オーデュボンの祈り
石井光三オフィス
サンケイホールブリーゼ(大阪府)
2011/10/22 (土) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★
オーデュボン世界
原作小説を舞台化するにあたり、わたしとしては、原作を忠実に再現する必要性はないと思っています。
むしろそれをするのはどうしたって無理があるので、いかようにしてその世界を表現するかがみどころ。
この世界のイメージとして脳裏に浮かぶのは、やはりチラシ画像どおりの草原と青空。
あの世界を表現するのに、白い布は、ちょっと合わなかったかな。
お話の流れ的には、どうしても会話を中心に進めていくことになる。
その会話をどう見せて、引き付けていくか。
それが、この舞台では足りず、少々、だれてしまった。
しかし舞台には、舞台でしか表現できないことがある。
あの島に足りないもの、それが降臨した瞬間のあのシーン。
あれを目の当たりにできただけでも感無量です。
あと、原作を読んだときにもぐっときた、優午にお徳さんが、先のことを教えちゃつまらないだろ?と説くシーン。
あぁ、優午は無垢にその言葉に従っていたのか・・・と、やはり舞台で観たときもぐっときました。
そして、城山と桜が一人二役になると知った時点から、いったいどう演じることになるのかと、内心わくわくしていたシーン。
無難な線でまとめられていて、ちょっとがっかり。
せっかく、玲央さんなんだから、もっと大胆なやり方でもよかったと思ふ。
あまり世界を崩すこともできず、だからといってそのまま再現するには尺もなにも足りず。
小説の舞台化は難しい、その世界が高度で深いほど難しいと。
しかしながら、あの世界を現実世界で観られた喜びのある舞台でした。
ネタバレBOX
正直。
玲央さんがご出演!というインパクトが強すぎて。
名前はしっかり見ていたはずなのに、当日舞台上で見て初めて、あぁ有名人いっぱいなんだ~と思った次第(笑)
玲央さん、原作読んだ印象で、桜を演じるのが玲央さんだと知り、なんて似合うのだと、見る前から期待大でした。
さらに城山と二役になると知り、衝撃。
玲央さんの桜は、わたしの原作での印象は無機質な印象なのですが、ヒトっぽくて人間味を感じました。
城山の時は、気迫、狂気の凄みが、さすが玲央さんでした。
みちゆき
椿組
ザ・ポケット(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
若手作家とのコラボに成功!
舞台装置は旅館と機械的オブジェを複合したもの。どこでもない世界であり、現世とあの世をつなぐ空間のような猥雑感のある美術。高羽彩お得意のパターンである。
ストーリーは、若干のグロを含みながら、それでも美しく心を打つ。
椿組のうまい役者陣と高羽彩の巧妙な脚本が見事に融合して、不思議な(そして魅力的な)舞台を作り上げた。
それにしても外波山文明さん、お元気である。
桜舞う夜、君想ふ2011
STAR☆JACKS
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2011/10/27 (木) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★
未知なる舞台
劇団さん自体も存じ上げず、ご出演されている役者さんも存じ上げず。
まったく未知の状態からの観劇でした。
時代劇ということでしたが、チラシから受ける印象そのままで。
2ndというよりは、歌舞伎座などで観劇しているかのような、大衆演劇っぽい舞台でした。
客席天井からぶら下がる赤提灯が、余計にその雰囲気をつくっていたかもw
大衆演劇っぽくありながら、合間合間に現代的なかっこいいダンスが。
これが、殺陣のレベルはほどほどな割りに(笑)、ダンスのレベルはものすごく高くてかっこよかったです!
なんといいますか。
舞台美術、照明、音楽などの、舞台をかたちづくる要素。
そして何より、話の筋。全てがひじょうに良かった。
なのに・・・なんか残念な印象がいなめない。
これはあらすじに書いてあるので言ってもいいと思うのですが、ラストの桜吹雪の中での殺陣。
ここなどは号泣になってもおかしくないシーンでした。
が、そうはならない。
最初から最後まで、ほぼずっと、心が取り込まれる、舞台に引き付けられる、ということがありませんでした。
ずっと舞台と心が隔離したままで、置いてけぼり。
何が原因なんだろう、と観ながら思いにふける。
まず役者さんの気迫不足。
声も張りが足りず、響いてきませんでした。
あとは・・・見せ方、演出なのかな?やはり。
しかしながら、こういうまったく縁のない舞台はなかなか観る機会がないので。
観なければ知らないまま、観られて良かったです。ありがとうございました!
