満足度★★★
夏は終わるが人生は終わらない。
音と映像、空間の使い方がとてもセンスが良く、ぐんぐん物語に惹きこまれていきました。海の家。という期間限定でしか成立し得ないある種、浮世離れした場所において、とりとめもなく交わされる会話は、何も言わなくても分かり合えるような、イージーな関係性でないために、注意を払いながら行われ、善と悪に割り切れない何かを抱えているようにも思われました。 海の家はある意味、自分と社会をつなぐコンセントのようなものなのかもしれません。夏が終れば、海の家という名のコンセントは自動的にOFFになる。だからこそ彼らは思いきり楽しみ、笑い合いあおうとするのかもしれません。社会という荒波に備えて。