
シューマンに関すること
劇団東京イボンヌ
サンモールスタジオ(東京都)
2010/03/09 (火) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★
シューマンに関することに関すること
「君は机たたきについて何も知らない。机はなぁんでも知っているんだよぉ」
東京イボンヌ『シューマンに関すること』より
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人間何にキレるって、楽しみにしてた芝居観に行ったら、隣の席の人間が音憚らずに始終盛大に鼻水すすってるのにキレますよ。
花粉症の時期だから仕方ないのかもしれないけど、1時間30分、知らない女の洟すする音を間近で聴き続けるのが気持ちいいかと言ったら、他は知らないけど私はお世辞にもイヤですよ。
「ここで私がブチ切れて暴れだしたら、たぶん役者さん達もどうしていいかわからなくて困るだろうな」
とか思いながら90分、なるべく隣の人から顔を離すように、腰を曲げて拝見いたしました。
みなさまも鼻水女(男にも)にはお気をつけて。
ライブハウスとかだったら離れちゃえばいいんだけど、芝居はそうはいかない。
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以下は東京イボンヌ様が公演した、『シューマンに関すること』のレビューです。
東京イボンヌは、「前の席で観たほうが面白い舞台を作る劇団」です。
普段、私は舞台を観に行くと、舞台から近すぎず遠すぎずの席に座ることにしています。
あまり遠すぎると観客の頭ばかりが見えて舞台の世界に入り込むことができないし、
かといってあまり近すぎると、役者さんの舞台用の発声や表情が自然体でなく、
胡散臭いのが諸見えで、それはそれで集中できないからなのです。
が、イボンヌさんの舞台はできる限り前に座って拝見します。
なんでか。
東京イボンヌの演技はなんか自然体っぽくて近くで観ても平気だからなんでしょうね。
誰一人としていわゆる舞台らしい演技、をしていないのが、この劇団の特徴だと思います。
『シューマンに関すること』
作曲者ロベルト・シューマンに憧れ続け、ついには自身をシューマンの生まれ変わりだと思い込んだ日本の音楽家の物語。と、ありていに言ってしまえばそういう話。
舞台を見終わってから、シューマンの生涯に興味を持ちました。舞台で知ったシューマンに関することがあまりにも面白かったので。
で、作曲家ロベルト・シューマンのことをネットで調べれば調べるほど、舞台の中で話されなかった興味深い濃いエピソードが数多く残されている事に気付きました。
それこそ、一つ一つのエピソードがそのまま独立して、各々1つずつ舞台で作れそうなほどに。
そんな中で必要なシューマンのエピソードをピック・アップし、かつ(誤解を恐れずに言えば)不必要なエピソードをあえて削除し、厳選されたシューマンネタで勝負するイボンヌさんに脱帽。もっと組み込みたい部分もあったのではないかと思うのですが、あんまりシューマンのエピソードを詰め込みすぎて、ただの逸話の集大成みたいな舞台になったらそれは、東京イボンヌの演劇ではなくなってしまう。

ソリティアが無くなったらこの世は終わり
山田ジャパン
サンモールスタジオ(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

薔薇とサムライ
劇団☆新感線
赤坂ACTシアター(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/04/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
極めつけのサービス精神に溢れる舞台
いつも思うことながら、お客さんを楽しませることにかけては、新感線の右に出るモノはいないんじゃないかな。
本当に、サービス精神が卓越している!!
カーテンコールでの、客席の喜び様を見るだけでも、幸せな気持ちになれました。
宝塚現役時代の天海さんを生で観たことはありませんが、当時のファンが観たら、泣いて喜びそうな衣装やシーンや振付がふんだんにあり、もうそれだけでも、胸ワクワクします。
客演陣皆、適材適所の好配役で、文句なく楽しめました。
浦井さんも、「ダンスオウ゛ウ゛ァンパイア」以来のはまり役で、何とも愛すべきキャラの王子を好演していて、ファンとして嬉しい限りでした。
山本太郎さんが、カーテンコールまで、そうと気付かず、歌もお上手だし、役者さんとして、見直しました。
新感線は、たとえどんなベテラン俳優や人気タレントを連れて来ても、皆が一丸となって、舞台を楽しく創り上げる業が、群を抜いています。
料金の高さを感じさせない、数少ない劇団だと、観る度思います。
客演も劇団員も、共に最高のステージでした。