ブロークンレッスン
実験劇場企画公演
明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)
2011/10/27 (木) ~ 2011/10/29 (土)公演終了
満足度★
雑な演技が残念
全体として何を伝えたいのかさっぱりわからないものの、一つ一つのシーンはもう少し丁寧に所作や表情、間と言った細かい部分をブラッシュアップすれば観劇に耐えるかも。勢いだけの演技や力を抜いただけの演技は伝えたいことが伝わらない。
例えば最初の女の子からジュースをもらうシーンでは手の動きにためらいを表現するなど工夫が欲しい。
アジト Mission-3
謎のモダン館
ぽんプラザホール(福岡県)
2011/10/28 (金) ~ 2011/10/29 (土)公演終了
満足度★★★
ギャグがツボすぎて
役者さんの演技は、つかばりの直球演技、全般。
アフレコチック。
むやみやたらにシャリオンのハードルあげていったりとかも、面白い。
個人的に、ギャグがツボすぎる。
抱腹絶倒の大激爆笑したくなること三度。
他のお客さんのリアクションに気を使って、セーブせざるを得なかったのが残念なほど。
ネタバレBOX
「店員だ!!」
「俺もその一人だ!!」
めちゃくちゃツボにはいっておもしろかった。
--
小道具、デハケ、立ち位置の処理などで工夫の余地が残っていたり、役者の演技に変化球がほしかったところとか、ストーリーのメインどころからは脇道扱いの合コンに重点を置き過ぎなところとかがあって、1500-1800の設定なら満足なんだけど、2000-2300のクオリティにはとどいてないと個人的には思う。
いくら笑っても、許される環境で見たい。
Roots Blood-1969summer-
MASTER:D
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2011/10/21 (金) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★
初マスタード
今回の作品は、前作の続編になるのかな?
続きものなので、どうしても前作をみていないわたしには、当初よくわからない部分があったりも。
これはこういうものだという世界設定が多く、説明的台詞が多かったので、徐々に理解。
観た感じ、設定や展開が少年漫画っぽいな~という印象でした。
役者陣の層が厚く、舞台を支える芝居がしっかりしていて、楽しめました。
【追加公演決定しました!】『B4 paper books 2』
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
黒も赤も拝見。
知人が出演していたので足を運びました。1演目だけでも充分に公演として成立出来るレベルの作品が×5本!すごいお腹いっぱいになりましたー。いやはや、重かった!しかし面白かった!!そして衝撃!イキウメ以来の衝撃かも。俳優さんも上手いし作演も力あるな~と思って観ていたら、やはり戯曲賞など受賞してらっしゃいましたか、お見事。
なんか、作品がずずーんと響いてしまったせいか、翌日には体調が…↓↓↓あれーw まあ芝居のせいだけじゃないとは思いますが(^^;)いや、でもそれだけの作品だったってわけですよ。
個人的には、脚本として赤の章の”dogma”がとても良かった。”きこり~”は特にスタッフワーク@衣装が輝いてたなー。
ネタバレBOX
でも最高に楽しかったのは平日昼の回限定の920LIVEかなwww笑いすぎて顔痛かった。まあ、あの『テッドとリチャード』で…あれ、あの人なんかおかしいよ、って思ってはいたんですけどw
いやー…ダンスとか皆、頑張って覚えたんだろうなーっていう…wなんだろう、あの輝きがたまらなかったwちゃんと黄色い声あげておきましたwwwくそー生写真欲しかったなー!
こういう、重いだけじゃなくて『シュルレアリスム宣言』とか、そういう遊び心もちゃんとあるとっていうトコロも劇団としての魅力ですね☆
ハリーポタ子副音声公開録音大会
石原正一ショー
ACT cafe(大阪府)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/26 (水)公演終了
満足度★★★
ポタ子ふたたび
つい先日観たばかりのポタ子の映像を観ながら。
ご出演の役者さんたちのわいわい話をその場で聞ける、贅沢な時間でした♪
コメンタリーなんて、ふつうはDVDを手にするその時まで聞けませんもんねぇ。
突っ込みどころ満載でした☆
UST配信もされてましたが、詳しい内容は・・・またDVDになった時のお楽しみということで(笑)
制作ねぎしさんが握られたおにぎり、二種類のお味でおいしかったです!
