
極めて美しいお世辞
箱庭円舞曲
OFF OFFシアター(東京都)
2009/09/11 (金) ~ 2009/09/22 (火)公演終了
満足度★★★★★
奥行き・立体感も増して
美容院のスタッフルームで美容院スタッフ&関係者(客も含む)が織り成すドラマ、いつもながらの(内部を知らない者からすれば)実際にそんな会話がなされているのでは?と、盗み聞き・覗き見しているような感覚にとらわれるほどのリアリティ(それぞれ話し方に特徴があるのもまたリアル)に加えて、今回は何人かの特異な(笑)あるいはデフォルメされたキャラも配して奥行きと言おうか立体感と言おうか、そういったものも増した感じ。
また、欠点のない人間はいないと言おうか優れたところもダメなところも併せ持つキャラたち(アバウトに見える「総代表」が美容師たちの長所と短所をキチンと把握していたりとか、腕のいい美容師が客扱いは苦手で自分の価値観を押し付けるタイプだったりとか)によるドラマで、特定の「主人公」という存在がなくストーリーの中心となる人物が複数いるのも共感するところ。
いや、それだと微妙に違うな。
秀でた主人公が結局全部解決しちゃったりすると、スカッとするかもしれない一方でどうも置いて行かれたというか、かなわないなぁというか、ウソ臭いというか(←こうなるとヒガミだね(爆))、なところ、そうならないのがまたリアル、みたいな?

白雪姫と七人のム・フ・フ・・・
SPPTテエイパーズハウス
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2008/09/25 (木) ~ 2008/09/28 (日)公演終了
満足度★★★★
凄いお客さんの入りでした!!
公演時間は、2時間5分で休憩なしでした。
いや~、凄いお客さんの入りです。
演者の皆さんとか、キャパが広がって随分心配なさっていたようですが、一杯の客席でした。
面白いですよ。
素敵なダンス一杯、ギャグ一杯、子役も可愛いし。
その子役を絡めて、ホロリとさせる演出もあるし。
昨年、池袋演劇祭のグランプリをとった作品だそうです。
一見の価値は有ると思いますよ。
劇場のレビューや、もう少し辛辣な?レビューはコチラをご覧下さい。
http://ameblo.jp/potes-impressions/

遠吠えが聞こえるか。
キテレツゥ
RAFT(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了
独創的な色をつなぐものが欲しい
多少の荒さはあっても
ひとつずつのシーンには
それぞれに個性的なテイストがあって
観ていて飽きることはありませんでした。
でも、
ひとつのシーンやラインに
他のシーンと絡んで広がっていく力が
もっとあればとも感じて。
面白かったり観る者に沁み入っていくテイストを感じるがゆえに、
さらに絡まり合った広がりが欲しくなりました。

パンクック
9-States
OFF OFFシアター(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/09/29 (火)公演終了
満足度★★★★
秋の日に、夏のほのぼの海の家
事件とか起きたりするのだが、なんとなくほのぼの。
失礼な話、こりゃ凄いと思わず唸る演技があるわけでもなく、物語も現代を切り込むようなテーマが鋭く現れてくるわけでもないのだが、105分ぐらいの上演時間はまったく長く感じることもなく、気がつけば舞台に集中していた。
声を立てて笑えるところはなかったが、その雰囲気がとてもいい。

『ガンバレ!』
吉日企画
池袋小劇場(東京都)
2009/09/21 (月) ~ 2009/09/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
最高でした!
これは面白い!
女性だけで構成されていてなおかつコメディと来ている。
笑いっぱなしの1時間45分でした。
会社の一部署を舞台にしたお芝居でしたが共感出来ることばかり。
相談しにきた社員を元気つける「応援課」
相談しに来た人たちがみんなマイムと言うのも想像力をかきたてますね。
演じている女優陣はみんな汗だらだらで女捨ててましたね~
でもあれは女を捨てないと出来ないお芝居ですね。
みなさん個性的で「そこまでやるのか!?」と尊敬しました。
本当に元気がもらえるそんなお芝居でした!
応援課のみなさん元気をありがとう!
自分も元気と勇気をもらいました。
吉日企画いいですねぇ。
もう一度観てみたい作品でした。

