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ペール・ギュント

ペール・ギュント

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2010/03/06 (土) ~ 2010/03/21 (日)公演終了

満足度★★★★

「自我追求」の壮大な人生双六
ジェットコースターのようなペールの人生を双六仕立てで見せていく宮城聡の演出が素晴らしい。「女を侮辱している」と言われてきたというラストシーンも彼なりの解釈で締めくくっている。2日がかりで上演する例もあるという長大な戯曲を約3時間にまとめてある。それでも、ペールに付いていくのは大変で、疲労は激しかった(笑)。この戯曲はイプセン自身、上演を想定せずに書いたそうなので、上演する側も観る側も「とにかく大変!」だと思いました(笑)。戯曲が描かれた時期が日本の明治維新あたりということも踏まえ、宮城はペールに近代日本の姿を重ね合わせ、国家を擬人化して描いている点が興味深い。
本作は、SPACの春の芸術祭でも再演されるので、興味をもたれたかたはそちらでご覧になるとよいと思います。首都圏や静岡近郊のかたなら、期間中、劇場まで週末、日帰り無料送迎バスツアー(片道無料の日もありますが)もありますので。

ネタバレBOX

開演前から、舞台には少年のような人物が1人すわり、双六の上で戦闘機や戦車の玩具を置いて、ちょうど子供がそうするように口で擬音を発しながら戦闘機を持って遊んでいる。冒頭、明治時代の女学生のようないでたちの女性が近寄ってくると、戦闘機のおもちゃを放り投げ、「撃沈!」と叫ぶので、女性は走り去ってしまう。この人物は、昔、私などが子供のころ、男の子が端午の節句にかぶって遊んでいた紙の兜そっくりの帽子をかぶっている(兜のしころの部分が戦闘機型)。舞台背景にはこの人物が遊んでいるのと同じ巨大な地図のような双六盤がスライドで映し出されているが、やがてさいころの目を描いた碁盤状の双六盤のセットに変わる。そして、この少年のような人物が俳優による器楽演奏者たちに対して指揮者の役割も担うのだ。それはあたかもペールの人生を操るように振舞う。
ペール・ギュントはもともとはノルウェーの民話に登場する伝説の人物だったが、イプセンによって19世紀を生きる近代人として生まれ変わった。宮城演出では、さらに近代日本国家の姿になぞらえられている。
ペールやおっかあのオーセも日本のむかしばなしに出てくる村人のような扮装で、日本人にはなじみやすくしてある。村娘イングリの結婚披露宴の場面は、ベトナム、タイ、中国、インド、韓国などアジアのさまざまな民族衣装に似た服装の招待客たちの祝宴となる。反対するおっかあを水車小屋の屋根の上に乗っけて、招かれざる客としてこの祝宴にもぐりこむところからペールの大冒険(?)的人生が始まるのだ。ペールは狭い共同体である村を飛び出し、トロルの国の異形の王女に見初められるが、ドヴル王はペールに王女とし結婚して王座を約束するためには、一般人にはゆがんだ見え方を正しい基準として受け入れることを要求する。しかし、ペールはあくまで自分を基準として生きているので、それを拒絶して出て行く。しかし、王女はペールの子を生んだといって「大人のような赤ん坊」を突きつけ、今後、どこへ行っても一生この子が現れ付き纏うと脅かす。トロルの国王が明治の元老で外務大臣の「INOUE KAORU(井上馨)」であるのが面白い。近代日本が外交デビューした当時と重ね合わせているようだ。実業家として富を得たペールが「諸外国」の扮装をした来賓たちとの祝宴でテーブルを囲み、「世界征服」の自分の野望を語って、来賓に警戒心を抱かせるあたり、列強国と張り合って、海外侵略に手を染め、それを快く思わない列強国との関係を暗示している。ペールを魅惑する異国の女性、アニトラは強欲でペールに貢がせるだけ貢がせて見捨てる。アニトラが中国風の衣装を身に着けているのが意味深(中国への多大な円借款、技術支援、企業の設備投資を行ってきた未来の日本?笑)。ペールは航海中難破して夢破れてしまう。強烈な自我追求の人生を送ってきたペールは、地獄への入門を悪魔に乞い願うが、悪魔は地獄に行けるのは「昼も夜も自分であり続けた者だけだ」とペールを門前払いにする。
ひたすら、自分であり続けたはずのペールが実は「真の自我」を手に入れることが叶わなかったとは何という皮肉。老いぼれ、疲れ果てたペールを迎えるのは原作では理想的な妻、ソルヴェールなのだが、宮城演出では冒頭、双六に興じていた人物。それは神なのか、ペールにみどりごであるイエス・キリストのようなワンピース状の白い聖衣を着せ、双六の「振り出しに戻る」部分に立たせるところで物語は終わる。「強烈な自我」を追求して生き続けたペールの人生も、所詮、神の手によって動かされていたという皮肉なのだろうか。原作は母親のオーセから始まり、ソルヴェールで終わるため、観客にはペールは母性愛に支えられてやりたい放題生きる人物ととらえられ、それが戯曲発表当時さえ、「男に都合よく描かれている」と批判されたようだ。
宮城演出は寛容な女性によって救われるという男の理想的なラストの部分を変えることで、この批判への解決策を試みている。
背景の双六盤に穴があき、舞台上の同じ位置にも切り穴があって、人物が出入りするところが面白かった。また、打楽器を中心とした器楽演奏も印象的だった。
月並みなはなし[2010]

