最新の観てきた!クチコミ一覧

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P.G.―Peer Gynt―ペール・ギュント

P.G.―Peer Gynt―ペール・ギュント

「戯れの会」

座・高円寺2(東京都)

2010/02/27 (土) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

総合評価は合格
音楽は文句なし,特にピアノとチェロが良かった。ただ,演奏に目が行き過ぎてしまったんだな,自分は。芝居が演奏の前にかすんでしまった感じ。これは舞台設定にも関係がある。あんだけ見事な演奏をする人たちをあんだけ表に出してしまっては,心を奪われても仕方ないと思う。芝居は難解なイプセンの戯曲をわかりやすく表現しているとは思ったが,観劇後には演奏のカッコよさの方が印象に残ってしまって・・とにかく2日だけの公演にはもったいないと言える舞台であることは確かです。

まぼろし

まぼろし

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2010/02/26 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

なるほど。
年間400本以上観る、こりっちでも著名な、じべ。氏が、いつもは観劇後しばらく時間が経ってから感想を投稿するところを、そうではなく、観劇後即時に携帯で、星5個と投稿した、異例の作品。
キャンセル待ちで観てきました。ストーリーは手短に説明するのは難しい(汗)
とにもかくにも、小演劇好きにはたまらなく、惹かれるものがあります。

二人の高利貸しの21世紀

二人の高利貸しの21世紀

イキウメ

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2010/02/16 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

観てきました。
本公演では見られない、役者陣の前説、公演終了後の挨拶などに好感が持てました。

Garantido(ガランチード)-生きた証-

Garantido(ガランチード)-生きた証-

TSミュージカルファンデーション

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/02/19 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

期待しすぎた?
TSミュージカルファンデーションは「いい」という思い込みがあったせいか、
それほどでもなかった。

劇中劇のブラジル移民の話をメインにすればよかったのでは?

吉野さんと畠中さんには満足。

ぬくい女

ぬくい女

ブラックローズ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2010/02/25 (木) ~ 2010/03/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

ぬくい は、熱いぜ!!
 むっちゃくっちゃ おもろかった。
役者 「美津乃あわ」の魅力がいっぱい、魅せられました。
 単純な物語の中に、あっそうか、うんそこか?、こんな風に思うと・・・など、観る人に考える隙間を、わざと作られた芝居と思いました。
観劇後に少しづつ自分の中で物語が広がる、面白い。  見ないと損!!
作 わかぎゑふ 演出 朝深大介 スタッフの皆さん、ほんま凄いです。
 これから観る人へ、
『パンフレットは絶対に買いましょう!!』 「美津乃あわ」の魅力が、いっぱい詰っている、1000円は絶対に安いぞ!!
パンフレットを観てから観劇か、観劇後にパンフレットを観るか。
あ~~おもしろかった、友達と二人で観劇。
友達は今年一年、美津乃あわを追っかけるそうです。

ネタバレBOX

ぬくい女、4つのキャラクター
ブタは、かっこいい「ぬくい女」
政治家、演劇家、年配のライター、皆「ぬくい女」です。
映像もめっちゃいい、
目、目、目が、イタリアが島、パリ?、目が・・・
ブラックローズは、ほんまに かっこいい仲間たち。
P.G.―Peer Gynt―ペール・ギュント

P.G.―Peer Gynt―ペール・ギュント

「戯れの会」

座・高円寺2(東京都)

2010/02/27 (土) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

“イプセン=難しい”という固定概念を覆す面白さ!
イプセンは難しい…そんな固定概念を覆す面白い音楽劇でした。
ステージはいたってシンプル。
大小の台の上に生演奏をする楽団(ピアノ+2台のバイオリン+チェロ+クラリネット+指揮者←この方が結構な芸達者!)の方々がいらっしゃり、その台の合間を縫うようにまたその後ろの段を行き来しながら役者さん達がイプセンの世界を演じていきます。
時に楽団のみなさんもお芝居に参加したりして…休憩も含め2時間20分という長丁場も緩急のついた演出のおかげで飽きずに楽しめました。
私がちゃんとした(?)イプセンのお芝居を見るのは今回か初めてだったんですけど、この音楽劇はイプセン初心者にもすんなり受け入れられる内容になっていると思います。
強いて言えば…楽団の演奏をバックにセリフを言ったり歌を歌ったりする時、セリフの声や歌声が楽団の演奏の音の大きさに負けてしまって聞き取りづらいことが多々あってそれが残念と言えば残念でしたけれども…それを除けばイプセンの音楽劇をじっくり堪能させていただきました。
しかし…2日間のみの公演とは…ホントにもったいない!
これはイプセンを知ってもらう意味でももっとより多くの方に見てもらうべき作品だと思います!