ブロウクン・コンソート
パラドックス定数
SPACE EDGE(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
犯罪ドラマは熱さよりもクールさを旨とすべし
SPACE EDGEという場所は、もともと工場かなにかだったのだろうか。五反田のアトリエヘリコプターの雰囲気にちょっと似ている。これまでに2度ほど、パラドックス定数の芝居で来たことがあるが、今回はこれまでの上演場所だった奥へは入らずに、以前は受付があった手前のスペースに客席を設けている。
話の内容も、今回は歴史的、社会的な事件を背景にして男たちのドラマが展開するという得意のパターンではなく、拳銃の密造工場に出入りするヤクザ、刑事、工員、殺し屋のやりとりを描いている。
私が見始めた当初、パラドックス定数の芝居の登場人物はもっぱら黒いスーツの男たちだった。その辺のこだわりから、クェンティン・タランティーノ監督の映画「レザボア・ドッグス」を連想したこともある。そして今回は拳銃が絡んだ悪いやつらの物語だということで、いよいよ「レザボア・ドッグス」みたいなギャング物が見られるのではないかと期待したのだが、残念ながら本編はクールな犯罪アクションからは程遠い内容だった。別に作り手のせいではなく、勝手にそういうものを期待した私が悪いんだけど・・・
それに、人物や状況の設定がちょっと現実離れしすぎている気がした。青山学院大学に通う学生の殺し屋というのもちょっとぶっ飛びすぎているし、日本にも悪徳警官はいるかもしれないが、拳銃の密売を賄賂をもらって黙認するというのはちょっと考えにくい。仮にいたとしても相棒の刑事までがそれをとがめないというのはありえない気がする。劇中では銃声も何度か響き渡るが、それに対しても登場人物たちはみんな警戒心が薄い。警察に通報される危険があるということに無頓着すぎる。拳銃の密造をする工員にしても、たとえ家族だからといって知恵遅れの兄を犯罪行為に引き込むのはリスクが大きいとは考えないのだろうか。犯罪に手を染める者は犯罪が露見する危険性に対して、もっともっと過敏で用心深くなければ、見ているほうも面白くない。

まなざし
掘出者
タイニイアリス(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了
満足度★★★★
「ニセモノ」というルール
コンビニ勤務の木村慎司が主役。登場人物は木村の他に8人。
白い箱のような部屋での芝居。家族ごっこのような風景。
以下はネタばれBOXにて。。

イデソロリサイタル
青山円形劇場
青山円形劇場(東京都)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
コスプレ・ダンスショー
井手茂太のソロダンス。約1時間ほど。ちょっと変わったステージのかたち。普段は客席になっている部分の半分がステージで、残りの半分はふつうに客席。そして中央の円形舞台も客席になっている。
だからステージは弧を描いていて、背後の壁には普段は観客が出入りする両開きのドアが4つも5つも並んでいる。それを盛んに利用して、神出鬼没のコスプレショーを展開した。
最初は映像でもみたことがあるスーツを着たサラリーマン。次は歌舞伎で見かける白い獅子の毛皮を頭にかぶり、ふさふさの長い尻尾をぐるぐると回してみせる。次はキャリーバッグを引きずりながら仕事に向かう飛行機パイロット。並べた椅子は機内の客席に見立ててある。あぶない操縦で事故った模様。今度は長いテーブルの前で会社側の謝罪会見。ジャンパーの色を変えれば被害者の代表にもなる。壁に立てかけたモップは仕事を終えてテレビを眺める清掃員か。そのほか着物姿の演歌歌手、ぬいぐるみを抱えたラグビー選手、マントとマスクのレスラーめいた怪人などにも扮装した。
踊りそのものは少なめで、ちょっと物足りない気もしたけれど、本格的な踊りはイデビアン・クルーのほうで、と割り切って、半ばコントのようなダンスショーを気軽に楽しんだ。
公演中に舞台から落ちたという情報も耳にしたが、楽日のこの日は元気そうに動いていた。

まなざし
掘出者
タイニイアリス(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了
満足度★★★
社会の病理?
シュールな世界ながら、登場人物は現代のちょっとおかしな人達ばかり。社会の病理?を描きたかったのでしょうか。ブルーになる芝居でしたが、セリフはすっごく面白かったです。

私と私のリチウム電池式モンキー
演劇集団ナトリウムサナトリウム
GALLERY ARATA(宮城県)
2010/03/13 (土) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★
不思議な空間
前半は「これはどう観たらよいのだろう?」と観方がわからず、のめり込むことができませんでした。
が、後半は楽しみ方が段々とわかってきたので集中して観ることができました。
そして観終えた時にはなんだか幸せな気持ちになっていたわけで。
不思議な芝居だったなー。
違う作品も観てみたいです。
会場のギャラリーARATAも不思議な空間でした。
しかし外からの音がだだ聞こえなのはちょっと痛いですが…(汗)。

まなざし
掘出者
タイニイアリス(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

~花よりおはぎライブ~【劇場版:バナナ学園の暴走】 (ご来場まことにありがとうございました!!!)
バナナ学園純情乙女組
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/03/22 (月) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
まだまだいける、次に期待。
もっともっと完成度があがる。台詞がきこえなかろうが、歌声がきこえなかろうが、踊りがずさんだろうが、それでも迫ってくるものがある。その迫り方にもっともっと意識を注いでほしい。
まさかゲネで壁に穴あけたから身体が萎縮したなんてことないよね?
前園あかりさんがますます好きになった。機会があったら自分の作品に呼びたいと舞台をみるたびに、思いが募っていく。そしてここが彼女のホームグランドなんだと体感できる強さがあった。

