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シューマンに関すること

シューマンに関すること

劇団東京イボンヌ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/09 (火) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★

シューマンに関することに関すること
「君は机たたきについて何も知らない。机はなぁんでも知っているんだよぉ」
東京イボンヌ『シューマンに関すること』より



________



人間何にキレるって、楽しみにしてた芝居観に行ったら、隣の席の人間が音憚らずに始終盛大に鼻水すすってるのにキレますよ。

花粉症の時期だから仕方ないのかもしれないけど、1時間30分、知らない女の洟すする音を間近で聴き続けるのが気持ちいいかと言ったら、他は知らないけど私はお世辞にもイヤですよ。



「ここで私がブチ切れて暴れだしたら、たぶん役者さん達もどうしていいかわからなくて困るだろうな」
とか思いながら90分、なるべく隣の人から顔を離すように、腰を曲げて拝見いたしました。


みなさまも鼻水女(男にも)にはお気をつけて。
ライブハウスとかだったら離れちゃえばいいんだけど、芝居はそうはいかない。



_________




以下は東京イボンヌ様が公演した、『シューマンに関すること』のレビューです。

東京イボンヌは、「前の席で観たほうが面白い舞台を作る劇団」です。

普段、私は舞台を観に行くと、舞台から近すぎず遠すぎずの席に座ることにしています。
あまり遠すぎると観客の頭ばかりが見えて舞台の世界に入り込むことができないし、
かといってあまり近すぎると、役者さんの舞台用の発声や表情が自然体でなく、
胡散臭いのが諸見えで、それはそれで集中できないからなのです。

が、イボンヌさんの舞台はできる限り前に座って拝見します。
なんでか。

東京イボンヌの演技はなんか自然体っぽくて近くで観ても平気だからなんでしょうね。


誰一人としていわゆる舞台らしい演技、をしていないのが、この劇団の特徴だと思います。









『シューマンに関すること』
作曲者ロベルト・シューマンに憧れ続け、ついには自身をシューマンの生まれ変わりだと思い込んだ日本の音楽家の物語。と、ありていに言ってしまえばそういう話。


舞台を見終わってから、シューマンの生涯に興味を持ちました。舞台で知ったシューマンに関することがあまりにも面白かったので。
で、作曲家ロベルト・シューマンのことをネットで調べれば調べるほど、舞台の中で話されなかった興味深い濃いエピソードが数多く残されている事に気付きました。
それこそ、一つ一つのエピソードがそのまま独立して、各々1つずつ舞台で作れそうなほどに。
そんな中で必要なシューマンのエピソードをピック・アップし、かつ(誤解を恐れずに言えば)不必要なエピソードをあえて削除し、厳選されたシューマンネタで勝負するイボンヌさんに脱帽。もっと組み込みたい部分もあったのではないかと思うのですが、あんまりシューマンのエピソードを詰め込みすぎて、ただの逸話の集大成みたいな舞台になったらそれは、東京イボンヌの演劇ではなくなってしまう。


ネタバレBOX


あと印象に残ったことと言えば、終わり方が変わったような気がします。

私が東京イボンヌさんの舞台で知っているのは、今回のものと『ブレス』と『喫茶シャコンヌ』 なのですが、


『ブレス』の終わりは、

「ここに来るのは初めて?」
「当り前だろう」
(暗転)



『喫茶シャコンヌ』の終わりは、

「旅行にでも行かないか?」
「・・・ああ、(皮肉気味に)新婚旅行」
「……そうだな」

(暗転)




・・・と、観る者側から見たら、
「ああ、この舞台が終わっても彼らの会話は続くんだろうな。しかもその会話の流れも大体わかる。この二人は、こう、こう、こうなって、きっとああなるんだろうな」
と、続きを思わせるような、舞台が終わった後の、登場人物の人生の一手、二手先まで想像できるような終わり方をさせていたのが、今回の舞台は、続きが見えないというか、あのシューマンかぶれは死ぬのか、それとも生きるのか、それさえ見えない終わり方。