【ご来場ありがとうございました】ファミリーコンフューザー/無縁バター
アガリスクエンターテイメント
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/10/06 (木) ~ 2011/10/10 (月)公演終了
満足度★★★★
黒さがいい
チケプレで見させてもらいました。
いやぁ、凄いですね。テーマだけを見るとかなり重たそうですが、重さを感じさせないコメディでした。軽くはないのですが、ひたすら面白い。
「ファミリーコンフューザー」の無理矢理ッぷりや名札、「無縁バター」のまさかのAV出演やら、未だに忘れられないネタがたくさんありますw
ひとつ言うなら、空調調節を頑張ってほしかったです。暑すぎてきつかったです・・・・
なんでもゆるしてあげる
パセリス
d-倉庫(東京都)
2011/10/07 (金) ~ 2011/10/09 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かった!
ずいぶん遅くなってしまいましたが、チケプレで観てきました。
オムニバス形式で、きちんと落ちがある感じが良かったなぁ。
最初の地獄の話が凄く面白かったのですが、その話の印象が強すぎて他の印象が薄れてしまったというのが正直なところ。
第二弾も楽しみです。
ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】
たすいち
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/10/22 (土) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★
正等なピカレスクもの
常識的に考えれば好ましいことなのに哀感が漂うラストは不思議な感覚。80分ほどの間に「ピカロ」な主人公にしっかり感情移入して価値観が逆転したのか?
また、アヴァンタイトル部分のハロウィンがモチーフの衣装もイイ。
アボカドって、野菜?【ご来場ありがとうございました!!】
まるけ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
女優系大満足(爆)
短編オムニバスながら、それぞれ各場に時間的隔たりがあることから併走させた構成がイイ。
また、「ゆうちゃんあっちゃん」の子供時代の残酷さとパ(ペ)ールを使った落としどころや「アダムとイヴ」「発明」が微かにリンクしているところなども上手い。
あと、GonnaBeFun の「Bitthday Party」、懐かしかったなぁ。
ペンギンの足は短くない
trictrac
APOCシアター(東京都)
2011/10/28 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★
オープニング凝ってました!
現実味、うだうだ感、ファンタジーの要素が入った素敵な作品だけに、もう少しコンパクトにまとめてほしかったです。
ネタバレBOX
舞台に積まれた25センチくらいの立方体、白い段ボール箱ですが、これが積まれて大きな壁となっていました。オープニングと同時に中央をくり抜き映像を流し、壁に映った役者の映像がそこから消えると本物の役者が中央に現れる、まるでイリュージョンのようで目を見張りました。
しかし、その後のぐだぐだした展開には疲れました。まさか2時間公演になるとは。わがまま芸術家の、「お腹すいたぁーあ!」ってぐずったときには、「ああ限界、もうお腹いっぱい、さっさとやれー!」って、こちらこそぐずりたくなりました。
凝ったオープニングも逆に簡略化すべきだと思いました。
とにかく、意味の無い時間が多過ぎました。スタート時の段ボールを片すときなども、無駄話は認めますがもっとちゃっちゃっと片付けるべきです。あんたたちが主役じゃないんだから。
強盗や画商との会話でも、いちいち話の腰を折ってその都度余計な時間が流れました。
そして、これだけ長くなるのなら、最後の舞台挨拶も一人ずつではなく、全員一緒に出てくるべきだと思いました。
ところで、題名は強盗を働いたミュージシャンの作った曲名だったと理解しましたが、人の様子を映す不思議なキャンバスの映像が小さくて良く見えませんでした。
チェイサー
ZIPANGU Stage