イバラヒメ~La Belle au bois dormant~

イバラヒメ~La Belle au bois dormant~

女王陛下

駅前劇場(東京都)

2010/02/25 (木) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★

企画案は良いが。
交ぜた意味無しの構成。単品の芝居は面白かっただけに、本当に残念

ネタバレBOX

駅前劇場の方は、単品の芝居で観れば、結構面白い内容だった。ただ、主宰の二人は本当に酷い演技。ワハハや毛皮観たいな感じを目指しているのであろうが、あの二人は出なければ良いのに。。。
リベンジャーズ・トラジディ

リベンジャーズ・トラジディ

ナカゴー

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/02/17 (水) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★

スマイリー。
今村さんの話ばかりになってしまうけど・・・・何度か舞台上で観たことはありますが今回の役はドンピシャ。スマイリーきくちさんのような、いい人なのか悪い人なのかさっぱりわからない、というのが今村さんの持ち味かと(笑)ナカゴーは短編を2、3本というのを観てみたい。濃いので短時間でお腹が膨れるし、短い場面の遊び方が面白いのでそこだけでも良かった。

Garantido(ガランチード)-生きた証-

Garantido(ガランチード)-生きた証-

TSミュージカルファンデーション

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/02/19 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

凋落振りに絶句!嘘だと言って
どうしちゃったんでしょ?大好きなTSミュージカルのこの有様は!
まるで、どこかの国の偽ディズニーランドに間違えて入園してしまったような気持ちになりました。
「砂の戦士たち」という超一級作品のパッケージの中に粗悪品の素材で作ったまがい物を入れて、売っている、贋作商品のような舞台で、落胆も甚だしく、今日を限りに、TSはお気に入り団体から削除しようと思います。
だいたい、「砂の戦士~」の方は、先に素晴らしい原作があり、これを舞台化したいということで、企画が持ち上がった筈ですが、今回の劇中劇は、後付けで生まれた代物らしく、とにかく、中身がスカスカでした。
劇団員の名前も、劇中の人物も、共に日本人なので、誰が誰やら、今は劇団の稽古場シーンか、劇中劇かの差もはっきりせず、照明も音響も、脚本も、全てがチープ。「砂の~」では、効果的に導入された、カポエイラも、今回の作品上は、何だか意味不明な使われ方で、全く蛇足的な印象でした。
歌も、タモリが嫌がりそうな、台詞で言った方がいいんじゃないの!と突っ込み入れたくなる唐突さや、違和感が多く、その上、翻訳ミュージカルの訳詞でもないのに、何故か聞き取れない歌詞がワンサカ。
本当にこれ、あの謝さんが演出されたのかしらと目を疑いたくなる思いでした。
「砂の戦士~」の良い部分は全て、消失し、悪い部分だけが肥大した、何とも、絶望的な改変舞台で、今夜はやけ酒飲みたい失望の日となりました。
唯一、畠中さんだけが、歌でも、心情表現が素晴らしく、内容には全く感銘しませんでしたが、彼の演技にだけは、ブラジルの日系人の苦悩が見て取れたことが、この観劇の収穫でした。

ネタバレBOX

劇団員が、合宿しながら、劇中劇を稽古しているという、入れ子構造の芝居は、「砂の~」と同様。その上、劇団のストーリー展開はほぼ「砂~」を踏襲していましたが、劇中劇部分の作品の出来が桁外れな差で、「砂~」では、劇中劇の物語に、心底のめり込めたのに、今回の劇中劇の内容は、お粗末過ぎました。前回は、ブラジルの飢餓と病気に苦しむ、孤児の話だったのを、今回はブラジルの日系人の苦悩話に置き換え、それなのに、ストーリー展開を「砂~」と同じような方向に持って行こうとするので、話の筋が脈絡ないし、登場人物に感情移入できないしで、何とも間延びした舞台でした。
前回は、劇中劇の緊迫感を緩和する役目もしていた、劇団内のシーンが、だから余計、陳腐で中身のなさを露呈してしまいました。
脚本上、ただひとつ「砂~」で、気に入らなかった最後のオチは、今回も前回程のあざとさは減ったけれど、相変わらず、何故こんな終わり方をするのか皆目理解し難いものでした。
確か、前回は脚本は高平さんだったように記憶していますが、今回の大谷さんの脚本レベルは、とてもプロの仕事とは思えません。演出に関しても、「砂~」では、稽古場と、劇中劇の場面転換が実にお見事で、感嘆した記憶が鮮明なのに、今回は、初めて舞台作りをした素人の域の演出振り。
原爆の話題が出た途端、きのこ雲の映像など映すのも、愚の骨頂のように感じました。
劇団シーンでの目にうるさい点滅照明、2時間ドラマのような効果音楽も無用の長物。
「砂の~」にご出演だった、禅さん、横田さん、駒田さん、平澤さんの不在の穴は、畠中さん、西村さんのご出演をもってしても、あまりにも脚本が酷過ぎたせいで、埋める要素には足りなかった気がします。
そして、誰とは申しませんが、「レミゼ~」にもご出演のある俳優さんの演技があまりにもお粗末過ぎて、その方の演技が劇中劇の中身の薄さを加速させてしまいました。
あー、本当に、これが悪夢であってほしい!!
isaac ground