月並みなはなし[2010]

時間堂

座・高円寺2(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

大好きです。
今年は、芝居の当たり年らしい。
先日、競泳水着を観に行って、既に今年Noの芝居を観ちゃったかも
と思っていた矢先に、あっさりと、その高いハードルを越える芝居に出会えた。幸せ。
この芝居、まず脚本が最高です。大好きです。
プレビュー公演を観た後、もう一度、観に行きました。

それぞれおの登場人物のキャラクターも個性的。
僕は、断然、ユリコさん派ですが。
是非、再演して欲しいです。

ネタバレBOX

コウドウさんについて
最終的に、彼が落選となったわけだが、
僕の中では、彼は選ばれたのだと思う。逆に。

残りのメンバーは、移民となって月に行く。
コウドウさんは、選りすぐられたメンバーとして、
他グループの選抜者とともに活躍するに違いない。きっと。
わたしたちは無傷な別人であるのか?

わたしたちは無傷な別人であるのか?

チェルフィッチュ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2010/03/01 (月) ~ 2010/03/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

○、△、□などで語る。
チェルフィッチュを見たのは今回が二度目。一度目は約5年前。「目的地」という今回同様、横浜を舞台にした話だった。その時はキャラクターがそれぞれ持つ身体的なクセ ― たとえば鼻をすすったり片手をプラプラさせたりする動作をエンドレスに続けながらぐだぐだの若者言葉を発話するスタイルに衝撃を受け、アウェーを感じ、戸惑いながらの観劇だったが身体的な面白さが少々目立ち過ぎてるように思えてしまったのも事実。今回、かつて抱いた印象は瞬く間に覆された。ある人の性格や特徴をフィードバックした動きをする点において変わりはないものの、発露の仕方が以前観た時よりずっとタイトに抽象化されていて、一語一句確かめるようにゆっくりしゃべる俳優の言葉やセルフポートレート的な身体を手掛かりに観客が各々、頭のなかで物語の背景や情感を肉づけしていく。それは○とだけ書かれた白紙に線を引いたり、色を塗ったり、△や□に変えてみたり、時には動かしてみたりするのを好き勝手にひとり遊びをしているよう。
描いたイメージは人によって異なるけれども、元を正せば同一であるため何かしら、幾何学的な形を保持したままであの人やこの場所が変化していくチェルフィッチュ独自の語りからは”私”の存在の危うさのようなものや直接触れ合っていなくとも”私たち”が反発しながら社会や時代という目には見えない枠組みで繋がり合っている共同体のようなイメージを抱いた。
物語は幸福な者と幸福の外側にいる者を淡々と描写する。彼らを幸福と不幸に分けたのは何か。その説明は特にない。両者は己の立ち位置を自覚し、反芻してこそ生きることを可能にする故。

ネタバレBOX

舞台装置はまぁるい壁時計がひとつ。あとは何もない。
同じ物を見ているのに、印象が全く違ってくることを共有されないことだ。と仮定するとこのリアルに時間を刻む壁時計と舞台で行われている時間とは時を刻むこと、時間が経過することについては同等だけれど両者は、同質の時間をタイムリーに刻むことはない。この決して交わらない時刻を追い続けていく作業は、何千年の時を経ても一向に分かり合えない人間同士がすれ違い続けてる感覚に似ているような気がするけれど、単なる思い過ごしであって欲しいと願う。願っているのに、男のひとがいます。そのひとはとても幸せなひとです。男のひとは海沿いの道端にたっています。500mlのビールを片手に、です。ビールを持っているから幸せなのでしょうか。なんてどうしようもなくツマラナイ問いかけからこの話ははじまるから私たちはそんな初歩的なことから始めなくてはならないほど愚かしい存在なのか、とわからなくなる。