調布市せんがわ劇場(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★
男女関係が絡み合い、
凄い熱演でした。
ネタバレBOX
演出家には演技をしているか地でいってるかを見抜く力が備わり、その結果人が嘘を付いているかどうかが分かるというのは素晴らしい発想だと思いました。
20年後にお互い一人だったら結婚しようなどという会話、意外によくあるのかな、懐かしいーって感じました。
ただ、小難しい記憶喪失など入れなくても良かったのではないかと思いました。20年前の約束だけ忘れたことに関して解説がありましたが、当初良く分からず、色々考えているうちに冷めてきてしまいました。不味いマティーニを飲んで思い出したは説得力がありました。
彼にはもったいないことですが、そして信じられないような話ですが、女性の方が一途だったということ…、「5年前から変わっていないは、20年前から変わっていないってこと」っとか言わせて、どストレートに展開した方が劇的だったように思いました。
刑事の予想外な答でみんながおっとっとと崩れるなど面白いシーンも多くありましたが、期待値が大きかったせいか、色々な男女関係、三角関係が絡み合った割には全体として盛り上がりに欠けました。落ち着くところに落ち着く、意外性の無さ所以でしょうか。若い彼女とくっついても、中年の花のようで良かったです。
それとも、自分のことはからっきしダメでも他人のことはよく見えるマスターと演出家の緑さん、解説者が二人いたことが要因でしょうか。解説者は要らないように思います。
ところで彼氏の背広、汗びっしょりで汗のシミが際立っていました。紺系などの方が目立たなくて良いのではないかと思いました。
蒲田行進曲
ファントマ
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
どっちもサイコーでした!
有楽町ルミネに並ぶのを止め、マチネで「熱血」バージョン、ソワレで「狂乱(妖乱)」バージョンを見ました。結果的に大満足です!
初見だったので、先に「熱血」を見たのはよかったと思いました。
まずは、「熱血」で、役者ひとりひとりのクオリティがどれだけ高いかを知らされた上で、おバカパロディ満載の「狂乱」を楽しむ。ワタシ的に正解でした。
本当に楽しかったです。
全ての役者さんが、すごく魅力的で、誰を見ていいかわからないほどでした。
伊藤えん魔さんなんて、写真だけ見たら『タダの太ったオッサン』なんですが、舞台に立つと、ものすごくカッコよく見えるんです!
初めて新感線で古田新太さんを見た時と似たような驚きがありました。
大阪の劇団なので、東京に次に来るのは「春あたり」とのことでしたが、次回も絶対見に行きます!
『惑星ボーイズ』のDVD買ったので、これから見るのが楽しみです。
いいお芝居をありがとうございました。
ネタバレBOX
両方のバージョンでヤスを演じた行澤孝さんは、つかこうへいの描いた、情けなくて健気で馬鹿で哀愁漂う(散らす?)ヤスそのものでした。
二つのバージョンで、微妙に違う台詞を言うのは大変でしょうに、「狂乱」バージョンでも真面目なところではキッチリ本筋の蒲田行進曲に戻していました。
「熱血」で銀ちゃん、「狂乱」で橘役の藤元英樹さんは、殺陣がすばらしく上手で、キメポーズがいちいち決まってました。かっこよかったです。あれなら銀ちゃんの非道ぶりも許せる感じ。最後、階段落ちを止めてくれと監督や橘に頼むところでは、愛を感じてグッときました。顔も大きくて迫力あり、昔の日本の役者顔です。あっこれ、ほめてるつもりです。
「熱血」の橘、田渕法明さんは、「狂乱」では小夏。ヒロインです。
先に橘を見ていて良かったです。小夏があまりに可愛らしく女の子らしいので、橘を見てなかったら、普通にスタジ○ライ○的な役者さんなのかと思うところでした。
プライドの高い歌舞伎役者の御曹司から小夏への変化が見事でした。
佐藤正宏さんも宮都謹次さんも良い味出ていました。
佐藤さんでは、世界的有名な日本の監督クイズのボタンを押すまでの一人芝居、宮都さんではラグビーの先輩の場面と、本筋とあまり関係ない場面で、すごく笑わせていただきました。
芝居の中で、ああいう場面が成功するかどうかって、ものすごく大事だと思うのです。
他にも安心して笑える場面が、(狂乱はもちろん熱血の中にも)たくさんあって、秀逸なエンターテイメントでした。
そしてそして、最後に美津乃あわさん!ラブ!!
