五月大歌舞伎
松竹
新橋演舞場(東京都)
2011/05/01 (日) ~ 2011/05/25 (水)公演終了
満足度★★★★★
演劇の非日常性・・・夜公演
籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)。中村吉右衛門が、元禄九年吉原百人切りの実話を題材とした明治時代の上演から絶えていた場面を百有余年ぶりに復活し、発端より大詰まで上演するという話題の舞台。ここの籠釣瓶は、籠で作った釣瓶は汲んでも水が溜まらないことと同じように、人を切っても血糊も付かぬ切れ味落ちずに血を吸い足らない名刀の意である。その名刀を吉右衛門演じる次郎左衛門が持ち、吉原一の花魁八ツ橋を演じる中村福助の艶やかさとの調和が見事だ!吉右衛門の演技やせりふは言うまでもなく懐深く大きな演技・数々の引き出しがみられるが、福助にも、縁切りの場の名セリフ「つくづく嫌になりんした」は八ツ橋自身の境涯ともとれ、名女形への進化成長など・・見どころ満載とても楽しめ嬉しい舞台だった。
それにしても感じたのは、演劇の持つ、善にも悪にも花が咲き喝采を浴びる非日常性である。
天候に晴れもあれば雨もあり、台風もあれば大吹雪もあるように、人の心も日々不順である。人は一人では人間と言わない。芝居も同じで人が演じるのであるから、たとえ同じ演目同じ役者でも、同じものが出来る筈がない。昨日の芝居と今日の芝居、明日の芝居は同じではない。芝居に関わる人が増え、人と人との間ではじめて間合いが生まれ、舞台の作品が成熟していくのである。そして、同じ作品でも役者が変われば違う作品になリ、味を工夫し得意が生まれていく。演劇に情熱を持ち挑戦し続けることから伝統が生まれ、昇華して後世に残ることになるのである!演劇を志した以上、どのジャンル演劇集団も未来へ継承するよう努力をして欲しい!
ネタバレBOX
江戸時代の享保年間元禄九年に起きた事件「吉原百人斬り」を題材に、黙阿弥の門下生・三世河竹新七が書いて明治21年(1881年)5月1日に現在の明治座で初演された。
佐野次郎左衛門を初代中村吉右衛門・花魁の八ツ橋 は六代目中村歌右衛門が演じ、縁切の場の「花魁、そりゃあ、ちと袖なかろうぜ」というセリフは巷でも流行語になったらしい。
江戸時代の吉原では、最高級の遊女の花魁は、客との初対面の挨拶が終わると、かむろ以下すべて関係者を連れて、遊郭の中を練り歩いて帰る。その際、御贔屓客が来ている他の茶屋に向かって見染めとして挨拶する意味で微笑む。この時に、挨拶された茶屋は祝儀を花魁に贈るのが習わしとされ、花魁が挨拶する数が多いほど人気があり格が上とされた。「見染め」で八ツ橋が微笑むのはそのためで、次郎左衛門は自分にしたものと誤解するところから悲劇が始まるのである。
下野国(栃木県)の豪農佐野次郎兵衛(段四郎)が遊女お清を妻に迎えるが、妻が病気(梅毒)になったため捨て、良家へ婿入りする。捨てられたお清はすがり付くが惨殺してしまう。それが祟りで、次郎兵衛は悶絶死、次男の次郎左衛門(中村吉右衛門)は疱瘡(天然痘)に罹り、一命は取り留めるも酷く醜いあばた顔になる。
その後成人し、絹商人として成功した次郎左衛門は、江戸よりの帰途に金を奪われそうになったところ、浪人都筑武助(中村歌六)に助けられる。その恩義から武助を家に招いて剣術を習いながら世話をするが、根が病弱な武助は間もなく病死する。死の際に、武助から今までの礼・形見として「籠釣瓶」という刀を授かる。この刀は一度抜くと血を見ないではおかないという村正作・名刀の籠釣瓶(かごのつるべ)であった。籠で作った釣瓶は汲んでも汲んでも水が溜まらないことと同じように、切っても切っても切れ味落ちず血を吸い足らないとの意で、その妖しい名刀を今は吉右衛門演じる次郎左衛門が持っている。
