夏葉亭一門会vol.2(公演終了!!ご来場ありがとうございました!) 公演情報 王子落語会「夏葉亭一門会vol.2(公演終了!!ご来場ありがとうございました!)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ダメでしょ。
    全然ダメでしょ。

    だって・・・

    役者なのにこんなに上手に落語しちゃって、
    だったらもうそっちにしちゃいなよと、
    そっちの道でがんばっちゃいなよと、
    そうしちゃいないよねぇユウと、
    そうも言いたくなるでしょ、
    ジャニりもするでしょ。

    うん。

    いやいや本当、
    笑わせ過ぎだから。
    つゆだくに汗かくから。
    加齢臭出始めて迷惑だから。

    それにしても・・・

    彼らを知らない人達がこれを観たらなんて思うんだろう?
    たぶん、若手落語家達の会だと思うに違いない。
    そして、すこぶる精鋭達の集まりだと。

    それくらいにおもしろかった。

    うん、
    そういった意味で、
    やっぱりダメでしょユウ達。

    ネタバレBOX

    さてさて落語会。

    夏葉亭・・・?

    と文字を見て『???』
    言葉に出して『なつばてい』

    ああ、
    夏バテにかけているのか・・・ふむふむ。

    と合っているのかいないのか、
    まぁなんとなく納得しながら劇場へ向かった当日。

    午後六時からのスタートはサラリーマンには少々キツい。
    けどまぁ仕方ない、今日の王子小劇場は長丁場、三時間の落語会だ。
    始まりが遅ければ終わりも遅くなる、そういった配慮からの時間設定だろう、ありがたやありがたや。

    本当は早退でもして足を運ぼうとしたのだが、そこは社会人、やるべきことを終え、耐え難きを耐え、忍び難きところを忍び足で終了のチャイムと同時に会社を抜け出したのだが、劇場に着いたのは六時十分。

    一番の目的だった七味まゆ味さ・・・あ、いやいや今日は夏葉亭ナッツさん・・・の落語が既に始まっている中、慌てて席に着き・・・ふぅ、と一息、そして始まった。

    ■夏葉亭ナッツ(七味まゆ味)

    オリジナルの落語らしく、エイ!ヤァ!タァ!といった感じで進めて行く現代的な落語はなんとも芝居を観ているようで、というか元ネタは芝居らしく、軽快で観ててなんとも・・・萌え〜っとなった。というかあの場でよくあそこまで話せるものだとひとしきり感心。

    ■夏葉亭ジンジャー(登米裕一)

    いやいや、あれは芝居ですよねぇ?などと七味さんについてのコメントをアドリブチックにアド街ックに話す辺り慣れてるなぁ・・・と感心。そして、他の人のコメントを見て知ったが『権助魚』というネタを披露。うーん、おもしろい。

    ■夏葉亭ハスカップ(鬼頭真也)

    僕、枕が長いんですよ、などと前説の長さを語ったのがこの鬼頭氏だっただろうか、その感じがまた落語家然としていて憎い。ネタの『初天神』、これがまた子供と父を見事に演じ分けていてうまかった。うん、すごい。

    ■夏葉亭空豆(齋藤陽介)

    いかんいかんいかん、この齋藤氏はいかんかった。面白すぎた。あんなに笑ったの十年ぶりくらいじゃないか?いやもう老人の尿みたく笑いが漏れて仕方がなかった。ネタの『時蕎麦』はどこかで聞いた事があるような有名なネタだったようだが、これをまたうまいこと語るものだから、もう笑えて笑えて、はぁ、疲れた。蕎麦すするだけで笑えるんだからもう、いかんよ。汗かいた。

    ■夏葉亭メロン(小玉久仁子)

    この方、なんだか独特のアクセントのある語り口で『火焔太鼓』なるネタをやるものだから、これがまたおもしろくて、ずっと笑い続けてた。

    ■夏葉亭ポルチーニ(中川智明)

    出た!演劇界の殺し屋。絶対何人か殺してるでしょ?と尋ねたくなるくらいの落ち着き様で話す中川氏は絶対に観たかった役者。いやいや、すごかった。見入ったし魅入った。『紙入れ』というネタらしいが、奥さんを演じる時の色っぽいことったらなかった。うまいなぁ・・・自分の見せ方も話し方もなにもかも。うん、予感が確信に変わった、絶対殺ってる。

    ■夏葉亭金保丸(多田直人)

    いやもう皆さん落語家にしか見えなくなってる中にあって、またこの多田氏がうまい。最初の語り部分がうまく、ネタの『死神』、これがまたプロじゃなかろうかとぼんやりと思うほどにはんなりとやっておくれやすから、はぁ、すごい。

    ■夏葉亭みかん(村上誠基)

    何があっても観たかったのがこの村上氏、さて、どんな落語を見せてくれるのかと思い気や、謝罪の言葉から入るものだから、おやおやいったい?と思っていたら、誰かとネタが被っているとのこと。とはいえこれ、ホントはわざとでは?と思うほどに同じネタ(『権助魚』)でもアレンジしてあるものだから別物を聞いているような気分になり、また違った落語の楽しみ方を教えてもらったような気がした。というかこの村上氏、語りがうまい。本物の落語家にしか見えなかった。もう林家を名乗ってもいいのでは?

    ■夏葉亭雛菊(永島敬三)

    今回二回目なんですけどね、だからってトリって・・・僕、今回の最年少なんですよ?といった枕から始めた永島氏、敬三というから三男か?と関係ないことに気を奪われてるうちに本筋が始まった・・・途端に、落語家に豹変。早口でまくしたてるところがもうなんとも耳に心地よく、ああ、すげぇすげぇすげぇすげぇ、とドンドンとテンションが上がっていき、あ、あ、あんた、そりゃトリだよ、トリに相違ねぇよ!となんだか変なところに気持ちが向かって行った。恋とかしてたのかも・・・。


    ・・・と、まぁ、九人の落語家達がそれぞれの味を出しながら最高の落語を披露してくれた三時間があっという間に過ぎ去っていたわけだが、なにしろ感動した。すこぶる感動した。ちょうど少し前にイギリスで例の彼の盛大な結婚式があったがそれくらいに感動した。うん、そうそう、この場所、王子なだけに・・・

    おあとがよろ、って、長っ・・・全然よろしくない。

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    2011/05/11 00:58

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