港町純情オセロ 公演情報 劇団☆新感線「港町純情オセロ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    名作がズタボロ
    橋本じゅんさんファンとしては、彼の復帰は本当に嬉しく、観劇させて頂きましたが、収穫はほぼそれのみ。

    新感線のシェークスピア物は、「メタルマクベス」「リチャード3世」と拝見し、これが私には3作目でした。この2作も、どちらかと言えば、不作でしたが、今回の「オセロ」が、作品レベルとしては、ダントツ、前2作を下回る出来栄えに感じました。

    青木豪さんは好きな劇作家ですが、脚色に関しては、あまり才気を感じません。それまで、シェークスピア未見だというクドカンさんの「マクベス」の方が、悠に、原作の味わいを生かしていました。

    せっかくの名作「オセロ」が台無しの印象!

    新感線にいつも期待している高揚感やエンタメ性も、今回は、ほとんど、体感できず、とても残念でなりませんでした。

    久しぶりに、誘った友人に悪いことをした気持ちになりました。

    ネタバレBOX

    原作では、イァーゴーに当たる、この芝居の核となる役を演じる役者さんが、この方こんな役者力でしたっけ?と目を疑うような空回り演技で、愕然としました。2階席だったせいもあるのでしょうが、この方の台詞がほとんど聞き取れないだけでなく、この作品の彼の役割がこんな解釈で演じられていることに違和感がありました。

    舞台設定を、30年代の日本のやくざ社会に置き換えていること自体には、何の異論もありません。
    原作にはない、役を追加しているのもいいでしょう。

    でも、この芝居、観客にどういうスタンスで見せたいのかが、全く不明です。
    「オセロ」のパロディに徹するなら、それも良し。でも、何もかもが中途半端で、この料金でこの芝居を評価するなら、星ひとつでも多すぎる感じがしました。

    相変わらず、何をやっても、器用に演じる伊礼彼方さんの役者力に敬服したのと、粟根さんの被り物が面白かったのと、じゅんさん復帰が嬉しかったので、おまけで、星二つにと思いますが、私のお隣の席にいた女性は、1幕半ばで退場し、もう2度と席には戻って来ませんでした。

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    2011/05/10 21:21

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