て
ハイバイ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
初演よりシャープ。絶賛。
初演でもいたく感動しましたが、今回はさらに良かったです。野田秀樹さんも満足だったみたい。後半は残席あるようです。どうぞお見逃しなく。岩井秀人の最高傑作の1つであることは間違いないです。
対面客席で全席自由。いつもの芸術劇場の客席側が正面ではあると思います。私はあえて逆側から拝見しましたが素晴らしかったです。なんとか都合をつけてもう1回行くつもり。
今日は平田オリザさんのトークで満席のようですが、当日券は出るみたい。平田さんが終演後のトークに出るのって実はすごく珍しいです。

ウェストサイド物語
劇団四季
キャナルシティ劇場(福岡県)
2009/09/21 (月) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★
ダンス10ルックス3
予感どおりにダンスは最高だった。
四季のダンスは基本がしっかりしているし、
オリジナル脚本にかなり近いものが
観られると思う。

遠吠えが聞こえるか。
キテレツゥ
RAFT(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了
悪趣
露悪的なネタ…というか、人によってはお前なに考えてんだよ、なネタが多く、悪趣味を通り越して引いてしまう人も居るのではないか…好きになれるか嫌いになるかが、
楽しめるか、耐えられるかのワカレメなんだろうな…と。
で、自分は嫌いではないけど好きって程にはのめり込めないのでした。
ただ、何かギラッとした感じが綺麗だったなぁと思いました。

ミシェル・ノワレ/カンパニー・ミシェル・ノワレ「Chambre blanche」
ダンストリエンナーレトーキョー
スパイラルホール(東京都)
2009/09/24 (木) ~ 2009/09/25 (金)公演終了
満足度★★★★
5人の魔女
ダンス・トリエンナーレの第3弾は、ベルギーのミシェル・ノワレの振付作品。素晴らしかったヤスミン・ゴデール作品のあとだけに、それほど期待せずに見に行ったのだが、これが予想外に面白かった。
ベルギーのコンテンポラリーダンスのカンパニーといえばローザスが有名だが、女性ダンサーしか出ていないという点でも、この作品はローザスの「ローザス・ダンス・ローザス」を想起させる。
ただし、ミシェル・ノワレの作品は、BABY-Qの東野祥子のような、ちょっとダーク・ファンタジーな雰囲気がある。上演時間は約80分。

『天才バカボンのパパなのだ』『マザー・マザー・マザー』
桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>
PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)
2009/09/18 (金) ~ 2009/09/26 (土)公演終了
満足度★★★★★
恵まれた環境
桜美林大学には演劇を専攻するコースがあって、淵野辺駅の近くの立派なホールで日頃の成果を発表出来るここの学生は非常に恵まれています。また、あのへんには実験的な作品を上演する会場はなかったので、都内まで足を伸ばさずともそういう演劇を見れるようになった地元の人間にとってもメリット大です。
今回の作品に限って言えば、違う作品を2つ楽しむというよりは、相違点より共通点が多く感じられる不思議空間と化していました。決してとっつき易い作品ではありませんでしたが、2作品を同時上演して対比することで、同一テーマに対する表現の多様性がよく理解出来ました。目から鱗が落ちるとはこのことです。
バカボンのパパ役の人がまさに適所適材といった体型と顔つき!15年くらい経ったらいぶし銀の俳優になっていそう。

「ロミオとハムレットの夢物語」
アイサツ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2009/09/08 (火) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

パンクック
9-States
OFF OFFシアター(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/09/29 (火)公演終了
満足度★★★
夏は終わるが人生は終わらない。
音と映像、空間の使い方がとてもセンスが良く、ぐんぐん物語に惹きこまれていきました。海の家。という期間限定でしか成立し得ないある種、浮世離れした場所において、とりとめもなく交わされる会話は、何も言わなくても分かり合えるような、イージーな関係性でないために、注意を払いながら行われ、善と悪に割り切れない何かを抱えているようにも思われました。 海の家はある意味、自分と社会をつなぐコンセントのようなものなのかもしれません。夏が終れば、海の家という名のコンセントは自動的にOFFになる。だからこそ彼らは思いきり楽しみ、笑い合いあおうとするのかもしれません。社会という荒波に備えて。

ハセル
空気ノ機械ノ尾ッポ
ザ・ポケット(東京都)
2009/09/24 (木) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