話自体は非常にシンプルで、幸せであるらしいこの男のひとと素敵な奥さん ― 大手三社の夢のコラボレーションによって実現された都会を一望できる海沿いの、ゴージャスなタワーレジデンスに胸を時めかせるだけでなくてその34階のフロアーの一室にこの春入居が決まっている”私たち”の2009年8月29日の土曜日と、30日の朝を中心に描く。

ある日。素敵な奥さまサワダさんは今度の土日のどちらか、できれば次の日に食器を片づけたりできるから土曜日に勤め先の同僚のミズキちゃんを自宅に招きお食事をしたいと考えているけど、夫は土曜でもいいけどもし日曜日だったらみんなでTVを見ようよ、衆院選の開票速報があるから。なんてとりとめのないことを言っていたり。

土曜日。くるみ板のフローリングにワックス掛けを終えた後、アームチェアが枕のように大きく設計された皮張りの快適なソファに横になる妻のもとへひとりの男がやってくる。素足で清潔感がなくひどい身なりをしている乞食のようなその男は、私は金銭的に困り幸せの嵩がほんの少ししかないがお金を欲しいとも足りない幸せの嵩を均したいともおもっておらず私はただ、私が不幸せであることをあなたがよく理解するまであなたのすぐ傍で語り続けると言う。脳内に不法侵入してきた観念的なこの男に対して妻は「幸せは決して特別なことではなくて誰でもほんの些細なことで得られる気持ちなのよ。」
と諭してたところでそれは途方もない徒労に終わる。

数分後、間もなく完成予定のタワーレジデンスの視察を終え、バスに揺られてマンションの7階の部屋に帰宅した夫は妻に帰り際のバス停で自分の隣にいた携帯の液晶画面を見ながらヘッドフォンで音楽を聴いている若い男に対し、無性に腹が立ったと話す。無論、男が顔をチラチラ見たり、笑っていたワケでもないのだが、そういう男が生理的に嫌いでいっそのこと殴ってしまおうかとすらおもった。と。

同じ頃、夫妻の家に招かれたミズキちゃんは、駅ビルの輸入食品店でチーズとワインを選んでいた。チーズはクセの少ないもの、ワインは1本で2本分くらいの値段のものをセレクトし、夫妻の家へ向かう電車の中に取り付けられた液晶モニター画面を眺めていると、以前この画面で見たあるニュースを思い出す。それは無差別大量殺人事件。同じような事件は珍しくはないものの、その事件の記憶が強烈に思い出されるのは犯人とミズキちゃんとが同じ歳であったから。

夫妻の住むマンションに面する公園に、ブランコに乗りゆれの大きさを競っているふたりのスカートを履いているプール帰りの小学生の女の子をベンチに腰かけ菓子パンを喰らいながら怪しい目つきで眺める若い男がいる。彼女は彼と私とは同じくらいの歳なのではないかしら、とぼんやり思う。男がベンチから立ち上がったのでミズキちゃんは公園の様子を見るのをやめて夫妻の部屋へ向かう。

夜。私は幸せだけど、私がずっと幸せでいていい理由がわからない。と言って瞼を腫らす妻にそれは僕にもわからないことだけど、幸せなひとがひとりでも多くこの世の中にいることはイイ事なんだよ。と諭す夫。やがてふたりは快適な部屋の中で幸福な性行為に堕ち、朝が来ればパンを買いにいくついでに選挙の投票に行く。その様子を幸せの外側にいる男が寝そべりながらじっと見つめて・・・。