江戸へ絹を売りに来た佐野次郎左衛門は、下男冶六(中村歌昇)とともに華やかな吉原を見物する。いかにも田舎者のなりの二人は、客引きにあやうく騙されそうになり、茶屋の女主人・立花屋お駒(中村芝翫)に「今日は帰りなさい」と諭される。いったん帰途を決意した次郎左衛門だが、花魁道中の八ツ橋(中村福助)を見かけ、見染めの笑顔に一目惚れをしてしまう。 花道の付け際で、福助演じる八ツ橋が見せる艶ある微笑みと、舞台中央で茫然自失、腰が抜けたようにへたり込み、いかにも田舎者の次郎左衛門を演じる吉右衛門との対比が絶妙で見せ場である。
佐野次郎左衛門はいったんは帰郷するが、その後八ツ橋のもとに通いつめ、実直な次郎左衛門とのあいだで、近々に身請けをすることで話がまとまる。一方、八ツ橋の養父であるやくざ者の釣鐘権八(中村彌十郎)が立花屋を訪ね、金の無心を頼むが、あまり度々のことなので断わられてしまう。これを恨んだ権八は、八ツ橋の間夫(まぶ:情夫)である浪人・繁山栄之丞(中村梅玉)の家へ行き、次郎左衛門の身請けの話を伝える。八ツ橋のもとへ来た権八と栄之丞は、次郎左衛門に愛想尽かしをするよう無理強いする。
次郎左衛門は、商売仲間二人を連れて茶屋に遊びに来ている。芸者や幇間も交えて大勢でにぎやかに酒宴をしているうち、遅れて八ツ橋が顔を出す。
八ツ橋は、「身請けをされるのはもともと嫌でありんすから、お断り申します。この後はわたしのところに遊びに来て下さんすな!」と次郎左衛門に愛想尽かしで、満座の中で恥をかかせる。八ツ橋は部屋を出ていき、商売仲間らも次郎左衛門を馬鹿にして行ってしまう。
残された次郎左衛門は、立花屋の主人に、八ツ橋のことはあきらめ「振られて帰る果報者とはわしらのことでございましょう。」とのせりふを残し寂しげに故郷へ帰ってゆく。
その後暫く八つ橋は元気なく、心許す同じ花魁の九重(中村芝雀)に、次郎左衛門に詫びを入れたいと打ち明け、九重が仲介をしましょうと二人で打ち合わせている最中に、次郎左衛門が四ヶ月ぶりに立花屋に顔を見せる。八ツ橋は嬉しそうに笑顔を見せているが不安げな表情もみせる。(福助の着こなししぐさなど玉三郎に続く名女形と感じながらみていた。)次郎左衛門は、また初会となって遊びたいと、立花屋へ申し出ると大歓迎を受ける。しかし、八ツ橋と二人だけになると表情が一変する。次郎左衛門は「コレ八ツ橋、よくも先頃次郎左衛門に、おのれは恥をかかせたな。」と「籠釣瓶」を抜き、逃げる八ツ橋を切り殺す。
狂気した次郎左衛門は刀を燭台に透かし見て「ハテ籠釣瓶はよく切れるなあ。」と笑いながら、八つ橋の間夫栄之丞や釣鐘権八などと江戸吉原中での大殺陣周りをみせる。(この場からは、先程までの人の好い善人次郎左衛門の演技とは異なり、吉右衛門の懐深い芸風で悪の権化を見事に演じてみせる。)
そして最後の場では、瓦屋根にまで昇り、火消連中相手に大量の水で攻められるなどの仕掛けもあり、次郎左衛門の瓦屋根上での見栄で幕となる。
PerformenVI~Paradiso~
電動夏子安置システム
吉祥寺シアター(東京都)
2011/05/07 (土) ~ 2011/05/15 (日)公演終了
満足度★★★★
元気でました
電動夏子を観るとホント元気が出ます。客目線の一生懸命さがいいです。今回はまさに神聖喜劇でなかなかに小難しいテーマ。登場人物が多く皆同じような衣装のため、冒頭部分は誰が誰なの?と混乱しましたが、合間に差し込まれる笑いが頭をリセットしてくれ最後まで楽しめました。
パイナップルの食べすぎ
ナカゴー
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2011/04/26 (火) ~ 2011/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★
強烈
初ナカゴー。3作品連続で観ました。3作品ともなかなかにダークで強烈な印象。クセになります。「エクレア、ヘディング」が一番アタリが柔らかかったかな。
夏葉亭一門会vol.2(公演終了!!ご来場ありがとうございました!)