昼間に「熱血」の小夏を見たときから、気になって気になって。美しかったり、健気だったり、上手だったり、気になる理由はあると思うのですが、それ以外にもなんだかとても心が惹かれる。
なんなんだろう?とよくわからないまま、お昼のアンケートにも「美津乃あわさんのファンになりました」と唐突に告白したのですが、ソワレで「狂乱(妖乱)」の銀ちゃんを見たときにわかりました。
ヅカ追っかけ歴20年(少なくサバ読み中)の私は、美津乃あわさんの持つヅカヅカしいオーラに惹かれていたのですね。
オスカルのパロが出て来たときにはどうしようかと思いました。どうもできないけれど。
よく見たら、アイラインとつけまつげが『本当の目よりも2ミリ上』という、メイクも素敵なヅカメイク。死に際のアンドレ(行澤孝さん)のセリフで「化粧落としたら誰もわからなくて」とか言われていましたね(笑)
ベルばらのパロだけでも見せたい友達がいっぱいいます。
もちろん、全部見て欲しいけど。とにかく面白かったです。
まだ間に合うから、みんな池袋に駆けつけて!!
三人姉妹
華のん企画
あうるすぽっと(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
完成度は高い
格調高く見事な演劇だった。演技も演出も申しぶんない。さすがである。席が前方ではじの方ではあったものの,十二分にチェーホフの世界を堪能することが出来た。華のん企画の芝居は2度目であったが,いずれも完成度は高く,またすぐにでも別の作品を観に行きたいと思うくらいである。この日は演劇部なんだろうか,高校生の集団が観劇していた。いい勉強になったんだろうと思う。
そのペン書けず。
Theatre劇団子
駅前劇場(東京都)
2011/06/17 (金) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
新しい劇団子
今までなかった時代物でしたけど、おもしろかったです。
戦争物なので、どうしても悲しいシーンもあったけど、いつもみたいに笑わせてもらいました。
KUNIO09『エンジェルス・イン・アメリカ』
KUNIO
自由学園明日館 講堂(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
第2部「ペレストロイカ」も観ました!
第2部「ペレストロイカ」にこそ、
この話の肝というか重要な事が凝縮されているのに、
前半ランチを食べたせいで暑くなって…眠気との戦いでした。
眠気飛ばしにフリスクBLミントをほお張り、靴を脱ぎ、
間違って羽織ったカシミアのカーディガンを脱ぎ、
一時はTシャツ姿になって眠気を飛ばす努力(笑)
葛藤…葛藤の末、ラストは清々しかったですよ!
続きは、また後日。
ちなみに私も浮かれて、
Tシャツ東京限定の青と白を買ってしまいましたよ。
なんか恐ろしく楽しかったのです!
KUNIO09『エンジェルス・イン・アメリカ』
KUNIO
自由学園明日館 講堂(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
第1部「至福千年紀が近づく」観ました!
どうしても平日の上演時間を観ることができないので、
この日、第1部-2部を続けてみることに。
最終的に明日館講堂に待ち時間などを入れると
9時間超え…滞在(笑)
直角の行動のベンチシートは…かなり疲れましたが、
全体的には文句なく、おもしろかった!
もう一回観たいくらいだ(もちろん2日に分けて)。
第1部は、1985.10〜はじまりから第2部へ向けての伏線が…
【あらすじ】に書かれている部分にあたるかな。
アメリカでの宗教問題「ユダヤ教、モルモン教、カトリック」、
人種、同性愛。同性愛は宗教上…背徳的行為とされた。
…1986年はまだエイズの治療法も確立していなかった。
日本でもそうだったが「同性愛者だけがかかる」と言われ、
エイズ = 天罰のような考えもあったような頃のお話。
KUNIOさんの前説後「用意はいいかな?
さだ夢ちゃん(男肉duSoleilの池浦さだ夢)よろしく!」で
ACT1スタート。
ネタバレBOXはメモったことの羅列なので文章になっていない部分多いです。
ネタバレBOX
対面式のかなり横長な舞台。
入って奥のブロックの前列で観劇。
対面式なので片面からしか楽しめないか…と思っていたが、
KUNIO氏は一幕ごとに舞台セットの左右を入れ替える演出で
偏らず両面から観たのと同じ気分を味合わせてくれた。
これには本当に感激でした!
