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最高傑作 -Magnum Opus-

最高傑作 -Magnum Opus-

劇団銀石

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/12/08 (火) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

観客を置き去りにしない手腕は見事
「最高傑作」という題名を誤解してしまいましたが、
それも狙いのうちだったのでしょうか(笑)。
パンフレットに親切に「鑑賞のポイント」を書いて
ある。5話のオムニバスだが、ひとつの物語であること。
(柱に分断された空間を逆にうまく生かした芝居で、)
どの位置からも意図的に死角を作り、観客の想像力
にゆだねていること。
一種のSF、神話だが、傍観することなく、壁を作らずに
窓から積極的に覗き込んでほしいということ。
これを読まなかったとしても、自然にそのポイントを理解して
観るようになっている点が巧みだ。
確かに深く理解しようとすると難解だけど、佐野木雄太は
観客を置き去りにしないところが評価できる。
毎回、PPTを開き、積極的に自作を語る。
この姿勢は貴重だ。

ネタバレBOX

ベージュトーンの薄いプリント布を張り巡らし、ガラスブロックや電球、
試験管を使った舞台美術。開幕前から男女の俳優が2人1組になって毛糸玉を巻きとりながら、小声で会話をしている。前列なので囁き声でも聞こえたが、コイバナをしている人や天候の話をしている人など。台詞ではないが、私語でもない。WSのような面白い場面だ。
俳優はコサージュやフリルに彩られた衣裳をまとっている。
「銀石」の魅力を支える要素として浅利ねこの衣裳は欠かせない。
男女の別なく、マガジンハウスの雑誌「Olive」に出てくるようなファンタスティックでちょっとアンティークっぽい、80年代の人気デザイナー金子功(ピンクハウス)のような最近の「森ガール」のような服のコーディネートである。加えて今回の芝居のキーワードともいえる「ガラス」にちなんだのか、スワロフスキーの飾りが多用されている。衣裳に関してはちょっとしたファッションショーのようでもある。ロボットの話が出てくるが、これで衣裳が近未来的なメタリックなものだったり、シンプルなモノトーンの無機質な洋服だったら、視覚的には退屈してしまうかもしれない。
ここに出てくるロボットの話は機械部品開発というよりはクローン研究に近い。佐野木氏は「人類の進化」について考えたという。はるか昔の人類(原人?)は現在の人類とは違っていたし、ならば未来の人類はもっと進化しているかもしれないと。
「観客を巻き込む」という作者の意図に巻き込まれた私は、芝居に登場する博士のような技師を観ていて、観劇2日前に観た60年代の映画「不信のとき」の人工授精の話を思い浮かべた。
有吉佐和子原作のこの映画の本筋は単なるよろめきドラマではない。
「子供さえ産めば完璧なのに」という誤解した夫のつぶやきが妻に「人工授精計画」を決意させる。
「人間扱いされてない」という妻の怒りが描かれるが、それから何十年も経ても、閣僚が「女は産む機械」なんて発言をする国もあり、代理出産など「生殖」にまつわる問題の根は深い。
まるでこの芝居のロボットのようではないか。
この芝居のロボット技師は、より人間に進化していくロボットに戸惑いを覚える。ロボットというより人間に近いのだ。そして、研究室に忍び込んんだのをみつけられたロボットの男女が互いをかばいあい、自分を処分しても相手を逃してほしいと涙ながらに語る場面は、まるで「近松の世界」だ。ここは結構感動的で、この場面は「現代の近松劇」として成立する。
ロボットが「情」を備えているのだ。一方で、ロボットは人間が理解できない言語を操るようになり、人間を攻撃していくのだった。
吟遊詩人であり死の商人でもある男はトランクに人類が滅亡し、廃墟となった町のガラス玉をたくさん詰めて世界を歩いている。このガラス玉を見て、観客は初めのほうに配られた飴玉を思い出すようになっている(私もにっこり笑った浅利ねこちゃんからいただきました)。
ロボットの夢の話をする現代のサラリーマンとその恋人が商人からもらった「未来を見通せる」というガラスの飴玉を口にする。
このカップルは「ロボット近松」の男女と同じ、斉藤マッチュとすずき麻衣子が演じる。カップルが携帯電話で互いに仕事優先の事実を隠そうと会話する場面。最近携帯電話が芝居に登場する場面が増えたが、会話がうそ臭くつまらない劇が多い中、この2人の会話は俳優の間がうまく、真に迫っていてよかった。
実際、戦地となった町の道端に落ちているガラスを収集して歩く人の話を新聞で読んだことがあったので、この劇にとても真実味を感じた。
佐野木氏の芝居は実験劇のようで、観ていて飽きない。
見えざるモノの生き残り