王子落語会
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/05/09 (月) ~ 2011/05/09 (月)公演終了
満足度★★★★★
ダメでしょ。
全然ダメでしょ。
だって・・・
役者なのにこんなに上手に落語しちゃって、
だったらもうそっちにしちゃいなよと、
そっちの道でがんばっちゃいなよと、
そうしちゃいないよねぇユウと、
そうも言いたくなるでしょ、
ジャニりもするでしょ。
うん。
いやいや本当、
笑わせ過ぎだから。
つゆだくに汗かくから。
加齢臭出始めて迷惑だから。
それにしても・・・
彼らを知らない人達がこれを観たらなんて思うんだろう?
たぶん、若手落語家達の会だと思うに違いない。
そして、すこぶる精鋭達の集まりだと。
それくらいにおもしろかった。
うん、
そういった意味で、
やっぱりダメでしょユウ達。
ネタバレBOX
さてさて落語会。
夏葉亭・・・?
と文字を見て『???』
言葉に出して『なつばてい』
ああ、
夏バテにかけているのか・・・ふむふむ。
と合っているのかいないのか、
まぁなんとなく納得しながら劇場へ向かった当日。
午後六時からのスタートはサラリーマンには少々キツい。
けどまぁ仕方ない、今日の王子小劇場は長丁場、三時間の落語会だ。
始まりが遅ければ終わりも遅くなる、そういった配慮からの時間設定だろう、ありがたやありがたや。
本当は早退でもして足を運ぼうとしたのだが、そこは社会人、やるべきことを終え、耐え難きを耐え、忍び難きところを忍び足で終了のチャイムと同時に会社を抜け出したのだが、劇場に着いたのは六時十分。
一番の目的だった七味まゆ味さ・・・あ、いやいや今日は夏葉亭ナッツさん・・・の落語が既に始まっている中、慌てて席に着き・・・ふぅ、と一息、そして始まった。
■夏葉亭ナッツ(七味まゆ味)
オリジナルの落語らしく、エイ!ヤァ!タァ!といった感じで進めて行く現代的な落語はなんとも芝居を観ているようで、というか元ネタは芝居らしく、軽快で観ててなんとも・・・萌え〜っとなった。というかあの場でよくあそこまで話せるものだとひとしきり感心。
■夏葉亭ジンジャー(登米裕一)
いやいや、あれは芝居ですよねぇ?などと七味さんについてのコメントをアドリブチックにアド街ックに話す辺り慣れてるなぁ・・・と感心。そして、他の人のコメントを見て知ったが『権助魚』というネタを披露。うーん、おもしろい。
■夏葉亭ハスカップ(鬼頭真也)
僕、枕が長いんですよ、などと前説の長さを語ったのがこの鬼頭氏だっただろうか、その感じがまた落語家然としていて憎い。ネタの『初天神』、これがまた子供と父を見事に演じ分けていてうまかった。うん、すごい。
■夏葉亭空豆(齋藤陽介)
いかんいかんいかん、この齋藤氏はいかんかった。面白すぎた。あんなに笑ったの十年ぶりくらいじゃないか?いやもう老人の尿みたく笑いが漏れて仕方がなかった。ネタの『時蕎麦』はどこかで聞いた事があるような有名なネタだったようだが、これをまたうまいこと語るものだから、もう笑えて笑えて、はぁ、疲れた。蕎麦すするだけで笑えるんだからもう、いかんよ。汗かいた。
■夏葉亭メロン(小玉久仁子)
この方、なんだか独特のアクセントのある語り口で『火焔太鼓』なるネタをやるものだから、これがまたおもしろくて、ずっと笑い続けてた。
■夏葉亭ポルチーニ(中川智明)
出た!演劇界の殺し屋。絶対何人か殺してるでしょ?と尋ねたくなるくらいの落ち着き様で話す中川氏は絶対に観たかった役者。いやいや、すごかった。見入ったし魅入った。『紙入れ』というネタらしいが、奥さんを演じる時の色っぽいことったらなかった。うまいなぁ・・・自分の見せ方も話し方もなにもかも。うん、予感が確信に変わった、絶対殺ってる。
■夏葉亭金保丸(多田直人)
いやもう皆さん落語家にしか見えなくなってる中にあって、またこの多田氏がうまい。最初の語り部分がうまく、ネタの『死神』、これがまたプロじゃなかろうかとぼんやりと思うほどにはんなりとやっておくれやすから、はぁ、すごい。
■夏葉亭みかん(村上誠基)
何があっても観たかったのがこの村上氏、さて、どんな落語を見せてくれるのかと思い気や、謝罪の言葉から入るものだから、おやおやいったい?と思っていたら、誰かとネタが被っているとのこと。とはいえこれ、ホントはわざとでは?と思うほどに同じネタ(『権助魚』)でもアレンジしてあるものだから別物を聞いているような気分になり、また違った落語の楽しみ方を教えてもらったような気がした。というかこの村上氏、語りがうまい。本物の落語家にしか見えなかった。もう林家を名乗ってもいいのでは?