isaac ground

獣珍

千本桜ホール(東京都)

2010/02/26 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★

5W1H
役者に台本の8割を委ねる逆順創作法という方法論は面白いし、ぜひこれからもチャレンジしてもらいたいが、作品として現段階では残念ながらまだ金を取って観客に見せるレベルにまでは至っていない印象。
少なくとも台本がある部分とない部分が歴然と判別できてしまった時点で、方法論への甘えが見えてしまっていたように思う。
ひたすら熱っぽく「考えろ」としか言わない主人公や、舞台としての変な間を埋めようとする無意味な5W1H。途端に遅くなる進行。
言いやすく耳あたりの良いどこかで聞いたような台詞ばかりが飛び交い、せっかく台本部分で築いたキャラクターや背景がぱったりと見えなくなる。その浅さを覆い隠すように大声や勢いで張り合う様も観ていて喧しかった。
躍動感のあるダンスや身体表現は個人的に好みの部類で、台本が用意されていた部分には少なからず魅力を感じただけに残念。
この手法で安定した上質の演劇が提供されるには、世界構築の入念な共有と、役者個人個人の演劇表現力の向上が必須課題だろう。
次回に期待。

ウノ!ドス!トレス!

ウノ!ドス!トレス!

アミューズ

シアターサンモール(東京都)

2010/02/19 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

小倉さん
筋書きは緩いが、
小倉さんの
ダンスにギターに頑張る姿が印象的。

あなたとわたしのための時間 ツアー2010

あなたとわたしのための時間 ツアー2010

I.Q150

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/02/26 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

「兄妹」を観た!
どちらも不器用にしか生きられないさま(恋愛)を二人芝居で淡々と魅せつけながらも、心にじんわりと響く物語だった。
私たちの生きてる世界では本当にあるかもしれない日常だけに深く突き刺さる。決して派手さはないけれど、素晴らしい舞台だった。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

ゴミがちらかって足の踏み場もない妹のマンションに兄が尋ねてくる。妹のだらしない生活を見て、兄は部屋を片付けていく。片付けながら兄は結婚が破談になったと妹に報告するも、どうしてそんな事になったのかを問い詰めて行くと、電化製品や彼女のマンション家賃も兄は貢いだ挙句、男が出来て捨てられたという。

散々彼女に巻き上げられて捨てられた兄のかたを持ち怒る妹。それでも兄は元カノを悪く言わない。「自分が無頓着だった。長いこと一緒に居ると気を遣わない関係になって、それでいいと思い込んでた。だけど幸恵はそれじゃ駄目だったんだ。あいつの気持ちが解らなくて鈍感だった。」と反省する。

熟年離婚のような言葉だ。大抵の夫が妻の気持ちに気づかなかった。みたいな・・。兄にとっては予想外のことだった。

一方でそんなお人よしの兄を妹は「呆れるほどの根性良しバカ!」と詰る。
しかしそんな妹自信も家庭を持った男と不倫をしていた。しかもどうやらその男にとって都合が良い存在になってる妹。「待つ女」なのだ。そうして男が妹のマンションに寄り付かなくなってからというもの、部屋は荒れ放題になる。そんな妹を見かねて「おまえがどんな男を好きになろうと、どんな男に尽そうといいんだけどな・・・、自分の事ももっと大事にしろ。」と諭す。

要するにどちらも恋愛に関して誠実で人が良いのだ。兄の実直で真面目な性格。妹のそこそこ要領がいいけれど好きな男には尽くしてしまう甘さを演出し魅せる。そしてこの二人を生んだ実家の両親もお人よしなのだ。だから観終わった後に人間の温もりに触れたような気になる。どこか深い部分に甘水でも注がれたような心持ちになるのだ。だから・・・、ただただ二人の演じる空間を観られたことが幸せだったりする。

