演劇入門
青年団リンク 本広企画
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/11/27 (土) ~ 2010/12/13 (月)公演終了
満足度★★★★
演劇入門でした
難しい芝居なのかと危惧していましたが、そんなことはありませんでした。
市民サークルの演劇から、プロの演劇へと変わるにつれ、だんだんと違ってくるのがよくわかりました。
匣の中【公演終了致しました。ご来場ありがとうございます!】
集団as if~
萬劇場(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★
古典戯曲に通ずる悲劇性
後半の悲劇性は沙翁など古典戯曲に通ずるものがあり、また、偏見・差別に起因する紛争が絶えない現代世界の縮図のようでもあり観応えがあるが、前半との落差が大きすぎる気がしないでもない。
それにしてもインプロ部分、うまくまとめるなぁ。
甘神
ムシラセ
サンモールスタジオ(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★
なるほど美術家集団
前作とはがらりと趣を変えユーモラスでありながら、むしろその分ラストの喪失感が際立つような。
また、その喪失感を「目に見せる」シカケやファッションショーのランウェイのような形状の舞台、背景の細密画(?)など、なるほど美術家集団、的な。
サンタクロースが歌ってくれた
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2010/11/30 (火) ~ 2010/12/25 (土)公演終了
満足度★★★★
抜群の安定感
退団したかつてのメンバー2人を客演に迎えての旧作上演という同窓会的な企画につき安定感は抜群。
また、役の設定年齢と実年齢との乖離を笑いに昇華させてしまうあたりもさすが。どうしてこれが近作には…(以下自粛(爆))
覗絡繰
声を出すと気持ちいいの会
演劇スタジオB(明治大学駿河台校舎14号館プレハブ棟) (東京都)
2010/11/25 (木) ~ 2010/11/29 (月)公演終了
満足度★★★★
「芋虫」をマクラに「押絵と旅する男」を語る
イイ歳をして引き篭もっている兄をなんとか外界に引き出そうとした主人公は兄にノートPCを与えネットサーフィンを教える。そんななかから兄がハマったのは江戸川乱歩の世界で…という物語。
その兄が語る「芋虫」が前段となり、それをマクラに後段で「押絵と旅する男」を語るという構成で、その押絵の図柄が「芋虫」の内容であったり、終盤で兄のノートPCがあたかも押絵であるかのように思わせたりするのが上手い。
さらに古びた日本家屋を表現した装置や、襖戸の内と外を瞬時に逆転させて見せる手法(部屋の外から襖に向かって呼びかけて襖を開けて入った途端に部屋の中の様子になる)も見事。
想い出パレット~ぬぷぬぷ高田馬場編~【旗上げ公演無事に終幕致しました!ご来場まことにありがとうございました♪】
タマコロ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★
胸と目頭が熱く
汚辱にまみれた大人になった今の自分から見たら、小学生の頃っていうのはほんとうに“パラダイス”だったと言っても過言ではない。
そんなパラダイスが素舞台の上に現前していた。
ノスタルジックな話は苦手だ。
胸が苦しくなるから。
思い出はいつだって、美しい。
けれども美しいだけのものなんて存在しない。
存在しているように見えるならそれは、まやかし。
子供のころだって嫌なことも悪いことも不条理なこともいつもすぐそばにあった。
軽くだけれど、そこもちゃんと描かれる。
そして、パラダイス的存在である子供っていうのはそういうのも平気で乗り越えてしまう。
友達や姉妹の力を借りながら。
何より、子供たちは無条件に元気いっぱいだ。
そしてこの物語の売れない漫画家の二女はそんな子供時代を夢に見る(回想する)ことで生きる力へと変える。--- 夢による自己治癒 ---
コロさん(男前だなあ)にドヤされても、歩み始める。
というような、なんだかもう胸と目頭が熱くなるようなお芝居でした。
元気いっぱいの女優さんたちが最高でした。
「男の60分」をリライトした女性版ということだけど、女優さんと役がぴったりで、あて書きのようでした。
タマコロ主催のおふたりが脇役っていうのもつつましくて好感もてます。
次回も観に行きます。
…あれ? もしかして次回は来年の12月ですか?
1年待てってことですか?