■夏葉亭雛菊(永島敬三)
今回二回目なんですけどね、だからってトリって・・・僕、今回の最年少なんですよ?といった枕から始めた永島氏、敬三というから三男か?と関係ないことに気を奪われてるうちに本筋が始まった・・・途端に、落語家に豹変。早口でまくしたてるところがもうなんとも耳に心地よく、ああ、すげぇすげぇすげぇすげぇ、とドンドンとテンションが上がっていき、あ、あ、あんた、そりゃトリだよ、トリに相違ねぇよ!となんだか変なところに気持ちが向かって行った。恋とかしてたのかも・・・。
・・・と、まぁ、九人の落語家達がそれぞれの味を出しながら最高の落語を披露してくれた三時間があっという間に過ぎ去っていたわけだが、なにしろ感動した。すこぶる感動した。ちょうど少し前にイギリスで例の彼の盛大な結婚式があったがそれくらいに感動した。うん、そうそう、この場所、王子なだけに・・・
おあとがよろ、って、長っ・・・全然よろしくない。
夏葉亭一門会vol.2(公演終了!!ご来場ありがとうございました!)
王子落語会
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/05/09 (月) ~ 2011/05/09 (月)公演終了
満足度★★★★★
また行くぞ!!!
楽しかった!今からvol.3が待ち遠しい!
発売初日に予約しよっと!笑
落語としてのレベルは・・・二つ目くらいはあると思う!
でも、二つ目落語とは違う魅力が間違いなくある!!
間や所作はプロには及ばないけど、演技力でもって、しっかりと聞かせるんだよなぁ・・・すごく新鮮な芸をみせてもらいました。ありがとうございます!
CDなどを聴いて噺を覚えた「夏葉亭の落語家さん」が多いようで・・・確かに、春風亭昇太師匠の匂いは、そこかしこで感じました!笑
それにしても、前座噺が多い中、名作『火焔太鼓』を披露した小玉久仁子さんはスゲエ!
持ち時間がもっと長ければ、道具屋の主人が、嫁さんに300両を差し出す場面をもっとジックリできたのにな、とは思ったなあ。
でも、本当にヨカッタ!志ん生師匠のような軽さがありながら、とっても新鮮なテイストあふれる『火焔太鼓』、堪能いたしました!
9名中8名の「落語家」が爆笑噺を披露した中・・・
トップバッターながら、シュールで痛くて哀しい女子高生の噺をもってきて、会場の空気を凍らせた夏葉亭ナッツ☆こと七味まゆ味さんの胆力スゲエ!笑
冗談抜きで、この女子高生の続編を披露し続けるのもいいかもしれない。
いつの日か、3月9日の落語会が伝説と化すかもしれない。。。そのくらいの破壊力がある噺だわ。。。ま、繰り返すけど、会場は凍らせてました(笑)
この夏葉亭一門会。
今後も継続を心のそこから希望するんだけど・・・20~30分で出来て、気楽に笑える噺って、数が限られてるような気がするんだよなあ。
9名の披露なら・・・4人古典&3人新作&1人怪談噺&1人艶笑噺くらいだとバランスが良いかな、とは思った。
最後に・・・
『初天神』を披露した夏葉亭ハスカップこと鬼頭真也さん。
巧い!