これがこの話のおおよそあった出来事で、こんな風に書いてしまうと特別なことはまるでない普通の話なのかな。なんて思ったりもしてしまうけど、この普通さって劇的でない日常にすごく似ていて、そんな日々が漠然と続いていく不安や、猛烈な嫌悪感に特別でない私たちは日々、毒されているようなもんだからどうしたって身体から抜けていかない。たとえ太陽に背を向けていたとしても現実の厳しさに苛まれ、もがいている人たちは確かにいて、その様子を上空から見下ろすようにそびえ立つ幸福と裕福、権力なんかを象徴するタワーレジデンスはまるで、バベルの塔みたいだな、っておもった。 いつか崩壊するなんて夢にもおもわないで絵に描いたような幸せがそこにあると信じて、多くの人々が地を掛けずりまわる。勝者はほんの一握り。その絶対数はきっと多分あらかじめ決められていて、努力で何とかなる場合もあるし、天性ってこともある。てっぺんを目指したけど、ダメだったひとや、そもそもそんな資格や覚悟すら持ち合わせてないひと、てっぺんにいたけど、明日喰う種に困るまでに落ちぶれてしまったひとなんかもいるかもしれない。 相容れないことを胸に留めながらも無関心で無傷で居続ける”私たち”が繋がるのは、犯罪という恐ろしい二文字でヘッドフォンの音漏れに苛立つ夫が生身の人間を本気で殴る日かもしれないし、ミズキちゃんがサワダ夫妻の住んでるマンションに隣接する公園で目撃した若い男の怪しい視線からは、生まれながらにして幸福な子供たちに制裁を。とばかりに歪んだ正義を振りかざすテロリストのような風貌が漂っていてこれから夫婦の間に生まれる子供が将来、何かしら事件に巻き込まれる危険性を孕んでいるのではないか、という悪い予感はあのアキハバラ事件を思わせる吐き気がするほど凄惨な血なまぐさい事件現場の映像が犯罪の例題として、頭のなかに飛び込んでくるかのよう。加害者は、いつしか無罪な人びとに対して『申し訳ないと思っている。』と上っ面の謝罪文を発表し、しかし自分が神のような絶対的で透明な存在であると妄信するかもしれないし事件の被害者になることによって、無関心であった”私たち”がようやく分かち合える。なんて傲慢を平気で口にするかもしれない。そんな社会をチェンジ!できるやもしれない衆議院総選挙にパンを買いにいくついでに選挙に行くというアクションが一般庶民の普通っぽい感覚でラストでの、快適な部屋で性行為ができるのは幸せなひとたちだけです。だなんて恐ろしい皮肉がキラリと光るからだろうか。広がる幸福の格差への支払う代償は大きいと知りながら無関心を装いつづけていく私という認証さえ不確かな”私たち”は今日も相対的な歪みのなかから解き放たれない。
空間ゼリーEse「僕たちだけで大丈夫!」

空間ゼリーEse「僕たちだけで大丈夫!」

劇団たいしゅう小説家

MAKOTOシアター銀座(東京都)

2010/03/12 (金) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★★

キャラクターはがっつり
登場人物たちのキャラクターは
デフォルメされたなりにガッツリと伝わってきました。
ただし、それが物語を十分に膨らませるには
やはり何かが足りない印象をもちました。

ネタバレBOX

戯曲なし、
役者達がキャラクターを突き詰めた上で
舞台上で世界を作っていくという手法で
作られた作品だとのこと。

役者達ががっつりとキャラクターを背負って
折れずに最後まで突き通すところには
ある種の見応えを感じました。
よく煮詰めたなぁとも思う。

しかし、キャラクターを楽しむだけでは
物足りない・・・。
世情を掬い取ったり、時代を切り取ったりという試みはあるのですが、
それが、物語の構造にささえられていないので
表層的な感じから抜け出せていない。

キャラクターが自発的に物語を語るには
足りないものがたくさんあるような気がしました。

月並みなはなし[2010]

月並みなはなし[2010]

時間堂

座・高円寺2(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

空間を満たす力
役者たちから滲み出す想いの密度にたっぷりと浸潤されました。

ネタバレBOX

ワークインプログレスの時には弊害にすら感じられた舞台の広さを
本番ではしっかりと味方つけて、
それぞれの想いが詰め込まれることなく個々に羽根を広げ、
重なっていく。

決して狭くはないであろう劇場の舞台がしっかりと満ちていました。
均質ではなく、時に強くあるいは繊細に揺らぎながら、
空気の粒子がさらに微細化し様々な色を帯び、
研ぎ澄まされて観る側に入り込んできます。

ポストパフォーマンストークで、
ゲストの吉田小夏さんもおっしゃっていましたが、
ほんとうによいカーテンコールがやってきました。

観終わってたっぷりの充足感がありながら、
それが重さにならず心に残る・・・。
個々の想いの深さが塊として残らずに、
心の内側にすっとしみ込んだような感触。
でも揮発していくわけではなく、
満たされ感としてそこにある。

帰りの電車でドア越しの景色を見ながら、
さらにいろんなものが心を去来して、
観てきたものの秀逸さを実感したことでした。

僕等のチカラで世界があと何回救えたか【作:高羽彩×演:青木豪】

僕等のチカラで世界があと何回救えたか【作:高羽彩×演:青木豪】

ネルケプランニング

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/02/17 (水) ~ 2010/02/22 (月)公演終了

満足度★★★

もうちょっと
事前に情報を仕入れないで観に行ったので、始まり方は引き込まれました。
笑いを取るところは取って、シリアスはシリアスに決めるというしっかりとした演技だったように思います。
RUN&GUNの4人が目当てならばとても楽しめる内容ではあります。
重たいテーマなのに、最後が尻切れに感じられました。
せっかくのテーマなので、最後まで踏み込んで書き切って欲しかった。