光子の裁判 ★ご来場ありがとうございました。
青年団若手自主企画 渡辺企画
アトリエ春風舎(東京都)
2010/11/30 (火) ~ 2010/12/07 (火)公演終了
満足度★★★★
量子力学祭りは、不条理祭り(わかんないことだらけで笑っちゃう)
不思議な感じ。
「光子とはなんぞや」ということを、光子を擬人化して裁判スタイルで説こうとした舞台。
で、観劇後「光子とはなんぞや」と問われれば「よくわからん」と答えるのが、どうやら正しいようだ。
にしても、「量子力学演劇」というタイトルは、面白すぎる。
ネタバレBOX
本編の『光子の裁判』は、約40分程度。
その後、役者の善積元さんによる、平田オリザ氏作の落語『素粒子の世界』の一席があり、さらにMITからいらした物理学者の方(お名前失念)を交えたPPTがあった。
ここまでで、1つのパフォーマンスであったとみた。
『光子の裁判』は、光子(こうし)を波乃光子(なみのみつこ)と擬人化して、彼女が同時に2つの窓を通り抜けたことを、弁護人が証明していくというもの。
原作のノーベル物理学賞の朝永振一郎さんは、この『光子の裁判』を、ジョージ・ガモフの一連の作品のようにしたかったのかなぁ、と思ったり。
まず、舞台にあるのが、光子を観測するための実験装置であるのだが、特に詳しい説明はない。というか、詳しく説明されてもわからないというのが本当だろう。
そして、彼女が同時に2つの窓を通り抜けたことを、順を追って説明していくのだ。これはわかりやすい。と、思ったら、実はわからないものだったのだ。
それは当然かもしれない。
量子力学では、数式や理論では説明できるものが、矛盾していたりするそうだ。だから、舞台の上は、不条理臭(笑)が漂ってくる。理路整然として解説していくのだが、わからないことだらけである。「同時に存在」するというのは、「確率的に存在」することだ、と言われて「なるほど」と思ったところで、「ん? 確率的に存在?」となるし、「観測されているときと、観測されていないときでは行動が違う」というのも「観測???」となってくるのだ。難解というのともやや違う。それは不条理的である。
理路整然としているのに、不条理とは!
これが(たぶん)量子力学というものだろう。違うかもしれないけど、そんなイメージがしたのだ。
わからないことを、わからないままに演出し、演じて、それをわからない観客がわからないまま観る。そして、その内容は、専門家から見てもわからないことであるという、もう、なんかそんなことなんですよ、量子力学。
素粒子の世界は、数式などでは解説できるらしいのだが、それならば演劇で、ということがこの企みの根本であろう。
確かに、解説されてはいたのだが、観客側からの葛藤がないのだ。それはわからないから、というだけではなく、「なんで、2つの窓を同時に通り抜けたぐらいで、裁判で裁かれなくてはならないの?」という根本的な疑問が結局回収されないからということもある。
そういうドラマ抜きでは、観客は納得しづらいのではないだろうか。別に起承転結をよこせ、と言っているわけではない。
とは言うものの、刺激は受ける。重なり合う台詞と、強弱の感じは好きだ。役者の雰囲気もいい。
「確率の波は、実在の波ではないのです」と、きっぱりと言い切る台詞には、なぜだか笑ってしまったし(光子の波は確率の波というのには、実際驚いたのだ)。
で、PPTである。
観客からの質問が、まさに知りたいことであったりして、「PPTを見て良かった」と思ったのだった。
そして、最後の最後にされた研究者さんへの質問「同時というのは定義されているのですか?」の答えは「実は定義されていない」というものだった。これには、演出家、役者、そして観客からも「えー!」っと思わず声が出た。つまり、劇中であれだけ「同時」「同時」と言われていたことが、根本から覆ってしまうのだ。
まさに、どんでん返し。
これだけで、「ああ、来てよかった」と思ったほど。
なるほど、これが量子力学(量子物理学)なのかと納得…いやいや納得してないけど、面白かったなあとなったわけだ。
(ナイスな質問をしてくれた方に感謝!)