だからこそ、みたらし団子のくだり・・・挑戦して欲しかった!
あそこさ・・・一番ドッカンドッカンくるところじゃん!!!
ハスカップ!次は攻めようぜ!!
『まばたき』
ポムカンパニー
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了
満足度★★★★
業
「業」のところが勿体なかったと思った。時間軸の交差は面白かった。
ウィキッド
劇団四季
キャナルシティ劇場(福岡県)
2011/04/03 (日) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
観たかった舞台、やっと観られた
早く福岡に来てくれないかと思っていた舞台。さすがに大仕掛けの舞台は楽しめる。
感想の詳細は、次のところに書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110505.html
被告人ハムレット
声を出すと気持ちいいの会
演劇スタジオB(明治大学駿河台校舎14号館プレハブ棟) (東京都)
2011/05/04 (水) ~ 2011/05/08 (日)公演終了
ハムレットの”当然”に挑んだ
古典をテーマにするとその演出家なりの”解釈”を求められるものですが、
この公演も演出家の挑戦する姿勢が、解釈の中で表現されており、とても興味深く面白い内容に仕上がっていた。
役者・スタッフとも手堅く、安心して観られる。
この劇団と演出家の行く末に期待します!
「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。
劇団印象-indian elephant-
吉祥寺シアター(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/07/19 (月)公演終了
満足度★★★
一生
赤ちゃんからおばあちゃんまで演じるのってすごいなぁと思った。
セットがかわいかった。
一定物語
忍びこみ
OFF・OFFシアター(東京都)
2010/06/24 (木) ~ 2010/06/28 (月)公演終了
満足度★★★
犬
犬のとこが一番ツボだった。シュールだった。
組曲「空想」
空想組曲
OFF・OFFシアター(東京都)
2010/06/16 (水) ~ 2010/06/22 (火)公演終了
満足度★★★★★
短編
短編がいっぱいあったのに不調和になっていなくて今まで観たなかで一番面白かった。
ゲストの小玉さんが面白かった。
あしたはどっちだ
渡辺源四郎商店
ザ・スズナリ(東京都)
2011/05/04 (水) ~ 2011/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
観てよかった。。。
死刑に関する芝居や書物は、凶悪犯罪を犯した加害者への怒りで爆発しそうになるにも関わらず、自分ではどうしようもない歯がゆさを感じてしまうし、被害者、被害者家族のことを思うといたたまれなくなるから、避けてきたんだけど・・・本当に観てよかったと思った。
この芝居は死刑制度への存続廃止を訴えていない感じがしたから、素直に芝居に入り込めたのかもしれない。。。
「死刑とは何なんだろう?」
しっかりと向き合おう。裁判員として、裁く立場になるかもしれないのだから。
観劇後、前作の『どんとこい』の台本を購入。帰りの電車内で読破。
郷田マモラ先生が絶賛なさったのが、よくわかりました。
ネタバレBOX
「死刑」を「私刑」によって行う未来(?)の話。
被害者遺族は、加害者を「国家による絞首刑」にもできるし、「私刑」も選択できる。
ただし、「私刑」を選択した場合、被害者遺族の過半数が私刑に反対したら、加害者は無期懲役になる、というのが大まかなスキーム。
物語では、被害者遺族は「無期懲役」を選択する。
で、「死刑派」の遺族女性が、加害者・加害者の妻に対して、金属バットを振りかざすところで暗転・・・そして終幕。
このラストが、誤解を恐れずに言えば、とても良かった。
死刑が、国家による「仇討ちの代行」であるとするならば、死刑にしない選択をした結果、ひとりの遺族女性が殺人犯として裁かれてしまうというのは、なんとも痛ましく悲しい。
かといって、「私刑による死刑」を選択したならば、被害者遺族はほんの少しではあるだろうけど、気持ちが治まるかもしれない。。。でも、物語で触れられていたように、周囲の目はどのようなものだろうか?