僕たちの失敗~もう誰も信じない…~

僕たちの失敗~もう誰も信じない…~

ラブリーヨーヨー

駅前劇場(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった
フライヤーで目を惹かれて興味を持ったのが切っ掛けで、観に行きました。
おもしろかった!
ドタバタコメディではあるけれど、演出が凝っていて真面目に馬鹿らしくておもしろい。
公演時間が1時間と短めで、あっさりと終わってしまいますが、そのあっさり感もいいのかなと思える内容でした。
オレノグラフティさんの声が気になりました。
喉を大切になさって下さい。
メンバーが少なくなって今後どのように活動するのか気になりますが、豆本も面白かったし、次回公演も観に行きたいと思いました。

リズム

リズム

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★★★

面白かった~!
この前白組を見て昨日赤組を見に行きました。
当たり前のことですが、同じ台本なのに全然違う作品になっていた印象があります。
キャストが違うので大体は予想していたのですtが、想像以上にびっくりしました。
白組より赤組の方がテンポが速くスピード感があったような。
ただ初めに見た白組のときに比べ両組出ている役者何人かが声が枯れていて残念。
作品自体は凄く楽しめたました。

ネタバレBOX

ラスト赤組が撮影後のプレビューみたいな感じ。
白組が最後の撮影前。
オープニングから撮影シーンでした。
リズム

リズム

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★★

面白いって言えば面白いが…。
若者の生態が表現されていたことがお勧め。

テンポ良く展開していき、(一ヶ所を除き)リズム感がありました。

ネタバレBOX

冒頭から若者間の仲間意識、自己中心的でありながら仲間内でのノリを欲する様子が描かれ、ああ今の若者はこんな会話をしているんだろうな、ああ若者と付き合うとめんどくさい、疲れるなと思いながら観ていました。

どこまでが現実で、どこまでが劇中劇なのか混沌として、そこが面白いと言えば面白いのですが、ただ騒動が起きても結局は架空の騒動と分かると別に解決に頭を悩ませる必要も無く、どうでもいいやと感じてしまいました。

パラレルワールド物の変形です。一つ二つのパラレルワールドは面白いのですが、多すぎる数のパラレルワールドが出現するとげんなりします。そんな感じです。

ラスト近くの、みんなが我に返りレンタルDVD店の方に殺到するときの間が悪く、そこはリズム感がありませんでした。

ところで、女優さんのうち三人が非常に良く似ていました。三姉妹ですか!?
僕たちの失敗~もう誰も信じない…~

僕たちの失敗~もう誰も信じない…~

ラブリーヨーヨー

駅前劇場(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

真剣におバカする律義さと誠実さ。
ひとくせもふたくせもある非現実的で常識を逸脱している妙ちきりんな人びとのドタバタ強盗珍喜劇。
フライヤーには本格お茶の間サスペンス!とありますが、実際には難しいことなど何も考えずに楽しめる単純明快なコメディ色の強いお話で、テレビドラマの2時間モノのサスペンステレビドラマにあるような凄惨な流血シーンなどもないので、どなたでも安心して楽しめます。
笑いのツボってどうしても人それぞれなのですが、こちらの方々は笑いをとることに対して戸惑いがないように思えたので観ていて非常に清々しかったです。奇をてらったキャラクターが登場するだけでなく、それぞれの思惑が錯綜するエピソードが連なって、精神的にも肉体的にも追いつめられた極限状態にうっかり出ちゃう人間の業も妙でいざという時助けてくれなさそうな知人の顔が脳裏を掠めました。
次回は是非、イヤホン解説にトライしてアナザーワールドに触れてみたいです。

ネタバレBOX

ATM、カウンター、保険&貯金のプレートなど本物と見間違えるほど現実感たっぷりにつくられたどこか、地方の郵便局内が舞台。導入部や暗転時の度に用いられるカントリーロック調の曲がやたらノスタルジックで・・・。

10日前、トオル先輩に銀行強盗しようぜ、と誘われたひろしは犯行当日、開店10分前の郵便局内で待ち合わせる。お互い顔がバレないように工夫しよう。って話していたにも関わらずトオル先輩は何を思ったかキャッツ・アイ風の黒いレオタードに劇団四季ミュージカル、CATS風メイクで登場。ひろしは覆面マスクを用意しているのはいいものの家にある一番怖いモノを持ってきた、との事から鎖鎌をチョイス。これにはトオル先輩も驚きを隠せず「ドラクエ以外ではじめて見た。」と言われる始末。更にトオル先輩は郵便局に来るっていうので「一万円当たりますように!」なんてポストに懸賞はがきを出して願掛けし、ついでに携帯電話からTwitterに「はがき出したなう。」「ひろしと一緒なう。」なんてつぶやいちゃう。(ココ、後ろのプロジェクターにTwitterの画面出してやってもよかったんじゃないかな、なんて思った。)