◎ACT1 第一幕1985.10-11「悪い知らせ」
[1]10月の終わり-葬儀場-
ユダヤ教の長老ラビ(池浦さだ夢--男肉duSoleil)が
死んだ[老女]の思い出を語るところから始まる。
老女は後に出るルイス(松田卓三--尼崎ロマンポルノ)の祖母。
静かに始まったなぁと思ったのもつかの間…
ガラッと変わり、爆音でRun-D.M.C.“ Walk This Way ”
(↑あまりHIPPOPは聞かないがこの曲だけは学生の頃から好き!
もちiTuneに入っているw)がかかり、
KUNIO&さだ夢のアメリカ(NY サウスブロンクスだったかな?)での
出会いが語られ、もちろんでかいラジカセかつぎ、
3本線ではなく2本線のオリジナルジャージにスーパースターで
オールドスクールのり!あぁ、これぞアメリカーンw!!
9時間乗り切れそう!と単純にコレでかなりあがれた!
そして左右に2つに割れた星条旗がバサッと…超気持ちイイ!
ちなみに私から見た上手に青地に白い星、下手に赤と白のストライプ。
[2]10月の終わり-ロイのオフィス-
赤狩り時代に何人も不正で有罪にした悪名高い弁護士ロイ(田中遊)から
連邦控訴裁判所の首席書記官ジョー(澤村喜一郎--ニットキャップシアター)は
ワシントンへの転勤を提案する(もちろん自分のため)。だがジョーは…
★ロイ・コーン役の田中遊氏が日本人に見えない…かっこイイ!!
こんな俳優さんいたんだなぁ。
[3]-ジョーとハーパーのアパート-
ジョーと妻ハーパー(坂原わかこ)。新しい千年紀まであと15年。
妻はストレス治療に使われる鎮静剤ヴァリアムで
幻覚を見るほどぶっ飛んでいる。
幻覚中の旅行案内人MIB風のミスターライズ(四宮章吾)は床下からひょこっと現れる。後にぶっ飛ぶ時はここから出たり入ったりする。
ワシントンへの転勤を提案するが妻に断られる。
[4]-葬儀場の前- [1]の外、ベンチ。
ルイスに恋人プライアー(田中佑弥--中野成樹+フランケンズ)は
カポシ肉腫を見せHIVだと告げる。
★今は亡き!?飼ってた猫ちゃんに"しば"と名付けて(犬みたい…)
嫌がって出て行ったうんぬんなど笑いもちょいちょいある。
[5]-ジョーとハーパーのアパート- / -葬儀場-
ハーパーぶっとび / ルイスとラビ
★カトリック=赦し、ユダヤ=罪悪感。がベースにあるうんぬん。
あまりメモとらず。
[6]11月第1週 -連邦控訴裁判所の男子トイレ-
ジョー、号泣するルイスと出会う。プライアーのHIVを嘆き悲しむ。
でもなぜか政党の話になり共和党をボロクソにけなしたり…etc
(最後の最後まで共和党はボロクソに言われ続ける。)
涙を拭くためのティッシュをルイスに渡すと軽くキスされる。
ジョーは不思議と嫌ではなく…受け入れ、
ずっと隠していたモノが目覚めて行く予感。ゲイなのか。
[7]1週間後 -相互の夢の中-
プライアーは女優ミラーの前に
ピンクの透け透けのドラッグクィーン風の衣装で座っている。
(田中佑弥氏はこの役ぴったりだ!と。この時、確信する。)
薬でぶっ飛んで夢の中。同じくぶっ飛びハーパーが床下から現れる。
真実発見の域。「あんたの旦那ホモよ…」と言われハーパー退場。
ひとりのプライアー、頭上から1枚の白い羽がひらひらと。
画面上にも羽が。天使の予感。
[8]-ジョーとハーパーのアパート- / -プライアーとルイスのアパート-
どちらも修羅場。ハーパーのレンジ黒こげ事件 + 妊娠虚言??。
ジョー「君が僕を壊そうとしている」。
プライアーはルイスに法の正義について聞かせてとねだる。etc
完全に引き込まれて没頭してみていたようであまりメモとらず。
[9]11月第2週 -ヘンリーのオフィス-
ヘンリー医師(さだ夢)がロイにHIVだと宣告しようとすると…
ここでのロイの言葉がすごかった。
自分はゲイではなく「男と寝るヘテロセクシャルだ(屁理屈!)」とか