しかも一人の精神病患者が、病院内で丸腰で手を振るだけで大きなオケが流れるという、日常生活ではできない、舞台でしかできない演出でのラスト。



それが良い、悪いではないのです。
実際そういう演出をやって舞台の仕切りをうまくしている人は、プロアマ問わず腐るほどいるわけだから。

ただ、今までの舞台でやっていた、生活臭を愛する感じであった履歴から見て、今作品のラストはイボンヌさんの舞台の演出にしては珍しいなあと思いました。
まず最初にあの終わり方を決めたのか。それとも、舞台を作ってゆくうちにあの終わり方にすることに決めたのか。イボンヌさんにとっては些細なことなのかもしれない。でも、私的にすごく気になります。


最後に。
銀座喇叭さんは三上博史の生まれ変わりだと思う。どえらいかっこいい。
三上さんはバリバリ生きてるわけですが。
ソリティアが無くなったらこの世は終わり

ソリティアが無くなったらこの世は終わり

山田ジャパン

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

★はつけない
はまち :『もったいなかったかも』
これ、響いた。この芝居で最強のセリフ。
評価(★)はつけない。

薔薇とサムライ

薔薇とサムライ

劇団☆新感線

赤坂ACTシアター(東京都)

2010/03/16 (火) ~ 2010/04/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

極めつけのサービス精神に溢れる舞台
いつも思うことながら、お客さんを楽しませることにかけては、新感線の右に出るモノはいないんじゃないかな。
本当に、サービス精神が卓越している!!
カーテンコールでの、客席の喜び様を見るだけでも、幸せな気持ちになれました。
宝塚現役時代の天海さんを生で観たことはありませんが、当時のファンが観たら、泣いて喜びそうな衣装やシーンや振付がふんだんにあり、もうそれだけでも、胸ワクワクします。
客演陣皆、適材適所の好配役で、文句なく楽しめました。
浦井さんも、「ダンスオウ゛ウ゛ァンパイア」以来のはまり役で、何とも愛すべきキャラの王子を好演していて、ファンとして嬉しい限りでした。
山本太郎さんが、カーテンコールまで、そうと気付かず、歌もお上手だし、役者さんとして、見直しました。
新感線は、たとえどんなベテラン俳優や人気タレントを連れて来ても、皆が一丸となって、舞台を楽しく創り上げる業が、群を抜いています。
料金の高さを感じさせない、数少ない劇団だと、観る度思います。
客演も劇団員も、共に最高のステージでした。

ネタバレBOX

神田沙也加さんに、お母さんの聖子さん風の歌を歌わせたり、天海さんに、オスカルやジャンヌ・ダルクを連想させるようなコスチュームを着せたり、浦井君は殺陣をしながら熱唱したりと、とにかくファンサービス満載の舞台。
高田聖子さんの、驚きの死に様や、じゅんさんの名エンタティナーぶりにもただもう感服するばかり。
天海さん、素敵だし、古田さん、活舌良かったし、森奈さんの潔い演技も大ウケで、ホントに何もかも楽しい舞台でした。
帰宅して、もう大分経つのに、まだ楽しさの余韻に浸っています。
ブロウクン・コンソート

ブロウクン・コンソート

パラドックス定数

SPACE EDGE(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

犯罪ドラマは熱さよりもクールさを旨とすべし
SPACE EDGEという場所は、もともと工場かなにかだったのだろうか。五反田のアトリエヘリコプターの雰囲気にちょっと似ている。これまでに2度ほど、パラドックス定数の芝居で来たことがあるが、今回はこれまでの上演場所だった奥へは入らずに、以前は受付があった手前のスペースに客席を設けている。

話の内容も、今回は歴史的、社会的な事件を背景にして男たちのドラマが展開するという得意のパターンではなく、拳銃の密造工場に出入りするヤクザ、刑事、工員、殺し屋のやりとりを描いている。