さいごは、からだばくはつ
創像工房 in front of.
慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

旅の道連れ 博多編
Monochrome Circus
福岡市立少年科学文化会館ホール(福岡県)
2010/01/23 (土) ~ 2010/01/24 (日)公演終了

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
劇場MOMO(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★★
個人的には好みではない
なんとなく、演劇よりお笑いに近い質の笑いかなあと。
キャラや奇抜な動作寄りの笑いは個人的にあまり笑いを誘われないので、コメディとしては好みではなかった。
それでも各キャラのあまりにもあまりにもな熱量は後半ジワジワ効いてきたし、振りまいた無数のどうでもいいような伏線をきっちり泳がせ回収していく脚本は、公式を使って解く数学の問いのような気持ちよさがあってしっかり楽しい。
リズムよく、ちゃんとコメディしてるなという印象。

旅の道連れ 番外編
PAI福岡
パピオビールーム・大練習室(福岡県)
2010/03/20 (土) ~ 2010/03/21 (日)公演終了

さいごは、からだばくはつ
創像工房 in front of.
慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★
もうちょっと
意外と本がしっかりしていて驚きました。
ただ、演出がもうちょっと。
もう一歩、あと少し細かい演出ができたらもっと引き込める舞台ができたと思うので、ちょっとおしい感じがして残念です。

遠ざかるネバーランド
空想組曲
ザ・ポケット(東京都)
2010/02/10 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
逆説的ネバーランド
ピーター・パンの物語をどう描くのだろうという興味で観に行った。想像していたのとは違っていたが、なかなか面白い芝居だった。
全体に観客満足度が高いようで、みなさんのレビューに言い尽くされている感じで、楽しく読ませていただいたせいか、自身は書きあぐねてしまった。
ほさかようは、深層心理的な世界を描くことが好きらしく、巧みである。私が若手の劇作家の力量をはかる基準のひとつとして、もし、これをメジャーな俳優の配役で、中央の劇場で上演したとしたらどうだろう、お金をとれるだろうかというのがある。その点で、ほさかようは期待できるひとりだと思う。作家としての個性はまったく違うが、20代のころの坂手洋二に将来性を感じたときと似た感覚を持った。

凡骨タウン
モダンスイマーズ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2010/02/05 (金) ~ 2010/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★
木下恵介の「惜春鳥」を思わせる作品
もともと、暴力場面が多い芝居は苦手で、しかも、前作を観ていないので人間関係がよくわからない点もあったが、引き込まれ、胸を深くえぐられた。
正装し、ご馳走を並べたテーブルにつく出演俳優たちを撮影したフライヤー。一見、公演の記念写真のようだが、この物語の登場人物たちにはまったく無縁の世界なのだということが芝居を観るとわかる。逆説だけにいっそう切なくなった。
この芝居を観た直後に、名匠木下恵介の「惜春鳥」を観る機会があり、時代状況も人物設定もまったく異なる作品だが、非常に酷似したものを感じた。
「惜春鳥」は会津を舞台に幼馴染の同級生の友情と裏切り、挫折を描いた作品。この映画の中で主人公の青年が悟るのは「立場が違えば心情的に理解できる部分もあるけれど、自分は自分の生き方しかできない」ということ。木下作品は救いようのない人間関係や貧困の泥沼の中で懸命に生きる人間を描いて感動を呼ぶ。蓬莱竜太のこの作品もまた、現代の「惜春鳥」だと思った。

~花よりおはぎライブ~【劇場版:バナナ学園の暴走】 (ご来場まことにありがとうございました!!!)
バナナ学園純情乙女組
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/03/22 (月) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★
※食べ物はたいせつに!※
バナナ学園は二度目。おはぎライブのみの方がかえって潔くよくて 心の底から楽しめました。相変わらずの脱ぎっぷりはじけっぷりだし、みんなほんとに ほんとに可愛いしww
観客と舞台との距離感を、物理的に埋めにかかる・・・
っていうか客席の男の人にキスしてましたね。キャストがほんとにすぐ傍にくるので、びっくり。さらにパワーアップした印象でした。
そして・・・・
立ちっぱがしんどくて、すごくお酒が飲みたくなりました。次は座席があるといいな。もしくは飲酒可だといいな。

スイングバイ
ままごと
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了
満足度★★★
21日
アイディアは優しく新鮮で、シンプルな物語に見事な深みを与えてくれますが、演出の方法に気を取られるからでしょうか、役者さんのお芝居にはあまり引き込まれませんでした。

三日月に揺られて笑う
タニマチ金魚
ザ・スズナリ(東京都)
2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了