「ゲイしかかからないHIVではない。俺のは肝臓がんだと言え」とか
マイノリティ「社会的弱者」を現す言葉を自分には絶対に使わなった。
ここまででAM11:00-12:25。この後10分休憩して、
◎ACT2 第二幕1985.12-「試験管の中」
[1]12月第3週 -プライアーとルイスのアパート-
プライアー呼吸も困難に。這うこともできず。
トイレに間に合わず、もらしたと思ったら血の海だった。
[2]-ジョーとハーパーのアパート- ハーパーぶっとび悪化。
ハーパーはジョーを苦しめて行く。
完全に引き込まれて没頭してみていたようであまりメモとらず。
[3]-プライアーの病室- プライアーの先祖の話とルイスとの別れ。
看護士エミリー(森田真和--尼崎ロマンポルノ)。
完全に引き込まれて没頭してみていたようであまりメモとらず。
[4]-バー / セントラルパーク-
バーカウンターのロイとジョー 妻の流産の過去や父の話
プライアーから逃げて傷ついたルイスは
公園であった見知らぬ男(田中佑弥)に痛めつけてくれと自暴自棄。
未遂に終わる。
[5]3日後 -プライアーの病室-
オネエたま♥ベリーズ(四宮章吾)お見舞いにやってくる。
謎のブードゥーの塗り薬を塗ってみる。そこに天の声?
[6]1月第2週 -レストラン-
ロイとジョーにマーティン・ヘラー(坂原わかこ)が会食。
ロイかなり病気が悪化。しかも弁護士資格を剥奪されそうに。
司法省に知り合いがどうしても欲しい。
ジョーをワシントンに行かせたいのだが…しかし。
[7] -連邦控訴裁判所の前- ルイスとジョー。ランチにホットドック。
レーガンの子供の話。ルイスの自殺願望。必要なのは変化。
神様みんな僕たちを助けてください。
[8] -母ハンナの家 / 公衆電話-
ジョー、母(さだ夢)にAM4:00にTEL。「パパは僕を愛してた?」
母「感傷的なのは嫌」…。「もう大人なんだから…パパがあなたを愛していなかったのはわかるでしょ」と。ジョー「僕はホモセクシャルなんだ」とカミングアウトしてしまう。
[9]翌朝早く -ジョーとハーパーのアパート- / -プライアーの病室-
ルイス、プライアーの元を離れ…彼に「犯罪だ!」と罵倒される。
ジョー、胃潰瘍で倒れる。胃薬が手から落ちる。
[10]同じ日の日没 -母ハンナの家
ジョーの母ハンナはユタ州ソルトレイクの崖の上の海沿いの家を売って上京することに決める。不動産屋の友人シスター・エラ・チャプター(森田真和)に5万ドル以上で売ってとたのむ。エラのカツラが曲がっているのを直すくだり、[9]で倒れたジョーが置きっぱなしにした胃薬のボトルに突っ込みを入れて崖越えで海の上まで拾いに行くくだり…
2人のアドリブ?だと思うのですが絶妙な掛け合いと間で爆笑!!
ここまででPM13:52。この後10分休憩して、
◎ACT3 第三幕1986.1-「まだ無意識ながら前夜の夜明け」←たぶん
カミナリの音。
[1]3日後夜遅く -プライアーと病室-
夢の中。ベットの前に2人の男。お迎えか?お告げ。
羽根つき帽の12代前?だったかな?ペストでボツボツで死んだ
先祖のプライアー1(澤村喜一郎)、
赤い衣装の17代前こちらも病気で死んだ
先祖のプライアー2(田中遊)。
[2]翌日 -カフェ- / プライアーの病室-
カフェのBGM「Billie Jean」MJ
ルイスとベリーズ。ウェイトレス(森田真和)。
プライアーに「愛してる」と言ってくれ…。
ルイスが夜明けの空を「むらさきがキレイ」と言うと、
ベリーズ「あれは、モーブよ。ゲイのくせに」と。
(モーブMauveとは少し灰色がかった紫色)
ここの会話、有名らしい。たしかに耳に残る。
外には雪が。
一方、病室ではプライアーが身体検査を受けている。
全裸で(後ろ姿)。肉腫が6個に増えていた。
ヘブライ語が画面の中で燃えている。←なんだったかな?