私が見始めた当初、パラドックス定数の芝居の登場人物はもっぱら黒いスーツの男たちだった。その辺のこだわりから、クェンティン・タランティーノ監督の映画「レザボア・ドッグス」を連想したこともある。そして今回は拳銃が絡んだ悪いやつらの物語だということで、いよいよ「レザボア・ドッグス」みたいなギャング物が見られるのではないかと期待したのだが、残念ながら本編はクールな犯罪アクションからは程遠い内容だった。別に作り手のせいではなく、勝手にそういうものを期待した私が悪いんだけど・・・

それに、人物や状況の設定がちょっと現実離れしすぎている気がした。青山学院大学に通う学生の殺し屋というのもちょっとぶっ飛びすぎているし、日本にも悪徳警官はいるかもしれないが、拳銃の密売を賄賂をもらって黙認するというのはちょっと考えにくい。仮にいたとしても相棒の刑事までがそれをとがめないというのはありえない気がする。劇中では銃声も何度か響き渡るが、それに対しても登場人物たちはみんな警戒心が薄い。警察に通報される危険があるということに無頓着すぎる。拳銃の密造をする工員にしても、たとえ家族だからといって知恵遅れの兄を犯罪行為に引き込むのはリスクが大きいとは考えないのだろうか。犯罪に手を染める者は犯罪が露見する危険性に対して、もっともっと過敏で用心深くなければ、見ているほうも面白くない。

まなざし

まなざし

掘出者

タイニイアリス(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

満足度★★★★

「ニセモノ」というルール
コンビニ勤務の木村慎司が主役。登場人物は木村の他に8人。
白い箱のような部屋での芝居。家族ごっこのような風景。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

木村の前を今までに何人もの母親や父親や兄弟が通り過ぎて行った。5番目のおふくろには虐待された。「好きだよ。好きだよ。」と連呼しながら木村の顔を膨らましていった。そうして、今度は知子という血のつながった実の姉が現れる。

しかし、木村は知子のマグマのような強い愛情と半ば強引に「一緒に暮らそう」という知子の存在にヒク。木村は5番目の母親以来、「愛情」と言われると恐い。だから、血が繋がっていない現在の父親との暮らしに満足していた。この父親・永吉は木村よりも年下だ。しかし木村はそんな事はどうだっていい。父親としての役割を演じてくれさえすれば、それでいいのだ。家族という概念を木村は持ち合わせて居なかったし、そもそもこの物語を構築しているシステムが「ニセモノ」というルールの上に成り立っているからだ。

そして、女の顔を見分けられない父親。永吉は女だったら誰でもいいと思っている。キラキラと輝いてるロマンチックラブをエンジョイしたいだけとのたまう。

一方で姉は行きずりの複数のオヤジと寝た。臭かった。期待はずれだった。そんな姉・知子は、彼女の母親の19番目の男が嫌いだという。パンチパーマをしたその男とセックスをした知子は母親に殺されそうになったという。

また別のキャラクターの女は中二の時に男に声をかけられてついて行ったら「むかつく」といってボコられたという。顔が紫になったけれど、ドキドキした。もっとドキドキしたくて「もっと殴って下さい。」と懇願する自分が居た。自分のスタンスが解らない。苛められていないと落ち着かない、という不のオーラを持つ女。

一方で「誰かの役に立ちたい。」と言ってタンスになる井上有希。彼女は「温めておきました。」といって、どらえもんのようにポケットから靴下を出す。まるで殿が穿く草鞋を懐に入れて温めていたサルのように・・。

そして有希のストーカーをする耕平。「10年後に会う約束をしましたよね?あの時と変わらぬ同じ気持ちを持ってきました。」と吐く。


それぞれのキャラクターがどこか歪みや闇を持って形成されている。そしてその形成さもいびつで滑稽だった。家族という一つの枠の中に出たり入ったりする人物像そのものが不のエネルギーを放出していて醜いのだ。カタツムリの中身を覗いてしまったような、生々しい不快感が唐突に込み上げるような芝居だった。