OH MY GOD

OH MY GOD

ラフメーカー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/02/24 (水) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

コメディーっぽい
感じでしたが、今の自分に響く言葉があり、
観たあと、元気が出る内容でした。

リベンジャーズ・トラジディ

リベンジャーズ・トラジディ

ナカゴー

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/02/17 (水) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★

暗転
最初のすごい。

Senseful2

Senseful2

赤堤ビンケ

荻窪メガバックスシアター(東京都)

2010/02/18 (木) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★

ゆるい
ゆるゆるでした

ドリル魂 YOKOHAMAガチンコ編

ドリル魂 YOKOHAMAガチンコ編

劇団扉座

神奈川県立青少年センター(神奈川県)

2010/02/26 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったよ~(^w^)
凄く楽しい時間を過ごさせてもらいましたo(^-^)o
ノリノリで楽しめて、愛の感動もしたし沢山笑って~♪~θ(^0^ )

皆さん騙されたと思って観たら納得できるよ~o(^-^)o
AKB48も出演してたし演劇を観たこと無い人でも楽しめると思います

三日月に揺られて笑う

三日月に揺られて笑う

タニマチ金魚

ザ・スズナリ(東京都)

2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

コメディだと思って見ていたら・・
コメディなんですが、色は黒かった・・・。
会話のテンポ良く、飽きることなく観せられ続けました。
さすがに皆さん上手です。ただ歓劇後の感想としては、薄ら寒い感じがしましたけどね。(ストーリーがホラーですよ)

二人の高利貸しの21世紀

二人の高利貸しの21世紀

イキウメ

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2010/02/16 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

Aプロ(浜田さん×盛さん)みました。
チェルフィッチュの岡田利規さんが10年ほど前に執筆された戯曲、二人高利貸しの21世紀を前川知大さんが脚色し、イキウメの俳優陣が2人づつ4チームにわかれてそれぞれ演出プランを考えて発表する番外公演。
なんでも勉強会から出発した自主企画だそうで、チケットもぎりや案内係をもイキウメの俳優陣自ら行っている手作り感いっぱいの公演でした。
しかも開演前には普段滅多にお目にかかれない前座が、終演後には出演俳優から長めの挨拶があり、観客への感謝の意を表するとともに公演へのレスポンスを恐縮しながら求める姿には、演劇を通じてコミュニケーションを図りたいと願う痛切な想いが込められているようで印象深かったです。

ネタバレBOX

会場の入り口では伊勢佳世さんがひだまりのようにあたたかい素敵な笑顔で迎えてくださいました。
前座は窪田さん。盛さん、浜田さんに頼まれて引き受けたそうです。
今回の公演目的をざっくりと説明した後、一発ギャグのようなものを数回繰り返されて退場。観客を和ませるための配慮だったとは思うのですが、イキウメンの意外な一面を垣間見ました。

さて、本編ですが舞台装置は非常にシンプルです。上手にドラム缶と古タイヤ。下手にベンチ一脚のみでストーリーは、タイトルの通り。高金利で貸し付けをしているふたり、アマノくん(盛さん)とヤグチくん(浜田さん)のお話です。
借金を返せなくなったひとらの臓器を売りさばき、ようやく目標金額である一千万円に到達したのはいいけれど、勤務態度に関する相違から喧嘩になったり、かとおもえばいつの間にやら仲良しこよしになっていたり、二十一世紀になったら過去の産物になるものやら、神さまについてだとか、巻き上げた金を全部持ってトンズラしたいだのそんなとりとめのない事柄をそこら辺の適当な公園みたいなところでダラダラとお喋りをしているのを隣のベンチで寝たフリしながら薄目をあけて聞き耳たてて時折クスクス笑っているのが無性に楽しい。
そんな、すこしふしぎ(SF)なお芝居だったとおもいます。
劇的なことはもちろん何も起こりません。
そういう意味では、サミュエル・ベケットのゴドーを待ちながら。なんかに雰囲気が似ているかもしれません。

原作を読んだことがありませんので、どの程度脚色されているのかはわかりませんが、戯曲は”転機”をモチーフにしているそうです。

ことの始まりとその予兆。何が変わり、何が変わらなかったのか考えた時、一番最初に浮かんだのがふたりの会話の最中で二十一世紀が訪れたことでした。しかし時代が変わったからといって、人間の本質は揺らぎません。
げじげじむしが神さまになることも、神さまが増員されることも、ニセ札が本物になる望みも薄いでしょう。それでも信じる者は報われる説が新世紀でも濃厚で、そこにすべてを懸けてみるのなら今とは違った未来があるかもしれません。