見えざるモノの生き残り

イキウメ

紀伊國屋ホール(東京都)

2009/12/02 (水) ~ 2009/12/07 (月)公演終了

満足度★★★

こういうのも有り
と思うけれど、物足りなさの方が強かった。

僕が戦うから君はコーヒーを買って来て

僕が戦うから君はコーヒーを買って来て

コーヒーカップオーケストラ

明石スタジオ(東京都)

2009/12/04 (金) ~ 2009/12/07 (月)公演終了

満足度★★★

いざさらば、ありきたりな日々よ・・・いつか心に太陽を。
さえないティーンのビターコーヒーのようにちょっぴりほろ苦い恋心。
せまりくる、どうしようもないロールプレイングゲームさながらの宇宙戦争。
なかば強引に繰り広げられるベタベタでチープなハードボイルド。
などが相まって摩訶不思議なプリズムが放たれた快作。

ネタバレBOX

冒頭は闇。宇宙空間で作業をしている3人の宇宙飛行士の背後からヒューマロイドタイプの宇宙人が姿をあらわし、そのうちのひとりに噛みつく。すると宇宙人の中から人間の生き血を吸って蘇った人間が!

所変わって、舞台は茶の間。怪力高校生、桜々丘 男太郎は朝、
「ちぃ すうか? ちちすうか? すってくか? すってけ。」
という母に反抗し、いやいやながら母親の胸に顔をうづめる。
それが、男太郎の母に対するささやかな愛なのだ。

男太郎の通う高校には、ジャージーのズボンをやたら上にあげて履き、茶色い健康サンダルに瓶底めがねをかけている、 現在妻と離婚調停中で気持ち舌ったらずな喋り方をする霧ケ峰先生、病気がちな妹のためにも女子プロ野球選手になりたい宇治川素子、 お腹を押すとチャイムが鳴るという芸を持っているふとっちょで愛嬌のある信夫など、愉快な仲間達がいるワンダフルな学園生活。 もちろん、好きな子だっている。村上春子だ。

ある日、見知らぬ客が家に来る。地球防衛軍・・・。
息子の将来を心配した母が内緒で願書を出していたのだ。
彼らは言う。
「男太郎くんは合格です・・・」
涙ぐむ母に嫌がる息子。

グッドニュースはそう長く続かないのが世の常とばかりに、歯車は少しづつ狂っていく。

男太郎の母親が”危険人物”として地球防衛軍に連行されたのだ。 宇宙防衛軍によって連れ去られた人々は日本地図に載っていなければ、どこにあるのかもわからない ウバ島という場所に葬り去られ、二度と帰ってくることは出来ないという。

男太郎は、大好きな春子にコーヒーを買ってくるように言い、自分は戦うことを決意する。

が、そんな男太郎の決意をあざ笑うかのように追っ手がせまってくる。
するとクラスメイトの宇治川素子が魔球を投げて 窮地に一生を得るもののやがて宇治川素子は動かなくなり男太郎は地球防衛軍に確保され、ついにウバ島送りにされてしまう。