FEVER~眺め続けた展望の行方
傑作を遊ぼう。rorian55?
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/09/19 (土) ~ 2009/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
あのときの※※で、FEVER!
幼かったころ、子供のころ、学生のころ、若かったころ。
どうして、あんなに夢中になれたんだろう。
あの頃夢見た大人に、いま自分はなれているのかな。
いまの自分に満足?
あぁ、あの頃は本当に、楽しかった。
そんな、人生の「楽しかった」部分を
男5人が一気に駆け抜けて FEVERする!
言葉は悪いですが、大の男たちが
全力だったけどちょっとダサくて恥ずかしい青春や、
周りに影響されずに素直な気持ちを貫けていた子供時代を
振りかえっては、全力で大騒ぎ!!
客席と舞台がめちゃくちゃ近いので、迫力があってムサさも倍増 笑
そんなところが面白い!
いままでだけじゃなく、これからもFEVERすればいい!
そんな勢いを、分けていただきました。楽しかったですよw

ブルカニロ博士の実験
青果鹿
劇場MOMO(東京都)
2009/09/24 (木) ~ 2009/09/28 (月)公演終了
満足度★★★★
好み♪
アングラ風な宮沢賢治で、好き嫌いは別れるかもしれませんが、自分的にはかなり好きな世界でした。
面白いというより楽しい感じ。
終盤の盛り上がりと、ラストに感動。

コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2009/09/12 (土) ~ 2009/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★
3部を観た!壮年の革命家たち
激動の中で生きた彼らも壮年になって自分の人生を振り返れば・・。
最終楽の後半は悟ったようなゲルツェンの表情がいい。
以下はネタばれBOXにて。。

twelve
劇団6番シード
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了
満足度★★★
つながりはしたけど・・・
そりゃ確かに物語はつながり、バラバラだったジグソーのピースはそれぞれ所定の位置に納まりはしたけど・・・

はちみつ
こゆび侍
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/09/23 (水) ~ 2009/09/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
物足りなさがしっくりきた
無神経も無関心も無意識も依存も卑怯も美徳も優しさも、ちっちゃいスプーン1杯分。
この物足りなさがしっくりきた。それゆえにもう1杯舐めてみたくなるライフイズビューティフル。

time
円盤ライダー
@quos(東京都)
2009/08/27 (木) ~ 2009/09/13 (日)公演終了
満足度★★★★
お得意の「現地芝居」
学生時代からの友人2人が脱サラして始めたバーの開店から閉店までの2年間を実際のカフェバー内で演じるという、お得意(?)の「現地芝居」、ここでの前回は観逃したのでこの店は初。広さから言えば Gallery LE DECO くらいか? そこにビリヤード台やダーツの的(って呼称するのか?)、レーシングカーのサーキットなどがある「おサレなカヘバー」。
内容的にはプロローグとして閉店の「その日」を見せてから開店前に遡り、いくつかのポイントをたどりながら冒頭の時点に達してそのほんのちょっと先まで行って終わる構造だけに「2年間で閉店」というのはわかっており、ホロ苦~い感覚。
それを(一部誇張されたキャラもいるものの)基本的にはほぼ等身大の登場人物たちが演じているので共感するというよりはダメなところが妙に身につまされたりもして、時々胸の古傷がチクチク…(爆)
いや、サナトリウム症候群っぽいところは古傷どころか現状のわが身そのままか?(更爆)
また、一見すると正反対のような2人の主人公、実は根底にあるモノは共通なのでは?と思ったり。学生時代に一緒にサークルを立ち上げたということもあるが、なんだか観ていてよく似ているように思えて。
作・演出の四方田祐輔は今回初参加とのことながら、なかなかイイ感じ。

白と黒とその泡と
KENプロデュース
池袋GEKIBA(東京都)
2009/09/09 (水) ~ 2009/09/13 (日)公演終了
満足度★★★
鈴班のみ観劇
父親が亡くなり、三男が同居していた実家に次男夫婦、長女、叔父、祖父などが集まった通夜の日の昼から翌日の昼前までを描いた「どこか懐かしいホームコメディ」で、「天城越え」に重ね録りした遺言テープとかロックな読経(名場面!)で笑わせておき、辞世の歌の謎解きを経て家族愛で締めくくる構成が手堅く、毛利元就の「三本の矢」など途中でヒントとして出して遺言の鍵である「父が一番喜ぶこと」の正解を観客に読ませる匙加減も巧み。