ということは、別の回にも物理学の専門家を交えたトークがあったはずで、全部を見たら、さぞ面白かったのではないだろうかと思ったのだった。
星は、本編、落語(地口落ちなのだが、一瞬間を置いて笑った。サゲは急ぎすぎたかも)、 PPTまで含めたところであり、「面白かったなあ」という後味が大層を占めているかもしれない。本編のみだったら数は減る。
そして、また、こんな感じのものは観てみたいと思ったのだった。
SHINOBU’s Brain in the soup weekly1 EGO-WRAPPIN'とメス豚の太股
アヴァンセ プロデュース
シアター711(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/07 (火)公演終了
これで賞とれたんだ・・
なんかずっーと、一本調子の怒鳴りあいにしか感じられませんでした。
座席の狭さ等もあいまって。
なんか精神苦行しているような気分になってしまいました。
ネタバレBOX
脚本としては思い返すと、出来は良い方ではと思える点も多々あった。
太もも舐めるエロっぽいとことか、3人同じ名前なコトとか。
(理由説明無かったけど)
性差の問題代弁者のオカマさんとか、
閉塞感から自殺願望を募らせる十代娘とか、
役者さんは、上手に演じていたように感じた。
でも荒唐無稽な話を、観客に信じ込ませるには。
細かなリアリティーが圧倒的に不足していました。
あんな間抜けな3人組が、いくら良い闇ルートが使えたからといって。
高価そうな自動拳銃入手できるかね?
せいぜい、錆だらけのトカレフとか、材質も悪くライフリングも無いような、
回転式の拳銃で、サタデーナイトスペシャルとか総称される、
粗悪品つかまされて、持っていそうな気がしますが、どうですか?
また飲み物に仕込んだ睡眠薬。
みな缶を自分で開けて飲んでたから、
薬は飲み口に塗っていたんでしょうが、不自然!
仕込んだのが店員なんだから、グラス入りの飲み物の方が自然ですよ!
(暗転からの缶開ける音を聞かせたかった演出?→無駄・下手)
盗聴器にしても、今どき携帯の充電器のようなモノって・・。
売ってるトコ探すのも大変だと思うけど・・・。(手造り品ネット入手?)
現実アキバの高架下に、電源不要のコンセント擬装タイプ。
普通に売っていますが・・・。
それにオカマさん、機械も無くよくまあ盗聴器見つけられたね。
なんか特殊な電磁波でも感知出来る電波人間さん?
そもそも、探し出して見せつける必要性が、
話の大筋の中でまったく無い気がしますけど・・・・。
なんか全体的に、拙い雰囲気出まくっていました。
これで、商業ベースで観客からお金毟ろうなどとは・・・。
猛省すべき点、多く感じられた舞台でした。
それにつけても、きちんと制作サイドの意向通りに演じ切って、
プロ根性発揮しきった役者さん達の、メンタルの強さに拍手です。
測量
タテヨコ企画
笹塚ファクトリー(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
本当に良く出来ていました
和テイストの旅館の玄関ロービー風の舞台での一幕で、
そこに訪れる登場人物達の織り成す人間関係の、
畳み掛けるような感情の折込が、
笑いを交えつつ、ミステリー風な要素や。
緊張感など伴って繰り広げられました。
バックで響く水琴のような音や、雨で濡れて入ってくるずぶぬれ感など。
細かい所の手抜かりの無さが、なんとも心地よく見事な出来でした。
ネタバレBOX
たまーに、まったく人気の無くなるロビーの緊張感も良かったー(^^)。
まぁ不満があるとすると、座席の高さが同じだったので。
(左右にズラしてはくれてたけど)前の座席の方の頭が邪魔で、
舞台が少々見辛かったコトかな。
なんかこう、皆人生があって。
たまたまこの旅館に居合わせての話で。
明日になれば、またそれぞれの日常に戻るんだよなーって感じ。
本当に良く伝わりました。
あぁ、そうそう毎度のコトになってきましたが。
煙草嫌いなんで、舞台上では薬用タバコとか、電子煙草にして欲しいです。
ロゼット
Habanera
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/08 (水)公演終了
満足度★★★
ある女性の友情の話、
こんな関係、私なら続かないなあというのが実感。
ネタバレBOX
強がりの女性と、開けっ広げの女性の友情の話。開けっ広げの女性は高校のときから何でも話したり相談したりするのに、強がりの女性の方は何も相談しないとか…、
事情はあるにせよ、パートじゃパートナーとも言い難いし、私なら続かないなあ。
パートが辞める日の夕方に、強がりの社長もこれからも居てと言って、今後は色々相談しそうな感じで友情が修復されたようなエンディングでしたが、何か取ってつけたような感じは否めませんでした。
新規事業のアイデアはどんどん出てくるのですが、今やっている園芸関係の仕事がそれほど具体的に描かれておらず、地に足が着いていないという気がしました。パートの提案には、そんなの既に誰かがやっている的な発言をしていましたが、本業だってみんながやっている仕事でしょ!