そうこうしているうちに郵便局は昨日と変わらない今日をはじめ、今日と変わらない明日が続いていく・・・。そんな風にコピ&ぺーストされた日々の素晴らしさを噛みしめながら仕事は至ってテキトーにこなすのがモットー。しかし今日は月末。この世に月末なんかなけりゃいいのに。チッなんて舌打ちする飯田局長は新人・宮田に自分の仕事を押しつけるけどアイドル的存在のゆかにはちゃん付けで呼び猫なで声を使う編愛上司。今日はアフター5に宮田の歓迎会を行う予定があるが、宮田は飯田局長を心底嫌っているため、テキトーな理由を作って断り、宮田抜きで宮田の歓迎会を飯田局長の家で行うことに。田所局長は宮田のことなんか本当はドーでもよくて、とにかくゆかと一緒に居られることが嬉しくてたまらない。というこのシチュエーション。車、出そうか?と普通に言えばいいものを車という単語を必ずや”俺のシルビア”と変換する飯田局長のウザさなんか特に。コレあるある、としみじみしていたところでひろしとトオル先輩の出番。
トオル先輩は持参したスーパーマーケットのレジ袋にありったけ金を詰めるよう要求。トオル先輩の身なりにドン引きする郵便局員に
「自由って怖いだろ!」との神発言も飛び出し、ここまではよかった。が、次の瞬間ピストルを持った金髪男が登場し、ひろしとトオル先輩はあっけなく被害者に降格。郵便局員同様、囚われ人となってしまったひろしとトオル先輩らは一致団結して郵便局内からの脱出を試みる。
ここでごにょごにょとしたヒソヒソ話から、マイクを持ったライヴに変わり、トオル先輩はその長い爪先を空に振りかざした背後には満月が浮かびあがり、ゆかは金髪男の気を惹くために縄跳びをする演出が最高!

しかし、程なくして宮田が警察に連絡したことがバレてしまい、全員携帯電話をぶっ壊される羽目に。

そんな折、奇跡は起きる。腹を空かせた犯人は、「好物スペース犯人でググれ!」と警察に出前を要求したのだった。ひょっとして、出前を装った警察官が現場へやってきて助けてくれるのでは?と一同は踏み、喜びもしたがやってきたのはラーメン屋のジジイ、小川さん。この小川さんがいい味出してて、ラーメン持ってきたのはいいけど、汁を空で切るわ、長ネギ、大根は切らずにありのままの姿で持ってくるわ、5センチづつしか前進出来ないときてる愛すべきジジイ。で、田所局長は「汁だけでも大丈夫な子だから!」なんて言って床に零れた汁の恩恵を受けようと這いずりまわる…笑。

呆れた金髪男は、ひとりづつ解放すると宣言。そこで真っ先に立候補したのは田所局長。理由は明日までにエロDVDを返却しないといけないから。部下の安否などものともせずに自分のことばかりを考える、どこまでもゲスな上司である。

一方、ひろしは宮田に立候補するように促す。それは、ひろしと宮田は実は中学校の同級生で、しかもひろしの初恋は宮田。東京で夢破れて郵便局に就職した宮田は実は男で、ひろしは自分の思い出のなかで宮田は女でいて欲しい。との想いからだったのだが、この宮田が実は男というエピソードはちょっと蛇足に思えてしまった。初恋のひと、もいいけれどひろしの兄弟が東京の郵便局に勤めていたが左遷されてこの郵便局に転勤してきて偶然鉢合わせしまった、などという風にしてもよかった気がします。

やがて金髪男は宣言通り、最初は宮田、その次に田所局長、トオル先輩&ひろしを解放し、ゆかだけ残るが、車に乗ってどこまでも走り去れ、と金髪男から指示された通りにする。・・・というエンディングまでは全て、大学を出たクレバーなゆかの考えた茶番劇で金髪男はゆかの言うとおりに動いてただけ。
ゆかは不要になった金髪男の頭を拳銃で撃ち抜いて、自殺に見せかける。

翌日。田所局長は昨日の強盗事件で誰ひとりとして負傷しなかったことを本部で褒められたことを自慢気に宮田に話す。ほんとは自分の命が助かることしか頭になかったくせに!と誰もが思ったところで涼しい顔してゆかが出社。
昨日あんな事件があったために集配所まで持っていけなかったゆうパックを集配所まで持っていこうとした矢先、やたら重い荷物が。その差出人はゆかで、宛先は実家だった。なかに入ってるのは郵便局の金。ゆかは田所局長に「明日、お母さんが誕生日なんですぅ」なんて言い、そのままスルーで荷物は運ばれ、ゆかのうすら笑いで幕を閉じる。