そして母との再会・・・。
そこには、宇宙からやってきたアイドルらもいた。
息子の将来を気にしている母は言う。
「宇宙に大学はあるでしょうか?」頷く宇宙人。
男太郎は母の期待に答えるため、宇宙へ飛び立つことを決意する。

旅立ちの日。男太郎はラジオ局を乗っ取り、大好きな春子に別れを告げる。男太郎の短い春が、 センチメンタル・ジャーニーが終わった瞬間であった・・・。


物語はこの他、 宇宙からやってきたグラビアアイドルとマネージャ(あだ名はジャーマネ)、事務所社長、自衛隊、総理大臣、医師、ラジオDJなどあらゆるキャラクターを 役者が数役づつ掛け持ちする形で描かれた。
たとえ1シーンしか登場しない役柄であってもおざなりにせず、 割り振られた役柄をとても丁寧に育んでいた。 稽古場ブログによると、今回の稽古は2ヶ月間行われたそうで、 稽古期間をいつもより長く設定し、本筋に関係のないことをすることからはじめたという。 コミュニケーションを図り、信頼関係を築いた上で作品づくりをしていきたい、 という劇団側の狙いがあってのことだろう。 劇中で巻き起こることがいちいち非現実的でありながら、 突飛な世界観に飲みこまれない疾走感や、勢いをもたらしたのは 素晴らしいチームワークの賜物ではなかろうか。

ただ奇抜なキャラクターや舞台設定でありながら、全体的にあっさりした印象だったことは否めない。
感情の造形やそれぞれのエピソードがよくも悪くもフラットだったからだ。
たとえば、春子にコーヒーを買ってくるように頼むシーンはタイトルを象徴する重要な場面であるはずなのだが、 男太郎の春子への熱い想いが性欲に特化されていたために、あっさり流れてしまっていた。 これは非常にもったいない。それこそ宇治川素子や前田キミ彦の心情を吐露するあのコミカルなモノローグを用いたり、 少女漫画に出てくるような、ベタベタでステレオタイプな恋愛ドラマを男太郎の妄想シチュエーションという形で挿入してもよかったのではないかと思う。

もう少し突っ込んで書くと、男太郎の”怪力”の処理がちょっと曖昧。
男太郎は自分の持ってるその不思議な力を受け入れている、というよりもさして気に留めていない様子なのがどうも気になってしまった。
彼はその非凡な力について悩んだり悪用しようと企んだりすることはないのだろうか。

正常な血液を注射して血液を逆流させることで宇宙人化することは避けられる代わりに右手が怪力になるという説明がもっと早い段階でなされていれば、あるいは、その注射をするために男太郎が通院している医師に相談する場面があれば 、母の血を吸うのはもうやめたいけれど、自分の血を吸ってもらうことで満たされ、 息子とつながっていられると実感できる母のことをおもうと断りきれない 男太郎の愛情というか、やさしさのようなものを描けたように思う。
春子の犯し方も例えば、右手が勝手に・・・などと言い訳をしたり、 春子にキスをするフリをして血を吸いたいが我慢したりするアクションを加えれば、 男太郎の屈折した愛憎や変態性を打ち出すきっかけになったのではないかと思う。 このほか、怪力であることで何か生活に支障をきたす事が取り上げられていれば、もっとよかったかもしれない。

あと、冒頭に出てきた宇宙人が総理大臣として鎮座していたけど、目的は一体何だったのだろう。これは宇宙人の王道、地球を侵略しに来た、ということでいいのだろうか。それにしては、栗田総理はあまりにもナチュラルすぎるように思えたのだが・・・。地球に来て間もないために言語が追いつかないのだろうか。非常にもやもやする。ナンセンスという一言で片付けていいものか、悩ましくもある。
また、冒頭で行方不明になった宇宙飛行士がその後劇中で触れられることが全くなかったが、地球防衛軍(or自衛隊)が宇宙飛行士をモデルケースにどんな宇宙人が人間に何の損害をもたらすのか。ついてリサーチしたりプレゼンしてくれたら、半分ヴァンパイア化している地球人を地球防衛軍が狙い撃ちすることへの意味や、凄みが増幅したように思う。
(宇宙人にも人間と同じように階層があってピラミッド社会なのではないかしらん。と栗田総理やグラビアアイドルを見て何となくおもったので。何の参考になるか全くわからないが、とりあえず書きとめておく。)