「仇討ちとはいえ、人を殺したのだ。。。」
この周囲の目は、完全に否定することはできないだろう。
もちろん、死刑囚の首に縄をかけ、ボタンを押す拘置所の職員もいる。
物語中での拘置所職員は、淡々と話しながらも、死刑囚に対する仄かな共感・・・許しの心が芽生えかけているような気もした。。。
観劇後に、いろいろ考えたんだけど・・・やっぱり、自分の気持ちが固まらない。
かつて『新潮45』で連載されていた凶悪犯罪レポートをまとめた文庫本シリーズを本棚から抜き出した。。。
ラストで金属バットを振りかざす女性役の柿崎彩香さん。
中盤にも、加害者の顔面スレスレのところで、金属バットを振るまくるシーンがあるのだが・・・その力強く、キレがあるスイングに感動・・・思わず見入ってしまった。
あんなに気持ちの入ったスイングは見たこと無い。。。
顔面30センチくらい至近距離でスイングをされながら、身じろぎひとつせず、冷めた表情を崩さなかった加害者役の佐藤誠さん・・・凄い精神力だ!
最後に、作演出の畑澤聖悟さんの前説・・・おもしろかったー!
しっかりしているようで、グダグダな仕事っぷり(看守役)にはイラっとさせられましたけど。。。
「死刑囚との獄中結婚マニア」の女。
畑澤さんの思いを推し量ることはできないが・・・ボクには、一部の死刑廃止派への皮肉のように取れた。。。このキャラを見事に演じた工藤由佳子さん。すごい役者さんだ。もう見ててムカムカしとおしでした!!!
廃墟
時間堂
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2011/03/30 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了
満足度★★★★
アフタートーク
カタルシスがテーマ。お父さんがよかった。アフタートークがあったのがよかった。
港町純情オセロ
劇団☆新感線
赤坂ACTシアター(東京都)
2011/04/30 (土) ~ 2011/05/15 (日)公演終了
満足度★★
名作がズタボロ
橋本じゅんさんファンとしては、彼の復帰は本当に嬉しく、観劇させて頂きましたが、収穫はほぼそれのみ。
新感線のシェークスピア物は、「メタルマクベス」「リチャード3世」と拝見し、これが私には3作目でした。この2作も、どちらかと言えば、不作でしたが、今回の「オセロ」が、作品レベルとしては、ダントツ、前2作を下回る出来栄えに感じました。
青木豪さんは好きな劇作家ですが、脚色に関しては、あまり才気を感じません。それまで、シェークスピア未見だというクドカンさんの「マクベス」の方が、悠に、原作の味わいを生かしていました。
せっかくの名作「オセロ」が台無しの印象!
新感線にいつも期待している高揚感やエンタメ性も、今回は、ほとんど、体感できず、とても残念でなりませんでした。
久しぶりに、誘った友人に悪いことをした気持ちになりました。
ネタバレBOX
原作では、イァーゴーに当たる、この芝居の核となる役を演じる役者さんが、この方こんな役者力でしたっけ?と目を疑うような空回り演技で、愕然としました。2階席だったせいもあるのでしょうが、この方の台詞がほとんど聞き取れないだけでなく、この作品の彼の役割がこんな解釈で演じられていることに違和感がありました。
舞台設定を、30年代の日本のやくざ社会に置き換えていること自体には、何の異論もありません。
原作にはない、役を追加しているのもいいでしょう。
でも、この芝居、観客にどういうスタンスで見せたいのかが、全く不明です。
「オセロ」のパロディに徹するなら、それも良し。でも、何もかもが中途半端で、この料金でこの芝居を評価するなら、星ひとつでも多すぎる感じがしました。
相変わらず、何をやっても、器用に演じる伊礼彼方さんの役者力に敬服したのと、粟根さんの被り物が面白かったのと、じゅんさん復帰が嬉しかったので、おまけで、星二つにと思いますが、私のお隣の席にいた女性は、1幕半ばで退場し、もう2度と席には戻って来ませんでした。
「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう!」vol.3 上演審査
福岡市文化芸術振興財団
ぽんプラザホール(福岡県)
2011/04/22 (金) ~ 2011/04/23 (土)公演終了
満足度★★★
比べることのおもしろさ
同じ戯曲の上演を比べられるのが楽しい。「柿喰う客」は公演ごとに攻めかたを変える。それを確認できた。
★は、2演出の平均を取って、3つとした。
詳細な感想は、次に。
http://f-e-now.ciao.jp/20110411.html
『流通戦争だよ全員集合!』
ギンギラ太陽's
西鉄ホール(福岡県)
2011/04/22 (金) ~ 2011/04/24 (日)公演終了
満足度★★★
気楽に観るには、もってこい
文字どおり短編集で、短いコントを積み上げる。その内容も多彩で、おもしろい。気楽に観るには、もってこいで、かなりなぜいたくな気分になる。
感想の詳細は、次を参照してください。
http://f-e-now.ciao.jp/20110410.html
夏葉亭一門会vol.2(公演終了!!ご来場ありがとうございました!)