登場人物の全てが、かつて受けた傷を癒すことなく、膿んだまま放置されて、今だにジクジクと活動しているようなさまだ。だから・・・自分に関わる他者とはそれなりの距離を置いて薄っぺらい関係の方が有難い。と言ってるようなものだった。少しでも現実味を帯びてくると、「それは『ニセモノ』というルールから外れる!」といって、舞台監督が飛んでくるのだ。ルールを破った者には「退場」させられる。だから彼らは『ニセモノ』というルールに則って、ずっと自分の役割を演じ続けなければならない。なるべく薄っぺらい感情で。

好みがひじょうに割れる作品だと思う。しかし、誰でもがひっそりと隠し持ってる闇や歪さを表現した舞台だったなら、人間に対して過剰な期待を捨てた分だけ「木村の模倣家族」は本物かもしれない。


イデソロリサイタル

イデソロリサイタル

青山円形劇場

青山円形劇場(東京都)

2010/03/18 (木) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

コスプレ・ダンスショー
井手茂太のソロダンス。約1時間ほど。ちょっと変わったステージのかたち。普段は客席になっている部分の半分がステージで、残りの半分はふつうに客席。そして中央の円形舞台も客席になっている。
だからステージは弧を描いていて、背後の壁には普段は観客が出入りする両開きのドアが4つも5つも並んでいる。それを盛んに利用して、神出鬼没のコスプレショーを展開した。
最初は映像でもみたことがあるスーツを着たサラリーマン。次は歌舞伎で見かける白い獅子の毛皮を頭にかぶり、ふさふさの長い尻尾をぐるぐると回してみせる。次はキャリーバッグを引きずりながら仕事に向かう飛行機パイロット。並べた椅子は機内の客席に見立ててある。あぶない操縦で事故った模様。今度は長いテーブルの前で会社側の謝罪会見。ジャンパーの色を変えれば被害者の代表にもなる。壁に立てかけたモップは仕事を終えてテレビを眺める清掃員か。そのほか着物姿の演歌歌手、ぬいぐるみを抱えたラグビー選手、マントとマスクのレスラーめいた怪人などにも扮装した。
踊りそのものは少なめで、ちょっと物足りない気もしたけれど、本格的な踊りはイデビアン・クルーのほうで、と割り切って、半ばコントのようなダンスショーを気軽に楽しんだ。
公演中に舞台から落ちたという情報も耳にしたが、楽日のこの日は元気そうに動いていた。

まなざし

まなざし

掘出者

タイニイアリス(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

満足度★★★

社会の病理?
シュールな世界ながら、登場人物は現代のちょっとおかしな人達ばかり。社会の病理?を描きたかったのでしょうか。ブルーになる芝居でしたが、セリフはすっごく面白かったです。

私と私のリチウム電池式モンキー

私と私のリチウム電池式モンキー

演劇集団ナトリウムサナトリウム

GALLERY ARATA(宮城県)

2010/03/13 (土) ~ 2010/03/21 (日)公演終了

満足度★★★

不思議な空間
前半は「これはどう観たらよいのだろう?」と観方がわからず、のめり込むことができませんでした。
が、後半は楽しみ方が段々とわかってきたので集中して観ることができました。

そして観終えた時にはなんだか幸せな気持ちになっていたわけで。

不思議な芝居だったなー。
違う作品も観てみたいです。

会場のギャラリーARATAも不思議な空間でした。
しかし外からの音がだだ聞こえなのはちょっと痛いですが…(汗)。

まなざし

まなざし

掘出者

タイニイアリス(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

満足度★★★

不思議な感覚
社会の成り立ちについて、不思議な感覚にとらわれました。

ネタバレBOX

出てくる人々には顔が無く、白いお面を被っているような感じでした。

誰でもいい、与えられた役割をこなせばいい…。人でもタンスでも…。

ただ殺人だけは許さないという風に作者は考えているらしく、そうした社会規範を作者はシステムと名付け、舞台監督にやらせているところが興味深いところでした。
~花よりおはぎライブ~【劇場版:バナナ学園の暴走】 (ご来場まことにありがとうございました!!!)

~花よりおはぎライブ~【劇場版:バナナ学園の暴走】 (ご来場まことにありがとうございました!!!)