とここまでげんなりするようなことばかり書いてしまったが、ヴァンパイアと宇宙人の組み合わせや、地球に仕事を探しに来た宇宙人という設定は非常に斬新であったし、頼りない新人から必殺仕事人になるまでの成長を描いた前田キミ彦や、どんなに傷を負っても職務をまっとうしようとするアケミ先輩の何くそ精神、仲間を思いやる気持ちの描き方は秀逸で、男太郎の通う高校のクラスメイトの描写はエキセントリックで独特であったし、ウバ島送りにされたひとたちの方がなんだか幸せそうだったり、ウバ島を管理しているばあさんと芸能事務所社長のやりとりにほっこりさせられたり・・・。すばらしいところもたくさんあった。
また、コントやギャグは面白い、面白くない。に二極化されるシビアな分野だが、90年代のポップソングやつい最近流行った映画のタイトルを使ったそれらは非常にくだらないけれど、ぼんやりとした気持ちや世相を何となく反映していたし、コーヒーや清涼飲料を飲むシーンではCM通りの小道具がきちんと用意されていたり、ジャーマネが最後、銃で撃たれて倒れるまでをスローモーションで表現する時、地声にエコーをかけたりする細かな配慮などはいじらしくもあった。時折、ギャグの中に主張めいたものが紛れ込むのもよかった。

ひとり何役も演じるのは観る方としては非常に楽しかったが、気苦労も多かったことだろう。衣装替えの時間が取れないなど、物理的に制限されてしまう描写もあったのではないだろうか。 そう思うと、34人の登場人物を14名の役者で描ききったことは賞賛に値すると言える。それに小劇場では稀に見るワイヤーアクションはなかなか見ごたえがあった。観客に楽しんでもらうこととはいえ、大変な作業だったに違いない。

最後に一言。誰にも真似できない特殊なカラーはあらかじめ持っているので、今度はもう少し心の奥から叫んでみてください。もっとすごいことになると思います。 がんばってください。
十二月大歌舞伎

十二月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2009/12/02 (水) ~ 2009/12/26 (土)公演終了

こんなの歌舞伎座の板にのせちゃダメ!
評価ゼロなのは昼の部の「大江戸りびんぐでっど」のみ。(三番叟は勘太郎の軽やかな踊りが楽しいし、身代座禅も面白かった。)小劇場でやるような芝居を15000円も払っている客の前でやらないでほしい。そんな価値なし。低俗で、下品で、中身ゼロの最低の作品。

加賀見山旧錦絵

加賀見山旧錦絵

日本伝統芸能振興会

THEATRE1010(東京都)

2009/12/13 (日) ~ 2009/12/15 (火)公演終了

満足度★★★★

女が演じる方が怖い
見慣れた演目も女優がやると雰囲気が変わる。岩藤・浅利香津代が、迫力のある悪役でおもしろい。お初・竜小太郎の流し目を初めて見ました。美しい!小太郎以外の男優は影が薄い。話は歌舞伎で見るよりわかりやすくなっていた。

死なない一生

死なない一生

劇団きらら

ぽんプラザホール(福岡県)

2009/12/12 (土) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

がんばって生きよう。
ダメ母のしのぶちゃんがだんだんいとおしくなってくる。
体がだんだん変わってきて、悩みとかも変わってきて
立場も変わってきて、なんだかうまくいかない。
死ぬのは怖いけど生きるのも怖い。
でもやっぱり生きていくんだなあ。

ネタバレBOX

ルルオと茶太郎のバランスがよかったなあ。
母と息子の関係が2パターン。
彼女のすき間

彼女のすき間

飛ぶ劇場

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2009/12/10 (木) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

