飛龍伝(再演)
Gフォース
ブディストホール(東京都)
2011/10/28 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
リターンマッチおめでとうございます
本公演は、震災で中止となった3月のリターンマッチとうかがった。皆さん熱演されており、大変好感が持てた。特に主演の山田かなさん、熱くて上手い。またお気に入りの劇団が一つふえた。この土日は、熱海、蒲田、飛龍とつかさんの代表作を三つもみて、充実でした。
カシオ
ブルーノプロデュース
STスポット(神奈川県)
2011/10/28 (金) ~ 2011/10/31 (月)公演終了
満足度★★★★
記憶で遊ぶ
出演者たちの小学生のときの作文をもとに演劇化したという作品。
ちょっとそれに惹かれた。
つまり、「記憶」と「演劇」をどう結び付けてくれるのか、ということで。
あと、フライヤーがいい。
ネタバレBOX
「記憶」というのは、曖昧で、自由自在で、勝手で、自己都合なものだ。
出演者たちの作文が披露されるのだが、本来誰のものであったのかは、さほど重要ではなく、それを他の役者と共有する(役者たちの間を転がす)ところから、物語が動き出す。そこから「虚構」が始まるからだ。
いや、「虚構」は作文を書いた時点ですでに始まっている。作文というのも、書いたときに本人が意図しないとしても脚色されている。そして文字によって固定されたことで、「記憶」としても「固定」される。「事実」として。
つまり、「記憶」だって十分に「虚構」なのだが、本人はそれにあまり気がついていない。
さらに、その作文に従って、役者たちが再現するところは、演じる役者の体験と照らし合わせた(身体的とも言える)と「想像」がない交ぜになっていく。
冒頭の意外と想定内な演出よりも、「じゃ、それをやります」と言って再現し始めたあたりから、舞台はとても面白くなってきた。
「物語」になっていく感じとでも言うか。
作文を書いた本人が、他人の再現に対して、「事実」としての、本人の記憶で説明していくのだが、そらに虚構が浸食していく。つまり、本人が「実際父はそうではなく…」と解説を加えてもそれはまた虚構の虚構(虚構に虚構)である。
「言葉」と「記憶」と「想像」と「物語」といういつくものラインが織り成していくのが「演劇」であった。
この舞台は、まさに今様の演劇スタイルで、スタイリッシュなのだが、「物語」がどこから生まれ、どこから動き出していくのかを、きちんと見据えていった、ある意味実験の産物ではないだろうか。
出来上がった産物(作品)は、とてもセンシティブで、陽光にきらめく綿毛のような、冬の晴れ渡った空のような、そんな印象を与えてくれた。センチメンタリズムな香もさせて。ただし、センチメンタリズムにしては、観察的である。
小学生という時代を振り返りながらも、今の自分という「軸」があることで、「小学生」では決してない。そういう自分の輝くほっぺのような時代への「郷愁」のような照れと、「観察」とが微妙なバランスで提示される。
それは、どこかへ大声で伝えるものではなく、静かに自分の、それぞれの自分の中に、ゆっくりと沈殿していくようなものであり、「言葉」にすることでしっかりと堆積していく。
堆積していく「記憶(メモリー)」は、このワークショップ的なものを体験した役者にとっても心の中に何かを確実に残しているのではないだろうか。
そんなことを思いながら舞台を観た。
記憶の不思議さ、どこかに何かがあるわけではなく、そこらに漂うだけの感覚。
そして、「記憶」がはみ出す様の面白さ、「記憶」の「虚構」から「物語」、そして「演劇」になっていく面白さを感じたのだった。
何かにスカッと抜けていくわけではない、静かに内在していく様も、今様な演劇ではないかと思った次第。
唯一気になったのは、「本日は…携帯の電源…上映時間は…」と、開演前の前説が、要所要所で挟まれることだ。
「今」「この時点」にわれわれ(役者)は「いる」ということは、演出でも十分に理解できる。のにもかかわらず、「今」「現時点」に向かって、その都度アンカーを入れていくのだ。
この「冷徹」とでもいう仕打ちは、作品世界にひびを入れているのではないかと、ちょっと思う。
しかし、逆に、自らがやっていることを確認するための、ピッケルとかアイゼンとかそんなものなのかもしれないと思ったりもした。白銀の世界らしいので。
こらからが期待できる団体で、12月の次回公演も楽しみ。
Live forever
キコ qui-co.
Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
心が揺さぶられると感情が増幅する
主人公佳代の震災体験を、震災の日を前後しながら少しずつ明らかされていきます。
ネタバレBOX
被災直後に目の前で彼を失った佳代の動揺と錯乱が形を変えて表現されて、私の心が揺さぶられながら、やるせない悲しさが増幅されていきました。
スーパーソニックジェット赤子(大往生) 他【公演終了致しました!ご来場ありがとうございました!】
ミジンコターボ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
二度目の観劇も感激(^O^)/
二日前に観て感動!
もう一度観たい気持ちを抑えられなくて
二度目の観劇です!
今までに二回観たのは一番最初に
お芝居を観たスクエアの『ラブギャラクシー』と
ファントマの『蒲田行進曲』!
私の中ではもう一度観たいと言う感情が
抑えられなくなるお芝居です♪
それはもう好みの問題でもありますが
映画の名作と同じでいいお芝居は
何回観ても感動します(^O^)/
だから多くの人に観てもらいたい!
そして、東京にもこの感動が届いて欲しい!
雲心「満員御礼!ご来場ありがとうございました!」
東京カンカンブラザーズ
シアターブラッツ(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
家族愛と葛藤、せつなさ、温かさ
メインストーリーは私も2時間のサスペンスドラマのように感じましたが楽しめました。
ネタバレBOX
脚本ですが、フライヤーのあらすじと違っていましたね。ぎりぎりまで改善されたのだと思います。全体的には家族愛と葛藤、せつなさ、温かさが表現され、笑いと感動のつぼを押さえいて良かったと思います。一つ反社会勢力の描き方はフィクションとはいえもう少し考慮が必要と思います。
前説は組長の披露宴の一場面だったんですね。面白かったです。それからサウナのシーンの笑いは好きです。
勝巳の死と鈴の落胆のシーンの悲しみと、死んだ勝巳が現れて犯人を明かすシーンの安堵感にはやられました。
役者陣では、菊川さんの誠実さややさしさあふれるおやじぶりには心が温まりました。畠山さんの青年も好感が持てました。
舞台セットは、旅館のフロントと部屋と洞窟を兼ねおり、照明でうまく切り分けていたのは感心しました。
遊園地再生事業団『トータル・リビング 1986-2011』
フェスティバル/トーキョー実行委員会
にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)
2011/10/14 (金) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
素晴らしさをうまく言語化できない
不明なもやもやが残ったままだけれど、自分自身の知識と想像力を超えたところにある何かがこの作品に格別の強度を与えている気がしました。再演されることを切に願います。
4×15
北京蝶々
新宿眼科画廊(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
4 ×15 > 60 !!!
15分のひとり芝居が4つだと1時間のはずが、それ以上のボリューム感!
ウワサ通り面白くてクスクス笑続けてしまう「エアデート 完全版」。
15分間の恋愛ドラマ、ちょっと切なくなってしまう「恋愛で飯を食う人」。
一挙手一投足、とにかく動きに釘付けの「狼少女、都会に降り立つ」。
そして正義の味方の本音が飛び出す、ある種哀愁漂う
「たった一人の地球防衛軍」。
どれも満足でした!
ネタバレBOX
サイバーオカヤスさんは、やっぱりアダルト担当なんですね。
^^
しかし、ソープ嬢話は大塩さんの経験からでしょうかね。
動きももちろんだけど、オビーさんの顔芸スゴい!!!
本当にオビーさんはどこへ向かってるのでしょうか?
