満足度★★★
健闘したと思う
劇団たくあんは、年1回公演を目標に活動している社会人劇団で、演劇専業を目指してる他の小劇場系劇団とは色合いが違う。
しかし、目的ははっきりしており「社会人でも演劇をやりたい。日頃演劇に触れる機会のない人たちにも観てもらい、演劇の垣根を低くし、少しでもその楽しさを伝えていきたい」というもの。
だから料金も学生劇団のように無料カンパ制をとっているのだろう。
こういう活動趣旨の劇団があってもよいと思い、旗揚げ時から注目した。
同様の活動を行う社会人劇団と比べ、日頃遠ざかっている割に演技レベルもまずまずで、セットも立派だった。
観客たちも楽しんだ様子で、カンパ箱にも千円札がぎっしり詰まっていた。
こういう時期でもあり、ノベルティーグッズで還元するより、東日本大震災の義捐金に一部寄付する形をとってもよかったのではないだろうか。
前回の「Dの呼ぶ声」に続き、今回も「人が生きるということ」について考えさせられる作品。
年1回ということで、登場人物が多く、演じがいのある作品を選ぶことになるのかもしれないが、ターゲットとなる観客層を考えれば、もう少し上演時間が短い作品を選んだほうがよいのでは、と思った。
今後も活動に注目したい。