微妙なお年頃
誰しも抱え込んでいるものはあって、それでも何とかやってきているのかもしれない。
それが40歳という頃にほころび始めて、自分で決着をつけないといけなくなってくる。
っていうことなのかな?
ちょっとおどろおどろしくて、でもそんな中にも希望がみえてくる作品。

ネタバレBOX

装置がすてき。美しくて機能的。
地下室がとても自然に見える。
音と照明もあいまって、とても立体的に迫ってきました。
いらないものを捨てて新しいところへいくという終わり方で、なんだかとてもほっとした。よかった。
truth truth truth

truth truth truth

カラスカ

明石スタジオ(東京都)

2009/12/10 (木) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

江戸川コナソのキャラクター
説明では、なんだかスリルとサスペンスのような勢い。けれど実態は!っつーやつだ。
ちなみにタイトルはコナンではなくコナソなのだ。一見みるとかくれみの術のようにどっちも同じじゃん!と思うかも知れないのだが、違うのだよアケチくん!

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

物語の筋は神山龍二という名前からして物騒なボスが殺された。殺したのは水野里香だったが、彼女をかばって逃がした片瀬奈緒が容疑者となる。しかし、裁判で経過を紐解いていくうちに真実が見えてくる。と、まあ、こんな感じなのだが、相変わらず、コナンのキャラクターそっくりのコナソを久高が演じるが、このコナソが大した活躍をしない訳よね。つまりイジラレ役。笑
でもって何所の訛りか解らない言葉を発する家政婦の二毛作トシ子やら、弟系乙女型草食男子の音面太郎やら、ペに似せたペク・ソンホンやら相変わらずどんだけキャラクターなのだ。笑

しかし今回はミステリーのエッセンスを考えすぎた為か、本来のコメディ部分が手薄になってしまった気がした。この感覚は決してワタクシの要求がレベルアップしたわけではない。本来の劇団鴉霞のコメディはこんなもんじゃないのだ。だから、今回は客席もそれほど沸騰していなかったように思う。ワタクシの隣に座った観客はクスリともしなかったのだ。

キャラクターをどのように使いこなすか、言葉でどのように笑わせるかが、今後の課題として残ったような気がするし、コナソのキャラクターを存分に使いこなしてないように感じた。
それでも、とりあえずはコメディなのだった。




印獣

印獣

パルコ・プロデュース

嘉穂劇場(福岡県)

2009/12/11 (金) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

印の獣?印と獣?
さすがな舞台。途中、口が開きっぱなしでした。

ネタバレBOX

最後のショッキングな演出は慣れない・・・
源氏ものがたり

源氏ものがたり

アイサツ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/12/08 (火) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

感心した点も多かった
「源氏物語」をどうやるんだろうと想像も
つかなかったのですが「宇治十帖」を持って
きたんですね。「源氏」でもここは独立した
いわば番外編なので、小品の題材としては
ふさわしいかもしれません。
また、原作の源氏ファンとしてはちょっとした
プレゼントです。「宇治十帖」の舞台化は。
観る前に「古典のくだらないところ」という表現が
引っかかってたんですね。つまり、「所詮この程度の
話じゃん」という姿勢で劇化されると悲しいなぁと
思って。ネット検索すると、「宇治十帖」について
若い人だと思うが、若者言葉でかなり適当な解説を
つけて茶化している文章もあった。この芝居もそれに近い
部分もあったが、演劇だけに感心する場面もあったのは救い。
「三顧の礼シリーズ」の他の作品を観ていないので、
企画の全体像をとらえて書けないのは残念です。
古典へのアプローチについてはこの作品に限って
の感想を書かせていただくことをご了承ください。

