最新の観てきた!クチコミ一覧

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リフラブレイン

リフラブレイン

MCR

駅前劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★

みたー
普通に楽しめた。
前もって、すごく、期待しすぎました。

アーティシャフト2009

アーティシャフト2009

アーティシャフト

pit北/区域(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度

一人芝居
うーーーん
かみかみ、時間も押し押し
あきるよねーー

甘い丘

甘い丘

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

甘さのいろんなアスペクト
キャラクター達を癒す甘さと傷つける甘さ、その安定と危うさの双方に取り込まれて、見入ってしまいました。

ネタバレBOX

冒頭のイメージがすごく効いていて、
実は崖っぷちを歩いているような危うさが
キャラクターたちには内包されていて・・。

それを包み込むような雰囲気が
甘い匂いとして舞台からやってきます。

甘さって、薄ければ物足りないし
同じ甘さだと飽きるし
強い甘さは甘美ではなく、逆に苦痛になったりもするわけで・・・。

その甘さに慣れる気持ち
甘さから離れられない気持ち、
さらには甘さから逃げ出したい気持ち。

キャラクターたちの抱えた想いが
実は素の素材として冷徹にそこにあるから
それらを包み込む「甘さ」の吸引力と嫌悪感に
テイストの違いがしっかりと感じられる。

去り際に男が工場の匂いが嫌いではないといい、
そこには女たちの匂いがあるからとつなげるくだりには
物語が持つ空気感が凝縮されていて
鳥肌が立ちました。

役者たちのお芝居のクオリティにも惹かれましたが
なにより桑原戯曲・演出に込められた
彼女の臭覚の切れのようなものに
瞠目したことでした。



今日もいい天気

今日もいい天気

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

とってもとっても幸せになれる時間。
どうしてこんなにも温かい気持ちになれるんだろう。そこに人がいて、世界が出来上がって、っていう本当に普通のことを、普通にそこに置いておいてくれている。俳優さんたちは演じているというより、そこに生きている。

立ち姿を思い出すだけでひどく泣けてくる作品ってなかなか出会えないと思います。

ネタバレBOX

一家の太陽、サザエさん的存在を失った男ばかりの4人家族のちょっと不思議な一日。シンプルな物語だけでも味わい十分。

男4人の侘しい雰囲気から、謎の女が入った華やぎがいとおしくなります。

食べるシーン、リアルにカツオ節やカレーの匂いを客席へ。この辺りも五感をくすぐられ幸せ。
夜叉ヶ池

夜叉ヶ池

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2009/10/24 (土) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

200911051330
200911051330@静岡芸術劇場

父産(とうさん)

父産(とうさん)

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

200911011400
200911011400@吉祥寺シアター

肌

ジェットラグ

銀座みゆき館劇場(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

200910311400
200910311400@銀座みゆき館劇場

甘い丘

甘い丘

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★

「甘い丘」ってそういう意味なんだ‥
いろんな意味で凄かった。ストーリーといい舞台美術といい役者陣の完成された演技や臨場感といいすべてが凄かった。下北沢的演劇(勝手に呼んでるだけ‥)の最高峰という感じ。

ネタバレBOX

でも個人的にはやっぱりこういうのは苦手。リアル(生々し)すぎて観ているのが辛いというか‥精神的にちょっと堪える。
『昼間流星群』

『昼間流星群』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ザ・ポケット(東京都)

2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても素敵な流れ星の物語!
 一見ドタバタコメディに見えながら、とてもロマンティックな作品。星に願いをという名曲をオーバーラップさせながら、願いを叶えた人、叶えられなかった人、叶えたい人の思惑が舞台上を交錯する。

 三谷幸喜の作品のようなよく練られたシチュエーションコメディ、登場する役者が皆魅力的。巻き込まれる男越智を演じた高宮尚貴、願いを叶えた男内海を演じた小林守が特に良かった。

ネタバレBOX

 初日のせいか、台詞のとちり&噛みが若干多かったことが残念。ストーリー的には別れた娘に会いたいという男佐藤が、最初から登場している割に掘り下げられず、今後どうなっていくのかちょっと気になった。他の願いが「男ほしい」とか「やせたい」とか「金くれ」とか言うレベルの願いであるのに対し、彼だけ切実な願い。それだけに若干のフォローが欲しかった。

 登場する女優が全員魅力的だった。ひょっとして鈴木雄太は女優の使い方が上手い?
甘い丘

甘い丘

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

初見です
チラシの束チェックにかまけて「ごあいさつ」を読んでいなかったことに後悔しました。読んでから観るとまた違った印象だったかなと。
齢を重ねるほどじわりとしみてくる話ではないかと思います。