サンのファンからクレーム来ないかだけが心配です(笑)
イロアセル
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2011/10/18 (火) ~ 2011/11/05 (土)公演終了
満足度★★★
少し不思議な話
漠然としたイメージのまま見終ってしまって自分にはちょっと難解。
終演後頭上から降ってきたチラシを読んでようやく補完出来た。
最後の挨拶、芸人さんのコケが見事でした。
ネタバレBOX
刑務所は彩色のない孤立した場所、そこへ色のイメージついた(見える?)島の住人達が入れ替わり訪れ、色が見えない分本音をさらし、その後囚人の文字に本音が映り込み。途中そこまでが単調に見え、終盤の展開が目まぐるしく唐突に終った印象。
う〜ん、不気味とかではなくそれ以上の思想が加わるともっと薄ら怖くなるんだろうな、と思った。
熱狂に包まれた終り方は以前見た幾つかの倉持作品(不満足な旅や審判員は来なかったとか)を彷彿。
ラフカット2011
プラチナ・ペーパーズ
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★
無難な
若い人たちの力試しの場、ということでたくさんの役者さん達がいたけど良くも悪くも目につく役者さんはあまりいません(数人気になる方はいたけど)。でも皆楽しそうで、観ていてこちらも気持ち良くなりました。
劇場が良いのはあるけど、どの話もそんなに舞台装置もなく、力試しの場(観てもらう場)であればもうちょっと安くして欲しいなと。受付も役者の知り合いが来る前提の対応だし。。。学校の発表会じゃないんだから。。。
個人的には芸人のNONSTYLE石田さんが芝居の本を書かれるのか、と思っていたらベタなコント台本でしかも客席が静まり返っていたのが、ちょっと面白く。あと第4話を書かれていた堤泰之さんの本が素晴らしかった。
ひとよ
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2011/10/21 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
見ました
芯が強く苦難を吹き飛ばすかのような生き方の母親、色々巻き添えを食らっているのにぎりぎりの所で踏ん張りつつそこまで堕ちていない兄妹、何処かで実際に居そうな職場と家庭。個々の役柄からも容易に人と也が想像出来、様々な人生模様が透かして見える。深刻に見えるけど家族愛に溢れた後味のいい作品。もたついて見えた箇所もあったけどいい舞台を見た。
最後の吉永さんのアナウンスまで聞き逃せない。
百光年の詩【無事終演致しました。沢山のご来場ありがとうございました。】
TOKYOハンバーグ
千本桜ホール(東京都)
2011/10/25 (火) ~ 2011/10/31 (月)公演終了
満足度★★★★
良い空間でした。
宇宙船内のセットで感動しました。乗り物好きの私としては演ってみたい作品でした。劇場を飛び出すぐらいのお話だったようなきがしますが。3月も楽しみにしてます。
恋娘近松合戦
洗足学園音楽大学
前田ホール(神奈川県)
2011/10/29 (土) ~ 2011/10/29 (土)公演終了
満足度★★★★★
中屋敷脚本、倉迫演出の邦楽ミュージカル
新感覚の邦楽ミュージカルでした。箏や尺八等邦楽楽器がミュージカルにも合うなんて驚きです。
中屋敷さんの面白い脚本と倉迫さんの考え抜かれた演出に、高いレベルで大迫力の歌やダンスが相まってたいへん素晴らしく作品に仕上がっていました。
10月30日は14時にも公演があります。
ネタバレBOX
近松門左衛門は心中による悲哀の愛を表現しましたが、それに対して恋娘おきたが明るく前向きな愛を主張するストーリーは驚きとともに感動がありました。
Live forever
キコ qui-co.
Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★
心が震えるような作品
強烈に五感と体験と記憶を刺激し、心が震えるような作品だ。
よくぞこのテーマに真正面から向かい合った、と思う。
ネタバレBOX
タイトルがド・ストレートだし、フライヤー等の前情報もあったので、観客は心して舞台に向かうことができたと思う。
そして、散文詩のような大作。
だから、観客は、心の中に用意しておいた、震災への想いを舞台の上に見出すことができ、共振することができたのではないか。
そういう細かい配慮がうまいと想う。
しかも、観客の予想(心の中に用意してきたこと)をいい意味できちんと裏切り(超え)つつ、面白さもある。
見事な戯曲と演出、そして、役者たちだと思う。
役者のうまさは格別だった。
特に阪神タイガースの選手(笑)役の櫻井智也さんの佇まいにはシビれた。それぞれのキャラがくっきりと浮かぶ。
そして、「音楽劇」と言っていいほど、音楽が物語を語ってくれる。オアシスで始まり、ソウル・フラワー・ユニオンはベタ鉄板すぎるのだが、「歌」がいいので、気持ちが持って行かれる。その選曲と生演奏、唄が、とてもいい。
本当にうまいと思う。
歌というのは、時代そのものだから。