ネタバレBOX

作者自身の尾倉ケント氏が語り部となって登場。tetorapackさん
が書いておられるように、この程度の説明は高校の古文の授業
でもやってるんじゃないかというご指摘は同感です。
ただ、興味のある人は覚えてるけど、古文の授業で習ったこと
なんて全然覚えてないと言う人にけっこう会うので、まー親切
かなと。最近の若い世代の古文の授業内容を知らないもので、
そのへんはよくわかりませんが。
自分は高校のころ、「伊勢物語」のパロディを古文で書いて、
先生に褒められたのが評判となり、生徒たちが手分けして
書き写し、学年中回し読みしてもらえたくらい、古典は得意
で好きなんですけどね。
一緒に観た連れは、やはり簡単な人物相関図をパンフレットに
載せるか、ボードで見せるかしてほしかったと言ってました。
これは「宇治十帖」の場合、結構重要なんです。
なぜかというと、薫と匂宮の性格の違いというのは生い立ちに
関係してくるので、瀬戸内寂聴さんなどはかなりわかりやすく
面白い解説をしてますが。ナレーションだけでも生い立ちの説明は
したほうがよかった。で、ないと、古典の知識なしに観ると、
現代の服装で演じるだけにホストとチンピラの違いにしか見えない。
匂宮は原作でも色好みの「あだ人」として描かれてるが、彼の母方の
祖父が光源氏なので、「光源氏の再来」と言われるほどのプレイ
ボーイ。どこが違うかと言うと、祖父の源氏は生母の問題や義母との
不義など陰のある人生を背負ってるけど、匂宮は天真爛漫な皇子なんです。
この芝居ではチャラ男。一方の薫は、光源氏の子として育てられてま
すが、実は女三の宮と柏木との不義の子で、光も勘付いていた。
紫式部は薫に不義の子という蔭を背負わせ、誠実な「まめ人」として
描いた。で、2人は友人ではなく近い親戚なのでライバル心もそれ相応ある。
こういうところを解説してほしかった。
現代の服装とはいえ、衣裳は悪くはなかった。黒のスーツに匂宮の赤、
薫の青のシャツが性格を対比してたし。
匂宮の側近、時方のチーマーぶりには参った(笑)。信頼厚い忠臣
なんだけど。チンピラのパシリみたいで。でも、愛嬌があった。
身の上を嘆く大君と中の君の会話もしみじみとした心情を表して
わかりやすかった。原作の場面が現代に蘇った感じで。
夜這いの場面も、女優2人(石井舞・渡辺いつか)の
演技が品を失わず、とてもよかった。ここをおちゃらけでやられると
台無しですから。
2つ目の注文は、この時代の女性は父親の後ろ盾が社会的地位に大きな
意味を持ったという説明を入れてほしかった。父のいない姫君のハンディ
は半端ではないのだ。それがわからないとただ意志薄弱な姫君に見えてしまう。
僧侶たちの読経の声が狂言と同じ手法なのは感心した。
注文の3点目。浮舟が途中から女優でなく、尾倉氏に代わってしまう。
「何で!!」この違和感は大きかった。浮舟の哀れさが消えてしまう。
大君と二役を演じた石井舞さんがとても良かっただけに惜しかった。
だが、これは連れに指摘され気づいたのだが、チラシより1人出演者
が減っていた。ということは、配役の変更はやむえなかったのかも。
演出上、最初からの意図で代えたとは思えないので。
だとすれば、小君(これも石井舞さん)を他の俳優に代えて対処できなかったものか。
そのほうがまだ違和感が少なかったと思う。
この配役変更がなかったら意欲を買って☆4つを出しました。
舞台美術の紐を他のかたは「黒、白、赤」3色と書いておられるが、私には暗幕の黒色と比較すると黒ではなく、濃紺に見えたのですが違いますか?これと同配色(紺=花色、白、赤)の舞台美術を源氏物語の劇で観たことがあるのですが。そのほうが古代色の組み合わせとしては適っているものですから。
エレクトリック:サーカス∴デイズ

エレクトリック:サーカス∴デイズ

エムキチビート

萬劇場(東京都)