バナナ学園純情乙女組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/03/22 (月) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

まだまだいける、次に期待。
もっともっと完成度があがる。台詞がきこえなかろうが、歌声がきこえなかろうが、踊りがずさんだろうが、それでも迫ってくるものがある。その迫り方にもっともっと意識を注いでほしい。
まさかゲネで壁に穴あけたから身体が萎縮したなんてことないよね?

前園あかりさんがますます好きになった。機会があったら自分の作品に呼びたいと舞台をみるたびに、思いが募っていく。そしてここが彼女のホームグランドなんだと体感できる強さがあった。

さいごは、からだばくはつ

さいごは、からだばくはつ

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2010/03/18 (木) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

おつかれさまー
ばくはつしなかったんですねー
それもまたよし

旅の道連れ 博多編

旅の道連れ 博多編

Monochrome Circus

福岡市立少年科学文化会館ホール(福岡県)

2010/01/23 (土) ~ 2010/01/24 (日)公演終了

五感で感じる舞台
1人の男性が、人生という名の旅にでて、旅先での出会いをつづった物語。

ネタバレBOX

舞台上舞台の、密接な空間の中に、いきなり大型のバイクが走りこんでくる大胆さにびっくり(@@;)タイヤのゴムのニオイ、焼けたオイルのニオイ、、、まさにダンス版ロードムービーの幕開けです。

目の前で、繰り広げられる坂本公成さんと「道連れ」のエピソードの数々。どの出会いも宝物ですよね。

「舞台上舞台」の最後のどんでん返しには、ただ感動。「ありがとう」と言われて、ちょっと照れつつも、自分が舞台の世界の登場人物になったような感覚になって、幸せな気持ちになりました。

こちらこそ、みなさんに「ありがとう」です。
『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

劇場MOMO(東京都)

2010/03/16 (火) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度★★★★★

個人的には好みではない
なんとなく、演劇よりお笑いに近い質の笑いかなあと。
キャラや奇抜な動作寄りの笑いは個人的にあまり笑いを誘われないので、コメディとしては好みではなかった。
それでも各キャラのあまりにもあまりにもな熱量は後半ジワジワ効いてきたし、振りまいた無数のどうでもいいような伏線をきっちり泳がせ回収していく脚本は、公式を使って解く数学の問いのような気持ちよさがあってしっかり楽しい。
リズムよく、ちゃんとコメディしてるなという印象。

旅の道連れ 番外編

旅の道連れ 番外編

PAI福岡

パピオビールーム・大練習室(福岡県)

2010/03/20 (土) ~ 2010/03/21 (日)公演終了

前原の栗饅頭が食べたくなった
よかった!この内容で800円はお得(●≧∪≦●)

ネタバレBOX

セットは、シンプルに舞台奥にピアノと照明と「旅の道連れ 博多編」でもおなじみのバーカウンター。

デュオのダンス作品が展開され、深水さんの、ピアノの伴奏と生歌。
「博多編」の作品を、アレンジしたものもあれば、番外編オリジナルの作品もあり。
全体を通して、博多編とはイメージが変わって、個々のアーティスト、デュオの個性が活かされた印象。
いい感じで、リメイクと言うか、再生というか。新しいものに変えていく構成力とか演出力とか、すごく新鮮!!

どの作品もおもしろかったのだけど、
特に「前原の栗饅頭」の歌と、百田さん・高野さんが、とにかくかわいかった。NHKみんなの歌にでてきそう♪
さいごは、からだばくはつ

さいごは、からだばくはつ

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2010/03/18 (木) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度★★

もうちょっと
意外と本がしっかりしていて驚きました。
ただ、演出がもうちょっと。
もう一歩、あと少し細かい演出ができたらもっと引き込める舞台ができたと思うので、ちょっとおしい感じがして残念です。