ただ、それほどはじめに「どん底」感を受けなかったのと、シーンが並行しているときに微妙なずれが感じられ、感情移入とまではいきませんでした。
業とか情とか、さほど深く掘り下げていかない感じが物足りなさも感じ、いろいろ想像させるのかなという感じがしました。
次回の公演も見てみたいです。

最前列だったのでなんか飛んでくるんじゃないかなとひやひや(期待)させるシーンがたくさんありました。ちょっとこわかったです(笑)

ポール・クローデルの「交換」

ポール・クローデルの「交換」

青年団国際演劇交流プロジェクト

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★

僕は楽しめませんでした・・・
6月の「鳥の飛ぶ高さ」が秀逸だった青年団国際演劇交流プロジェクト。今回も期待して劇場に足を運びましたが・・・、うーん、正直物語に入り込めませんでした。俳優の演技は別にして、演出に不明な点が多く、個人的には芝居に集中するのを妨げられた気がします。次に期待!

逝った男の残したものは

逝った男の残したものは

トム・プロジェクト

紀伊國屋ホール(東京都)

2009/10/31 (土) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

落ち着いて笑えた
大人のお話なのね。でもね。すごくわかりやすくて、切なくて、可笑しくて、はたして「残したものは?」何だったのかな…って考えてしまう。出演者の幅があって、それぞれの年代の青春?が。それぞれが面白い。

smallworld'send

smallworld'send

時間堂

王子スタジオ1(東京都)

2009/10/21 (水) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★

 
観劇

タータンチェックの交わり

タータンチェックの交わり

みどり人

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2009/10/31 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

カラス≪終幕!次回公演は、6月末!≫

カラス≪終幕!次回公演は、6月末!≫

劇団サーカス劇場

タイニイアリス(東京都)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度★★

いろんな意味で興味深かった
今回もHPで「セットがすごい、すごい」と宣伝するものだから
まあ、いつもの類かと思っていたら、案の定、「へー、これが?」と拍子抜け
してしまった。みなさん、感心しておられるようですが。
某大学の学生演劇で狭い会場に本物そっくりの駅のホームを作ったところがあり、それに比べれば別段、夫も私も感動しなかった。
「新宿ガード下を再現」というからもっと思い切った空間の切り方をするのか
と思ったら、なーんだという感じ。
ワダ・タワーという俳優を初めて観ました。凄い迫力。おばさんだけど実はおじさんなんであろう。怪物みたいな役。水野香苗の芝居が肩に力が入りすぎの感も。泥棒学校に劇団運営の内情をパロったような怪人二重面相とゴウダタケシ(ジャイアンの本名の剛田 武?)のやりとりが最高に可笑しかった。書いた清末氏も偉いが、役者として彼を起用した唐ゼミ☆の中野氏もエライ(笑)。ゴエモンの佐丸のアングラっぽい不気味さ、ルパン3世の八重柏氏の
チープな作りが目に残った。
壁に吸い込まれてシミを残す「男」は、劇団合体で消え行く劇団サーカス劇場を表現しているのだろうか。
うーん、意味深。

ネタバレBOX

カラスのおばさんが歌う歌詞の中に「三十世紀」というのが出てきます。
以前、「二十世紀」にさんざんこだわった清末氏は合言葉の「もっと遠くへ
行こう」のように、今度は一挙に三十世紀へ飛ぼうというわけでしょうか。
それにしてもこの曲、70年にヒットした新谷のり子の「フランシーヌの場合は」
にそっくりで笑ってしまった。
清末氏は本当に「遅れてきた青年なんだなぁ」と実感できた芝居でした。
「音程が狂ってるのはワダさんの歌唱力、それとも作曲がそうなってるの?
」と細かいことを夫が気にしていた。どっちでもいい。アングラだから(笑)。
隕石

隕石

劇団サーカス劇場

不思議地底窟 青の奇蹟(東京都)

