あなたとわたしのための時間 ツアー2010 公演情報 I.Q150「あなたとわたしのための時間 ツアー2010」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    「兄妹」を観た!
    どちらも不器用にしか生きられないさま(恋愛)を二人芝居で淡々と魅せつけながらも、心にじんわりと響く物語だった。
    私たちの生きてる世界では本当にあるかもしれない日常だけに深く突き刺さる。決して派手さはないけれど、素晴らしい舞台だった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ゴミがちらかって足の踏み場もない妹のマンションに兄が尋ねてくる。妹のだらしない生活を見て、兄は部屋を片付けていく。片付けながら兄は結婚が破談になったと妹に報告するも、どうしてそんな事になったのかを問い詰めて行くと、電化製品や彼女のマンション家賃も兄は貢いだ挙句、男が出来て捨てられたという。

    散々彼女に巻き上げられて捨てられた兄のかたを持ち怒る妹。それでも兄は元カノを悪く言わない。「自分が無頓着だった。長いこと一緒に居ると気を遣わない関係になって、それでいいと思い込んでた。だけど幸恵はそれじゃ駄目だったんだ。あいつの気持ちが解らなくて鈍感だった。」と反省する。

    熟年離婚のような言葉だ。大抵の夫が妻の気持ちに気づかなかった。みたいな・・。兄にとっては予想外のことだった。

    一方でそんなお人よしの兄を妹は「呆れるほどの根性良しバカ!」と詰る。
    しかしそんな妹自信も家庭を持った男と不倫をしていた。しかもどうやらその男にとって都合が良い存在になってる妹。「待つ女」なのだ。そうして男が妹のマンションに寄り付かなくなってからというもの、部屋は荒れ放題になる。そんな妹を見かねて「おまえがどんな男を好きになろうと、どんな男に尽そうといいんだけどな・・・、自分の事ももっと大事にしろ。」と諭す。

    要するにどちらも恋愛に関して誠実で人が良いのだ。兄の実直で真面目な性格。妹のそこそこ要領がいいけれど好きな男には尽くしてしまう甘さを演出し魅せる。そしてこの二人を生んだ実家の両親もお人よしなのだ。だから観終わった後に人間の温もりに触れたような気になる。どこか深い部分に甘水でも注がれたような心持ちになるのだ。だから・・・、ただただ二人の演じる空間を観られたことが幸せだったりする。

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    2010/02/27 18:49

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