ネタバレBOX

フライヤーに書かれていた面白そうな設定が生かし切れていない感じがしたのが、もうちょっとと感じた原因なのかもしれません。
なんで舞台が『信州・長野』なのか、青函トンネル封鎖なんておもしろいアイデアなのに、ほとんど触れられてなかったな、とかとても細かくて小さな事なのかもしれませんが、気になりました。
後は、間の取り方が冗長な感じを受けました。
間を取るのは演出としてはとてもいいのかもしれませんが、ここぞと言う時だけに使える手段だと思います。
長すぎる間を何度も多様するのは、観客の集中力が持ちません。
ゾンビが一回しか出てこなかったのは、個人的には残念。
いっその事、大量に出演させるか、音や影だけでまったく姿を出さなかった方がよかったのでは?とも思いました。

スタッフや観客が上演中に出入りしたり、PA席のスタッフが上演中に動き回り過ぎです。
ガサゴソとうるさいのと、背中を蹴られたのには驚きました。

とは言え、とても面白かったです。
色々と書いてしまいましたが、みなさん次回も頑張って下さい!
遠ざかるネバーランド

遠ざかるネバーランド

空想組曲

ザ・ポケット(東京都)

2010/02/10 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

逆説的ネバーランド
ピーター・パンの物語をどう描くのだろうという興味で観に行った。想像していたのとは違っていたが、なかなか面白い芝居だった。
全体に観客満足度が高いようで、みなさんのレビューに言い尽くされている感じで、楽しく読ませていただいたせいか、自身は書きあぐねてしまった。
ほさかようは、深層心理的な世界を描くことが好きらしく、巧みである。私が若手の劇作家の力量をはかる基準のひとつとして、もし、これをメジャーな俳優の配役で、中央の劇場で上演したとしたらどうだろう、お金をとれるだろうかというのがある。その点で、ほさかようは期待できるひとりだと思う。作家としての個性はまったく違うが、20代のころの坂手洋二に将来性を感じたときと似た感覚を持った。

ネタバレBOX

「一緒に空を飛ぼうよ!」とピーター・パンは子供たちを誘う。ひところ盛んに言われた「ピーター・パン症候群」は大人になりたくないというモラトリアム現象だが、この劇のピーター・パンの「飛ぶ」も現実逃避ではあるが、大人にならないことというよりもっと深刻な、文字通り、死のダイブを意味しているらしい。終盤登場人物がそれぞれ「いずみ」を名乗って、ネバーランドは実は主人公の少女の心の中の世界であることがわかる。ともあれ、役者がみな適役で、ピーターの中村崇、小玉久仁子のタイガー・リリーなど、いかにも見た目それらしい雰囲気が出ている。小玉久仁子は「時間のムダ!ムダ!」と前回のホチキス公演の役のアテ書きの様な台詞も出てくる(笑)。作・演出家の中には脚本至上主義で「役のアテ書きは邪道」と言い切り、さほど俳優に関心を持たない人もいるが、ほさかようは日ごろからいろんな芝居での俳優さんをよく観ているのでは、と思った。これは人によって好き好きだと思うが、私は俳優の個性に関心を持つ作・演出家のほうが芝居も面白くなると思っている。