2007/09/01 (土) ~ 2007/09/30 (日)公演終了

満足度★★

作者の理想の夫婦像なのだろうか
「いずことも知れぬ空間に浮かんだ奇妙な和室」に住む夫婦の話。
狭い空間に建て込んだこの和室のセットが売りだったらしいが、あまりHPで宣伝するのでかなり期待して行ったら、「何だ、これかい」というショボイセットだった。
天井から何本かぼろぎれがぶら下がっている。これを古ネクタイと評している
人がいたが、私には人形作りなどに使う安い和風のはぎれを買ってきたんだろうなという連想しか浮かばなかった。
列車の中で怪しい連中に妻の遺骨らしい風呂敷包みを奪われた男があばら家に追ってくるとガラリと和室が現れ、この和室に住むひたすら売れない物書きの夫(男)に尽くす献身的な妻の物語が始まる。住み込みの家政婦との面白くないドタバタギャグや珍化な3人組が出てきて変な歌を歌うのは、もう勘弁と思った。
妻に言い寄る華族の坊ちゃんやいかがわしい不動産屋などが出てきて、
この庭が世界の裂け目に通じているらしいというような展開になっていく。
いきなりギリシャ悲劇の話が出てきたり、このギリシャ悲劇を童話仕立てで説明したりするのだが、よく理解できず、よけいなことに感じた。
結局、隕石とは何のために出てきたのかよくわからなかった。
しいていえば、広島の原爆を現しているらしく、男の妻は夫よりも先に死ぬが、「あなたはこれから先もっと大変なことを経験することになるけど、
頑張って生き抜いて頂戴」と暗に戦争や原爆のことを暗示した遺言を残していったらしい。
結局、何を描きたかったのか。喜劇だとかラブストーリーだとかブログに書いていたので、夫婦愛が語りたかったのだろうか。

随所に唐十郎の芝居風のやりとりが出てくるが、アングラ好きな人が観れば
楽しめるのかもしれない。
1カ月貫通公演と銘打っても、きょうまで1人の書きこみもなかったほど、
まったく話題にならない公演だったようだ。

ネタバレBOX

華族を演じた俳優が急病になって休演し、清末氏が代役を勤めたので、大変だったろう。
「青の洞窟」では終演後、公演中毎晩宴会を開いていた。
俳優の体調に影響を与えたのではと心配したが、HPでは何の情報公開もされなかった。
青の洞窟では、安く会場を貸与する代わり、終演後は店で飲食をすることが条件になっていると以前、ここでアルバイトをし、公演も行った人に聞いた。
宴会というのはその飲食のことだろう。私はこの公演での宴会には出ていないが、赤澤ムック氏のブログによれば、口論から流血騒ぎもあったとか。
いやはや熱い人たちが集ったものだ。
ファントム

ファントム

劇団サーカス劇場

タイニイアリス(東京都)

2007/03/22 (木) ~ 2007/03/26 (月)公演終了

満足度★★★

女優陣の熱演に支えられて
珍しく黒崎先生が出てこない作品(笑)。1977年(昭和52年)に横浜で米軍のファントムジェット機がエンジン火災を起こし、宅地造成地に墜落した事件をもととしている。
それまでのサーカス劇場の作品の中では一番テーマがはっきりしていて
わかりやすかった。
世界劇場の看板女優、そのだりんを客演に迎えたこと、霧子を演じた河野
圭香のみずみずしい演技に支えられ、作品が厚みを増したことは確か。
河野圭香の長台詞はなかなかのものだった。語り部となる少女アザミの
中村理恵に注目した人も多かったようだ。
なぜか廃校にいる用務員たちのドタバタ芝居や、「ヤモリ男」のギャグは不評だったのか、失笑がもれていた。
やけどの女にこだわるポルノ映画監督九条が、なぜこだわるのかというのは
米軍機事故のことが忘れられないからだが、その事故と九条との接点に
必然性がないのがこの戯曲の欠点。それは作者がこだわっているからという理由で、サーカスはそういうひとりよがりのような強引な解釈が目に付く。
出てくる人間の描き方が浅いのだ。
事故の被害女性の霊が廃校の小学校に住み着いていて、九条の心の傷を癒すというラストシーンは納得できるのだが、被害女性の米軍ジェット機への怨念が9.11テロにもつながったという解釈がいかにも無理がある。清末氏が9.11テロにこだわりがあるのは理解できるが、そこにまで結びつけるのはちょっと苦しかった。

ネタバレBOX

この事件をTVドラマ化した際の大谷直子の好演が印象に残っているだけに、
被害女性の苦しみが本作ではあまり伝わってこなかった。
最初から「被害者はかわいそう」という前提で乗り切っている。
そして「聖女」のような扱い。
それは「幽霊船」の初演の際もそうで、取材をしたといっても、どう生かされたのか観た限りでは伝わってこない。
どうでもよい話だが、この芝居にはもうひとつ清末氏のこだわりのエピソードが
秘められている。それは「決定的な原点回帰を果たした」と彼が位置づける
「リヴァイアサン」に出てくる嶋先生という小学校の女の先生である。
霧子を火事から救おうとする青年が、小学生のとき、けがをした自分に優しく
白いハンカチで手当てをしてくれた嶋先生に醜いやけどを負わせてしまった想い出を語るが、似たエピソードが「リヴァイアサン」にも出てくる。だが、これは観客にとってはどうでもよいことで、単に作者の感傷(たぶん、初恋の女性が小学校の先生なのでは?白いハンカチが忘れられないアイテムらしい)としか思えず、「なんだかなー」と思ってしまった。そう言えば、廃校も「リヴァイアサン」に出てきた。
そして、最後にそのだりん演じる女の霊(幻影?)が九条を癒すのも「白いガーゼ布」となれば、もう何をかいわんやという気持ちになってしまった。
知人の解説によれば「九条」はたぶん憲法九条からつけたのではという
こと。憲法九条によって戦力を持たないはずの日本が、ファントムによって
一般市民が殺傷されてしまうという悲惨さを訴えたかったのか。
新作バレエ「ロミオとジュリエット」

