甘い丘 公演情報 KAKUTA「甘い丘」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    甘さのいろんなアスペクト
    キャラクター達を癒す甘さと傷つける甘さ、その安定と危うさの双方に取り込まれて、見入ってしまいました。

    ネタバレBOX

    冒頭のイメージがすごく効いていて、
    実は崖っぷちを歩いているような危うさが
    キャラクターたちには内包されていて・・。

    それを包み込むような雰囲気が
    甘い匂いとして舞台からやってきます。

    甘さって、薄ければ物足りないし
    同じ甘さだと飽きるし
    強い甘さは甘美ではなく、逆に苦痛になったりもするわけで・・・。

    その甘さに慣れる気持ち
    甘さから離れられない気持ち、
    さらには甘さから逃げ出したい気持ち。

    キャラクターたちの抱えた想いが
    実は素の素材として冷徹にそこにあるから
    それらを包み込む「甘さ」の吸引力と嫌悪感に
    テイストの違いがしっかりと感じられる。

    去り際に男が工場の匂いが嫌いではないといい、
    そこには女たちの匂いがあるからとつなげるくだりには
    物語が持つ空気感が凝縮されていて
    鳥肌が立ちました。

    役者たちのお芝居のクオリティにも惹かれましたが
    なにより桑原戯曲・演出に込められた
    彼女の臭覚の切れのようなものに
    瞠目したことでした。



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    2009/11/06 06:49

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  • ご来場&コメントありがとうございました!

    2009/11/09 05:44

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