トゥートルズの二瓶拓也が「夕ご飯のハンバーグが冷めないうちに食べなさいと言ってくれることが本当のやさしさ」と訴えるところは胸が詰まった。彼は、本当に童話から抜け出したようにあどけない(笑)。台詞を言うとき、いちいちマイクを使って囁くフック船長(中田顕史郎)がおかしい(笑)。ルフィオの石黒圭一郎(ゲキバカ)など、最初のほうに倒されてしまうので、出番が少なく、もったいない気もした。少年(斎藤陽介)が最初、出てきたときはただのひねくれものかと思ったが(笑)、終盤に向けて徐々に正体をみせていく描き方も巧い。ビスカ役の横田有加は、まことに人魚らしく美しい。海賊フォガーテの尾崎宇内はアングラ芝居のときとまったく違う印象で面白いなーと思って観ていた。私がアングラ芝居で観ている俳優はなぜか、近頃、違う役どころで良さを発揮しているような気がする。若いうちからいつも同じような役どころを演じてイメージが固まってしまうよりも、機会があれば、いろんな劇団に客演していろんな役に挑戦して引き出しを増やしてほしいと思っている。実力のある俳優に対してはなおさらそう思う。
ウェンディの清水那保はCoRichでも人気があり、前から観てみたいと思っていた女優だが、台詞を言うときに首が常に前に出る姿勢の悪さが気になった。時折こういう女優を見かけるが、癖なら早く直したほうがよいと思う。母親(武藤晃子)が冒頭、絵本を読み聞かせることや、妖精のティンカーベル(これも武藤晃子)がやけにオバさんくさい理由も、だんだんわかっていく。だが、ティンカーベルは、ネタバレせずに妖精の間はもう少し妖精らしく振舞ってもよかった気もする(笑)。
主役の西内裕美の降板で脚本を一部書き直さねばならなかったようだが、それでもこれだけに仕上げたのは見事。機会があれば、本来のストーリーで再演してほしい。ズバリ書割そのもののようなセットがラストに大道具転換されるのもよく考えられていると思った。ラストで学園物になっていたのが、ちょっとガッカリしたが、これは私の個人的な好みの問題なのであしからず(笑)。
私が子供のころ、民放TVで「ディズニー・ワールド」とかいう番組があり、あるとき、ディズニー・アニメにより「人間の感情と理性」を説明的に描いた作品が放送されたことがある。「感情のカンちゃん」と「理性のりーちゃん」という子供の姿をした2つのキャラクターが人間の頭の中に棲んでおり、頭の中の自動車のハンドルをめぐってしじゅう主導権争いをしている。男性には男の子、女性には女の子の姿をしたカンちゃんとリーちゃんが棲んでいるという、子供にもわかりやすい設定に大いに感心したものだ。今回の公演を観て、そのアニメのことを思い出した。どこか共通点を感じる。
ろばの葉文庫でセット券を購入し、カラーコピーを使った美しいチケットだったが、今回受付で回収されてしまい、手元に残らなかったのが残念。予約リストにチェックを入れるだけではダメなのか。釈然としない。
凡骨タウン