現実的にはこんなことは絶対にあり得ないし何せ、盗んだ金って使っても番号でバレてしまうし足がつくのも時間の問題でしょうが、「正義が勝つのではなく勝った者が正義」と詠うフライヤーのマンガでのセリフがゆかの行いとリンクしていてお見事でした。
又、終演後に行われた多田岳雄さんの引退セレモニーは、過去12年間の多田さんのステージに立っている姿のスライドショーに多田さんからのご挨拶、メンバー3人がそれぞれ長淵剛、SPEED、金八先生に扮して旅立ちをテーマにした歌をうたったのですが、なんだかもうそれだけでドラマがあってそのなかに全ての想いが込められているような気がして、じーんときました。
シューマンに関すること

シューマンに関すること

劇団東京イボンヌ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/09 (火) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★

高尚な構想
シューマンに傾倒する元天才ピアニストという着想が面白い。役者も秀逸で、落ち着いた大人の雰囲気。

話の作り方、というか人物の設定が、「設定」から「人間性」へと練りこまずに、話の筋のための「都合」が優先したかのような行動や台詞が、それがまた一つの芸術に対するオマージュのようでもあり、狙ってやったのなら面白い試みだと思う。

太陽と下着の見える町(庭劇団ペニノ)

太陽と下着の見える町(庭劇団ペニノ)

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2009/12/05 (土) ~ 2009/12/13 (日)公演終了

観劇
マメさんが観られただけでも、嬉しいです。
パンチラも、色んなパターンが見たかったなぁ、とも思いましたが、なるほど圧巻の演出力でした。
お目当ての笹野さんは、やはり良い女優でした。存在感が抜群!

ふみきり

ふみきり

奥沢スロープ

池袋小劇場(東京都)

2009/12/17 (木) ~ 2009/12/20 (日)公演終了

観劇
同じニュアンスのシーンを複数回入れるのは、構成上勿体無いなぁ、と思いましたが(群集の中で迷うシーン等は一つで良いのでは??)、真っ直ぐな仕上がりで、スッキリと観ることが出来ました。主体と目的が明確で、ちゃんと群像劇してるのが嬉しかったです。

ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

MU

OFF OFFシアター(東京都)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

観劇
2バージョン観ました。
もう少し、数バージョンをやる事の意味が、バシッと出ると嬉しいなぁ、と思いましたが、欲張りすぎか。
面白い演劇を観たなぁ、と純粋に思いました。

19 ナィンティーン 春 〜旅立ち編〜

19 ナィンティーン 春 〜旅立ち編〜

経済とH

シアター711(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

観劇
メタフィクションをよく理解した役者による、半ば力技の笑いにやられました。
今林さん、最高です。

奈白に落ちゆく君を愛す

奈白に落ちゆく君を愛す

ヲカシマシン

吉祥寺櫂スタジオ(東京都)

2010/03/12 (金) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

2時間30分
2時間30分という上演時間が、全てを勿体無くしてしまっていた印象です。
ひとつひとつが長くて、いや長いことが悪いという訳ではないのでしょうが、ゆっくり流れすぎているのです。
なので面白い箇所があっても印象には残らない。
面白くない箇所も同じようにゆっくりと長く入ってくるから。

ネタバレBOX

内容は、一見のほほんとしているように見えた主人公の内面世界が、実は殺伐としていて、その内面世界に取り込まれた主人公自身が、最終的には内面世界の崩壊とともに消滅(死?)する?とういうような内容だったのかな、と思いました。
エヴァンゲリオンのテレビ版の最後の方みたいな?違うのかな?よくはわかりませんが、好きな題材ではありません。

まだ旗揚げしてから二回目の公演とのことだったので、これから作風なども色々と変わってゆくのでしょう。
そういう変化に期待したいです。
スイングバイ

スイングバイ

ままごと

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

柴幸男ワールド全開!
 前回の「わが星」で星の誕生から滅亡までをちょっとコミカルな5人家族で表現した柴幸男が今度は「スイングバイ」で人類の歴史を超高層ビルに見立て、悠久の営みを会社での仕事に置き換え、独特のリズム感で表現した。

 初日ゆえの堅さもあってか、完成度ではまだ「わが星」に及ばないものの、岸田戯曲賞受賞というプレッシャーに負けず、自由奔放に演出している様子が伺えてうれしかった。端々に独特の感性と感受性が感じられ、今、時代と共にある劇作家の代表である。見逃してはいけない作家だ。

