のほうに視線が行ってしまった。

    ドリトル先生シリーズを読んだのも、ミュージカル映画の『ドリトル先生不思議な旅』を観たのも、太古の昔の小学生の頃だったので、あまりよく覚えてはいないのだが、次から次へといろいろなことが起こり楽しかったのは覚えている。

    さて、今回の舞台なのだが、まずなんと言っても、音楽が(ほぼ)生演奏なのが楽しい。しかも、電気楽器ではなく、オルガンも最近目にしない足踏み式だ。それにアコーディオンやトランペット、太鼓などの楽器が加わり、優しく楽しい音楽を役者たちが奏でる(と言うより、メインの楽器については、ミュージシャンが演奏し、役もこなしているのだろう)。
    役者たちも、丁寧に演じているのが好感が持てる。

    ただ、個人的に少しだけ残念だったのが、『ドリトル先生航海記』が原作なのに、波瀾万丈の航海の部分が話の中心でなかったことだ。もしそうだったのならば、子どもたちの目はもっと輝いていたのではないだろうか。もちろん私の目も。

    どちらかと言うと、航海に出かけるまでが話の中心で、航海は急ぎ足で述べられたのみだったのだ。

    今回の舞台で一番感心したのは、子ども席の設置だ。ある程度の年齢の子どもたちは、親と離れて、小さな子どもは親と一緒に、前方の桟敷席での観劇となっていた。親や一般の大人の観客は、桟敷の後ろの階段状の座席に座る。

    そうすることで、舞台が近くなったり、小さい子どもが途中でトイレに行ったり(今までなかったと思うのだが、おしめ替えもできるようなトイレが設置されていた)、飽きてきて外に出たとしても、普通に座席に座っているよりも、周囲に迷惑がかからないし、桟敷なので、椅子にじっと座っているよりも身体の体勢を崩すことも可能なので、子どもや親のストレスも少ないと思う。

    また、適度に子どもたちが参加する場面があり、80分程度の上演時間なのだが、集中して観ていることができたようだ。その塩梅もうまいと思った。

    かなり高低差のある舞台で、演劇的お約束(例えば、衣装を変えて出てきたら別人であるとか、時間の経過とか、場所の変化とか)がどの程度子どもたちに理解できたのかはわからないが、食い付いて観ている子どもが多かったので、今回の観劇で、舞台の面白さは大いに感じたものと思う。
    そういう意味で、今回の舞台は成功だったのだろう。

    観客の送り出しで、役者全員が舞台衣装のままずらっと並んでいる様子は、子どもたちにとっても、本当にうれしい瞬間ではなかっただろうか。

    さて、来年は何を上演してくれるのか、とても楽しみになった。

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    2009/08/10 05:49

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