2009/12/10 (木) ~ 2009/12/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

サーカス。
今まで公演タイトルは役者さん達が必ず言ってましたが、今回から完全になくなりましたね。

と、同時にどんどんエムキチビートが大きく成長していってるんだろうなぁという寂しさ。


劇団員の方と客演の方達の芝居クオリティのバランスの差が、昇鳴蛇の時と比べてかなり解消されている印象を受けました。

それだけ、全員が本気で作品を愛しているということ。
そして彼らを率いる演出の力が伸びたのだなと思います。


素晴らしい年末になりました。


ありがとうと言いたい。


これからも応援してます。

ハートブレイク ハートブレイク ハートブレイク

ハートブレイク ハートブレイク ハートブレイク

岩手大学 劇団かっぱ

いわてアートサポートセンター・風のスタジオ(岩手県)

2009/12/12 (土) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★

どうしよう
体調の悪い中観にいったことを差し引いても、のめりこめなかった自分がいました。
残念…。

ハシムラ東郷

ハシムラ東郷

燐光群

盛岡劇場 メインホール(岩手県)

2009/12/12 (土) ~ 2009/12/12 (土)公演終了

満足度★★★★

で、観てきた
やはり面白かったです。
その当時の人々が抱えていたであろうさまざまな思いに突き動かされました。

jam 【活動休止公演】

jam 【活動休止公演】

グリング

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/12/09 (水) ~ 2009/12/23 (水)公演終了

満足度★★★★

好み。
ベスト!とは言わないし言えないけど、こういうの好みです。
「あ~面白かった」って劇場を出ることが出来ました。
遠藤さんが大倉さんに似ててびっくり。よかった。
永滝さんよかった~。小松さんも軽さがよかった~。
全体を通じる重くない加減が心地よくあります。
グリング活動休止はもったいないな、もっと観たいなと思う作品でした。

地獄篇 (神曲3部作)

地獄篇 (神曲3部作)

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/12/11 (金) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

アート>演劇
アートに思います。
数十人の老若男女の色味が非常に美しかった。パレットみたいで。
F/Tのフィナーレにこれを呼ぶのか~ん~、、というのが正直な印象。

田園に死す

田園に死す

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2009/12/10 (木) ~ 2009/12/23 (水)公演終了

満足度★★

ふーむ
オープニング良かったですが、その後私は辛かった。

渋々

渋々

親族代表

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/12/12 (土) ~ 2009/12/20 (日)公演終了

満足度★★★

コント
お笑いのコントと違って、芝居なのか紺となのかと思うところもあり不思議に感じました。
役者がするコント?
楽しかったです。

truth truth truth

truth truth truth

カラスカ

明石スタジオ(東京都)

2009/12/10 (木) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

茶番法廷
鴉霞さんはじめて見ました

固定のお客さん?は誰かが出るたび笑っていました。
その笑い声に毎回どっきりしてました。

最後はハッピーエンドでホッとする内容です。


リスペクトしているオマージュ
みんな知っているだけに
オチが読めるギャグは魅せ方が難しいなと思います。
オマージュは本物を越えるオマージュであって欲しかった。

稽古不足が垣間見えたのが残念。
桟敷で見ていただけに目が泳いでいたのが分かっちゃいました。

プログラムE「イサムよりよろしく」

プログラムE「イサムよりよろしく」

杜の都の演劇祭プロジェクト

カフェ・シナモン・エ・ラパン(宮城県)

2009/12/03 (木) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

友達が急用で
予約枠が回ってきて、友達の友達と一緒に見に行けました。上島奈津子さん、真田鰯さんが、とても素敵でした。ディナープレートのお食事が、冷めているものが提供されて、残念でした。、

パンク・ドンキホーテ

パンク・ドンキホーテ

パパ・タラフマラ

あうるすぽっと(東京都)