王子落語会
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/05/09 (月) ~ 2011/05/09 (月)公演終了
満足度★★★★
TUTAYAでCDレンタルして特訓した成果
夏葉亭ナッツこと【七味まゆ味(柿喰う客)】は「いきなりベッドシーン」の落語バージョン。なんでも出演者の感想では落語じゃなくて芝居とのこと。笑
それでも他の役者は落語として成り立っていて出演者の器用さを物語っていた。
案外、落語って独特のテンポがあるから芝居より難しいかも。。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
権助魚:夏葉亭ジンジャー【登米裕一(キリンバズウカ)】
初天神:夏葉亭ハスカップ【鬼頭真也(夜ふかしの会)】
個人的に↑が一番の好みだった。落語の選択も良かったと思う。鬼頭真也のころころ変わる表情も秀逸だった。
時蕎麦:夏葉亭空豆【齋藤陽介】
↑こちらはあまりにもメジャーすぎて誰でも知ってるネタかと。苦笑!
火焔太鼓:夏葉亭メロン【小玉久仁子(ホチキス)】
紙入れ:夏葉亭ポルチーニ【中川智明】
死神:夏葉亭金保丸【多田直人(演劇集団キャラメルボックス)】
↑演目どおりのちょっとホラー的な内容。死神から足をすくわれるオチも絶妙。
権助魚:夏葉亭みかん【村上誠基(柿喰う客)】
↑登米裕一(キリンバズウカ)】のネタかぶり。プロデューサーからかなり前に連絡があったらしいが村上はそのメールを見過ごしたようだ。バカじゃね?笑
金明竹:夏葉亭雛菊【永島敬三】
全体的には楽しかった。
ちなみに落語ネタは↓を参考に
http://homepage3.nifty.com/~tomikura/rakugo.html#ka
姫が愛したダニ小僧 【ご来場ありがとうございました】
青春事情
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2009/10/15 (木) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
「ガマ王子VSザリガニ魔人」にも通ずる話
後藤ひろひとさんが1998年にPiperを旗揚げしたときの作品『Piper』を2005年にリメイクしたのが本作品で、今回はそれを若手俳優さんたちで再演したものでした。
ネタバレBOX
すみれ姫と名乗る老女が若い夫婦の前に現れ、疑心暗鬼ながらも夫婦はそれぞれ船長と洗濯女になって、姫の愛するダニ小僧を探す冒険の旅に出掛けるという話。
現実と空想が交り合い、最後に夢を叶える自動販売機にコインを入れて、さて夢が叶うか…。
「ガマ王子VSザリガニ魔人」の活劇部分とも相通ずるものでした。後藤さんのルーツが見られたような気がしました。
結構強烈な客いじりがありました。オリジナルにもあったのでしょうか。
ところで、嘘か本当か知りませんが、パチンコ屋でバイトしてお笑いを目指しているという人が出演していました。ネタ披露がありましたが、下ネタばかりでは困ったものです。
被告人ハムレット
声を出すと気持ちいいの会
演劇スタジオB(明治大学駿河台校舎14号館プレハブ棟) (東京都)
2011/05/04 (水) ~ 2011/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
抜群の完成度、その才能恐るべし
かなり期待して観に行ったが、期待以上の作品だった。
上演時間1時間20分と聞いて、「今回は短いんだ」と安心したら大間違い。
構成・演出、ともに優れ、2時間くらいに感じたほど密度が濃く完成度が高かった。
この劇団は俳優の演技たちの基礎ができており、臆することなく、迫真の演技ができるのが強み。
いくら作・演出がよくても俳優が素人くさかったら、こうはいかない。
終盤の息詰まるような臨場感、ぜひ、もう一度観てみたいと思う作品。
有名俳優を起用して中央の劇場で上演しても、話題作となるだろうと思わせる。