「わが星」で完成させた柴流のリズム演劇が、今回も見事に機能し、オープニングとエンディングの会社の風景はまるでスポーツ中継を観るかのようなわくわく感でいっぱいだった。

 役者では部長を演じた菅原直樹が独特の魅力があった。新人サラリーマンを演じたいしおと、その恋人でエレベーターガールを演じた菊池明香がさわやかだった。

ネタバレBOX

 場面転換で役者達が一斉にくるりと宙を舞う。これがスイングバイだと思った。回転しながら加速度を生む運動。このスイングバイで芝居全体にリズムを作り、そのリズムの中で物語にきらめきを持たせる。

 柴幸男はまるで化学者のように、新たな実験を次から次へと始めた。我々は錬金術師の産み出す化学変化をただ、楽しめばいいのである。
皇帝【公演終了。ありがとうございました。】

皇帝【公演終了。ありがとうございました。】

趣向

STスポット(神奈川県)

2010/03/12 (金) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

201003161930
201003161930@STスポット

シューマンに関すること

シューマンに関すること

劇団東京イボンヌ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/09 (火) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★

素直な物語
登場人物が多く、エピソードも多く、ぼんやりとした印象を受けた。音楽は良かった。

兵器のある風景

兵器のある風景

俳優座劇場

俳優座劇場(東京都)

2010/03/14 (日) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度★★★★★

本当にすごい演劇!!!
久しぶりに胸にじわじわ迫る本当にすごい演劇を拝見しました。これで、2800円なんて申し訳ないくらい。
今年の、☆5つでは足りない2作目舞台でした。
まやかしや小手先でない、迫真の会話劇。こういうプロ中のプロが書いた骨太の会話劇には、なかなかお目に掛かれるものではありません。
その上、常田さんの翻訳が素晴らしくて、翻訳劇にありがちな、よその国のお芝居感が皆無でした。
役者さんも演出も美術も、全てプロの力が結集した、類稀な本物の演劇世界が構築されていて、この舞台に関わった全ての人の力業に脱帽しました。

ネタバレBOX

私の周りに、最新兵器に関わるような人物はいる筈もないのですが、常田さんの見事な翻訳と、坂手さんの綿密な演出と、役者陣の嘘に思わせない演技と、島さんの脚本世界を寸分違わずに表出した美術によって、あっという間に、この自分の周囲にはいない筈の人物ネッドの葛藤が我が事のように身近に感じられ、その兄ダンと同じように、彼の今後の人生を見守る目で、終始感情を揺すられっ放しの3時間弱の観劇でした。

一幕はネッドの新居の部屋。整然としているけれど、絵の位置が何となく不均衡で、彼の心を表出するような、上辺だけ落ち着いた部屋。一般市民の命も奪いかねない兵器を創り出した弟と、その使用を必死に阻止しようとする兄の二人芝居の部分が特に秀逸。でも、そんな大それた話題をしていても、二人は腹が減ったと食事をし、トイレをもようす、普通の生活者なのです。だから、余計、繰り広げられる会話が、人事でなく、胸に刺さります。
二幕は、一転、無機質な尋問部屋的様相の部屋。ブルックスが、投げるゴムボールが精巧な拷問道具のように見えて、不気味でした。
暗転後の三幕は、元のネッドの部屋ですが、彼の心の憔悴を物語るような、散らかり放題の部屋。でも、一幕の変に整頓された部屋より、ひどく人間味のある部屋に思え、これからのネッドの人生が、兄一家の情愛に支えられて、人間的な生活が戻って来そうな、静かな情感を感じました。

役者さんは、誰もが、役として、説得力ある好演。最近、坂手さんの繰る腹話術の人形的な台詞ばかりでお気の毒な感じだった大西さんが、もう、ネッドの苦悩を見事に体現され、久しぶりに役者冥利に尽きる役だったのではと、嬉しい名優ぶり。大してできの良くない本でも、書かれている以上の役を生きられる数少ない名優、中嶋しゅうさんは、本が素晴らしいから、これはもう実際そこにいる人物のよう。荻野目さんの舞台は、久しぶりでしたが、西欧のキャリアウーマンの所作を見事に演じて、日本人とは違う女性像を活写。浅野さんは、任務に忠実な男の不気味な自信を表出した不敵な演技が、秀逸でした。

大変重いテーマなのに、こんなに卑近な感情を持って、観劇できるとは予期していなかっただけに、本当に宝くじに当たったような、充実感を感じた傑出舞台でした。

この作家、ジョー・ペンホールの作品「ブルー/オレンジ」買ってあるので、益々楽しみが加速しました。

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