ところで、高畑こと美さんは高畑淳子さんの子供ということで注目して見ていました。やる気のなさが顔に出ているところ(役柄ですよ)やチースと言う口調、誰かに似ていると思っていましたが、今思い出しました。ホチキスの村上直子さんでした。
くにこ
文学座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2010/11/26 (金) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
文学座は演出家次第と、知る
いいだろうなという予想を悠に超えて、とても楽しい芝居でした。
何だか、こまつ座の井上芝居(あくまでも鵜山演出に限る)を彷彿としてしまいました。
向田さんの半生が実に生き生きと活写されていました。
3姉妹の様子も、観ていて、ずっと微笑ましくて、ずっとほっぺたが緩みっぱなしでした。
久しぶりに、文学座に素敵な芝居を見せて頂き、大満足!!
ネタバレBOX
中島さんの作品は、ご自身が演出されるより、鵜山さんや、鈴木裕美さん等、信頼に足る演出家に演出してもらう方が、絶対、何倍も光を放つのだなと、また痛感しました。
本当に、ずっと心がワクワクしっ放しの舞台でした。
向田作品の、「寺内勘太郎一家」や「阿修羅の如く」などの元ネタエピソードをうまく織り込みながら、向田さんを知らない観客にも充分楽しめる普遍性を持たせ、古き良き、大衆向け商業演劇テイストも加味した、大変、贅沢な仕立ての、お芝居でした。
くにこ役の女優さんが、「わが町」の時とは打って変わって、生き生きとくにこを舞台上に再燃させて下さって、向田ファンだった私には、終始感無量の舞台でした。どことなく、向田さんの面影そっくりでした。
ベテランの塩田さんが、笑わせ役を一手に引き受け、面白かったのですが、よく、台詞をとちられ、それだけはやや残念。
それにしても、最後に、字幕で紹介される、向田作品、何と、全部制覇していた自分に気付き、これにも驚きました。
ドイツ語で歌う「野ばら」や、腹巻の巻き方…。向田さんは、同世代だったのだと、痛感しました。
今更ながら、惜しい作家が早逝してしまったものだと、悔やまれてなりません。
新浄瑠璃 朝右衛門
劇団扉座
紀伊國屋ホール(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
素晴らしい脚本!
朝右衛門の筋の通った生き方と一人の女性の怨みつらみが交錯する展開に加え、浄瑠璃らしい筋書き、シーンがあったりして、とても素晴らしい作品でした。
ネタバレBOX
やくざ者があの赤ちゃんだった金坊と分かったあたりから、数奇な運命と出会いの妙にこれぞ浄瑠璃の世界だなと感心しました。
二人がかり、三人がかりで罪人を押さえつけるシーンなどは、まさに人形を操っているようでした。
アンサンブル全員による浄瑠璃語りも迫力があって雰囲気が出ていました。
朝右衛門の「人を切るのではない、罪を切るのだ」、そして岡っ引きに冤罪の恐ろしさを身を以って知らしめた行為に感動しました。
この作品は逆に、新作浄瑠璃に起こしてもいいのではと思います。久し振りに国立劇場に行きたい気分になりました!
想い出パレット~ぬぷぬぷ高田馬場編~【旗上げ公演無事に終幕致しました!ご来場まことにありがとうございました♪】
タマコロ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★
よかった!
みんな元気で、たのしいお芝居
野球なんて大嫌い
はらぺこペンギン!