山本タカ、末恐ろしい才能の持ち主である。
ネタバレBOX
シェイクスピアの『ハムレット』の主人公、ハムレットを現代の法廷で裁くという趣向がわくわくさせる。
セット配置から観客は法廷の傍聴人の気分で芝居を見守ることになる。
原作をノーカットで上演すると4時間くらいかかるんでしたっけ。
明治大学文化プロジェクトで2年前、約3時間にまとめて上演したことがあったが、今回、女性の検察官(オフィーリア)を演じる鈴木由里は、このときハムレット役を好演しただけに、彼女のオフィーリア役約を見られたのが嬉しい。
耳に注ぎこまれる毒=悪意の情報が、ラジカセで表現されるなど、面白い演出だと思った。
裁判の中でハムレットによる殺人劇が再現されるわけだが、その中で裁判官や検察官たちが『ハムレット』の登場人物を演じる。
しかし、それはさらなる悲劇を呼び、現実とも虚構ともつかぬ錯綜のるつぼに観客は巻き込まれていく。
この短い時間の中に『ハムレット』の名場面が演じられ、原作を知らない観客もダイジェストを観ることができ、裁判によりテキストの解釈がなされていくので、原作ファンならさらに楽しめる趣向だ。
終幕の鮮やかさに呆気にとられながらも、我々のハムレットは今に生きている、と実感できる芝居だった。
蠅取り紙 ―山田家の5人兄妹―
劇団たくあん
MAKOTOシアター銀座(東京都)
2011/05/04 (水) ~ 2011/05/05 (木)公演終了
満足度★★★
健闘したと思う
劇団たくあんは、年1回公演を目標に活動している社会人劇団で、演劇専業を目指してる他の小劇場系劇団とは色合いが違う。
しかし、目的ははっきりしており「社会人でも演劇をやりたい。日頃演劇に触れる機会のない人たちにも観てもらい、演劇の垣根を低くし、少しでもその楽しさを伝えていきたい」というもの。
だから料金も学生劇団のように無料カンパ制をとっているのだろう。
こういう活動趣旨の劇団があってもよいと思い、旗揚げ時から注目した。
同様の活動を行う社会人劇団と比べ、日頃遠ざかっている割に演技レベルもまずまずで、セットも立派だった。
観客たちも楽しんだ様子で、カンパ箱にも千円札がぎっしり詰まっていた。
こういう時期でもあり、ノベルティーグッズで還元するより、東日本大震災の義捐金に一部寄付する形をとってもよかったのではないだろうか。
前回の「Dの呼ぶ声」に続き、今回も「人が生きるということ」について考えさせられる作品。
年1回ということで、登場人物が多く、演じがいのある作品を選ぶことになるのかもしれないが、ターゲットとなる観客層を考えれば、もう少し上演時間が短い作品を選んだほうがよいのでは、と思った。
今後も活動に注目したい。
ネタバレBOX
ジテキンの名コンビによる既存作品だけに、作品には破たんがない。それだけに俳優の力量が問われる。
俳優たちは日頃のハンディを考慮すれば、よく頑張っていたと思う。
ただ、頻繁に活動している劇団と違い、同じメンバーで多くの作品に挑み、練り上げていくことができない難しさはあるかと思う。
なかなか緊張感が持続せずポカッと空いたよう場面ができて中だるみを感じたり、台詞の「間」が気になる箇所も見受けられた。
冒頭、母親がハワイに出かけるという場面の衣裳が、軽装とはいえ近所に出かけるような薄着で、飛行機に乗るにしては活動的ではない服装なのが気になった。
母親の「生霊」が帰ってくる場面、演出のメリハリが弱く、俳優たちの空気感が同じなため、面白さが出てこなかったのが残念。
もっと受けてもよさそうな場面が当たり前のようにスーッと流れて行ってしまうので退屈してくる。
一緒にハワイ行く父親が一切登場しないため、俳優たちの台詞が説明口調になると、父親の不在感が気になってくる。それを感じさせないためには、やはりそれを埋める会話場面の演技が重要だ。
観終わって、母親の生霊現象は実際に起こったことというより、兄弟姉妹各自の心象風景を表現したのかもしれないと思わせるあたり、この作品の優れた部分だと感じた。