ただ、丁寧に見せること、もくしは劇的に見せることを意識しすぎたのか、例えば、冒頭から続く、1.17を象徴するような映像は、素晴らしいと思うし(シーンによって瓦礫の様子が変化したり、虫とかの様子)、轟音とともに効果的であったことは確かだと思う。だけど、このシーンの多くが映像があまりにも雄弁すぎないだろうか、と思ってしまった。
続くオープニング映像の、PVっぽい感じを見て、さらにそれを感じてしまったのだ。
ストーリーが進むごとに展開される物語の中では、映像はそれほど気にならない。だから余計に1.17のシーンが気になってしまうのだ。
例えば、1回だったらどうだったのだろうか。あるいは、まったくそういう直截的な映像を使わなかったらどうなのか。いろいろ考えてみると、直截的な映像を使うことで失ってしまったものがあるのではないかと思ってしまうのだ。
確かにわかりやすいし、五感に訴えることができる、だけどそれだけでいいのだろうか? ということだ。
ヘリコプターが禍々しくなったりするところなどは、特に不要と思ってしまう。例えば「虫」だけで十分ではなかったのではないか。
そういう意味において、構成はそれほどうまいとは言えなかったのではないだろうか。時間軸のずらし方とか。どうもそれで少々長く感じてしまった。
それと、野花の設定、ハンディがある少女というと、必ずと言っていいほど、天真爛漫で幼児のような動作と行動という判で押したようなキャラになってくる。
それは戯曲上必要だったとしても、それしかなかったのだろうか、と思ってしまう。絵を描くことに長けている、という設定もそうなるとイマイチだし。
ハンディキャップのある2人がつながるシーンは美しいと思うのだが、それはツクリモノに感じてしまうのは私の感性が黒いからなのだろうか。
あとは、「女性」が軸であることが徐々に明らかになってくる。これは「生」と「性」であり、未来への希望でもあるのだが、やっばり「女性」なんだな、というところが気にかかる。意外と普通というか。「女性」と「男性」で、それは同列でもいいのではないかと思うのだ。
特に登場人物の男性たちは、やけにしょーもない感じで、もちろんチャーミングではあるのだが、女性の腰の据わり方と比べてしまうと、進歩のなさがちょっとなぁ(笑)と思ってしまうのだ。
しかし、見終わった後の気持ちはとてもいい。
【追加公演決定しました!】『B4 paper books 2』
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★
赤を観劇
「dogma」が秀逸。前半は教師が軍隊の教官のように凶暴スパルタとなって多くの生徒を虐待し殺してしまうのだが、後半になって五大先生(川添美和)が教典の逆説を唱える箇所で涙が零れた。真面目に観るとフィジーの法律など登場し疲れるが距離を置いて観ると滑稽な舞台だと思う。
【追加公演決定しました!】『B4 paper books 2』
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
【赤の章】観劇
究極の学校、これだけで十分でした!
ネタバレBOX
『dogma』学び舎の話。
学問とは死ぬことと見つけたり、すごい、100点満点取れないと挫折ということで死、100点満点を取っても社会に出て挫折する前に絶頂期で死んだ方がいいといことで死。誰も100点を取れなかった担任は自決、究極の学校すごーい。
校長は、理想の人生を大手会社に勤め、結婚し、子や孫に恵まれ、老衰して死ぬのが理想というのに、会社に就職する前に生徒を殺してどうするのって思いましたが、とにかく狂気に満ちた設定がすごーい。
川添美和さんと朝日望さんのキビキビした演技、カッコ良かったです!!!
川添さんの活躍、熱弁で、残った生徒は助かりました。どっちでも良かったです。狂気に終始しても良かったです!
次の話ではミーハー娘役、色々な川添さん素敵!
夢みた景色の描き方 flag.2 ~princess in the dark~
モエプロ
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
いかにも「青春ド真ん中」
終盤の黒依が1人で謝罪に訪れる場面と、その後の千と紅美の会話がいかにも「青春ド真ん中」で胸の奥に眠っていたナニカを刺激される。
また、序盤の的確なツッ込みとメタ系のくすぐりもツボ。
もちろん目当ての「アノ人」の「マヌケな高飛車キャラ」にも大満足。
我が儘な巨人の足音【千秋楽当日券はキャンセル待ち】
ノアノオモチャバコ
サンモールスタジオ(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★
隔靴掻痒気味
構成や表現(ダンス含む)、舞台美術(衣装・装置)などよく出来ていながら、現実と夢の2つの世界の関連が最後に明かされるまで掴みにくく、肝心の「言わんとするもの」が隔靴掻痒と言おうか今一つくっきり浮かび上がらないのがもどかしい。
本作には当てはまらないかもしれないが、2つの世界のリンクが中盤あたりから徐々に明確になって行くスタイルの方が好みだな。
切り子たちの秋
劇団青年座
青年座劇場(東京都)
2011/10/21 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