「劇」小劇場(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/06 (月)公演終了
モノクローム騎士 KNIGHT
無頼組合
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/06 (月)公演終了
ハードボイルドな物語だとばかり思っていると
泣きを見る。いや、もちろん、物語はハードボイルド的で、あのスペースであれだけハードボイルド風の雰囲気を出しているのはなかなかのものだけど(ちなみに劇団側は「今回はハートボイルド」と言ってますが)。主人公の探偵は、ハードボイルドというより朴訥ささえ感じさせるいい味があるし、危機的場面を切り抜ける方法に至っては……ああ、これ以上は言えない。誰にも予想できないと思うけど、いい意味でサービス精神旺盛です。
ネタバレBOX
虎の仮面をした悪党が、やっつけられて舞台から消える時のセリフが「いタイガー!」だもんなあ……(笑)。
ZOMBIE(ゾンビ)
INUTOKUSHI
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
あー、そうくるのかーって
チラシを見て、勝手にすごく怖いホラーを想像していました…ら、見事に裏切られました。犬と串のホラーってこういうことだったんですね!モラルさんの作品はいつでもテーマがすっきりわかりやすくて素敵です。大笑いの中にちょっとしんみりしちゃうシーンもあってジーンときました。あと、空くん、さすがです(笑)
嗚呼、青春が僕に輝かない。君にも輝かない。
コーヒーカップオーケストラ
明石スタジオ(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/06 (月)公演終了
はっきり言いますが、あそこのパイプイスは
他の劇場のよりお尻が痛い気がする。それにいつもそうなのかわからないけど、客席の段差が小さくて、後ろの席からは演者の腰から上しか見えない。おまけに、なぜか客席の室温は高いし……にもかかわらず、それを忘れるくらい楽しめてしまった。もっとも、いきなり神戸アキコさん出すなんてのは、怪獣が出てくる前にウルトラマンがスぺシウム光線を乱射しているみたいなもんで、反則ですけど(笑)。小ネタ満載、ギャグ山盛り、スベっても、コロンでも、屍乗り越えてどうにでもなれ、ナンセンス万歳!みたいな潔さがいい。チラシに「見終わって何も残らない!」とあったけど、心地よい疲労と満足感が残りましたね、私には。
ネタバレBOX
オムツ王子と、宙乗り王様もいい味出してました。オマケにジャンプ勝負まであるとは!(でも、あのチラシのデザインはダメですよ……あのチラシからでは、この面白さはまるで予想できないもの……)
ジャンヌ・ダルク
TBS
赤坂ACTシアター(東京都)
2010/11/30 (火) ~ 2010/12/09 (木)公演終了
ラッキーなことに
ツテでチケットが手に入ったので観てきました!堀北真希さんがすごく可憐で素敵でした!まさに、高潔な乙女、というかんじ。戦場のシーンも迫力があって圧倒されました。ストーリー的にも演出的にもいい意味で大仰なところがなくて、すっきり収まっていて大変見やすかったです。
ジャンヌ・ダルク
TBS
赤坂ACTシアター(東京都)
2010/11/30 (火) ~ 2010/12/09 (木)公演終了
満足度★★★★
観てきました
堀北真希さんを目当てで観劇しました。
ネタバレBOX
ジャンヌ・ダルクの出生の秘密も絡め、
神のお告げは実は…というとても、
話が面白かったです。
さらに、100人のエキストラを用いた、
戦場シーンは圧巻です。
2階席だったので、セットはよく見えたのですが、
1階だったら、通路に軍勢が立って、
雄叫びを上げていたので、さらに迫力があったと思います。
堀北真希さんも甲冑を着けたままでのアクションありと、
少女が戦場に駆け抜ける姿を体現していたと思いました。
それ故に、拠り所の神の声が聞こえなくなってからの、
ただの少女に戻ってしまった儚さが際立っていました。
あとは、田山涼成さんが意外と格好良かったです(笑)
てっきり、お笑いのポジションだと思ったのですが、
老齢の傭兵を好演していて、見せ場がバッチリでした。
しかし、アクションをなさるとは、見た目とギャップがあって、
ビックリしました。
春琴(しゅんきん)
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/11 (土)公演終了
満足度★★★★★
三度目の観劇でも色褪せず
初演から毎回見ているので、これで三度目の「春琴」でした。
でも、何度見ても全く色褪せなくて、何度でも見たくなってしまう不思議な魅力の舞台です。
ネタバレBOX
全体的に暗くて簡素な舞台は、役者たちの演技と、小道具を鮮やかに使い倒した演出で多彩な色合いを見せていました。
レパートリーとして何度もの上演に耐えうる、目論み通りの作品が出来上がっていました。
大筋はS女とM男の物語り。
それは劇中劇として進行する春琴に関する部分もそうだし、ラジオドラマのナレーターも。
古い日本の女性像というと「つつましい」という表現が思い浮かぶけど、強くわがままな女性というのも、権力がある女性の姿として度々歴史上にも文学上にも現れているので、これはこれで純粋な日本の表現だと思います。
ラストの破壊される三味線は、やはり衝撃的で美しい。