2009/12/11 (金) ~ 2009/12/20 (日)公演終了

満足度★★★

POPでキッチュ、そして
エロティック(というよりお下品)で、グロテスク。

混沌と雑然が織りなす大騒ぎ。
セットや装置もPOPだったり、グロテスクだったりと見所も多い。
高さや奥行きもある。

POPな衣装と、役者たちの醸し出す雰囲気は独特の世界観。そして生演奏がとてもいい。演奏しながら動くことで、音が動くのがとてもいいのだ。

ネタバレBOX

パンドン将軍一家の物語。
お下品で雑然とした一家に将軍は軍隊の規律を持ち込む。
やがて家族の軍隊は戦いの中、徐々に崩壊し、将軍はひとりとなる。
そして将軍は動物たちの家族を新たに手に入れる。

パンドン一家は、何と戦い、何を失い、何を手に入れたのか。
食べられる者たちの復讐ともとれるし、一家、あるいは将軍の妄想ともとれる。

エネルギッシュなダンスや振り付けは、生や性のギラギラ感を見せつける。
全力なダンスや演技は気持ちがいい。
もの凄い運動量だと感心した。

動物たちの雰囲気が面白い。ひっそりとしていて、やがてグロテスクな恐怖に変わる。

ただ、少ない台詞や歌詞が聴き取りにくかったのが難点。
また、同時多発的にあまりにもいろいろなことが舞台の上で起こっていて、すべてに全力なので焦点が定まりにくい印象。
全体を俯瞰するように見ればよかったのかもしれない。
とは言え、詳細なところに面白さが宿っていたりしたのだが。

先にも書いたとおりに、それぞれのダンスがとてもいい。
伸びるところで、すっと伸びる様は気持ちいい。それぞれの技量の高さがうかがえる。その技量の高さをもっと前面に見せてほしかった。つまり、見せ場のようなものがもっとあったほうがよかったのではないかと思ったのだ。
全体のテーマであろうし演出のためなのだろうが、混沌&雑然の中に、そうした個性が埋もれてしまったのが残念な気がするのだ。

また、物語性もあまり感じ取れなかった。部分部分では面白いと思ったところもあったのだが、見終わった全体の感想としては、あまり楽しめなかった。
単に合わなかったということなのかもしれない。
残念だ。


舞台とは関係ないのだが、問題は子ども連れの観客である。
始まってかなり経ってからその家族が入って来た。4人ぐらいの子ども連れ。舞台が行われているのに、子どもの声が聞こえてきた。もちろんヒソヒソ声ではあるのだが、結構響く。さらに1人の子どもが通路を上がって来てなぜだか階段に座ったりしてしまう。
驚いたのは、その子が席に戻り、なんと携帯ゲームを始めてしまったことだ。明かりが明々と点いている。なのに母親らしき女性は注意さえしない。たまりかねた周囲の注意で母親らしき女性は子どもに声をかけていた。しかし、子どもは下にうずくまったまま、ゲームを続けていた(明かりが漏れるのだ)。
そのうちゲームはやめたのだが、隣の子どもと突っつき合ったり、もぞもぞ動いてみたり、上着を脱いでみたり、また上着を頭からかぶってみたりとずっと動いている。ヒソヒソ声も聞こえる。
ずっと視線の端に入るし、もぞもぞした音も聞こえるので、舞台に集中できない。本当に迷惑だ。
極めつけは、カーテンコールのときに子どもが母親らしき女性に「つまんなかった」の一言。小さな声だが聞こえてしまった。
・・・しかし、細かいところまで覚えているな、と我ながらあきれてしまう(笑)。それだけ、気に障っていたということなのだが。
たぶん関係者の家族だろう(ファンならば、観劇するときの周囲への迷惑を考えるので、あり得ないと思うので)。知り合いが出ているとは言え(たぶん)、舞台に興味のない子どもは連れてほしくないし、じっとできない子どもの同伴もダメだろう。本当にイライラした。(もしそれが関係者の家族ならば)劇団側に一考を願いたい。

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