劇中、小道具が充実していて、モーリーこと盛さんが勢いあまって被ったヘルメットがなかなか外れなくてアタフタしているのが可愛らしかったのと、イキウメの本公演ではまずあり得ないような人物設定の盛さんの怪演を観れたこと、浜田さんがあどけなさの残るふしぎな少年チックでクリストファー・ロビンにしか見えなかったことも、番外公演ならではの醍醐味でした。
パニ★ホス

パニ★ホス

PU-PU-JUICE

ザ・ポケット(東京都)

2010/02/18 (木) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★

それなりに楽しいのだが
濃いキャラが揃い、オープニングからしばらくは、ドタバタ感の強い舞台が続いた。これは面白いと思ったし、笑った。
が・・・

ネタバレBOX

落ちこぼれ患者(?)の集まる303号室の登場人物たちは、ドタバタなコメディとしては、なかなかいい雰囲気だ。
中でも足を骨折した韓流スターは、カタコトすぎて何を言ってるのだが聞き取れないところもあるものの、いい味を出していた。笑えるところが多かった。

しかし、しばらくすると、ヒロインが登場し、不治の病だと言う。てっきり、これもコメディの一部だと安心して観ていたら、どうやらホントらしいのだ。
このあたりから、様子が変わってくる。
イケメンも現れ、ヒロインとの恋物語が始まる。

で、結局、物語的には、不治の病で死に至るのはイケメンと美人のヒロインじゃなきゃということらしい。そういう展開は、なんだかなーという感じ。

303号室に揃う登場人物すべてがなかなか面白く、結構笑った後だけに、こういう展開は、イマイチ楽しめない。長いし。

「ホンネを言うことができない」「人とうまく絡むことができない」というテーマはいいと思うし、その展開と解決のような方向もいいとは思うのだが、せっかく登場させた303号室の人々を手放して、見栄えのいい登場人物と、いまさら感の不治の病(癌と白血病)の話のほうに展開させていくのはどうなのかな、とも思ってしまう。

そういう方向で進めるのならば、最初のドタバタはもっとコンパクトでもよかったのではないだろうか。

また、とにかく登場人物が多い。どう考えても必要ないと思える登場人物もいる。ヤクザと借金の取り立て屋のイメージはだぶってるし。

さらに、多い登場人物たちのためになのか、短いコントのようなシーンが差し挟まれる。例えば、目の病気が回復して包帯を取る患者と看護婦、霊感商法を行うヤクザ、看護婦たちのホンネ、魔王に身体を乗っ取られた老人などなどである。
どれも物語とは関係ないので話の深みを増す役割もないし、あんまり笑えないし。

そんな感じで、とにかく長く感じてしまった。
物語があちこちにふらふらしている印象さえある。

今回一番驚いたのは、結構重要なシーンが、なぜかビデオの上映で進められたことだ。そのシーンが映像でしか表現できないものだったとは思えず(カット割りも普通だったし)、特に、男の感情が初めて露になるシーンだっただけに、なぜ生で舞台の上で演じさせなかったのかという疑問が残る。
生で観せたほうが絶対に心に残ったはずだ。

また、物語の肝とも言える、この物語のヒロインが、自分と同じように「ホンネを言うことができない」ということで、小説の中のヒロインに共感するのだが、小説の中のヒロインにはそういうシーンがあまりなく、もうひとつ納得度が低い。
納得度が低いので、シンクロしていくというストーリーがもうひとつ響いてこなかったし、もっと演出でシンクロさせてほしかったとも思う。

さらに、ラストはすっぱりと終われるところがいくつもあったのに、なぜか全員でドタバタと舞台を走り回るグダグダ感はなんだったのだろう。最後に笑いを、という意図だったのだろうか。笑えなかったけど。
ハコブネ【作・演出 松井周(サンプル)】

ハコブネ【作・演出 松井周(サンプル)】

北九州芸術劇場

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

素直に「観てよかった」と。
決して簡単に理解できる作品ではなかったけど、素直に「観てよかった」と言える作品でした。

「役者へのインタビューを脚本に反映させる」ということだったそうで、生々しさを感じる舞台でした。
物語構造上の仕掛けと相まって、幾通りもの解釈が可能で、だから簡単に理解はできないのだけれど、観客に解釈を丸投げされているような作品ではなく、丁寧に切り口が仕込まれている。

だから、構えずに観に行って、観終わったら、同じく観た人と解釈を語り合いたい。
そういう楽しみ方ができる作品でしょう。

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