凡骨タウン

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/02/05 (金) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

木下恵介の「惜春鳥」を思わせる作品
もともと、暴力場面が多い芝居は苦手で、しかも、前作を観ていないので人間関係がよくわからない点もあったが、引き込まれ、胸を深くえぐられた。
正装し、ご馳走を並べたテーブルにつく出演俳優たちを撮影したフライヤー。一見、公演の記念写真のようだが、この物語の登場人物たちにはまったく無縁の世界なのだということが芝居を観るとわかる。逆説だけにいっそう切なくなった。
この芝居を観た直後に、名匠木下恵介の「惜春鳥」を観る機会があり、時代状況も人物設定もまったく異なる作品だが、非常に酷似したものを感じた。
「惜春鳥」は会津を舞台に幼馴染の同級生の友情と裏切り、挫折を描いた作品。この映画の中で主人公の青年が悟るのは「立場が違えば心情的に理解できる部分もあるけれど、自分は自分の生き方しかできない」ということ。木下作品は救いようのない人間関係や貧困の泥沼の中で懸命に生きる人間を描いて感動を呼ぶ。蓬莱竜太のこの作品もまた、現代の「惜春鳥」だと思った。

ネタバレBOX

劇の冒頭、早乙女がケンに語る「もしも、俺がおまえだったら、こうするという考え方はまちがってる。その人間に生まれたら、何から何まで条件は同じ。まったく同じことが周囲にも起こり、違う考え方や生き方なんてできっこない」
という意味の台詞。これが胸に突き刺さった。この台詞で始まらなければ、感情移入して観ることはできなかったかもしれない。この町に転校してきたケンは妹と祖母と3人暮らしで、ほとんど寝ている祖母の口癖は、「金持って来い、食べ物持って来い、男連れて来い」だった。たとえ盗んででも、ケンはそれを実行し、祖母は時にはケンを布団の中に引き込むこともあったという。
そういう異常な生活の中でケンは早乙女兄妹と出会い、早乙女の妹キヌ子とも互いに好意を抱くようになる。早乙女は、不良少年グループを統率し、仲間のしるしとしてからだに墨を入れることを強要。少年たちはひるむが、一番最初に刺青を施すことになったのはキヌ子はだった。キヌ子は少年たち以上に兄には絶対服従で、兄の命令で人に言えないような仕事もしてきたようだ。キヌ子はきれいな仕事(スーパーのレジ?)で稼いだお金だから、これを持って町を出るようケンに勧めるが、ケンはとどまり、仲間が離れても 早乙女に抵抗し、敗北の瞬間を迎える。回想場面も挿入されるので、前作を観ていないと時系列的にわかりにくくなるところもあった。
萩原聖人のケンは、真に迫った演技で、その説得力がこの芝居の根幹を支えている。私は萩原の舞台はこれ以前に一度しか観ていないが、そのときも妹と2人で世間から隔絶して暮らし、そこに入り込んできた男に支配される役柄だった。
千葉哲也の早乙女は不気味で迫力があって本当に怖い。古山憲太郎の演じるハルフミが足を引きずっているのは、当たり屋をやって生活してきたという設定だからだそうだ。木下恵介も「惜春鳥」や「冬の雲」でグループの中に1人足の不自由な若者を出しているので、そこも共通点を感じた。古山のもう一役、ケンの妹カナエの同棲相手ウメオが最初、同一人物なのかと思ってしまった。寡黙で暗いハルフミは適役だが、純朴なウメオも持ち味が出ていた。客演ばかり観ていて、本拠地のモダンスイマーズで古山を観るのは初めて。ウメオのユーモラスな演技にはブラボー・カンパニーでの経験が生きている気がした。キヌ子の緒川たまきは最近は舞台の仕事が多いが、やはりモダンスイマーズに客演したことのある鶴田真由と口跡や雰囲気が似ていると思った。佐古真弓はケンの妹カナエ、祖母を思わせる老婆との2役を演じ分ける。ケンを慕うナーの津村知与史は、饒舌で楽天的な演技が逆に悲しみを誘う。ケンと早乙女を結びつけたのはほんの些細なエピソードなのだが、青年が暴力団員となるきっかけというのも、頼るものなく、世間に背を向けてずっと孤独に日陰を歩いてきた若者にとって、暴力団員のわずかな温かさが胸にしみ、その道に入ってしまうのだと聞いたことを思い出させた。
孤独と貧困と暴力のやりきれない連鎖。ケンが抜け出す道はなかったものだろうか。
~花よりおはぎライブ~【劇場版:バナナ学園の暴走】 (ご来場まことにありがとうございました!!!)

~花よりおはぎライブ~【劇場版:バナナ学園の暴走】 (ご来場まことにありがとうございました!!!)

バナナ学園純情乙女組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/03/22 (月) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度★★★

※食べ物はたいせつに!※
バナナ学園は二度目。おはぎライブのみの方がかえって潔くよくて 心の底から楽しめました。相変わらずの脱ぎっぷりはじけっぷりだし、みんなほんとに ほんとに可愛いしww


観客と舞台との距離感を、物理的に埋めにかかる・・・
っていうか客席の男の人にキスしてましたね。キャストがほんとにすぐ傍にくるので、びっくり。さらにパワーアップした印象でした。


そして・・・・
立ちっぱがしんどくて、すごくお酒が飲みたくなりました。次は座席があるといいな。もしくは飲酒可だといいな。

スイングバイ

スイングバイ

ままごと

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★

21日
アイディアは優しく新鮮で、シンプルな物語に見事な深みを与えてくれますが、演出の方法に気を取られるからでしょうか、役者さんのお芝居にはあまり引き込まれませんでした。

三日月に揺られて笑う

三日月に揺られて笑う

タニマチ金魚

ザ・スズナリ(東京都)

2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

面白!
役者さんが全員良かった。客演の方でめっさ好みな人がいて目が離せなくなった(笑)

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