新作バレエ「ロミオとジュリエット」

Kバレエカンパニー

東京文化会館 大ホール(東京都)

2009/11/03 (火) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

くまてつ たくさん出てます
くまてつ特有の高い跳躍はそれほど多用されてませんが、ロミオ役ということで出演時間が非常に長いので満足できます。
どちらかというと、ジャンプより優雅な愛の踊りがメインといった感じ。

舞台装置も凝ってるし、端役まで合わせると100人くらい出てそうで、立派なバレエ団です。
オーケストラも入ってるし…まあもろもろ考えると18000円でも仕方ないのかと。。。

くまてつがジュリエットにブチュ~とキスしてたのが気になりました。婚約者役の白人ダンサーでさえ、キスはする振りだけなのに。
くまてつはつき合ってる相手役にはカーテンコールでもキスしまくるので分かりやすいです^^;

カーテンコールはしつこくやってくれます。スタンディングオベーションしないと帰れないのでそのつもりでww

ろじ式〜とおくから、呼び声が、きこえる〜

ろじ式〜とおくから、呼び声が、きこえる〜

維新派

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2009/10/23 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

観ました
観ました

ノスタルジア

ノスタルジア

劇団サーカス劇場

駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)

2006/10/26 (木) ~ 2006/10/30 (月)公演終了

満足度★★

反戦への思いと恋愛話がミスマッチ
劇団サーカス劇場が東大駒場を旅立つ記念作ともいうべき作品。
「ノスタルジア」という題名には作者自身のノスタルジアも含まれているのではないだろうか。シベリア抑留の過去を持つ詩人の石原吉郎が登場人物のモデルになっている。シベリア抑留から帰国して舞鶴の桟橋に降り立った時、彼は自分は日本人皆に成り代わって戦争責任を果たして来たのだという自負を持っていたと言われる。晩年は狂気の中をさまよい、失意の死を遂げた。
その史実をもとに創作したようだが、ここにも石原のように詩を読む青年が感傷的に描かれ、作品では「シベリア抑留の歴史を忘れるな」と訴えつつ、「彼女と別れてしまった」という青年のどうでもいい失恋話が交錯してきて、作品としての色が薄まってしまったのである。
また、公演に先立っての諸注意を3回連続で清末浩平が行い、その3回目
に諸注意を述べた直後、そのまま「ここで一編の詩を読みます」といきなり
導入部に入るので興醒めした。劇中でも清末はナレーションを担当するが、ならば諸注意は他のスタッフに任せるべきだ。

ネタバレBOX

ここにも黒崎先生(森澤友一朗)が登場するので、紛らわしくなってしまう。だいたい黒崎先生というのは吸血鬼みたいな人物で、時空を超えて生きているようなところがある。本当の年齢は見た目とは関係ないことになっている。シベリアに抑留されたことを語り、その事実を多くの日本人が忘れていることをなじるのは黒崎だが、石原吉郎を思わせる記憶喪失の青年が出てきて、感傷的にわめきながら詩をかきとめようと紙をとりちらかすので、観ているとわけがわからなくなってくる。
この青年の動きは後の「幽霊船」のミズホシとパターンが似ている。
病院で「株主総会が開かれる」とか、表現がおかしいところもあった。
結局、ラストは唐十郎の芝居のように舞台後方がパーンと開き、役者が外に
走り出していく。「サーカス劇場の旅立ち」を表現したかったのだろう。
コミカルな看護婦を演じた木山はるかの演技は、唐ゼミ☆の禿恵を思わせ、本当にアングラっぽい芝居だった。
 この作品あたりで、私に「いつも同じような作品を見せられているような気が
するのはわたしだけでしょうか」と言った人がいる。
「いやいや、私もだよ」と苦笑してしまった。
東大のような秀才が多く集う大学でさえ、内容のこむずかしいサーカス劇場の芝居は圧倒的な支持や共感が得られなかったことが、その後のこの劇団の低迷の遠因となっているように私には思われる。
つまり、観客の視点をあまりにも無視していて、「理解しない奴が悪い」と決め付けているようなところが見られた。
思い入れを押し付けるだけで説得力に欠けていたのだ。

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