[3]-南極大陸-
ぶっ飛び中のハーパーはミスターライズと南極へ。
現実と幻覚が行ったり来たり。不思議な世界が広がって行く。
[4]-サウスブロンクスの空き地-
母ハンナは迎えにこない息子ジョーの元に行こうとするが。
空き地でサウスブロンクスのせむしの女(森田真和)とうんぬん。
さだ夢&森田のシーンは笑いあり。息抜き場所。
[5]-ロイの家-
ジョー「ワシントンには行けない!」それを許さぬジョーと乱闘!
かなりの迫力。ロイ倒れる。
朦朧とする中、赤狩り時代に無罪なのに死刑にした
エセル・ローゼンバーグ(さだ夢)の亡霊が現れる。
声にはエコーがかかっている。彼女がなぜか救急車を呼ぶ。
このシーン、ゾクッとする。
[6]-プライアーの病室-
夢の中?
ニンニクの付いた十字架と聖水ボトルのついた手鏡を持つが、
またまたベットの前に2人の先祖プライアー1とプライアー2。
イロイロ話して先祖から「踊りなさい!」←なんでだっけ?
そこへルイスが現れ。
[7]-プライアーの病室 / 公園 -
プライアーの病室ではバサバサと羽の音。映像にも羽。
死神か?天使か?夢の中?死が近づいているのか?
「来ないで!!」
公園では。ジョーとルイスが会っている。
たぶんお互いの気持ちを告白するシーン。
プライアーの病室ではポルターガイストか?ってくらい
ベットが行ったり来たり昏睡状態。苦しむシーン。
プライアー「すごい!とってもスティーブン・スピルバーグ!」w
その後、舞台上にはプライアーとベットのみ。
後ろの赤いシマシマ幕が落ちて、
青と星の幕の上に神の使者 天使(森田真和)が
脚立に乗って現れる。中性の天使、強烈な印象!!
そしてながながとお告げを。
「汝に預言の書を与える」とかいろいろ。←メモらず没頭。
ブライアーは神に選ばれた。瀕死から立ち直れるのか。
本当の天使なのか?妄想なのか?
青と星の幕も落ちて下手から上手に全員が通り過ぎ
第一部終了。
PM14:55頃、終了。
まさかこれ読みました?それはそれは、お疲れさまでした。
セリフなど書き取ったのですが、合ってるかは微妙。
ちなみに今回、さだ夢さんは何役も女性を演じているのですが、
すべて髭もじゃにカツラにスカートにヒールです。
これを受け入れられるとかなり楽しく観れたはずです。
では近々、第2部。
雲心「満員御礼!ご来場ありがとうございました!」
東京カンカンブラザーズ
シアターブラッツ(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しめる芝居!
個人的には、とても良い時間を過ごせた!
この作品、どう観劇するかによって評価は変わると思う。
ただ、普段芝居をあまり観劇しない方や中高生にもオススメできる。
とにかく分かり易いのだ。
ミステリーというよりもファンタジーものと思った方が良い。
ネタバレBOX
劇団観劇は2作目。川口さんの作風は私には好感がもてる。
本格的なミステリーを期待していると評価は下がるだろう。
謎解きは必要ないくらい、展開が読めるから(笑)。
多分、謎解きではなく、どう過程を表現するかに重点を置いて作品を
作っていると思う。
ファンタジー仕上げなので、あまりリアリティーについては言及しない(笑)
<良かった点>
・観客の目線を意識した作品作りをしている点。
分かりやすく楽しめるに仕上げている。 前作と同じく、善人、悪人を
明確にしているのも川口作品の特徴か(笑)。
・役者陣がみな楽しそうに、いきいきと演じていた点。
<ちょっと残念な点>
・分かりやすい分、作品の深みは感じられない点。
・犯人が分かるのはともかく、物語の途中で最後の結論までが
推測できてしまった点。(セットからも予想がついてしまった。。)
・鈴が何故1年間音信普通にしていたのか。
婚約者の義理の兄妹からの連絡を無視したのは??な感じが。。