あの当時の
(私には)下丸子、矢口の渡付近の風景が思い浮かびました。
ネタバレBOX
町工場、大手の孫会社、ひ孫会社の雰囲気がよく出ていました。不況下における仕事のなさ、取引企業の倒産、NC旋盤、マシニングセンターの登場、ほんとそうでした。
企業経営、技術革新、親姉妹の関係、恋の話、様々なことが絡み合い、素晴らしかったです。
姉の夫は元佐久間製作所の工員で、優秀だからこそ父親に追い出されて大手工作機械メーカーへ転職した人物でした。付き合いは途切れていたものの、ジリ貧になるであろう将来を考えて佐久間製作所を工作機械メーカーの工場敷地にしないかという話を持ってきます。
しかし、技術に自信を持っており、攻めの営業をすることで活路を見出そうとして誘いを断る妹、この工場が平成の今も残っているかは分かりませんが、技術があるしきっと残っているだろうと、そして残っていてほしいなとつくづく思いました。
4×15
北京蝶々
新宿眼科画廊(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
鮮やかな個性の切り出し
作品に織り込まれた
色の異なるシュールさに惹かれて
あっという間の1時間。
役者たちの
現わす力のようなものがしっかりと機能して、
4つの作品それぞれに、
観る側の異なる感性が解き放たれた感じ。
おもしろかったです。
ネタバレBOX
・田渕彰展「エアデート 完全版」
冒頭のちょっとした客いじりをゲートウェイに
実から虚に踏みいる感じが
丁寧につくられていて、
すっと、エアデートの世界に観る側も封じ込められてしまう。
そのエアデートの
何とも言えない初心者マーク感が絶妙なのですが、
物語はその可笑しさでは終わらない。
その虚が解けてさらに踏み込む世界に力があって。
きっちりと持っていかれてしまいました。
・岡安慶子「恋愛で飯を喰う人」
風俗嬢、普通にことに及ぶと思いきや
ちょっと意外な展開が作り出されていきます。
一人芝居なのですが、
役者の瞳に映るものがしたたかに作りこまれているというか
視線の距離や焦点合わせが
息を呑むほどに安定していて。
だから、キャラクターが対する相手への
距離感や想いの移ろいや濃淡が浮くことなく
その場としての不条理な言葉が
見えない客を鏡とするように
質感をもって伝わってくる。
客が帰った後の、
行き先を失った視線に
彼女の素顔が浮かび上がる。
そこから垣間見える心情の
すこし醒めた感触を持った生々しさに
思わず息を呑みました。
・帯金ゆかり「狼少女、都会に降り立つ」
コンテンツ的にはワンアイデアのお芝居だと思うのですよ。
でも、演じ手がもつ表現力が
あれよという間に企画の瞬発力を凌駕して
世界を舞台に組み上げていく。
一つ間違えばとんでもなく薄っぺらい世界になりかねないものを
常に観る側に広がるものよりもたくさんのもので空間を満たし続ける
テンションというか力に圧倒されて。
身体の切れももちろんあるのでしょうけれど、
それにとどまらない、
元々場ごとの空気の色をすっと現出させ、
あるいは変化させていくような力が
人並み外れてあることは十分承知していて
でも、そうであっても
こういうベクトルにもその力を発揮できることは
けっこう驚き。
前のめりになって見入ってしまいました。
・森田祐吏 「たった一人の地球防衛軍」
恣意的な薄っぺらさが最初にあって、
苦笑系の笑いかなと思わせておいて・・・。
でも、それが、
ゆっくりと膨らんでいく
足腰をしっかりともった感覚に
しだいに塗り変わっていく。
演じ手の個性の強さが
演技を一つに留めるのではなく
彼が現わすニュアンスの間口の広さに繋がっていきます。
どこかトホホな地球防衛軍の姿に
実存感を裏打ちするお芝居の確かさが
薄っぺらかったキャラクターの心情に
次第に奥行きを与えていく。
気が付けば、
観る側は冒頭のベタで表層的な世界を足場にして
ひとりの男性の心情に
しっかりと取り込まれている。
演じ手には強くキャラを立てることができる力があるので
そちらが目立ってしまう舞台も拝見したことがあるのですが、
この役者のメインディッシュというか
性格俳優的な側面の秀逸や魅力を
改めて認識したことでした。
*** ***
いろんな毛色をしっかりと描き分けた
作・演出の力量も改めて再認識。
公演数の少なさがとてももったいなく感じたことでした。
バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!
バナナ学園純情乙女組
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/11/01 (火)公演終了
満足度★★★★★
さらにキレがよく
一体感と、混沌のコントラストが日常とは違う世界に連れて行ってくれる。
それが、生の舞台を見に来た価値になっていると思います。
心を揺さぶられて、またマジックにかかったような気分。
ただ、いろんな生ものが飛んでくるので臭いがすごいです(笑)
演劇と呼べるかどうか!?評価は分かれると思いますが、私は面白い。
終わったあとの、あの状態と言ったら…。まさに祭りの後。
よく劇場が許してくれるなぁと、いつも感心しています。
果たして一体どこまでいくのか!?今後が非常に楽しみです。